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それぞれの世界での夏祭り・7

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それぞれの世界での夏祭り・7
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■ゴンドラから見る夏


 快晴の昼、シャンバラ、ヴァイシャリー。

「……いい天気ですね」
 高瀬 誠也は、燦々と太陽輝く青空を見上げてぽつり。
「おっ、兄さんじゃないか。また観光に来てくれたのかい?」
 水路から聞き覚えのある声が聞こえて、視線を空から移動させた。
 いたのは、
「はい、観光で来ました。お久しぶりです」
 以前、冬に訪れた時にゴンドラで案内してくれた船頭だ。
「良かったらどうだい? 今回も乗っていかないか?」
 船頭は人のいい笑顔で、商売を始めた。
「今回もお願いします」
 誠也は即答した。本日は急ぐ用事は何も無いため。
「よし、乗った乗った」
 近くの舟乗り場にゴンドラをつけた船頭に急かされながら乗船した。

「……ここは変わらず美しいですね」
 誠也は、ゴンドラ上から流れていく以前訪問した時と変わらぬ美しさに感嘆を洩らす。
「何より、少し涼しいのがいいです。今の季節は」
 水の近くという事と、ゴンドラ操舵により切る風で地上にいるより多少は涼しいらしい。
「そりゃ、良かった」
 船頭は嬉しそうに返しながらも、完璧な操舵でヴァイシャリー中を巡る。
「…………悪くないな」
 ゆっくりと流れる風景に誠也は、心和ませる。
 そこに、
「暑い夏と言えば、冷たい飲み物ですよ! 甘い甘いチョコもありますよ! いかがですか!」
 元気な女性の宣伝が降りかかり、船頭は気を利かせてゴンドラを停めた。
「飲み物とチョコを幾つか貰いましょう。丁度、喉も乾いてきた所なので」
 誠也は、冷たい飲み物とチョコを幾つか購入した。
「ではでは、いい日を」
 挨拶と共に屋台舟が去った後、
「……冷たくて美味しいです」
 誠也は真っ先に冷たい飲み物に口をつけ、乾いた喉を潤した。
 再びゴンドラは動き始め、
「……美味しい」
 誠也はチョコをつまみながら、のんびりと水上からの景色を満喫した。

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