クリエイティブRPG

怪盗ルシフェル団現る!

リアクション公開中!

怪盗ルシフェル団現る!
リアクション
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6  Next Last


「さあ、掃除の時間ですよ、っと!」


クレイルはマントを翻し『磁力銀盾』による金属の引き寄せにより、耳飾りの投具が引き寄せられた。
だがただで奪われる団員ではない。太股に装備していたナイフで切りかかられる。
しかし、ナイフではリーチの差で出遅れる。
【ジャストフィット】で冷静に『蒼雷剣』を操り隠された武器が露わになるよう衣服を突き破り、
刃先から飛ばした刃で動きを封じようとする。


「あとはお任せします!」

「まかせて!」


ロリータドレスを身に纏っている九曜 すばるは、すかさず太股に隠していた銃を抜き
【サウザンドレイヴ】で団員を薙ぎ払う。
このために敵を警戒し、女装までして武器を持ち込んだのだ。


「ぐぁっ!」

「こんな奴らに負けるかよ!!」

「はい、そこー!」


これに反応した別の団員が太股の銃を抜こうとしたのに気づき、すばるは一般客を守るよう移動しながら
牽制の為に【フラッシュアタック】を行ない、銃を撃ち落とす。


「お宝は渡さない!!」


少し離れたところでは、八上 ひかりが団員の前に飛び出していた。


「あたしが防いでいる間に、早く安全な所に逃げて頂戴ッ!」


回ってきた団員と思わしき者達の絵を確認してから、
主催であるルナティエールの家族や招待客を護衛出来るようにずっとマークしていたひかり。
立ちはだかったのは、投具と銃を持った女性団員だ。


「大した自信ね。けど守りになるそっちが不利なんだから!」


投じられた投具が肌をかすめる。毒性のものだとすぐにわかった。
だがポインズンイミュニティで耐性を獲得しているひかりにはきかない。


「くっ……!!」

「ふふん、毒なんてきかないわよっ!!」


ならばとマヒ銃が放たれるが、これも中級冒険者勲章の力で抵抗力を上昇させている。
まさにひかりの相手としてうってつけだった。


「それで終わり? 弱い犬ほどよく吠えるってやつ? 退屈ね」


ひかりは拡散ブレードとエネルギーシールドを実体化させ、高らかに名乗りを上げた。


「我が名は八上ひかり!! 勇猛なる騎士なり!! このあたしを恐れぬのならかかってきなさい」


団員達の視線が集まる。ひかりに向かって次々と攻撃を繰り出してくるが、
グレートウォールで防いだ。


「まだまだあたしに傷一つつけれてないじゃない。もっとかかってきなさい! 全部受け切ってあげるわ」


団員から招待客が攻撃を受けないよう、叉沙羅儀 ユウは逃げ道として守護光壁を張る。


「皆さんこちらです!! 戦えない方はこちらへ!!」

「あなたたちの相手は私よ!」


招待客を逃がしている間のフォローをするためイリヤ・クワトミリスが、
団員との間に入り、注意を引きながらグレートウォールで防御したりナイツパリイングで受け流したりしながら
時間を稼ぐ。


「くっ! こいつも強い! 一体何なんだよ!」

「私はただのナイトよ。それ以上でもそれ以下でもないわ」


幸い怪我人はまだなかった。ユウはオータスシェルターで防御しつつ、逃がせるだけでも客を逃がす。


「ここまで来てもらえればもう安心です。全部防ぎきって見せます!! イリヤ!」


ユウの声を聞き客が逃げきれたことを確認したイリヤは、アズールセイバーを握る手に力を籠め、
相手の攻撃の隙をついてアーマークラッシュを放つ。


「ユウ! 今よ!!」

「裁きを!!」


バニッシュメントクロスを放つ。ユウが引き付けた相手はこれで深手を負ったようだった。

招待客のほとんどが無事に逃げ、あとはルシフェル団員と冒険者たちだけになる。
その後方、珍しい色合いの金髪の美青年にベルナデッタは探偵として声をかける。


「君がルシフェルだな。その身のこなし、タダモノじゃない」

「いかにも。だがそれを知ったところでどうする?」


閃く紫水晶の瞳。仕込み杖から剣を引き抜くルシフェル。
そこに死角から近付く影。松永 焔子だ。
影から現れフリーズバレットを装填したスキャッターフレアで攻撃する。
散弾に凍結効果を乗せ、彼を凍結させて動きを鈍らせるのが目的だ。


