クリエイティブRPG

迷路の末見えた道は

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迷路の末見えた道は
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 そのころ、リル達とは別に盗賊を探す特異者が居た。
「居た!」
 ある家の屋根の上から、【双眼鏡】を構えていたアーフィリカ・アリエスは思わず声をあげた。
 すかさず屋根から飛び降りると、【見やぶる】により見つけた盗賊の居場所へと急ぐ。
 
   §

 薄暗い路地の裏で、少年は肩を揺らしながら深呼吸をする。
「……なんだって、こんなことに」
「動かないで」
 いつの間にか背後に立っていたアーフィリカから、剣を突きつけられ少年は思わず息を止めた。
「キミ、町におわれている盗賊だよね?」
「……盗賊なんて知らない」
 アーフィリカは剣を収めると、盗賊の手を捕まえ、路地の壁に押しやる。
「何故キミ達はこの町に来たの……リーダーが処刑される理由、それにユミの名前を何故知っているのかおしえ――」
「ダメ!!」
 盗賊を追い詰めたときだった、突然上空から声と共にアードレア・クルセイドが【飛翔】を使い、アーフィリカの元に降り立った。
「盗賊達が何をしたのかは知らないけれど、命を奪うのはやり過ぎ!」
 盗賊を捕らえたアーフィリカの姿に、盗賊を町人達に月だそうとしているように見えたようだった。
 アーフィリカは「えっと……」と説明し始める。

「ごめんなさい!! てっきり、盗賊達を死刑に送り出すのかと……」
 状況を理解したアードレアは慌てて謝る。
「とにかくこんな場所だと、町の人達にいつ見つかってもおかしくありません、安全な場所に連れて――」
「そこで何をしている!!」

 突然、路地の奥から足音が響き渡り、こちらへと灯が近づいてきた。
 アーフィリカとアードレアはそちらを見ると、2人組の男性、そしてその手には棍棒らしきものが握られている。
「ローブ……間違いねぇ、盗賊だ」
 2人組の男性(町人)は、アーフィリカの姿を確認すると棍棒のような物を片手に持ち直し、さらに近づいてくる。
「……やるしかないみたいだね。キミ、絶対そこから動かないでよ。動いたら次は死刑だからね」
「待ってください。私に策があります」
 アードレアはまるで自信を表すように拳を胸の前に作ると、そのとおり自信のこもった声で言った。

「あの……お疲れ様です」
「あ? なんだお前?」
「そこのとんでもない悪党、盗賊なら、丁度私達が役場へと連れて行くところで」
 アードレアは盗賊に対して敵意があることをハッキリ分かるように、盗賊を鋭く横目で睨み付けながら、目の前の男達に説明をする。
 男達は一瞬、互い顔を見合わせると、納得がいったのか頷いて応えた。
「そうか、じゃあ頼んだぞ」
「はい、お願いします」
 あっさりと盗賊達は、路地から表へと消えていった。

「迫真の演技……!」
「うまくいってよかったあ」
 褒めるアーフィリカを余所に、アードレアは緊張が一気にほどけ、大きなため息をついた。
 アーフィリカは「さて」と、再び盗賊へと向き直ると目的についての質問を投げかける。
 だが、盗賊は応えること無く。それどころか、目を盗み路地から逃げ出そうとする。
 しかし、その道はアードレアが塞ぐ。
「言う事聞かないと、コチョコチョしちゃうぞ~……?」
 アードレアは【くすぐり】により、少年の脇をくすぐる。
 少年は思わず小さな笑い声をあげ、息ができなくなるような声をあげた。
「っ、や、やめて!! わかった、話す! 話すよ!! 僕達は物を盗むことで生活してる……
 生まれながらして親が居ないから僕達にはこんな生き方しか出来ない。
 それで、この町なら住みやすいとリーダーに引かれてここに来ただけなんだ」
「リーダーが処刑される理由は」
「理由なんてしらないよ!! 奴ら突然俺達を悪者扱いだよ。むしろ早くリーダーを助けてこの町を出たいくらいだよ」
 それ以外は本当に知らないのか、少年は強く答えた。

「とりあえず、安全な場所に連れて行きますね。っと、また逃げようとしたら、コチョコチョしちゃうからね~?」
 少年は無言で何度も頷く。
 すっかり少年は、アードレアの言う事を聞くようだった。
「その子を頼むね」
「アーフィリカさんは?」
「盗賊達を片っ端から捕まえて情報を聞いてみるわ」
 アードレアは盗賊を連れ、安全な場所へ。
 アーフィリカは再び盗賊を探し出すのだった。
 その後、盗賊達の一部がユミの名前を知っていたのは”以前に会ったことがある”からだった事が分かるのだった。
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