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カルディネア

【学び舎】ビギナーズトレーニング!

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【学び舎】ビギナーズトレーニング!
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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 盗賊のアジト

 頻繁に現れるようになったという盗賊に攫われた貴族令嬢―彼女は近く行われる闇市売買の商品にされる可能性が高い。
 その情報を、ナイトアカデミーの生徒であるアスターから齎されたナイトアカデミー校の特異者達は、一様に件の廃村付近から様子を伺っていた。
「思った通り、盗賊の人数は大した数ではないですわ。でも、それに見合う精鋭を手下にしている可能性もあるのです。とにかく、盗賊達を1つの場所に誘き出してしまえば令嬢の救出は難しくありませんわ。そのための編成ですものね」
 戦闘班に加わる後輩達を見ながら、しっかりと作戦と役割を分けた手腕にアスターも誇らしげに口端を上げる。
「思う存分、暴れて良いですわ。その方が見張りについている盗賊達も加勢に加わざるを得ないでしょう。危なくなったらわたくしが手を貸しますわ」
 アスターの言葉に戦闘班の特異者達はしっかりと頷いた。その間に、廃村を大きく迂回して令嬢が閉じ込められているという奥の建物を目指す蘭野 しずくラティス・レベリーが一足先に行動を起こす。
「それでは、私達は廃村の外から奥の建物を目指します。皆さん、充分気を付けて下さい」
 しずくの言葉にしっかりと答える学び舎の生徒達は、それぞれ武器やアイテムを手に行動開始の合図を送るのだった。



 ◇   ◇   ◇



「おい、令嬢の様子はどうだ? 逃げ出そうと無駄な事なんかしてないだろうな」
「その辺りは大丈夫みたいですよ。見張りの連中もどうやら退屈してそうですからね」
 アジトと思しき建物は、土台こそしっかりしているものの壁は壊れかけて声が外に漏れ聞こえるようであった。

 盗賊達が根城としている建物と思しき場所は、事前の情報があったとはいえすぐに特定する事が出来た。ダヴィデ・ダウナーは戦闘班に入る後輩達へ、【地勢把握】で身を隠せる場所の情報を伝える。
「藍原さんとクラレットさんは、建物の左右に丁度良い大木があるからその影に身を潜ませているといいと思うんだ。ザーフィルさんは対盗賊のリーダーの切り札だから少し離れた所に石造りの建物がある、壁が崩れているけど軍馬に騎乗したまま隠れられそうだ」
 ダヴィデから伝えられた情報から、早速身を隠した後輩達を確認すると彼は【【クラス】町民】として、『クオータースタッフ』を歩行杖として少し強化した『商人の服』を纏うとゆっくりアジトの入口へ向かった。
「おおっと、ナイトアカデミーに通うような優秀な町民がここに何の用だ?」
 丁度入口前に居たドワーフが、近付いた町民のダヴィデに向かって通せんぼをする。ドワーフの様子に臆することなく、ダヴィデは【弁論術】を用いて手に持っていた『虹光草』に光を当てながらドワーフへ囁いた。
「知ってますよ旦那、もうすぐ闇市で良い商品出すそうじゃないですか。これは中々見られない珍しい薬草でねぇ……旦那方なら捌けやしょう? よおっく見てみませんかぃ?」
 商売上手な誉め言葉を重ね、ダヴィデの媚をまともに受けてしまったドワーフはすっかり気を良くしてしまう。
「ふん、そこまで言うなら……ぐっは!」
 ドワーフは突然後頭部に打ち付けられた『モルゲンシュテルン』で前のめりに倒れ込んだ。ダヴィデはドワーフが近付いてきたタイミングを図り、『虹光草』を頭上高く放ると、隠れている後輩へ攻撃のチャンスを送っていた。
「ダヴィデ先輩、良いタイミングだった。おかげで後頭部を狙いやすかった」
「いえいえ、どういたしまして」
 【先陣突撃】でドワーフへの一撃を決めた藍原 有理は、前のめりに倒れたドワーフへ更なる追撃をするため、【【統率力:1】】で集中攻撃するようダヴィデへ指示を出す。
「了解だよ、さて……残りのドワーフも出てこいってね!」
「何ですか!? 何の騒ぎ!?」
 ダヴィデの誘いに空気を読んだのか―根城にいたドワーフが更に姿を見せる。
「武器ぶん回して暴れ回るのは好きなんだ、それじゃあ……捕縛させてもらおう」
 『モルゲンシュテルン』を構えた有理が目に入ったドワーフは、怒り心頭に彼女へ突進していくが―
「真正面しか見ないのは、危ないですよ。こうして死角から攻撃されたら……ほら、まともにくらってしまいます」
 レム・クラレットは『竜爪の裂剣』を手に、真横から突き出すようにドワーフの腕を狙う。刃に返しが付いた剣はドワーフの腕を貫き、斧を落としたドワーフへ有理は『モルゲンシュテルン』で頭上から叩くように振り落とした。その間にもダヴィデは【火炎弾】で一人目のドワーフに集中攻撃し、捕縛しやすいように弱めると早速拘束していく。レムと有理の多段攻撃に沈んだドワーフも捕縛に成功したところで、静かな声が響いた。

「また俺達を捕まえようって奴らか、とはいえ……今までの奴らと違って腕に覚えがありそうだな」
「おいボス、騒がしいから来てみたらなんだいこりゃ……」

 根城からは盗賊のリーダー、そして集落の奥で令嬢の見張りについていたと思われる虎のラオプティーア2人が姿を見せるのだった。

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