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華乱葦原の夏祭り

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華乱葦原の夏祭り
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 わいわい ざわざわ と賑わいを見せる祭り。
 屋台が立ち並び、お祭り会場の中央のやぐらでお祭りを盛り上げるべく楽しそうな音楽が鳴り、会場をさらに賑やかにしていました。

 やぐらに近付いていく二人の影。
 シャーロット・フルールアレクス・エメロードでした。

「わぉ! 賑わってるね~、芸格千両の舞芸者としちゃ見逃せないね☆ アレクちゃん」

 キラキラと輝かしい笑顔を向けたシャーロットにアレクスは深く頷きました。

「そうだな。あの横暴だった妖怪旦那もしっかり改心したみてぇだな、感心感心」
「あの旦那ちゃんの罪滅ぼしっぽいし、めいっぱい盛り上げてあげよう♪」
「んじゃま、再び妖怪と人の溝が深まらねぇよう、俺らの務めを果たさせてもらうとすっか」
「あまねちゃん達も見に来てくれるといいね☆ ほら、行こう!」

 シャーロットはアレクスの手をしっかりと握り締めやぐらに向かって走り出しました。
 アレクスはその手を振り払う事無く、仕方がないな、と苦笑を漏らして後に続きました。

 やぐらに降り立ったシャーロットは華舞浴衣を身に纏い頭に虎耳お尻に虎の尻尾の半妖姿をし、アレクスは巨大な和太鼓の前で陰陽師の様な恰好をしていました。

 ドンッ! ドドンッ!

 和太鼓が鳴るたびに炎を浮かび上がらせ、シャーロットとアレクスは目と目を合わせて頷きました。
 すぅ、と息を吸い込んだシャーロットは会場に笑顔と声を届けます。

「てなわけで皆ー元気~? ふるーる座の千両役者・華炎の妖獣シャロちゃんの登場だよ! お伴の陰陽師アレクちゃんの太鼓や式神舞芸に合わせたボクの舞☆ 楽しんでってね!」
「人も神も妖怪も今日は笑って過ごす無礼講。泣く子も笑うふるーる座の舞芸を見ていきな!」

 ドドドンッ! と大きく打ち鳴らし吹舞子。

 わぁ! と会場は盛り上がりを見せ、アレクスは口角を上げて鳴らし続けます。
(人と妖怪の違いなんざくだらねぇ。すげぇ力は誰かを楽しませ、笑顔をするためにあるんだぜ)
「出て来い、日華鳳凰。観客共を連れて来い」

 アレクスが小さな声で呼びかけると、太鼓の音に合わせて鳴き声を出しながら火の粉をまき散らして鳳凰が空へ駆け上がりました。

 空から降り注がれる赤い光に手を伸ばしたシャーロットは観客にウィンクと飛ばしました。

「さぁ! 逢魔が時の鬼遊び☆ ボクや式神ちゃんと一緒に遊びましょっ♪」

 ひょいと鳳凰に飛び乗ったシャーロットは無邪気に腕を伸ばして観客一人一人と手を合わせて誘いました。

 ドンドンドドドンッ! リズムを上げて太鼓を激しく打ち鳴らして行くアレクス。
 アレクスの言葉に合わせて激しさを増していきました。

「今から直接体験ド迫力! 神代の戦の再現だ! 楽しんでいけよ!」

 アレクスが太鼓を打ち鳴らすたびに炎を纏った髑髏が現れ、会場に広がって行きました。
 動くたびにカタカタと髑髏の音が響き、いきなり現れた髑髏に会場からは驚きの声も上がっていきました。

「大冒険の始まりだよ~☆」

 鳳凰に乗っているシャーロットは色とりどりの飾り紐の寵剣イザナミで奏でる様に髑髏を切り裂いていきます。
 笛と鐘の音を響かせて、所狭しと大暴れ。
 数の少なくなってきた所でシャーロットは炎を纏わせた神威カグツチに武器を切り替えました。

「皆を炎を纏う大舞踏にご招待☆ がしゃどくろになんか負けないよ♪ 残念無念大ばくは~つ☆」

 シャーロットの攻撃が髑髏に直撃すると大きな爆発音。
 そして、きゅぅぅという効果音と共に目が×印になった髑髏が落ちて行きました。

 わぁぁ! と拍手の音が会場を埋め尽くし、拍手に導かれる様にルミナスパレードの楽団が現れ、太鼓に笛、三味線の音色が重なって行きました。

「祭りは楽しく騒がしく。締めは恵みの雨なりて……」

 アレクスが神威ワダツミを天高く掲げ、言葉を続けました。

「水の竜、場を巡り、天に昇りて暑さ忘るる雨降らせ」

 神威ワダツミから水しぶきを上げた水色の大きな竜が姿を現すと、アレクスの言葉に従う様に空高く昇って行きました。

「その力、新たな明日への活力とならん」

 シャーロットは天高く昇る竜に合わせて落ちてくる水の跡に神威ミズヤレハナで暖かく照らし、向日葵を沢山咲かせていきました。
 やぐらにいるアレクスの周りには西瓜を……。

 鳳凰からやぐらへ降り立ったシャーロットは寵剣イザナミに銀光を纏わせ、それを見たアレクスはシャーロットに向かいスイカを空高く投げました。

 シャーロットは向かってくるスイカを舞う様に可憐に切り分けると向日葵に負けない明るい笑顔を会場に向けました。

「皆で一緒に食べようよっ♪」

 わぁ! と観客の声にシャーロットとアレクスは微笑み合いました。



♢ ♦ ♢




 しゃなり、と次にやぐらに現れたのは真っ白な着物を着た、今にも消えていきそうな雰囲気を持った市川 冬香

 触れれば溶けてしまいそうな雪女の姿の冬香から涼やかな声が放たれました。

「この楽しい夏祭り。皆様は、盛り上がっておりますでしょうか」

 ふっと妖艶な笑みを浮かべ、しゃんしゃんと軽やかな音が鳴り響きます。

「熱い暑いこの季節。皆様に雪を届けに参りました」

 しゃらり しゃん しゃん と舞の音が鳴るたびに冬香の足元からは氷の花が咲き誇ります。
 やぐら全体に氷の花を咲かせる舞。

 やぐらから溢れる涼しい氷の風は会場を優しく包んでいきました。

 やぐらの段差に飛び乗ると胸の前で両手を掲げて現れたのは淡いピンクの花。

 氷の花とはまた違う、その花はアイスクリームで出来ていました。

 冬香がそっと唇を寄せて、アイスクリームの花弁を一枚口に含みます。
 ぺろりと食べて広がる苺の香り。
 唇にはその淡いピンクの色が移っていました。

 アイスクリームの花を片手にやぐらを上下に舞い踊る度に氷の花がやぐらを立体に包み込み、手に持つ毛色の違う花の存在が際立って見えました。

 氷の花をもう片方の手に持つと、ふぅーっと息を吹きかけます。
 花は抵抗も無く花弁として会場に舞い落ちていき、会場に涼しい風を送り込みました。

 わぁ! と広がる観客たちの盛り上がりに、会場には大きな風がどこからともなく吹き込んできました。

 その風は氷の花を攫って行き、会場全体に氷の花弁がまんべんなく降り注いで行きました。
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