「先手必勝ですわ!!」

「ここまで後手に回っているのだから、それぐらいの奇襲は読んでいる」


ルシフェルは上手く避けたが、多少の凍結はくらった。反撃の鋭い突きを焔子にくらわせる。


「きゃぁぁぁぁぁっ!!!」

「近づきすぎたな。そこは私の剣が届く範囲だ」

「で、ですが完全に避けきれなかったのであれば、まだまだやれますわ!」

「そうか、なら少し相手をしてやろう」


焔子はくじけない。ルシフェルの剣を浸空で防ぎながら次なる一手へと繋ぐ。
凍結しきれていないが、呼吸も瞬発力も長い時間は維持できないだろう。
それがわかっているからこそ、早い段階で仕掛けることにした。
ゴールデンマントで隠していたポーキュパインメイルの棘を逆立たせ、
彼が棘を回避するよう仕向ける。真の狙いは無理な回避で体勢を崩させることだ。


「ほう、面白い鎧だ」

「なかなか使えますのよ。これで仕留めさせていただきますわ」


棘を剣でいなし回避するルシフェルだが少し、ほんの少しルシフェルの体勢が崩れた。
そこへ【竜血の契】で限界以上の力を引き出し、ブリッツレイドを接射、電撃を直撃させて無力化を狙う。

だが電撃はルシフェルをかすめただけだった。


「……これを避けるなんて、思った以上にやりますわね」

「狙いさえわかっていれば避けるのはたやすい。とはいえ少々見くびっていたようだ。少し掠めてしまった」


焔子は悔し気に口唇をかみしめる。


「僕が頼むのも変だと思うが、ルナティエールさん。僕の前衛に立ってもらえるようお願い出来るかな?」


ごく近くの者にしか聞こえない声量で、四柱 狭間がルナティエールに話しかけた。
ルナティエールは快くうなずく。


「援護していただけるならわたくしもありがたいです」

「それなら、私も一緒に立つわ。ルナさんを守りたいの」

「ありがとう、ロッカ。頼りにしてる」


話を聞いた天峰 ロッカがルナに並び立った。


ルナティエールが次々と団員をなぎ倒し、ルシフェルに斬りかかる。
ロッカは彼女をオータスシェルターで守った。


「ほぅ、やるな」

「伊達に転生してきてねぇよ!!」


素の口調に戻ってルシフェルと対峙するルナティエール。


「ほう、君も転生者か。同じだな」

「なんだって……? お前も転生者だって言うのか」

「あぁ。ついでにいえば、団員全員特異者だ。だから我々はそこいらの盗人団とは違う」


会話しながらのつば競り合いの後ろから、狭間は援護射撃を行なう。


「一対一で戦ってるんじゃないんだ。僕とも遊んでくれよ。ルシフェルさん」

「いいだろう。遊び相手になる程度の実力があるなら、だがな」

「心配しなくても、それくらいの実力は持ってるつもりだ」


一定の距離を取りながら群青の過流による水弾で周囲とルシフェルを濡らすように援護射撃を行いつつ
【クールショット】で冷静にルシフェルを観察、動きの癖を読み取る。


「見切った。切り替える」

「ほう?」


癖を読み取り次第、双弓の型によるエイミングガンとの二挺拳銃に移行し、
群青の牽制射撃を続けつつ癖から攻撃の出足をエイミングガンによるファストアタックで潰す。
振り上げようとする剣の柄部分を
振り下ろそうとする刃を狙撃して弾き飛ばすか軌道を逸らす感じだ。


「なるほど、言うだけのことはあるな」

「そりゃどうも……跳べ!」


狭間がフリーズバレットを連射し、ルシフェルは回避に専念することになる。

さすがのルシフェルもこれには少々手間取ったようだったが、投具が飛んできて狭間の腕に突き刺さる。


「ルシフェル様! 援護は俺達にお任せを!!」


団員による支援だ。
さらに接近されるが、テーブルやイスを【ファストアタック】で蹴り上げて盾にした。


「よそ見していていいのか?」

「色々なところから狙われているようなので、多少はしなくちゃならないんだ、よ!」


後ろからはルナティエールの剣が迫る。ルシフェルはそれ以上狭間を追い込むことは出来なかった。
また、狭間もそれ以上の追撃は難しく思えた。

ここで、大きな声が部屋中に響き渡った。


「我が名は谷村 ハルキ!! 一介の騎士なれど甘く見るな!!」

「今度は騎士か。重そうな鎧でご苦労様なことだ」

「減らず口を!」


ルシフェルの攻撃を盾で防ぎつつ、スピアトルネードで牽制を入れながら
ルシフェルの強打を誘う。
その攻撃はグレートウォールで防げたものの、伝わる衝撃だけでもいかに強烈な剣かがわかる。


