三千界のアバター

青い髪の少女の親を探せ

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青い髪の少女の親を探せ
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プロローグ:斥候出発

「お久しぶりですね、怪しい方」
「誰が怪しいだ! だがまぁ、助かった。また借りができてしまうな」
 棺の男に話し掛けたのは、以前の事件で棺の男が世話になった七瀬 永見――CN:シンデンだった。棺の男が見回すと、そういった面々は数多くおり、棺の男が頭を下げると同時に、皆それぞれ笑いながら手を振りかえしてきた。
 そんな男の様子を見て、シンデンのとなりに立つ、ニヤニヤ笑ったローザ・グラナティス――CN:ラースタチカは、男の背中に張り付いた女の子へと視線を移し、
「よう相変わらず怖い面したお兄さん、今度は子供攫いを始めたのかい?」
「はぁ……それはギルドの受付にも疑われたが無実だよ」
「茶化さないでくださいラースタチカ。それで、今回の作戦なんですが……」
「俺達の任務はあくまで護衛だ」
 シンデンの発言にかぶせるように言葉を紡いだのは、壬生 春虎――CN:ディンだ。
 以前知り合った面々が、男の背中に張り付いた少女を見てひそひそ話しているのをしり目に、彼はあくまで仕事人と言った様子で、淡々と作戦を話していく。
「だから極力無駄な戦闘は避けていきたい。オーガの集落討伐は別口で依頼が出ているようだしな。仕事をとってしまっては王都から来る冒険者殿にも悪いだろう」
「あぁ。こっちはお荷物も抱えているしな。そっちの方が助かる」
「む~? 私お荷物?」
「あっ!? いや、そういうわけじゃなくてだな……」
 ちょっと落ち込んだ様子を見せる女の子に、棺の男が慌てる中、苦笑いを浮かべたラースタチカが言う。
「ほらほら、オジサンたちは物騒な話しているから、こっちにきな。まったく、空気読めないおとうちゃんですね~」
「誰がおとうちゃんだ!?」
「オジサン……」
 ぐずる女の子を引き取って行った相棒の暴言にシンデンが固まり、ディンも渋い顔をするがあくまで作戦会議が主目的だったため話を続ける。
「とにかく、敵との接触は極力避けるか、事前排除が可能なら排除しておきたい。というわけで、俺達の中から七人ほど先行し、道の安全の確認と、回避不能な脅威の排除をしたいのだが構わんか」
「妥当な作戦だと思う。任せるよ」
 棺の男の言葉を聞き、ディンは「ならいい」と頷き、斥候に志願した七人と共に森へと入って行った。
 そんな彼らを見送り、ラヴィニア・クロウフォードは「おわったかい?」と、再び女の子をラースタチカから戻された棺の男に言う。
「それじゃぁ、出発しましょうか。斥候班の報告を待ちながらですから、ゆっくりとでかまいませんね?」
「まぁそうだな。もとより登山はペース配分が命。焦ったところで碌なことはない」
 そうして、斥候班が各所に残した目印を頼りに、棺の男と女の子を中心に据えた護衛班が、ゆっくりと前進を開始した。

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