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熱闘プロ野球!サイボーグVSセイヴァーズ

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熱闘プロ野球!サイボーグVSセイヴァーズ
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 セイントドリーマーズの最後の選手が倒れ、試合が一時中断された。
 試合の続行が不可能と判断したのか、主審がドリーマーズの監督と話をしている。
 
 その様子を見て、ダーティドッグスの監督はほくそ笑んだ。
 「あれでは試合続行は不可能だろう。サイボーグの性能も十分に確認出来た」
 
 しかし、そんな思惑とは裏腹に試合は続行されることとなった。
 『選手交代のお知らせです――』
 メンバーは一新され、駆けつけたセイヴァーズが守りについた。
 
 「あいつらはセイヴァーズか!? 来るとは思っていたがまさか選手としてグラウンドに立つとは!?」
 「サイボーグ選手を試合に出すために規定を変更したのが裏目に出ましたね」
 
 事情を知る一軍コーチがそう発言する。
 
 「いいや、ちょうどよい。サイボーグ軍団はセイヴァーズ相手にも通用する。より多くのデータを集められる」
 
 非道なサイボーグ軍団とセイヴァーズの戦いが幕を開けた。
 
 1.反撃開始
 青を基調としたメタルスーツを纏った男が一人、マウンドに立っている。
 青井 竜一。異様な威圧感を放つ打者に対しても臆することなく立ち向かわんとするその男は、
 背中を守る仲間たちに向き直った。
 
 「俺たちはセイヴァーズ! 相手が誰であろうと正々堂々、プレイボールだ!」
 
 仲間から歓声が上がった。竜一の言葉で皆の闘気が奮い立つ。
 その勢いは打者の威圧感を削ぐばかりか、反対に飲み込んでしまうほどだ。
 2回表20-0と大きくリードされ、なおも無視満塁のピンチ。
 そんな状況でも竜一は堂々とした立ち姿で存在感を放っている。
 そして、大きく振りかぶり、足を上げる。
 完全な打者勝負、打たせはしないと投じたその一球は外角低めギリギリに吸い込まれた。
 
 「これぞ覇理圏・狼球の型!」
 
 卓越した精神力で球威をそのままに完璧なコースにボールを投じる。
 さしものサイボーグも手が出せない。
 
 第二球は内角高めへ。
 踏み込んだサイボーグはまたも手が出せない。

「どうした、そんなものか!」

 第三球、ますます球威を増したストレートが鋭い回転を伴い、打者の膝元へ吸い込まれた。
 ストライク!バッターアウト!
 
 『ああー、バッター手が出せない!完璧なコントロールで見事押えました!一回のスイングすら許さない完ぺきな制球!』
 
 実況の声が響くと、同時に歓声が上がる。
 芸術的な投球に興奮したファンが声を上げたのだ。
 
 なおも竜一は投球を続ける。
 一球二球と簡単に追い込んでみせた。
 投じた第三球、いともたやすく打ち取れるそうセイヴァーズの誰もが確信した。
 しかし――
 
 「サイボーグをなめるな! サイボーグ選手の真骨頂は高い学習能力だ!」
 
 外角低め、ストライクゾーンぎりぎりに吸い込まれるはずの第三球をサイボーグは完璧なフォームで返した。
 鋭い当たりは誰もいない右中間へ。先ほどドリーマーズの選手を葬った豪快さとは対極な精密な打撃だ。
 まずいわさ――、捕手を務める金髪のツインテールの少女、ミラ・ヴァンスはそう直感する。
 (流れを引き込みたいこの場面で走者一掃の安打など打たせれば相手を勢い付かせることになるだわさ)
 
 打球がグラウンドに落ちる、その一瞬、不思議なことが起こった。
 地面をバウンドするはずの打球がひとりでに空中で方向を変えたのだ。
 いや、そう錯覚するほど速い何かがボールを咥え、飛んだ。
 そして、その何かはライトを守る狐耳の少女、八上 ひかりのグラブの中にボールを落としていった。
 
 アウト!
 
 飛んでいた何かはヤタガラス、シルエットチェイサーである彼女が具現した存在だ。
 
 「鳥がフライをキャッチするなんて、凄い偶然だな~♪」
 
 ニヤリと笑う。飛び出していたランナーは帰塁で精一杯。
 ひかりの予想外の手によって犠牲フライすら出来ずじまいだ。
 
 「あたしにかかればこんなものよ♪」
 
 『えー、野球のルール上、地面をバウンドする前に鳥などにぶつかった打球をノーバウンドで捕球した場合、普通のフライと同様アウトになります』
 
 機転を利かせたひかりのプレイで皮一枚繋がった。
 しかし、やはりサイボーグ選手は手ごわい。
 ハイレベルな竜一の投球術に早くも対応してきた。
 
 警戒し続く打者にはボールから入る。
 しかし、なんとサイボーグはそのボールを強打。
 あろうことか打球は大きく弧を描きスタンドへ。
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