クリエイティブRPG

真夏の野外映画上映会

リアクション公開中!

 0

真夏の野外映画上映会
リアクション
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9  Next Last

 結局色々話し合ったがみんなが持ち寄った映画のどれを上映するか、というのをなかなか決められずにいた。
「うーん……これだけあるとなかなか決められませんね」
 アリアが全員の持ち寄った映画を聞き終えて言う。各々持ち寄った映画は全てが良い物だからこそ、決められずにいるのだった。
「まあ、ファンタジーやスパイ映画、その中にラブロマンスがスパイスとして入ってても良いと思うぜ」
 竜一が自分が提案した映画をもう一押しする。しかし、みんなも自分の映画を上映して欲しいのは一緒で、他の人たちも続いて「自分の映画も」ともう一押しする。そのせいでなかなか決まらずにいるのも事実だ。
「皆さんが提案してくれたお仕事は決定としましょう。でも、映画の方はますます決まらないですね……」
 燐が悩むように言った。このまま決まらないでいると映画が上映する時間になってしまう。それに別の作業もまだあるため、どの映画を上映するかを議論する時間が長くなってしまうのも困る。どうしたものか、とみんなで悩み始める。しかし、しばらくみんなで考えていると、どの映画にするか、とは違う台詞が飛んできた。
「しっかし、テントで作業してる子が男の子や、って言ってたけど……女装似合うんちゃうか……」
 テントの近くにいる或斗を見ながらしゅーりは呟いた。或斗は何かを感じてキョロキョロと周りを見渡している。しかし、この調子ではしゅーりは客にまで女装を勧めてしまいそうな勢いだった。
「女装を無理やりさせんようにな」
 いきなりおじいさんの声が聞こえてきた。
「そんな、無理やりは流石にやらへん……って、おじいさん聞こえてたんか!?」
 しゅーりは少し驚いた顔をした。というより、この場で映画を提案していたみんなが驚いている。おじいさんのいるテントは少し離れた場所にあるため、耳がよほど良くないと聞こえないほどの距離がある。
「皆が持ってきたフィルムは全て採用じゃ。それと、皆が提案したことも採用、各々の仕事も言った通りに任せるぞい。これはワシらが見る映画ではないのじゃ。見てくれる人を楽しませるための上映会だからの。時間もたっぷりあるから皆の映画も上映できるし、それに他にも持ち込まれたフィルムもあるぞい」
 おじいさんから全ての映画を上映できる時間があると聞いて、驚いてたみんなの表情は少しだけ安心した表情に変わる。それに、燐が提案した休憩時間に映像を流す提案、竜一やしゅーり、アシェルが言った仕事もそれぞれ採用となった。
 おじいさんはテントから出ている触手をくいっくいっとしながら続けて言う。
「スポーン化してから耳がよくなってな」
 おじいさんは驚いたみんなのために一言加える。しかし、みんなに話が聞こえていると分かるようにテントからしゅるしゅると触手が各々映画を提案していたみんなの所まで伸びている。
 そんなことをしていることが、客にバレたら人間の特異者を雇っている意味がなくなるんじゃないか、と突っ込みをみんなが入れたかったが、おじいさんが言った事はもっともで誰も触手については突っ込めずにいた。
 自分たちが提案した映画が全て採用されて上映させてもらえるのは嬉しいことだ。そして映画を見に来てくれているお客さんが楽しんでくれたら良いなと、その場にいたみんなは思うのだった。
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9  Next Last