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それぞれの世界での夏祭り・4

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それぞれの世界での夏祭り・4
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■三人娘の食べ歩き紀行


 朝、アルテラ、快晴のロアン。

「皆で美味しい物食べたり買い物したり今日は存分に羽を伸ばそう!」
 佐倉 杏樹は皆で過ごすひとときに思いを馳せ楽しむ気満々。
「だね。確かロアンって喫茶文化の先駆けになった港町なんだよね……って、事は美味しいものいっぱいあるに違いないよね。これは見逃せない!」
 食べる事が好きな水瀬 茜が気になるのは当然食べる事。
「へぇ、ここがロアンかぁ。きっと見た事ない物がこれでもかってくらいあるんだろうな。すげぇ楽しみ!」
 シルヴィア・ベルンシュタインは初めて来た世界に色々期待大の様子。
 という事で
「ロアンの名物って何だろうね……早速、地図で名物を確認……って、しまった」
 茜は持参した地図を広げるも頓狂な声を上げ
「どうしたの、茜ちゃん?」
 驚いた杏樹が心配げに訊ねた。
「ここリヴァージュ共和国だった! 持ってくる地図間違えちゃったよ」
 茜はしまったという顔でそろりと持参した地図を掲げ見せた。
 見た杏樹は
「……コルリス王国の……」
 すぐにコルリス王国の地図と察したが
「それならオススメのお店とか聞いて回るしかないねぇ」
 気にする事は無く代案を出し
「そうと決まれば早く楽しもう」
 シルヴィアの言葉を合図に三人はひとときを過ごすために散策を始めた。

 散策開始後。
「おぉー、噂に聞いていたけどホントにレストランとかカフェがいっぱいだ! あの店もそこの店も気になるな。どれからいこうかな!?」
 茜の瞳に映るのは立ち並ぶ飲食店ばかり。
「あぁ、こりゃ、すごいな。どの店の料理も美味そうで目移りしちゃうよなぁ」
 シルヴィアは初めてに対しての好奇心に目を輝かせながら賛同する。
「いっそ全部行っちゃおうか!」
 食べたくて堪らぬ茜は最初の一店を選べずとんでもない事を言う。
「おいおい茜~、さすがに全部は食べきれないぜ?」
 シルヴィアが呆れたようにツッコミを入れると同時に
「それなら特産のトルタ・ロアナーゼを食べようよ。それらしいのを前真似して作ってみた事があるけど、せっかくだし本場のも食べてみたいよね」
 杏樹のすかさずの提案に
「賛成! 美味しいトルタ・ロアナーゼを食べよう!」
「特産品か。ロアン見物の最初を飾るには丁度いいかもな」
 茜とシルヴィアはそれぞれの考えから即賛成を示した。
 という事で杏樹が『令嬢の嗜み』で住民に丁寧に訊ねトルタ・ロアナーゼの専門店の美味しい情報を得る事に成功し三人は仲良く向かった。

 トルタ・ロアナーゼの専門店『トルタ』。

「……このほろ苦さと控え目な甘さ……これが本場の味……上品な大人のお菓子だね」
 杏樹は注文した定番のトルタ・ロアナーゼを一口ずつ噛み締めるように頬張り広がる味に至福の顔。
「ん~、アルテラ特産の果物たっぷりで美味しいよー」
 茜は変わり種のトルタ・ロアナーゼを食しホクホク顔。
「この甘いクリームたっぷりも悪く無いぜ」
 シルヴィアはクリーム増量のトルタ・ロアナーゼを食した。
 そうしてトルタ・ロアナーゼの味をひとしきり楽しんだ後三人は店を出た。
 出てすぐに
「あぁ、そうだ。今日はフィルムカメラを持って来てるんだったぜ」
 シルヴィアは思い出したようにフィルムカメラを取り出し
「せっかくだし写真を撮りまくるぞー」
 思い出作りに気合いを高ぶらせ
「それは素敵だねー」
 杏樹がぱんと手を叩きにっこりした時
「二人共、この屋台の料理美味しそうだよー」
 付近の屋台で茜が二人を手招きで呼んだ。
「茜ちゃん、いつの間に」
「早速、思い出の一枚を撮るぞー」
 杏樹とシルヴィアは自分達のやり取りの隙に移動した茜の素早さに感心してから駆け寄り思い思いに注文し
「んー、美味しい」
「だねー」
「美味しいな……二人共、撮るぞー」
 杏樹と茜とシルヴィアは美味しく頬張り最初の一枚をパシャリ。
 その後も食べ歩きで空腹と心を満たしフィルムカメラで港や灯台などを撮りつつ賑やかな通りへ。