「見た目通り中々の鉄壁のようだな」

「僕の防御をもってすれば、熟練の実力者だろうと剣士相手にはそうそう後れを取らない!」


とはいえ、戦闘前に秋光 紫が琥珀亭のハニージュースを谷村 春香とハルキに渡して
パーティ全員の能力の底上げを図っているため、なんとか耐えられている状態だ。

ハルキが防御しながら強打を誘う時には紫もブライトシェイバーで牽制を入れていたが、ここからが本番。
ルシフェルがハルキに対して強力な攻撃を仕掛けた今、その隙を突いてバニッシュメントクロスを発動した。
十字架をルシフェルを取り囲むように展開し、ルシフェルに集中攻撃を与える。


「私の攻撃は光の刃だけではないのよ!」

「くっ……!!!」


これにはさすがのルシフェルも直撃をくらった。
バニッシュメントクロスのダメージ自体も大きいが、
これには力が入りにくくなるという付属効果がある、弱体化を図られ、それでもルシフェルの剣は鈍らない。

アラウンドガードでルシフェルの反撃から春香を守るハルキ。
そして真打、春香の出番だ。


「やぁぁぁぁぁぁっ!!!」


精霊剣・火で剣に炎を着火して構えていたところから、
ハルキに防御を任せてパンプアップで力とスピードを高めて、グレイズローターを叩き込む。

精霊剣の発動中は攻撃の余波でもダメージを与えられるから
グレイズローターを避けられたとしてもダメージは蓄積してるはずだと考えた。


「捨て身の特攻か。余波だけでもピリピリと来る。だが、それだけの話だ」

「まだまだぁ!! ハルキや紫さんの作ってくれたチャンス活かすんだから!」


三撃とも避けられてしまったが、ルシフェルが体勢を立て直す前にそのままもう一度グレイズローターを叩き込んだ。


「私が一人で戦っていたのであれば、これで追い詰められたかもしれない。だが私にも仲間がいるんだよ」


ルシフェル団員の必死の援護により、思ったほどのダメージは与えられなかった。
悔しさに春香は口唇をかみしめる。

ナイトオブレガリス装備で宝石、つまりルナティエールの前で待ち構えていた弥久 ウォークス
中級冒険者勲章で耐性をつけ、マヒ薬が塗られた武器などを装備したルシフェル団員と戦っていた。


「こいつマヒが効かないのか!」

「悪いな。ある程度耐性があるんだ」

「では、これはどうだ?」


そんな中、ルシフェルがウォークスへ斬りかかる。
アズールセイバーと冠紋の大盾を構えて、グレートウォールの構えでウォークスは耐えた。


「怪盗団のボスか。手癖の悪い怪盗団は、今日を持って解団だ!」

「出来るものならやってみせるといい」

「フッ……そういうのは俺にはちょっと難しいかもしれないな。なんせ盾だからな」

そうして攻撃をある程度いなしつつ、動きを観て、強引にでも割り込めそうな時にはヘヴィチャージで押し返す。

「なかなか骨の折れる盾のようだな……仕切りなおすか」

「できるといいですね!」


ルシフェルが他の者と戦っている間、間合いに入らないように銃で攻撃していた真毬 雨海
牽制を交えながらディヴィジョンショットで銃弾を分裂させての攻撃や群狼の矢などで複数の弾を撃ち回避しにくくさせることを目指していた。


「やれやれ、建物の中で、こんなにばらまいてくるとは、手癖の悪いお嬢さんだ」

「おあいにくさま。下手な銃は撃たないから問題ないわ」


サイレントショットで音を消したナムパレットも撃ち込んだが、ルシフェルはマヒ耐性を得ているらしくこれは効果がなかった。

ダメージを追う、攻撃を受けて動きが止まるなどしたら【ファイアワークス】を打ち込む。
雨海の銃と相性がいい技なので主力攻撃だ。実際、ある程度ダメージを与えたようだった。


「団員達を倒せても、リーダーを逃がせば再び怪盗団が襲ってきます。ここはリーダー打倒、及び捕縛が先決ですね」

「団員をどれだけ倒しても、リーダーが残っていたら団員は必ず補充され、再び活動を再開することでしょう。
何としてでもリーダーを倒さねばなりませんわ」


雷芯剣の柄に手をかけて待機していたグレイ・リベルタス。と息吹の竪琴を構えるファラ・エルケンス
怪盗団の頭目となると普通の武器を使うワケはないとルシフェルが戦う様子を見ていたが、
特殊な効果は見当たらない。
だが、ステッキにおさまるほど細い刀身なのに斬りが行える強度はやはり普通ではないと感じた。
覚悟を決め、踏み込む。


