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不味いお料理・食レポアイドルコンテスト

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不味いお料理・食レポアイドルコンテスト
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■真面目に悪戯を少々


 快晴の朝、オルトアース、食神都市オーサカ、料理ステージ。

「……不味い料理コンテストってなんだよ。まぁ、そういう趣なら作……」
 飛鷹 シンは、少々呆れ気味にツッコミを入れつつ、作業に取り掛かろうとした時
「作るのはぼくがするから飛鷹くんは食べるほうをお願いするよぉ」
 ノーラ・レツェルが待ったをかけた。
「……レビュー役か(死ぬほど不味い料理をノーラも作るわけじゃないし、きっと大丈夫だろう)」
 まさかのお願いにシンは、一瞬躊躇うものの相手への信頼から引き受ける意を示した。
「じゃぁ、私はノーラさんをお手伝いしますよ……(作るのは真面目なノーラさんで、食べるのは甘いものが死ぬほど苦手で食べたら多分死ぬシンさん……そして作られる不味い料理は食べられる範囲の真面目な不味い料理……作ろうとして作るような人じゃないですし……ちょっとおっちょこちょいなんですけどねぇ。となれば私がちょっとした悪戯で不味くするしかないです)」
 示翠 風が元気に手伝いを申し出るものの、胸中では企む気満々であった。
「ありがとう!」
 何も知らぬノーラは、風の手伝いを歓迎した。
 とにもかくにも、三人は料理スペースと食事スペースに移動した。

「はてさて不味い料理と言われても食べれなくしちゃあよくねぇですねえ。健康にも悪い、となると」
「そうだねぇ。ただ不味い料理を作ろうって思ったことがないから、自信ないけど……素敵な番組にするために頑張ろうねぇ」
 風とノーラはきょろきょろと他の参加者を見回し、好奇心や気合を高めた。
「ですね。それで、何を作るのですか?」
 風がメニューを訊ねると
「……炊き込みご飯や味噌汁とか、メニュー自体は普通に見えるけど、アレンジを加えるよぉ」
 ノーラは考えながら答えた。
「じゃぁ、必要な道具とか材料とか用意しますねぇ(その時にこちらのいる物も調達しちゃいましょう)」
 風は速やかに手助けに回った。
 必要な物が揃った所で
「まずは鯛を捌いて、酒と塩を振って……米を研いで」
 鯛の下処理と羽釜に米を用意し、水と調味料を入れてから
「ここでパクチーを入れて、鯛の風味を消すよぉ」
 溢れんばかりのパクチーを入れてからセット。
「……今のうちに入れ替えをしましょうかねぇ」
 風は、ノーラに気づかれぬよう塩と砂糖とカレールーとチョコの粉末を入れ替えた。
「茄子と豚肉の甘辛炒めだけど、飛鷹くん、甘いの苦手だし砂糖はなしにして……カレールーを少し加えてスパイシーにしよう」
 何も知らぬノーラはカレールーではなくチョコ粉末を使って、辛味がどこかに行った茄子と豚肉の甘辛炒めを作った。
「……見た目はともかく味を強い料理で微妙な感じに整えてる感じか……食べられない範囲じゃなさそうだし、一安心だな」
 シンはノーラの真面目な料理ぶりに安堵していた。この先に訪れる苦しみを知らず。
「きんぴらごぼうは塩味を効かせてレモンでインパクトも抜群に」
 これまた入れ替えを知らぬノーラはごぼうやにんじんを塩ではなく、砂糖とたっぷりのレモン汁を加え手際よく炒めていく。
「ふふふ、気づいていないですねぇ」
 風は悪戯成功にしめしめと密かに笑んだ。
 その横で
「味噌汁は春菊にセロリ、油揚げの具材でいいかな……」
 ノーラは具材を手際よく切って水が沸騰した鍋に入れて、加熱してから味噌を溶かしひと煮立ちする。
 丁度、炊き込みご飯が炊き上がった所で
「よし、完成だねぇ」
 完成し、食事スペースへ料理を運んだ。
「いよいよですねぇ(こういうの好きなんですよねぇ。困惑する顔も、どうしようもなく笑ってしまう顔も楽しみです……試食するシンさんはきっとオーバーリアクションしてくれるはずです)」
 続く風は、自分の悪戯にシンがどんな反応をするのか楽しみで仕方が無い様子であった。

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