クリエイティブRPG

-プッラト・ービーブ- 弾爆間人

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1. PM16:00 旧中山道

 マガカミに取り憑かれたと思われる狂暴な賊の討伐依頼を受け、修祓隊は現地へ向かった。
「――あそこ、見てください! 戦闘になってます!」
「ふむ。賊と――侍が一人か。私は賊を倒しておこう。交渉は苦手なんだ」
 成神月 真奈美に続いて高橋 蕃茄が言い、跳んだ。スプリングリム。一瞬で賊の一人に距離を詰め、腕に仕込んだ内蔵ショットガンを放つ。轟音と共に銃弾を受けた賊が倒れた。「な、何だ?」「少し獲物をもらう」驚く渡部に蕃茄は短くそう言う。
「て、テメエ!」
 賊の反撃。回避。放たれた銃弾を蕃茄はバックステップで避けた。「な――!?」「たかだか銃一丁で調子に乗るんじゃない」
「まずは賊を壊滅させましょう。――ルージュ」
「はいはい」
 霊分。ルージュ・コーデュロイが自分の霊力を符に込めて優・コーデュロイに付与した。優は抜刀し、刀に風と雷を纏わせる。風雷。風月華《蘭乃迅》を構えた優が踏み込み、刃から放たれた風雷の刃が敵陣を斬り裂いた。残身。優は構えを直し、呼吸を整える。「どこからでもどうぞ」反撃。二人の賊が刀で優に襲い掛かる。回避。優は一人の刃を刀で受け流しながらくるりと回転して二太刀目をかわした。
「お侍様! 多勢に無勢、助太刀いたしますわ! 女性に近づかれぬよう押し返しますわよ!」
「――都の警察か――? まあいいや、恩に着るぜ!」
 松永 焔子がそう言って渡部の傍に立つ。(賊とこのお侍様はともかく、後ろの女性が最も凶悪な邪気を放っているのはどういうことでしょう……?)祓行灯の反応によって、焔子は賊と女がマガカミであると見抜いていた。岩窟。陽炎刀を地面に差し、岩塊ごと引き抜いて大槌と成す。ニンブル。疎速。ソードアシストユニット。巨大な岩塊が高速で振るわれ、賊の一人を横薙ぎに打ち据える。「く、クソが――!」反撃。離環。賊の反撃はスイングの勢いのまま一回転した岩塊に防がれた。「ふふ、さあ、崩せますかしら?」「……警察、か……?」
「帝都に程近い、こんな場所にマガカミが現れるなんて……一般市民が巻き込まれたら大変だよ」
 八上 ひかりはそう言い、《妖幼の風向》で周辺の気配を探った。――反応あり。正面で戦闘している一団とは別に、少し離れたところに霊力反応が一つある。
「ほんとにいた――楓、見てきて!」
「分かりました!」
 ひかりに言われ、笹島 楓が駆け出した。狼化。走る楓の姿が狼に変化する。スロートワイヤレス。「ひかり様、位置は?」「戦域の向こうの山の方。人だったらすぐ教えて」「はい!」応えて、楓は山へ走る。
「最近このあたりに賊のマガカミが出るっていうから見回りに出てみたら、見事にビンゴとはね……」
「でもあれ、女の人の方もマガカミなの? うーん、これは予想外」
 紫鷹隊の柳 綺朔畑中 凛は馬車を遠巻きに見てそんな会話を交わす。「とにかく、見捨ててはおけないね。綺朔さんたちは後で合流して。先に賊を無力化する!」
 言って、凛は賊達に接近した。(銃なんかある時代だったんだね。でも、現代の銃より技術は劣っているはず。射線に入らなければダメージは無い――!)潜能解放。練気の拳。鬼の力を全力解放した拳が賊の正中線を打ち据えた。思わずよろけた賊からは反撃は無い。
「賊が馬車を襲っておるのならば助けねばならぬな。しかし、あれに乗っているのもまたマガカミではないだろうか――」
