「あたしはただならぬ存在になることを使命としている。どんな事件であってもあたしは解決の為に貢献していきたい」
剣堂 愛菜は、超常感覚で暴走した機甲士を探し始めた。
とはいえ、自身は機甲士を生かして止める方法には詳しくないので、最悪鎮圧と言うことで機甲士のボディの破壊
すると、向こうで暴れている機甲士を見つけた。
「見つけた……」
その機甲士に遠くからスローイングナイフを投げ付けると、ナイフは敵の背中に刺さった。
それに気が付いた敵はこちらに視線を向けた。標的をこちらに変えた様だ。目論見は成功した。
だが、敵はこちらに向かって襲い掛かって来る。
すると、今度は得意の脚力を生かした高速戦闘で飛び込んで行き、相手の足を掴むと、敵は転倒した。
とどめに、ブルースパークを機甲士の胸に向けて放った。青い電流が敵の身体に流れ、感電した。
「これで相手は停止したけど、後は仲間に直してもらう」
その後、愛菜は仲間の電脳士に頼んで、感電で壊れた機甲士を直してもらった。
「高値で売れたら俺の宇宙船にもっと良い装備を付けられるかも知れん。ちょっと頑張ってみるか。駄目でも治安維持に貢献すれば何らかの報酬も出るだろうしな!」
「どんなガラクタか知りませんが、どうせ電源を切れば止まる物でしょう。騒動を早く止めないと!」
弥久 ウォークスは、妻の
弥久 佳宵と一緒に街で暴れる小型ロボットの手足を破壊しながら、恐らく機甲士が最も暴れていると思われる閉鎖地域を目指しているときだった。
突如、暴走した機甲士が大量に襲い掛かって来た。
「クソッ! 閉鎖地域じゃなかったのか!」
どうやら、ウォークスの読みは外れた様だ。
佳宵は告げた。
「仕方ありません。襲われたら溜まったものではありませんから、まずはここにいる人達を退治しましょう」
ウォークスはブラスナックルで敵の関節部を殴って、パーツを歪ませて相手の移動力を奪った。
ボディを破損すると、データが復旧出来なくなると言われているが、歪ませることについては、特に何も言われていないからだ。
佳宵も、暴れる機甲士の手足の外装パーツの隙間をナイフで刺して行動不能にしていく。
その後も2人は立体機動と高速戦闘を駆使して、どんどん敵を倒して進んでいく。
だが、今度は頑丈そうな鉄製のボディを持った機甲士が現れた。
ただ、殴るだけでは、効果が無さそうだ。
そこでウォークスは、形態変異で筋力を増やして、関節技を極めた。すると、頑丈な鉄はあっという間に捻じ曲がった。すると、パーツの継ぎ目が伸びた。
更に、足をも捻じ曲げて、動けない様にした。とどめに佳宵が弱点攻撃となる伸びた継ぎ目の位置にナイフを刺すと、そこからスパークが飛び散って、その場で起動停止した。
ハードの方は大丈夫なので、後から修理をすれば、復旧は出来るだろう。
「これで、とりあえずは完了だな」
「まぁ、後は電脳士の人や回復スキルを持った人達に復旧作業を任せましょう」
その後、2人は念の為、閉鎖地域に向かったが、暴走するロボットや機甲士の姿は、どこにもいなかった他、これ以上の潜入は管轄外となるので、身を引いた。