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アンチテーゼの陰謀

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アンチテーゼの陰謀
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●準備は良いか?
「吾輩を敵に回すとはのぉ。サイボーグの残党どもめ、小癪な真似をしおって」
 ゲルハルト・ライガーは、人質救出組を援護するため、とある作戦を仕掛けることにした。
「第一関門、突破じゃ。見ておれ」
 カディヤックヒルの土地鑑を持ったプロフェッサーであるゲルハルトは、果物農園の情報を≪収集≫したことにより、農園の裏口から管理室へと侵入することができた。思わず、不敵な笑みが零れる。
 ゲルハルトの予想通り、管理室には農園の制御盤が設置されていた。
「ふむ、他のセイヴァーが揃うまで、しばらく高みの見物でもするかのぉ」
 その頃、エルミリア・ライガーは、アンチテーゼの元へと向かっていた。
 

●少女を救い出せ!
「真矢様、もう少しの辛抱です!」
 人見 三美…タイニー・マッチは、捜査官のアナベル・アンダースと共に、鳥居 真矢を救出するため、果物農園へと乗り込んだ。
 エクスプロアを使い、タイニー・マッチがサイボーグたちの動向を探るが、自分に対して敵意を持つ存在は確認できなかった。故に、真矢の居場所も特定できなかった。
「サイボーグたちは、私たちには敵意はないようですね」
 周囲を巡回していたサイボーグが、セイヴァーたちの動向に気が付き、援軍を呼んでいた。
 火屋守 壱星は…仮の名である『無影』を名乗り、仲間を援護するため、【BC】凪の炎光からの≪停止≫を放ち、サイボーグ一体を機能停止にさせた。その隙に、金剛 楓夏…ルナガイストが、ソウルサーチを発動させるが、真矢がいる場所を正確に把握することができなかった。ソウルサーチは敵を探知するスキルだが、その性質上、身体の大半が機械であるサイボーグは探知し辛かった。
「となれば、こちらから動いた方が賢明だろうな」
 【BC】ミラージュコートで姿を消したアナベルは、周囲と同化していたが、移動すると背景がブレてしまい、異変に気付いたサイボーグたちがバイクに乗って駆けつけてきた。
 王子様に変身した苺炎・クロイツが、霊醒を発動させ、サイボーグたちの不意打ちを防ぐことができた。
「さぁ、お姫様を助けに行こう」
 クロイツは、人質になっている真矢が戦闘に巻き込まれるのを避けるため、次の一手に備えていた。
 続々と姿を現すサイボーグたち。
「これは、好都合ですね」
 タイニー・マッチは≪駿足≫でサイボーグたちに接近……後方には、両腕を縛られている真矢の姿が確認できた。
 アナベルが、ストーキングを駆使して気配をなるべく消しながら、真矢の方へと移動していく。
 それを見計らい、無影がブレイブアタック正義の心を放ち、サイボーグ一体が操られるように、無影の元へと駆けつけてくる。が、攻撃をしかけてくる様子はなかった。
「お前たちの野望は、ここで断たせてもらうぜ」
 正義の心で制御されてしまったサイボーグは、無影の眼前で体を震わせたまま、身動きが取れなくなってしまったのだ。
「鳥居さんを捕まえて、何をするつもりか分かりませんが、人質を取るなんて、許しませんからね☆」
 鬼翔疾駆のブーツを装備したルナガイストは、センサースコープでサイボーグの動きを捕らえつつ、真矢の元まで一気に走り抜けていく。
 と、そこへ、クロイツが叫んだ。
「君たちの相手は、この僕さ!」
 巻き込まれ体質により、サイボーグたちはクロイツに狙いを定めて、銃を構えて、攻撃をしかけてきた。
 【BC】華麗な王族服を纏っていたクロイツは、銃弾を受けながらも、防御して耐え忍んでいた。
 タイニー・マッチの【BC】フラワーシールドⅡが宙でクルクルと回転して、銃弾を受け流していく。花弁は散ってしまったが、これからが勝負だ。
「さて、こんにちは」
