クリエイティブRPG

新クレギオン

深き密林に紛れしモノ

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深き密林に紛れしモノ
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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 * 未開拓地の探索・Ⅰ *



 密林の奥、未踏地域に足を踏み入れたライナルト・ヘルツェンバイン含む二十名のメンバーは、依頼内容以外に個々の目的をもって調査に当たる。

「――そうですか。また何か思い出したことがあればご連絡ください」
 タオルで汗を拭いながら一人、密林周辺の集落を巡って聞き込み調査をする川上 一夫は書き留めたメモに頭を掻いた。
「やはりそう簡単には特定できませんね……」
 妻子を養うために参加した案件ではあるが、密林調査に至っては自分はお荷物。
 それでも尽力できたらと黄金の泉の手掛かりを探しているのだが、幻に等しいそれは曖昧な情報ばかりであった――。

 同時刻――密林奥地にて。
「水探しといえば、お約束のこれ!」
 アルミナ・シャウリス・アル=サハイトはダウジングロッドを両手に持って探索開始。
 ロッドが反応を示すまで辛抱強く待っていると、ついにそれが動きを見せた。
 しかし……。
「うーん、これはただのガラクタのようですね」
 被っていた土を退けてみるが、ロステクに繋がるような物ではなかった。
 求めているのは水だ。水脈が分かれば泉に逸早く辿り着けるはず――。

「何か見つけたの?」
 アルミナに声を掛けた苺炎・クロイツは、「空振りです」と首を振る彼女に苦笑を漏らす。
「そう簡単にはいかないわよね」
 苺炎は歩行を妨げる草を手にしたナイフで掻き分け、道を拓き、足で踏みつけては慣らして歩く。
 どことなく手慣れた様子に見えるのは、普段から花や植物に触れているからかもしれない。
「それにしてもやけに静かよね……高い樹木の所為で薄暗く感じるし。ちょっと不気味ね」
 方向感覚が狂ってしまうのも頷ける。
「――苺炎さん後ろ!!」
「っ!?」
 突然のアルミナの声に苺炎は振り返りながらの反射行動と緊急対応を展開――奇襲を回避しつつ状況を見極める。
「アルミナちゃんありがとう! 助かったわ。それにしても、これが例の凶暴化した……クマ?」
 距離を取って対峙する猛獣に、苺炎はコクリと喉を鳴らす。
 クマにしては毛が短く逞しい筋肉に血管が浮き出ていて、なんとも気持ちが悪い。
 このまま奥に逃げることもできるが、闇雲に走って新手と遭遇し挟み撃ちにされる可能性もある。
「仕方ないわね。私の夢のため……貴方には退いて頂くわ」
 アレイダソウルを胸に――追撃を開始するクマをショックアブソーバーで防御し、持っていたナイフを手中でくるりと持ち替え頭上から拳で叩くように刃を振り下ろす――。
 甲高い悲鳴を上げたクマの太腿から血が流れ、ぽたぽたと葉や土を赤く染める。
 尚も立ち上がろうとする凶暴熊に、今度はアルミナが畳みかける。
 真横に回り込みながらリスクプレダクションで一瞬先の未来を読み、薙ぎ払うように振るわれるクマの太い腕をしゃがんで回避すると護身棒を手首で振って伸ばしそのまま喉目掛けて突き上げた――。
 悲鳴の代わりに咳き込む凶暴熊――血走った目が二人を睨みつけている。
 ――パキュン!!
 どこからか銃声が鳴り響いた。
「お二人共こちらですよ!」
 草木に身を隠しながら声を掛けたのは情報収集を終えて駆け付けた一夫だった。
 先程のは空に向けて撃った威嚇射撃。
 今度は二人に当たらないようクマに狙いを定めてトリガーを引く。
 再び鳴り響く銃声に、流石の猛獣も分が悪いと思ったのか片足を引き摺りながら逃げて行った。
「何とか追い払う事ができて良かったです。お怪我はありませんか?」
 一夫の問い掛けにアルミナと苺炎は首を振る。
「私は大丈夫です」
「私も、ちょっとナイフで攻撃した時に腕が痺れたくらいで問題ないわ」
 あのマッチョなクマにナイフで挑むのは些か無謀だったかもしれない。
 三人はこれまで以上に警戒を強め、再び奥地へと歩を進めるのだった。



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