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ブランクでサバイバル大冒険! あの子のハートをゲット!

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【4】

 【探検隊バックパック】に必要な物を詰め、ブランクに里帰りしてきた鈴鍵 茶々は森の空気を堪能し、大きく深呼吸をする。

「アドルフさんに会ったら、ハジメが『神父役、ありがとうございました』って言ってたこと伝えなきゃ」

 ハジメというのは佐藤 一のことなのだが、今日はこの場いない。

 もう一度息を吸い込むと、
 
「みんなー! 帰ってきたのーっ!」

 チャカギたちに向かって、大声で呼びかけた。
 そして、星川鍔姫や参加している子たちと一緒に、森の中でキャンプファイヤー用に燃やせそうなものを【サバイバルセンス】で捜索し始める。

「茶々さん、みんなでお手伝いします」

 フューラ・フローレンティアが全力で薪のなりそうなものを集め始める。
 彼女と共に、レイン・クリスティ椎名 遥椎名 スタンリーも協力してたくさんの枝や丸木を集めてくれた。
 これだけの人数がいれば、薪もすぐに集まるだろう。

「ありがとー! あ。ねぇねぇ、松ぼっくりが「コンニチワ」って見つかったの。これって着火材に使えたよね? いーっぱい集めて、余ったらハジメ達のお土産にしようっと」

 枝もあれば尚いいのだが、この辺りの木は全体的に大きいため、一人では持ちきれない。

「なぁーに、ノスフェラトゥの怪力を発揮すればこれぐらい……楽勝です♪」

 フューラは片手でひょいっと木の束を持ち上げると、重さなど感じさせないくらいの勢いで運んでくれた。

「フューラさんかなり男前~!!」

 茶々と子供たちと手を叩いてフューラの働きぶりに感心した。
 まず最初は点火具合を見るため、【ぷちドラちゃんの炎】でまずは3個くらいの松ぼっくりに火をつける。
 続いて【探検隊バックパック】から団扇を出し、ゆっくりあおいで風を送った。
 細い枝から少しずつ、格子状に組んだ太い枝へと炎を燃え移らせる。
 ──その時、何者かの唸り声が森の茂みから聞こえてきた。
 鍔姫は子供たちは子供たちをすぐに避難させるよう促し、武器を構える。
 辺り一帯に危険が及ばないよう、ずっと見守りを続けてくれていた青井 竜一が合流し、すぐさま【SUファミリア】で能力を強化した。

「RWOから引き続き、こっちでもよろしくな!」

 竜一は鍔姫に声を掛け、【カルペディエム】を発動させる。

「後ろ!!」

 竜一の背後から、突如、大きな黒い影が襲いかかってきた。

「来ましたねギガンティック! 実は食べたことなかったんですよ!」

 フューラが【ダストバースト】で最初に攻撃を仕掛け、【スカベンジャー】で更に追撃する。

「いい先制攻撃だ」

 竜一はそう言うと、ギガンティックが子供たちに向かうのを塞ぐため、盾の代わりとして【ランドクエイク】の力で地柱を立てた。
「長くはもたないかも知れないが──気休め程度に思っていてくれ!」

 ギガンティックの視界を翻弄するべく、【サバイバルブーツ】で森の中を走り回り、

「【アブソリュートアライブ】!!」

 真正面から斬りかかっていった。
 後方で、鍔姫が援護攻撃をしてくれているのが何よりも心強い。

「そんなのんびりとした攻撃で、俺に傷のひとつでもつけられると本気で思っているのか?」

 竜一は、ギガンティックの攻撃など【瞬刻の見切り】でやすやすと回避してしまう。
 少し学習したのだろうか、ギガンティックは鍔姫に狙いを定めて片腕を振り上げる。
 
「ぐ……っ!!」

「──竜一さん!!」

 【スーパーアダプトアーマー】を纏った体で鍔姫を<庇う>竜一は、衝撃を受けた際にどうやら口を切ってしまったらしい。
 血を滲ませて、白い歯をのぞかせた。

「大丈夫だ。この程度でやられるほど、柔じゃない」

「無茶……しないで……!!」

 鍔姫に笑いかけ、竜一はギガンティックにとどめを刺したのだった。
 キャンプファイヤーがすっかり燃え上がる頃、空には数えきれないくらいの星が輝いていた。
 
「チャカギのみんなもうぇるかむ♪ 竜一さんもうぇるかむ♪ 皆でお歌、歌うの~」

 茶々がどんぐりと蔓を集めて作った冠のようなものを竜一の頭に乗せて、楽しそうに歌い始める。
 歌詞が分からない子たちは、手拍子などで自分たちなりにリズムを取って楽しんでいる。

「チャカギのちゃちゃちゃ♪チャカギのちゃちゃちゃ♪
 ちゃちゃちゃ♪チャカギの♪ちゃっ♪ちゃっ♪ちゃっ♪」
 
 空にきらきら♪お星様☆
 みんなすよすよ♪眠る頃♪
 チャカギはおウチを♪飛び出して♪
 踊るチャカギの♪ちゃっ♪ちゃっ♪ちゃっ♪」

 どこかで聞いたことのあるメロディとフレーズは、すんなりと子供たちも受け入れることができた。

「……だめ、ちゃんと焼いて食べなきゃ、あ、でも、踊り食いも捨てがたい、ちょっとぐらいつまみ食いもいいかしら……」

 キャンプファイヤーから少し離れたところで、別の火をおこしてしょんぼりと何かをつついていたフューラは、ふうとため息をついた。
 フューラがつついていたもの、それは竜一と鍔姫によって倒されたギガンティックだった。
 本当はキャンプファイヤーの火で豪快に焼いて食べたかったのだが、それは子供たちから却下されてしまったのである。

「フューラさーん、ギガンティックは置いといて、こっちに来てーー」

 フューラは鍔姫に呼ばれたものの、ギガンティックから離れがたい様子。
 思わず鍔姫が苦笑すると、涼やかな秋の訪れを知らせる虫の声が鳴り響いた。

「もう秋も近いね。おーーい、夏、ばいばーい! またねー、なのー!」

 ──ブランクもまた来るからね、なの!
 茶々はチャカギたちに語り掛けるように、そう付け加えた。
 全員で見上げるキャンプファイヤーの炎は空高く燃え上がり、いつまでも特異者たちと子供たちをやさしく暖め続けた。
 
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