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ヘルムート王国

【学び舎】ビギナーズトレーニング!

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【学び舎】ビギナーズトレーニング!
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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冒険者予備校の訓練――先発隊の救助


 槙 乃々華ウェンディ・アルベインの2人は、先発隊の救助を目的に森へ入った。
 歩を進めるたびに少しずつ木々が茂り、鬱蒼とした雰囲気に呑まれていく。
 
 ウェンディは何か痕跡がないか、足元や木々に注目しながら進む。
 敵がいる場所に進んでいるとは考えづらいため、耳を澄ませ、魔導人形や動物の物音からは遠ざかるように進む。
 その後ろを乃々華――この世界ではノエルと呼ばれる――も着いて進んだ。
 
 いくらか歩き、ウェンディが足を止めた。
 物音に紛れ、かすかに人の声が聞こえたからだ。
 声の聞こえる方に進んでいくと、かすかだった声がはっきりとしてきた。
 
「もう無理だ……こんなとこ来なければ良かった……」

 先発隊と思われる人影から聞こえた声は、ひどく憔悴し、落胆していた。
 一塊でいた先発隊に覇気はなく暗い面持ちだ。
 そんな彼らを見つけたノエルはたまらず声をかける。
 
「もう大丈夫ですよ」

 先発隊の前に姿を見せたノエルは笑顔で言う。
 冒険とはだれにとっても楽しいものであって欲しい。自分には無理だ、と聞こえた言葉のまま諦めて欲しくない。
 そんな気持ちで、ノエルは負傷者にヒーリングライトを施した。
 
 幸い、負傷者たちの怪我はさほど重症なものではなかった。
 どちらかと言えば精神的なもので動けなくなっていたようで、助けに来た同じ学び舎の仲間、ノエルの笑顔に勇気づけられ、
 全員が立ち上がれるほどに回復した。
 
 ノエルが仕上げにファインエイドをかけ、一行は森を抜けるべく移動した。
 
 帰りはウェンディが最後尾に回る。もし魔導人形がこちら側にやってきても対応できるようにするためだ。
 ノエルは回復役を務めてくれたし、先発隊は脱出だけで精一杯だろう。
 前衛役は自分しかいないのだと、ウェンディは急襲に備え、チャージの手筈も整えておく。
 ショートソードを強く握り締めたところで、倒木の影から何かが飛び出してきた。
 
 ウェンディは一瞬にして戦闘態勢に入る。
 構えた剣からチャージしたパワーストロークを放つと、倒木が割れ、地面に一閃の剣筋が入った。
 逃したか、と思ったが、飛び出した物陰はひょこひょこと足を引き摺りながら反対方向へと逃げて行ってしまった。
 シルエットからして魔導人形であっただろうと思うが、ひとまず今は先発隊と共に無事学び舎へ戻ることが優先事項だと、
 ウェンディは引き続き警戒をしながら、一行と共に森の入口へと急いだのだった。



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