「そうだけど、護衛は普通の人間みたいだし、このまま放っておくわけにはいかないわ。加勢するわよ」
「……そう仰るならば」
 呟き、草薙 瑠璃も賊達へ疾った。五行の構え。風雷。抜き放たれた刀が風と雷を纏い、賊を斬り裂く。反撃の刀を賊が振り上げる。「援護するわ」穿知魂。綺朔の放った霊気の散弾が賊の反撃を止めた。
(賊がマガカミに取り憑かれているなら、それを祓えば救うことも出来るはず――!)
 考えながら、真毬 雨海は月天鳥《燐光の払弓》を構えた。霊力を込めて二本の矢を放つ。矢の一本が賊の足に命中した。「クソ――!」反撃。命中。賊の放った銃弾が雨海の肩を掠めた。「っ――このくらい――!」
「ひとまず、全員地獄行きでいいんだっけか?」
 物騒な呟きを漏らし、天廻 陽樹は邪神饅頭サマを自身の身体に寄生させた。死の波動。「う……!」陽樹から放たれた殺意が賊の一人を竦ませる。岩窟。地面に差した《猛き炎の剣》が岩塊を伴い、大槌と化す。
「武器持ってるからと安心するのは……まだ早い!」
 雲払。大槌を縦横に振るって陽樹は突撃した。賊達が薙ぎ払われ、岩塊の破片が周囲に飛び散る。
 敵が動く。賊の数は二十人。まず賊の二人が蕃茄に刀で襲い掛かる。「ふむ……」土隆起。蕃茄の足元の地面が隆起し、賊の攻撃は土柱に埋まる。落下攻撃。蕃茄は落ちると共にショットガンを賊に突き立て、撃った。賊は堪らず地に倒れるが、すぐに起き上って体勢を立て直した。「しぶといな……やはりマガカミか」
 別の二人の賊が優を狙い、刀を振り上げる。「こうして身構えているうちは――!」優はその攻撃を二度とも回避した。反撃。疎速。弐の太刀。一太刀目で賊の一人に斬りつけ、地面からの斬り上げの二太刀目でもう一人を斬り裂く。斬撃と共に土塊が爆発したように飛び散る。
 別の二人の賊が銃でルージュを狙った。「やれやれ、痺れを切らしたかしら――?」土隆起。瞬時に作られた土壁を盾にし、ルージュは賊の攻撃を防ぐ。反撃。壁から出たルージュの《燐光の払弓》から二本の矢が放たれる。これはいずれも命中し、賊は悲鳴を上げてよろけた。
 別の二人の賊が刀と銃で焔子を狙った。「真っ直ぐ来るだけでは……!」二度の攻撃を焔子はいずれも大槌で止めた。反撃。振り下ろされた岩塊が賊の一人を叩き潰す。
 別の二人は銃でひかりを狙った。「――え、あたし!?」一発は被弾し、もう一発は何とか回避する。「っと……やれやれ、あたしを狙ってくるとはね……」
 別の二人は刀で凛を狙う。凛は一太刀目をかわし、「――捕った!」二太刀目の腕を掴んで投げた。釟痲。投げられた賊がもう一人にぶつかり、転倒する。
 別の二人は銃で綺朔を狙った。二発とも命中。「っ――あまり、ゆっくりもしてられないわね……!」反撃。放たれた二本の矢も賊達に命中した。
 別の二人は刀で瑠璃を狙う。「主よ! ――ええい、邪魔な!」離環。瑠璃は二度の斬撃を刀で受け流す。反撃。疎速。目にも止まらぬ斬撃が二人の賊を斬り裂く。
 別の二人は銃で雨海を狙った。二発とも命中。「足を止めても撃ってくる――だったら!」アヤワスカの森。周囲の雑草が伸び上がり、二人の賊を突き刺し拘束した。
 別の二人は刀で陽樹を狙った。「遅い!」先の先。陽樹は二度の斬撃をいずれもかわした。反撃。轟音と共に大槌が振るわれ、賊達が再び打ち倒される。
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