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魔獣大量発生地区と隠された秘密

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魔獣大量発生地区と隠された秘密
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第2章『魔獣駆除』

 別の場所では危険地区に棲みつく男性が乾燥しきったパンを食べていた。
 ふと、ぼんやりとしていたのか、パンをあやまって落とす。そのパンは道の方へと転がっていくと、ハトがついばみ始めた。
 男性が手を伸ばした瞬間、ハトがどんどん増えていき小さなパンをつついていく。
 パンに次々と穴が開いていき、あっという間になくなってしまった。

「魔獣への対処にも人手が必要そうですね。私もこちらに向かうことにしましょう」

 マシンガンのようについばんでいたハトたちを七つ星(邑垣 舞花)は見ていた。
 すると、さっそくハトたちは彼女の存在に気づき、こちらへ向かってくる。
 七つ星はアタックモービルのアクセルを踏み、危険地区の道を走り出した。
 エンジンの轟音を物ともせず、ハトたちは追いかけてくる。
 接近してくる魔獣らに対し、彼女は『アグニの護符』で炎を纏ったフィールドを展開した。
 その熱に気づいたハトたちは一度距離をとる。

「餌を持っていると思っているのでしょうか? それとも私が・・・・・・」

 超能力で自身の身体を押しながら走っている間にハンドルにあるトリガーを引いた。
 すると、サイドカーに搭載されているショットガンが作動する。飛んでくる弾にハトたちの動きが乱れた。
 さらに、七つ星は回転式拳銃『ザ・シン』でハトたちを狙い撃っていく。ハトも一羽、また一羽と落ちていった。

「これ以上は近づけさせません。この距離から片をつけさせていただきます」


 『ラボコート』を翻して現れたのはアルバトロス(ゲルハルト・ライガー)だった。

「これは魔素汚染が酷い地区じゃな。マスク程度では無理があるかもしれん、手短に終わらせよう」

 まずは『グローブコンピュータ』から出ているセンサーでハトや野犬たちを読み取った。そして、群れの行動を予測していく。
 すると、犬たちが匂いで気づき、こちらに近づいてきた。

「さっそく来たか。ならばこれをお見舞いしてやろう!」

 アルバトロスは狙い澄ましたように自身の体内から機銃を発射していった。
 『【銀弾】エルマーク』が犬に命中すると、ハトが騒ぎ立て彼の元へ向かってくる。

「おっと! 鳩の群れがギャアギャアうるさいようだな」
 
 飛んできたハトの群れをコートを翻しながら避けると、灼熱の火炎放射を放った。

「燃えよ!」

 アルバトロスはハトの群れを焼き払っていく。攻撃をしていくうちに魔素の影響か、けだるさを感じ始めた。
 徐々に距離をとりながら、同じように危険地区に来ていたセキセイに声をかける。

「ふむ、我輩はこれまでのようだ。あとは頼んだぞセキセイ」

 そう言うと、危険地区から撤退していった。


 一方、『川上運送社用車』に乗ったセキセイ(川上 一夫)は危険地区の現状を目の当たりにしていた。

「魔獣が大量発生している状況では人々が安心して暮らせません。私は人々が安心して暮らせるよう魔獣を駆除します」

 祈りを捧げた彼が決意したように目を開く。

「それが、主イエス・キリストから与えられた試練ということでしょう」

 彼が乗った車が接近すると、魔獣たちもこちらへ向かってきた。
 セキセイは車のドアを開け、『ショットアンブレラ』の先を敵に向けて構える。
 すぐに弾を放てば、特殊な弾丸は魔獣たちの動きを乱した。どうやら意識が揺さぶられているようだ。
 それでも空中からはハトの大群が、地上からは野犬たちが車へ襲いかかってくる。
 『ショットガンアンブレラ』で防ぎつつ、あらゆる知識を総動員し、『【銀弾】イワン』を放つ。
 動きが鈍っていた敵はさらに自由が利かなくなった。
 再び襲いかかってくる前にセキセイは運転席に車を走らせる。敵と距離をとりながら、煙幕装置とオイル散布装置を作動させた。
 車から発射される煙幕とオイルに魔獣たちは足止めを食らった。
 危険地区内をしばらく走らせた後、魔獣がいないことを確認しブレーキを踏む。そしてセキセイは自身に応急処置をしはじめた。

「これでなんとかなったはずです。多分」

 自身を治療していると、アルバトロスが車のドアをノックする。

「なんとか間に合ったな。お疲れさまじゃったなセキセイ」

 労いの言葉にセキセイも微笑みを取り戻した。


 時を同じくして魔獣の元へ『アタックモービル』が向かっていた。
 モービルのヘッドライトと『設置用サーチライト』で周囲を照らすと、建物の間に瓦礫の山がいくつもあった。
 その周囲には魔獣がエージェントたちを待ち構えているように見えた。
 サイドカーに乗っている飛燕(アイン・ハートビーツ)は仕込み銃である『クーゲルシュライバー』をハトの魔獣へ向ける。

「汚染地域に長居は無用、とっとと蹴散らして終わらせよう」

 敵が矢の雨のように飛んでくると、『アタックモービル』を運転していた鸞(夏色 恋)は様々な感覚を研ぎ澄ませ、ハンドルを切った。
 そして、モービルに向かって飛んできたハトたちを次々と避けていった。

「とりあえず気楽に行こうか」

 ブレーキ音を上げながらUターンをすると、今度はハトたちを追いかける。
 サイドカーでは飛燕が身を乗り出し、精巧な義手を制御しながらブレなくハトを撃ち落としていった。
 すると、今度は野犬たちが向かってきた。

「次から次へと・・・・・・この鬱憤晴らさせてもらう!」

 飛燕は『パワーレッグ』を使い、サイドカーから壁に飛び移る。そして、動きを加速させると、野犬の頭に連続で蹴りを入れた。
 そして、最後の一蹴りで飛び上がり、壁を使い方向転換する。

「まずは1体」

 その後、すぐにもう1体の野犬にも攻撃をしていると、さらに3体目が噛みつくように口を大きく開いた。
 飛燕は回避するように蹴ると、建物の中へ転がり込んでいく。
 中は建設途中だったのか剥き出しの壁や天井ばかりで床部分は今にも崩れそうなヒビが入っていた。
 さきほどとは違う静かな空間に彼女は『クーゲルシュライバー』を構え、周囲を見回す。
 先ほどの戦いで息切れした呼吸が響く中、ゆっくりと出口を探した。

「最後の1匹はどこ?」

 安全を確認しつつ進んでいたそのとき、ガラスが張っていた窓から野犬が侵入してくる。
 部屋中にガラスの破片が飛び散るが、野犬は物ともしない。
 先ほどとは違う狭い空間の中、飛燕が銃を撃ちながら隙を狙っているとどこからかエンジン音がした。
 振り返ると、奥の方から鸞がモービルに乗ったまま入ってくる。

「さぁ、終わらせちゃうよ」

 引き金を引けば、サイドカーにあるショットガンから弾が発射され、ヒビの入った壁や天井をさらに傷つけていった。
 すると、ついに重さに耐えきれず天井だった瓦礫が野犬を覆うように落ちていく。野犬は逃げる時間もなく下敷きになった。

「助かったよ。でも、ここにいるとボクたちも危ないから」

 飛燕はサイドカーに乗ると、危険地区の建物内から脱出した。



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