 真矢の隣にいたサイボーグに、≪眩惑≫で触れるタイニー・マッチ……さらに、アナベルが【BC】ランド・ライダーによるダッシュアサルトで、サイボーグに体当たりしていく。敵は物理攻撃には強かったのか、それほどのダメージにはならなかったが、時間稼ぎをすることはできた。
「待ってろ、鳥居、すぐに助けてやるからな」
 無影が、サイボーグに接近…【BC】弐式強化鎧によってジャンプ力も強化され、トライアルアーツを発動させた【BC】旋式烈穿拳による回転パンチが繰り出させ、サイボーグの硬い鎧さえ貫いていく。
「鳥居さん、しっかりして!」
 ルナガイストが、真矢を守るため、≪火柱≫を作り出し、サイボーグ二体にダメージを与え、足止めしていく。
「姫、助けにきたよ」
 クロイツは、マジックアシストユニットで強化した≪魔法剣≫を繰り出し、サイボーグ一体を斬り裂いた。
「さあ、今のうちに」
「お任せください」
 タイニー・マッチが、メカポリスニャンバッヂを真矢に見せて優しく促す。
「真矢様、まずは、この場から脱出しましょう。足は縛られていないようですね」
「はい。走るくらいなら、なんとか……」
 真矢は両腕を縛られていたが、足枷はなかった。
「ここは、私たちが食い止める。タイニーは、真矢を連れて、この場から離れるんだ」
 アナベルが、真矢を守るようにサイボーグたちの前に立ち塞がり、≪電磁波≫を放った。アナベルの読み通り、サイボーグが電磁波の衝撃でダメージを喰らうと、地面に倒れ込み、クリティカルだったのか、動かなくなった。
「僕は、姫君たちを守ることにしよう」
 クロイツは、タイニー・マッチと真矢を援護するため、共に、その場から離れることにした。まずは、安全の確保だ。
「ここから先は、行かせないぜ!」
 無影が、【BC】凪の炎光を構え、光弾を放つ。サイボーグに命中し、ダメージを与えていく。
「鳥居さんには、近づかせないから」
 ルナガイストが≪精霊機雷≫を発生させ、浮遊型の機雷が、サイボーグたちの行く手を阻んでいた。
「真矢様、私の後ろへ」
 タイニー・マッチの合図で、【BC】マジカルフュージル2挺から、魔力弾を発射され、サイボーグ二体に命中し、ダメージを与えていく。
「そろそろ、終いにしようか」
 アナベルが、ブレイブアタック…マシンブレイカーを放ち、サイボーグが粉々に砕け散っていった。
 ルナガイストは、他にもサイボーグがいないか警戒しつつ、【BC】妖刀蛇神を日本刀形態にしていた。
「……いないようですね」
「ああ、だが、残党とはいえエジソンが造ったサイボーグ……念には念をいれておこうぜ」
 無影はそう言って、真矢の無事を確認できるまで、【BC】凪の炎光を構え、周囲を見渡していた。
 クロイツは、真矢に優しい笑顔を向けて、ブレイブアタック…魔法剣・慈を作り出していく。不思議なことに、その魔法剣は真矢を傷つけることなく、周囲にいる者たちも癒していく。
「大丈夫かい?」
「……はい。ありがとうございます。またお会いできるなんて……」
 真矢は、ようやく安堵していた。
「タイニー・マッチさんも、アナベルさんも……マフラー探しの時は、本当にお世話になりました」
 真矢は、うれしそうに微笑んでいた。
「鳥居さん、もう大丈夫だからね☆」
 ルナガイストが、【BC】妖刀蛇神で、真矢の両腕を拘束していた鎖を断ち切った。
 ……カシャリと、鎖が切れて、真矢は、自分の腕を見ていた。鎖の跡はなく、ホッとしていた。
「良かったね。傷跡が残らなくて。けどもう大丈夫」
 クロイツが、安心させるように、真矢に声をかけた。
「クロイツさん、ルナガイストさん、ありがとうございます。それから……」
 真矢は、首を傾げていた。
「俺は、無影だ。またサイボーグたちが来るかもしれないから、ここから脱出しようぜ」
「……そう、ですね。無影さん、ありがとうございます」
 無影と名乗った男性の声が、真矢は、どこか気になっていた。だが、真矢には知る由もなかった。彼が、”赫奕の灰燼”愚炎だったということを。
 


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