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大和妖奇譚 ―妖魔行―

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大和妖奇譚 ―妖魔行―
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八つの首の化け物 6


「残る首は二本か。
と言っても俺に出来る事は応援位だし……頑張れ、皆!」
紫月 幸人が、
【凶冷鬼】の仲間たちを応援する。

また、幸人は、この場所の霊力の様子と、
ヤマタノオロチの関係を探ろうとする。
陰陽知識で確認したものの、
このヤマタノオロチは式神であり、
人工的に作られたものなので、
場の霊力とは切り離されたものであろうことが推測できた。

「起爆符で大蛇が吸い上げてる霊力のラインを乱したり、とかも、できないか。
こうなったら、ほんとに応援しかないな」
幸人は、仲間たちを鼓舞した。

「皆さん、がんばってくださいです!」
衛之宮 緋も、
神懸りを行って、
【凶冷鬼】の仲間へと、祈祷を行う。

「オルディアさん!」
緋の祈祷で、
オルディア・ガーディアンに加護が与えられる。
「ありがたい。
いくぞ、オロチ!」
オルディアが、緋に短く礼を言うと、
闘争本能を全開に、
ヤマタノオロチの首へと薙ぎ払いを行う。

シャアアアアアアアアアアアアアアアアッ!

首を何本も落とされているためか、
ヤマタノオロチの動きは鈍っていたものの、
それでも、強力な噛みつき攻撃を行ってくる。

「ぐっ!」
痛覚遮断をしているものの、
オルディアの肩に激しい衝撃が襲う。
ヤマタノオロチの牙が、深く食い込んでいた。

「オルちん!」
ヴェリス・アレグレットは、
祈祷を行っていた緋を、
無防備な状態からかばっていたが、
オルディアがダメージを受けたのに対し、前に出る。

「アタシの仲間に手を出したこと、後悔しなさいっ!」
ヴェリスが、
妖気でヤマタノオロチを攻撃しているうちに、
パートナーの
ブシドー・ミスタが、
オルディアに駆け寄る。
「オルディア殿!
今、お助けしまするぞ!
ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
気合いを入れて、
ブシドー・ミスタが経穴押しをする。

「動きを少しでも止めることができるなら、
それが好機になるわ!」
真田 怜が、
妖縛符を使って、ヤマタノオロチの動きを一瞬止める。

「ありがとう、皆」
オルディアは、仲間の支援によって、体勢を立て直す。

「どう見ても俺が倒せる相手じゃねえが、
そのへんの飛んでくる物とかから仲間を守るくらいはできるぜ!」
天塚 当麻は、
アームディフェンスで、
飛んでくる木の枝や石ころなどを弾き飛ばして、
後方支援の仲間たちを守っていた。

「悪いな。コイツに攻撃は届かせない」
瀬倉 統夜も、
受け流しで、オルディアへのヤマタノオロチの攻撃を弾いていく。
「ガーディアンが決定打だ。
機会を見て、一気にやってくれ」
統夜が、ヤマタノオロチの攻撃を防ぎ、
オルディアに言う。

「あんなニセモノ、怖くなんてありませんよ!」
由仁 ひよりも、
氷結符を使って、ヤマタノオロチを凍らせ、
動きを鈍くさせようとする。
「式神ですから関係ないかもしれないですけど、
爬虫類なら冬眠してください!」
氷結符でところどころが凍りつき、
ヤマタノオロチの動きは阻害されていった。

(大丈夫、私は一人じゃない……それだけで私の力になる)
オルディアは、味方の支援により、
決定打となる攻撃の機会を伺う。

「さあ、いくわよお!」
ヴェリスが、妖術での攻勢を強める。

「今よ、オルディア」
怜も、妖縛符で再び、
一瞬だけヤマタノオロチの動きを止める。

「はああああああああああああっ!」
オルディアが気合いとともに、
一刀両断をヤマタノオロチの首へと放つ。

「その首、私達が頂くわ!」
怜も叫ぶ。

ギシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ヤマタノオロチの首は、
一行の連携により、ついに落とされた。

「よし、じゃあ、
売物になるから鱗何枚かヨロシク」
当麻がわざと明るく茶化して見せ、
仲間たちを労う。

「やったな!」
幸人の言葉に、オルディアたちもうなずいた。
「私がここまでのことができたのも、
皆の支援のおかげだ」
オルディアが仲間たちに言い、
【凶冷鬼】のメンバーは笑顔を交わす。

こうして、七本目の首が落とされ、
残る、ヤマタノオロチの首は、最後の一つだけとなった。

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