クリエイティブRPG

新クレギオン

深き密林に紛れしモノ

リアクション公開中!

深き密林に紛れしモノ
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
リアクション
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10




 * 終章 *



 行方不明者捜索と未開拓地探索の仕事を終えて、数日後――。
 あの寂れた喫茶店にライナルトと情報屋の姿があった。

「報告書だけ渡してあとは丸投げって、あなたも相変わらずですね」
「ちゃんと依頼は済ませただろ。行方不明者は無事に発見、密林に関しては開拓する地としてはそぐわない。危険な奴等がまだ蔓延ってるからな。まずは様子見ってことで依頼人にも報告は行ってるはずだぜ。
 ――それより、ブツの結果はどうなった?」

 ライナルトの催促に情報屋はやれやれと首を振りながら数枚に渡って書かれた資料をテーブルに広げた。

「泉に沈殿していたという小さな固形物ですが、過去に作られた遺物であることは間違いないようです」
「ロステクってことか」
「恐らく。ただ、小さすぎてそれが何なのかは不明のようですが……ある一定の温度に達すると溶け出す物質であることが判明しました。
 ――これがその結果です」

 情報屋が差し出した一枚の写真にはシャーレ(ガラス製の平皿)の中に一部が溶けて液状化した例の石ころのような物体があり、その液体からは僅かだがキラキラと金色の輝きを放っている様子が写っていた。

「黄金の泉の正体はこいつで間違いなさそうだな。泉を沸騰させれば見られたかもしれねえってことか」

 正体がなんであれ、黄金に輝いている泉を見られなかったのは非常に悔しい。
 しかし、それを「良かった」と情報屋は言う。

「黄金に輝いているということは溶け出した物質の濃度が高まっているということです。
 これが何に使われていたかは分かりませんが、密林や野生動物に影響を与える程の代物ですよ。一種の麻薬といってもいい。
 そんなところに飛び込むあなたは命知らずもいいとこですよ。さぞかし同行した彼等も肝を冷やしたことでしょうね。少しは自覚してください」
「……あんたは俺の母ちゃんか」

 途端キッと睨む情報屋の男に、ライナルトは後ろ頭を掻きながら溜息を零した。

「溜息をつきたいのはこっちですよ。
 ――ところで、突然変異体についてもう少し詳しく教えてください」
「ん? ああ、毛色の違う子熊のことか。
 俺も直接見たわけじゃねえが、興奮状態になると体毛が七色に輝き出すって話だ。メンバーの一人が手懐けたようだぜ。
 諸々結果を見るに、この成分を吸収し易い体質だったんだろ。ロステクを制御できる奴もいれば狂わされちまう奴もいるってことだな」

 ライナルトは言いながら良いデータが取れたと思う反面、ボス熊のことを脳裏に浮かべた。
 アレを倒したことで一時だが他の凶暴熊が大人しくなったように思う――。

 報告会も終盤を迎え、情報屋が「最後に」と言葉を零す。

「泉に残留している固形物については引き上げが決定し、凶暴化した生物の鎮静化を図るそうです」
「引き上げたブツはどうなる?」
「あなた方が見てきた通りなら、残りはそう多くないようですから、使い道はあまり期待できないだろうとのことです。
 まあ、僅かでも改良して医療に役立てられれば、というのが今のところの見解ですね」

 それを聞いたライナルトは安堵した。
 少量でも悪用されずに済むならそれに越したことは無い。

 これ等の情報は参加したメンバー全員にも後日開示されることになるのだった――。




【深き密林に紛れしモノ/完】



First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10
担当マスターより

▼担当マスター:

マスターコメント

こんにちは、茸です。
この度初めてクレギオンを執筆させていただきましたが、
お楽しみ頂けましたでしょうか。
書き足りなさが多々あるように感じるのは毎度のことながら……、
皆様の活躍を少しでも多く描くことが出来ていれば幸いで御座います。
この度も素敵なアクションをありがとうございました!


最後に、
今回は以下の方へ「装備ロステク」を付与させていただきます。
付与はリアクション公開より1週間を目処に行わせていただきます。

・烏丸 秀(SAM0074061)様
・響月 鈴華(SAM0073947)様