「覚悟っ!!」

「今度は剣士か。いいだろう」

「怪盗団のリーダーにしては普通の武器を使いますね」

「これが普通の武器に見えるとしたら、君の目は随分曇っているようだな」

「確かに、そんなに細い刀身なのに突き以外でも使えている。随分強度の高い剣のようですね」

「私専用の特注品だ。炎やら雷やらが出なくても強力な得物に変わりはない」


ジャストフィットで雷芯剣の特性と性能を最大限に活かした突きを繰り出し、攻撃していく。
数合斬り合ったところで突き主体の戦法へと切り替える。
しかし突きばかりでは単調で見切られやすくなるので、刃先から雷を飛ばす攻撃や、
アイアンバックラーでの殴打なども織り交ぜる。
もちろん同じ位置に立ったままということはせず、攻撃のたびに動き、立ち位置を変えていくことも忘れない。

ファラは旅芸者のベレー帽で効果が高まったリチェルカによって周囲の味方全員のやる気を高め、集中力を増させ、命中率を上げる。
次にペザンテの衝撃波でルシフェルを直接攻撃し、前衛の援護をする。


「私は支援だけしかできないわけではないのですよ」

「そのようで。だがそれだけだ」

「その余裕崩して見せますわ」


ペザンテとリチェルカは交互に実行していき、途中でリチェルカの効果が途切れたりしないよう注意した。


「やはり戦いはこうでなくては」

「それはそれは。このまま続けようか?」

「私だって、まだまだやれますわ」

「そういうワケにもいかないのが、人気者のつらいところだな」


ルシフェルの重い一撃を、グレイがアイアンバックラーを使ったバッシュガードで対応する。
この防御の隙に、ルシフェルは再びルナティエールのほうへと歩む。

これだけ集中攻撃を受けているのに、ルシフェルに目立った傷はない。
本当に手練れだ。
春香はこんなに実力があって、冒険者にでもなれば大活躍だろうに勿体無いなぁ…などと思う。
魔族との戦いだってまだまだ続くだろうに、と。


「その宝石はルナティエールにとって、とても大切な形見で、思い出の品なんだ。
盗賊団なんかには、絶対に渡さないぜ!」


前に進み出る世良 潤也
その言葉に、ぴくりとルシフェルの眉が動いた。
潤也の隣にアリーチェ・ビブリオテカリオが並ぶ。


「しょうがないわね……。潤也だけじゃ心配だから、あたしも手伝ってあげるわよ。
その代わり、しっかりルナティエールの宝石を守りなさいよね」

「ありがとう、アリーチェ!」

「ふむ……そう簡単には止められないぞ」

「上等! いくぜ」


潤也の鋭貫の硬槍とルシフェルの剣による幾度かの競り合いのあと、アリーチェはトライボウでカラントボルトを使用した。
三本の雷の鎖矢がルシフェルの足を拘束する。


「確かになかなか強いわね……でも、この距離なら外さないわ!」

「ぐっ……!」

「もらったぜ、ルシフェル!」


そして潤也は技の鋭さを高めるシギュラースラッシュと、技の威力を高めるパンプアップを使用。
これでルシフェルの脚に【鋭貫の硬槍】を突き刺して、動けなくなったルシフェルに降伏を促す。


「ふぅ、やれやれ。私としたことが過信しすぎたか」

「その脚の怪我じゃ、もうまともに動けないだろ。命までは奪わないから……おとなしく降参しろ!」


ほんの少しの間があった。そして、くっくっくっ、とルシフェルの笑い声が響く。


「この程度の拘束でこの私を捕まえようなどとは片腹痛い!!」


無理やり矢と槍を引き抜き、血が噴き出すのにも構わずバルコニーの縁に飛び立った。


「『レイティアの涙』が持ち主にとって大切な遺留品だとは知らなかった。
今後『レイティアの涙』を狙うのはやめると約束してやろう。
私たちは、誰かを泣かせるために怪盗団になったのではない」


そう言ってばさりとマントを翻し、団員達共々三階から飛び降りた。
全員壁を伝う技術を有しているらしく、誰一人落下の怪我無く逃走する。
捕らえられていた団員も自力でなんとかしたらしく、ひとりの団員も失わず、だ。

この逃亡方法にジェノ・サリス芥川 塵は目をむいた。
まさか三階から飛び下りて逃亡するなど予想もしていなかったふたりは、
それぞれにパスファインダーによる状況把握を経て屋敷内の逃亡経路を絶とうとしていたのだ。

ジェノは、予測される逃亡経路に陣取り、カモフラージュマントで待機し、己の拳による不動穿砕で勝負をつけようと。
塵は、腐蝕の凶刃を纏わせたパペティアズリングの糸で塞ぎ、ソリス・ルクスで一部の意図を透明にし糸で絡めようと。
しかし、飛び降りたとなれば用意していた作戦も通じない。
あるいは、バルコニーや庭にもトラップを用意しておけばまた違った結末になったかもしれない。


「くそっ……まさかこんなことになろうとは!」

「一筋縄ではいかないということか……」


悔し気な二人の声をよそに、ルシフェル団は去っていく。


こうしてルシフェル団との抗争はひとまず終わった。



First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6  Next Last