三千界のアバター

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行け! 星くず劇団with素人!

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【幕開け前】



「やだぁ! 大反響じゃないのぉ! 流石アタシね!」

 舞台裏から観客席を見ていたオーナーが、喜色満面、うっとりとした表情を浮かべる。

「後はアナタ達が素敵な演技をしてくれればバッチリだわ!! 期待しているわよ!」

 バチコーンとウインクを飛ばされた特異者達は、緊張とは違う意味で青ざめる。

「まったく、こんな脚本で大丈夫なのかしら……」

 そう呟いたのは、世良 潤也のパートナーであるアリーチェ・ビブリオテカリオだった。
 彼女は今回演劇には出演せず、裏方の大道具係として劇団に貢献していた。

「ところで、脚本を書いた当の本人はどうした? 開演直前なのに姿が見えないが」

 脚本担当のリーナの姿を探す潤也。
 そのリーナはと言うと、先ほど楽屋で気絶している所が目撃されていた。
 目の下に隈を浮かべながら何やらうなされていたリーナは、寝言でしきりに「オーナーの馬鹿ヤロー……」と呟いていたらしい。
 オーナーが声を上げる。

「そろそろ開幕よっ! みんな、心の準備はいいかしら?」
「―――と、その前に私から皆にプレゼントがありまーすっ♪」

 元気よく手を挙げた月音 留愛が、【バレンタインデーキッス】を使い、舞台の出演者たちに投げキッスをしていく。
 
「緊張してちゃ楽しくないからねっ。皆、笑顔で頑張ろう♪」

 屈託のない留愛の笑顔に、自然と他の出演者たちの顔もほころんでいく。

「あらやだ、情熱的な子ね! じゃあみんな、行くわよ。最高の舞台を見せてちょうだい!」

 オーナーの言葉に、力強く頷く特異者達。


 前代未聞の舞台の幕が、今開かれる―――。


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