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【三千界アカデミー】ビギナーズトレーニング!

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 サリナ救出

 崖の中腹辺りに倒れている、という情報を元に六道 凛音名執 零はリザードマンに襲われる前に、と救出を急いでいた。
「妾はサリナ殿の救助の間、名執殿達をリザードマンから守ろう。だから、崖に登ってサリナ殿を見つける役目を頼みたいのじゃ」
「はい、俺もそのつもりで準備してきました。何とか……崖を登れると思います。任せて下さい」
 頼もしい零の言葉に、凛音も頷くと『レッサードラゴン』の背に乗った。
 今の凛音は、『【レイス】ハイエルフ』の【【ジョブ】竜騎兵】のリンネ―彼女の持つ『黎明の盾剣【チャンプセイバー&シールド】』はハート型の輝く白い小盾と、優美な細工が施された白銀の細剣が一体型になったもの。
「妾は、ここで周囲の警戒をしておるのじゃ。名執殿、頼むのじゃ」
「はい、行ってきます!」

 凛音は【エルテルンヴァッヘ】で、もしリザードマンが現れるような事があれば、自ら注意を引き付けて零とサリナを護れるように警戒を怠らずにいる間、零は用意した道具を使い、何とか崖の中腹に辿り着いた。
「や……やっと、登りました。でも、辺りにそれらしい人は倒れていないようですが……」
 崖の中腹に登った零は、まずサリナを探し、草むらの間や岩場の影などを丹念に見ていくと丁度リザードマンの巣の真上にかかる場所で見つけた。
「巣の真上ですから、なるべく静かに崖下へ行かないと見つかってしまうかもしれないですね……ええと、サリナさん、大丈夫ですか?」
 零はサリナへ声をかけながら、彼女へ【ヒール】をかける。何とか意識はあるものの衰弱している様子が窺えると少しでも体力の回復が見込める様に、零は【ヒール】をかけ続けた。
 零の言葉に返事を返せるようになったサリナだが、1人で崖下へ降りるだけの体力には不安が残ると零は羽織っていた『イノセントケープ』をサリナの肩から羽織り、自分に巻いた。更に安定するようにロープで互いを結ぶと零はサリナを背負って崖下へゆっくり降り始めた。

 警戒していた凛音が崖を降りる零とサリナの姿を目にすると、まず救出が上手くいった事に安堵した。
「どうやら、トレーニングは上手くクリア出来そうじゃ」
 仮にリザードマンが現れても、崖に近付けさせなければ零とサリナへ直接攻撃が当たる事はない。凛音は崖を背にして2人が無事に降りるまで周囲を見渡していたが―
 凛音を越えて放たれた矢が崖を降りる零の足場を狙った。突然の攻撃に動きを止めた零は崖下の凛音を伺い見た。
「名執殿、まずは崖を降りるのじゃ! 矢が刺さった程度では足場は崩れぬよ」
「は、はい! 有難うございます六道先輩、頼りにしてます。サリナさんは任せて下さい」
 凛音は【エルテルンヴァッヘ】で自分へ攻撃を向けさせ、零とサリナをまず安全に降ろす事を優先させる。
「おぬしらの相手は、妾じゃ。相手を間違えておるぞ」
 リザードマンの注意を引き付けた凛音は、【フォースキャスティング】で強化した『黎明の盾剣【チャンプセイバー&シールド】』のカウンターを狙った。現れたリザードマンが凛音へ矢を番えたところで、その後ろから斧の一撃をくらい、リザードマンはその場に沈んだ。



 ◇   ◇   ◇



「ごめんなさい、六道先輩! 逃げられちゃった」
「お2人共、無事で良かったですわ。わたくし達も戦います」
 澪とエスメラルダが追いつき、リザードマンを挟み撃ちにするよう立ち位置を整えるとエスメラルダは【ファストレポート】で味方の士気を上げたのだった。

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