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建国の絆 第6回

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建国の絆 第6回
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襲い来る闇から人々を守れ!

 シャンバラの各地で、あるいは地球で。
 あまたの闇が群れを成して人々を襲っている。
 闇龍が倒されるまで無辜の民を守ることも、契約者たちの使命であった。

「真希那、あれ見て!」

 ――ツァンダ。
 軍用バイクを駆る天峰 真希那に、天峰 ロッカが呼びかける。
 真希那がそちらに目をやると、避難の途中で足止めを食らったのだろう、数人の市民が闇に囲まれているのがわかった。

「これも闇龍の影響か……。
 数が多いのは厄介だな、とにかく片っ端から倒していくぞ」

 真希那がハンドルを離し、ロッカに運転を代わる。
 闇女王の加護を施したロッカはスロットルをふかし、真希那はバイクの上でカルスノウトを構えて、闇に突っ込みソニックブレードを放った。
 すれ違いざま、ロッカがギュッとバイクの車体を右に振ってブレーキをかけつつ降りる。

「ケガはない?」

 ロッカが襲われていた人々にウインドオブヒールを施している間、真希那は闇を相手に剣を振る。
 そしてあたりの敵をあらかた倒し終え、彼らは避難の手伝いをすることになった。

「もう大丈夫、闇は倒したよ。
 ――元気になったら、一緒に女王の復活を応援してくれると嬉しいな」

 そして、また別の場所では、青井 竜一が小型飛空艇レストアに乗ってシャンバラの空を駆けていた。

「おそらく救難信号はこのあたりから……」

 竜一は戦場の匂いを嗅ぎ取り、飛空艇を右へ大きく振る。
 不意打ちをかわし、飛空艇の腹を地上に擦りながら、竜一は外へ飛び出した。
 闇は目の前の集落へ集まりつつあり、竜一はそこへ急ぎ向かう。

「もう大丈夫だ!」

 碧血のカーマインから嵐の魔弾を躍らせて、闇を次々に貫いていく竜一。
 エネルギーシールドで攻撃を防ぎながら、彼は果敢に攻撃を続けるのだった。

 ――かたや、空京。
 今井 亜莉沙は空飛ぶ箒に乗り、上空から逃げ遅れたものがいないか目を光らせていた。

「……そこっ!」

 いきなり急降下し、亜莉沙は光術を放って闇の群れを吹き飛ばした。
 さらにホーリーメイスを操って群がる闇を叩き潰すと、その下にいるものの前に敢然と降り立つ。

「大丈夫よ。私がついてるから」

 闇が覆っていたのは、小さな兄弟であった。
 弟を守ってケガをしている兄の頭をポンポンとなで、亜莉沙は自身にパワーブレスを施して再び闇へ身を躍らせる。

 そしてまた別の場所では、エリカ・クラウンハートは小型飛空艇ヴォルケーノに乗って空京の空を走っていた。
 闇が厚くかかる建物に機晶の金糸雀を飛ばし、中の様子を確かめつつ、エリカは飛空艇から飛び降りる。
 中は暗かったものの、闇の群れの襲い来る気配を瘴流拳で読んでいたエリカは、HCグラスで把握した建物の構造をもとに身を隠して攻撃をやり過ごした。

「……はっ!」

 そして、構えたレーザーサブマシンガンで闇の群れめがけて引き金を引く。
 オールスナイプによって急所を討ちぬかれた闇の群れは、瞬く間に雲散霧消した。

 道路を走る星野 空兎は、闇の群れに向かってカルスノウトを振るっていた。
 シールドマスタリーで防御の立ち振る舞いを、ウェポンマスタリーで攻撃の身のこなしを自在とした空兎は、群れて襲い来るカブトムシ大の闇を、一体一体確実に倒していく。

(ド派手な技はないですが……いぶし銀に戦ってやるのです!
 密かに倒すとかボク、ちょっとかっこよすぎません?)

 敵の攻撃を防ぎつつ力を溜め、空兎は満身のツインスラッシュを闇に向かって解き放った。
 攻撃を受けバッサリと真っ二つになる闇。
 しかし数はまだ多い――空兎は剣を再び、振るう。

 そんな風に、契約者たちが身を挺してシャンバラを守っている中――

(貴族の八女に転生して冒険者になってダンジョントラップに引っかかったと思ったらどこか知らない世界にワープしてます――!?!?)

 ユラ・ガラはわーっと慌てながらあたりを見回していた。
 空中を飛んでいる無数の闇の群れはカブトムシ大であり、その容姿に恐れをなしていたのである。

(これは……ゴキ……!)
「はわ゛ぁ゛――――!?」

 涙目になったユラは、取り乱した様子でバットを持ったパラ実生に襲い掛かっていた闇めがけて剣をフルスイングした。
 パラ実生はモヒカンを焼かれて絶望していたが、それはユラの知るところではなかった――。


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