クリエイティブRPG

【砕け】・2

　イーグリットに搭乗した火村　加夜と蓮花・ウォーティアが、別方向から闇龍の鎌へと飛び込んでいった。
　蓮花が、剣の結界で周りに剣を纏わせ、鎌の攻撃を分散させる。
　鎌の攻撃で剣が消えていくが、蓮花は剣を再び生み出させ、浮かびあがらせる。
　イコン用スーツを着用した加夜の操縦で飛行し、鎌の攻撃を受けないよう、先の先で闇龍の攻撃を読んで避けようとしていく。
　加夜は獣感覚とレーダーの情報を使って、攻撃を受けないよう、イーグリットを操り背後に回り込むように移動する。
　小型の鎌が複数接近しているーー！
　加夜はイーグリットを高く飛び上がらせつつ、崩落する空でナニカを落とし、その隙に一旦距離を置く。
　入れ替わりに、柊　恭也と柊　唯依の搭乗したイーグリットが飛び込んだ。
（あれの出現速度がこちらの殲滅速度を上回れば、殲滅塔を破壊される可能性がある）
　少なくとも殲滅塔を破壊されれば時間稼ぎは確実に失敗だ。
「鋼龍を超える天御柱製イコンの力、試させて貰う」
　恭也はイーグリットの機動性を活かして飛び回りながら、星輝銃によるオールスナイプで小型の鎌を減らしていく。
　射撃の合間を抜けてきた小型鎌を、ビームサーベルによるツインスラッシュで迎撃する。
　唯依はウェポンマスタリーを活かし、恭也のサポートを行っている。
　だが、あまりに数が多く、回避が間に合わないーー！
　恭也は八艘飛びで回避を行い、周囲の小型の鎌を放電実験で一気に攻撃する。
　だが、それをも超えて攻撃をしてくる小型の鎌に、すかさず唯依がブライトバックラーを展開する。
「なかなか厳しいが、時間稼ぎにはなったか？」
　加夜の機体が再び接近する。
　恭也と加夜が小型鎌を引き付けて対処している間に、垂たちが鎌本体に接近していた。
「本体間近まで接近！」
　涼姫たちの機体が、闇龍の鎌に程近いところまで接近した。
「連携の相乗効果によるちっぽけな人間の絆の力、喰らいやがれ！」
　垂が、遥が、ヴァージニアが、ミリオンブライトを一斉に撃ち放つ。
　それぞれの放つ光線が絡み合い、拡散しては収束し、鎌全体を包み込んでいく。
　拡散する光が無数の小型の鎌を巻き込み、あらゆる場所で光が暴発するーー！

　光が直撃した部分から爆音が轟く。
　加夜は、先の先で状況を読み、判断して体勢を立て直し、光が収束する前のタイミングを見て接近する。
「蓮花さん！」
　蓮花が呼吸を合わせ、女王の剣を使ってサーベルに光を纏わせる。
　急所狙いで、闇龍の持っている本体の鎌の、弱い柄の部分を見抜いた。
「OK!」
　破壊した小さな鎌を上からばら撒き、一気にサーベルで鎌の柄と根本を狙って斬りかかった。

　ーー轟音と共に、闇龍の鎌が、地に落ちるように崩れ落ちる。
「一気に畳み掛ける！」
　遥と垂、涼姫の機体が、闇龍目掛けて飛び込んでいく。
　エンブはブライトバックラーの光を解放した。
「一緒に最後まで戦い続けよう！」
　鎌を落としても、闇龍を封印するまで戦いは終らないのだから。