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亡界のロストチルドレン~完結編~

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亡界のロストチルドレン~完結編~
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■マリスとの防御戦■


「巴……頑張って!」
 二葉 円はプラシーボケアで葉月 巴のやる気を引き出し、応援をする。
 ファミリア【レベル3】を連れた双葉は、バリアアップデートで強化したシールドタブレット【FA3】を使い、ファミリアを1m四方の半透明のエネルギーシールドに変える。
 そして、ゲシュタルトブレイクによる球体化させたプラーナによる波状攻撃をマリスに、もとい松永が絡め取られている鎖に向かって飛ばす。
 松永は空いている腕でガッシリと鎖を掴み引き剥がそうとしているが、腕力では取れないようだ。
 爆薬を乗せたミニカー……デトネーター【FA2】をマリスの足元に向かって双葉は飛ばした。
 その鎖の間を縫うようにファミリア【レベル5】を連れた葉月は悪戯な魔糸【FA4】の 楔を飛ばし、電気とプラーナで形成した糸を鎖の間に挟みこみ、左右に引っ張っていく。
 そして、マリスにはチャージで溜めた力を込めて、ストームランサー による風で形成された複数の短槍を飛ばす。
 悪戯な魔糸をアームディフェンスの力を使い、松永には攻撃が当たらないよう守り抜く。
「……ここで、終わらせます!」
 葉月の隣には愛須。
「滅ぶ確率がどうとかもはや関係ねぇにゃ。少年少女たちが掴もうとする未来をもぎ取りに、俺もブチかますにゃ」
 松永が人質に取られているような状況だが、下手に彼女に当たりそう攻撃は葉月が防いでくれるだろう。
 エコーロケーションによる超音波、鷲の眼での視力強化で、愛須は敵の位置をギガンティック、テュポーン含め把握する。
 今の所、余裕だと思っているのか、テュポーン達を引き寄せている様子はない。
 ファミリア【レベル4】を連れ、パンサー・ショット【FA2】を構える愛須。瞬発力が上がり、装てん速度をカバーして連射し、命中率はレイダーショット の技術もあって高い。
 松永の身体から引っ張られた鎖を目指して弾丸を打ち込む。
 ばきんっと鎖が割れ、解放された松永は即後ろへと下がる。
 マリスはゆっくりと体制を立て直す。松永も拘束されない内にと後退する。
 拘束までには至らなかったが、鍛えに鍛えぬいた松永のラストスタンドはマリスに確かなダメージを刻んでいた。だがまだ不気味な笑いを貼り付けて、テュポーン達を集まらせる。
「未来に進む人たちの邪魔はさせませんよ、おとなしくしてください」
「マリスの動きが少しでも鈍っている間に限界突破の一撃を叩き込みます!」
 真毬と紅月が今の内にとマリスへ向かって走り出す。 
「世界の行く末は部外者である我々に決める権利はないが、マリスとタクミさん達とではタクミさん達に力を貸したくなる。マリスには大人しく滅んでもらおう」
 アステリズム【FA4】のケープが周囲のプラーナを溜め、それが自分や一緒にいるニュクス【CHファミリア【レベル5】】が強化されたのを感じながら、ルキナも走り出す。

 後方で秋名が松永にかけより、癒しの祝福で癒していく。
「これで少しは緩和されるといいけど……」
 大丈夫とは解っていても、満身創痍な姿を見ると胸が痛む。
 ラブと共に唄うカトリーヌの元へ秋名は松永を連れて行く。
 治療術の技術がある彼女なら、自分よりも力になれるだろう。



*  *  *




「マリスのことは気に入らないわ、今回は雨海が何といっても私も手伝うから」
 静かに怒りを灯す真毬に、その後をついてくる美桜 水門
 チャージで力を溜めていた眞毬は、攻撃力を高めるホライゾンガントレットを装着し、グロースリンクでファミリア【レベル2】を身に纏い、ファミリアの力を最大限に引き出す。
 俊足のルーンでスピードを上げ、一気にマリスへと接近する。
 一気撃滅で自身の気を纏わせ、防御力を底上げして突っ込んでいく。
 具現化された鎖が真毬に伸びるが、巻きつかれるよりも早く弾き飛ばす。
 そして、パストショット【FA2】のショットガンで一撃をマリスへとお見舞いした。
 SUファミリア【レベル5】連れた紅月は牙皇刃【コンバットファング【FA1】】手に、アームドスーツで腕を強化。LifeOfDeadHeat【エリキシル【FA2】】で身体能力を大きく向上させ、チャージで溜めた力と共に、一気撃滅での突っ込み。
 そして、最後には遺伝子暴走で、ひたすら力を上げて真っ直ぐに、だ。
 身動き取れなくとも、テュポーン達を操る。
 そんな隙は与えたくなかったが――全力の彼女達の攻撃は、何体ものテュポーンを倒していく。
 しかし、肝心のマリスは騎馬戦の大将のようにテュポーン達の上で鎮座した。
 ファミリア【レベル3】を連れた美桜はマンティスブレード【FA3】でファミリアを自身の身体に融合させ、宿したカマキリの力が高い切断力を持つ手を彼女の付与する。
 真毬と同じくチャージで力を溜めた美桜は、タイミングを合わせて遺伝子暴走で身体能力を引き上げて、マリスへと突っ込んでいく。
 目の前に出現するテュポーン。そのカマキリの腕で払いのけようとするが、傷を負っても動揺ひとつ見せず、テュポーンはその腕を引っ掴む。
 そして、美桜はバーンアウトで掌に炎を出現させ、敵を焼き尽くす。
 欠けし月の小盾、ホライゾンシールドとバリアアップデートで盾の強度を高め、盾のルーン、念のために反射方陣をも用意していたイオタ・テレスコピィの防御力はかなりのものだ。
 ホライゾンホバーボードで戦場を駆け回るイオタは、防御の弱い所のカバーと,大勢の敵に押されているような特異者を見つければ、走りこんでおり、そんな場所がどこかといえば、マリス戦である。
 とはいえ、この盾をもって攻撃する人の傍にいれば、攻撃の邪魔をするのも目に見えている。
「大丈夫、貴女ならば限界を超えられるはずだ」
 ルキナの肩を叩き、プラシーボケアをも使ってルキナのやる気を出させたイオタは、テュポーンへと向かっていく。
「モリガン殿が対マリスならば私はテュポーンを受け持とう。決して抜かせはしないさ」
 強固な盾で道を作るべく走り出す。
 グロースリンクから解除された真毬のファミリアが銃弾を巻いた人型のメカに変形し、拳のラッシュによる攻撃をマリスへとお見舞いしようとしたが、テュポーンが身体を張ってそれを止めようとするが、そこにイオタが走りこみテュポーンと共に、遠くに転がっていく。
「限界まで高めたプラーナで放つヒートネクローシス。とくと味わうがいい――――審判者の名において命ずる。ニュクスよ、焼き尽くせ!」
 霊技【テンパランス】で人型の界霊獣テンパランスをその身に同化させたルキナは、魔力を上昇させる。
 アステリズム、グロースリンクでも力を上昇させている。
 妖力解放で身の内に宿す霊魂の力を解放し、放つヒートネクローシス。
  だだだだだんっ!! 
 地面が盛り上がり、マリスがその影に入るように盛り上げているようだが防ぎきれず、ルキナのファミリアを付着させてしまい、内部を熱される。
 マリスの口から悲鳴が聞こえたが――。
「少し、本気を出さなければならないわね」
 ギガンティックの数が少ないけれど、どうにかなるわね、と、テュポーンの影に隠れてしまったマリスの呟きが、特異者達の耳に届く――――。

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