 賑やかな通り。

「お菓子もいいけどアクセサリーも見てみたいなぁ、港町ってくらいだしさ、珍しい品もきっと多いよな……良いシルバーアクセとか売ってないかなぁ」
 シルヴィアは立ち並ぶ店や屋台を興味深げにきょろきょろ。
「シルバーアクセサリー?」
 隣を歩いていた杏樹はひょっこりとシルヴィアの横に並び
「……シルヴィアちゃんそういうの好きだものね。私もリボンとか見てみたいし、色々お店見て回ろうか!」
 ちらりとシルヴィアの右腕で輝いている気に入りのデモニックブレスレットに目を落とした後同じくきょろりと物色を始めた。
「そういうのもいいけど、ワタシが気になるのは珍しい薬草とか、食材とかだよ!」
 茜は屋台で購入した食べ物を頬張りながら二人のやり取りに加わった。
「茜ちゃん、食材って……やっぱり気になっちゃう?」
 らしい発言に杏樹はクスリとしながら訊ねた。
「なっちゃうねっ♪」
 茜は調子を弾ませた。
 という事で
「よーし、素敵な物探しをしちゃおう!」
 杏樹の言葉を合図にそれぞれの素敵な物探しも加わった。もちろん食べ歩きを続ける中で。
 三人は飲食を楽しみつつ色んな物に出会い
「わぁ、このリボン、ロアンらしくて素敵」
 杏樹は自然と発揮する『トレジャーセンス』で虜にするリボンを見付け
「……細工が凝ってるな……あっちのもいいな」
 シルヴィアはあれこれとシルバーアクセサリーを手に取っては戻して大いに迷っていた。
「この食材はロアン特産の物だね……あ、これ珍しいやつだ!」
 茜は食材に目を輝かせたり約束を手に取り『薬草の知識』を活かしてちょっとばかり楽しくなっていた。
  そんなこんなで三人は望む物を存分に買った後広場に立ち寄った。時間はすっかり昼となっていた。

 昼、広場。

「素敵なお買い物が出来たね」
「だねー」
 杏樹と茜はたっぷりの戦果にホクホク顔。
「折角だ、三人で記念撮影をしないか?」
 シルヴィアはロアンの景色を沢山撮ったフィルムカメラを掲げ見せながら言った。
「賛成♪」
 当然杏樹と茜の返事は決まっている。
「じゃぁ、撮るぞー」
 シルヴィアは早速とばかりに記念撮影をした。
 記念撮影終了後
「記念撮影も終わったし何か食べよう♪ ほら、あそこの屋台美味しそうだよ」
 茜はいの一番に屋台へ駆け出した。
 その後ろを二人は続き屋台で飲食物を購入し昼食を済ませてから散策に戻った末港に立ち寄った。時間はすっかり夕方となっていた。

 夕方、港。

「おお、夕方の港も悪くないな」
 シルヴィアは茜色に染まる港を忙しなくフィルムカメラに収めた。
「綺麗だね」
 杏樹も日中とは様変わりしつつある風景に見惚れ
「今日は楽しかったねー」
 今日を振り返る茜の満面な笑顔は茜色に染まった。

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