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【三千界アカデミー】ビギナーズトレーニングII!

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【三千界アカデミー】ビギナーズトレーニングII!
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「それではこれより訓練を開始します!」

 訓練官であるしずくの掛け声により、
 新たな特異者たちとアケルナルの参加する、テルスでの訓練が開始された。


人質が囚われている拠点、その前に広がる広場には四機一組のメタルキャヴァルリィ小隊が目視できるだけで二部隊、哨戒行動をとっている。

そこに、下半身に取り付けられた追加ブースターによって急加速した一機のメタルキャヴァルリィとその僚機たちが現れた。
索敵範囲外からの急接近に、各々が別方向を見て哨戒行動をとっていた敵メタルキャヴァルリィ部隊は、陣形を整えられずそのまま戦闘にもつれ込むこととなった。

「早めニ、片ヅケさせてもらいマスヨ!」

突如現れた機体、【ロンザック】に搭乗するエリック・ノイマイヤーは、目の前のメタルキャヴァルリィに対して【僚機】スクラマサクスと共に【小隊陣形】シャドウストライクを行った。

前面で敵の攻撃を受けた僚機は若干の損傷を負ったが、トランスユニットによる超加速を用いた【獄潰し】による強烈な一撃によって対象のメタルキャヴァルリィは大きく損傷、動きを止めた。
攻撃後の隙を狙って他のメタルキャヴァルリィ達が接近しようとするが、それを僚機であるスクラマサクスが止める。

一連の見事な連携ではあったが、数の上では二対七、先行したエリックは圧倒的に不利な状況であった。
強烈な一撃を入れた後は、徐々に陣形を整えつつある敵メタルキャヴァルリィ部隊に取り囲まれるようにして追い詰められていく。
回避行動によって大きな一撃は喰らっていないが、明確なダメージを与えることもできずに膠着した状態が続いていた。

そんな綱渡りのような状況の中を耐えるエリックの後方から
ほんのわずかな一瞬、牽制射撃によって敵機が僅かに下がった隙を測るようにして
一機のメタルキャヴァルリィが姿を現す。

現れたのは、綾坂 春奈が駆る、黒と赤に金の装飾が施された【ガーネットBS】とその僚機【ジュエルMMM1】。
赤い機体はダッシュローラーを用いて敵機体へと突進を仕掛けると、再び動揺によって一部崩れた敵陣形の中心でブレドダンスを用いて敵機に損傷を負わせていく。
敵の動揺が収まりつつあると悟ると、少し中心からは外れ、【小隊陣形】オフェンスシフトで損傷の低い敵機体に対して確実にダメージを与えていった。

(私はあくまでもサポート、とどめは味方に任せよう……)

あえて敵機を各個撃破しないのは春奈なりのやさしさであり、それは他の味方達も承知するところであった。
その証拠に、春奈がダメージを与えた敵メタルキャヴァルリィに【天雷駆】による支援砲撃が命中、その動きを完全に止めた。

エリックと春奈を敵の索敵範囲外で降ろし、上空から追走した畑中 凛が追いついてきたのだった。
凛は追走と同時に敵の弱点察知や索敵を行い、味方に対して絶えず敵機の状況を伝え続けていた。

一時ではあるもののエリックが三倍以上の敵機に囲まれつつも耐えられたのは凛の働きによるところも大きかっただろう。
凛は上空に滞空しながら、さらに細かい指示出しや支援砲撃によって味方を援護。
敵は陸上と空中両方を同時に警戒しなければならず、戦況は一気に特異者達の側へと傾いた。


―――ガッシャンッッ!!!


追い込まれた敵メタルキャヴァルリィ部隊に追い打ちをかけるような形で姿を現したのは、
アルマ・ファネーゼが搭乗する赤と黒のダックハント迷彩を施したメタルキャヴァルリィ【現地改修型MEC ヘルウォール】。
そしてアケルナルが操縦するハイサイフォス。

すらっとしたフォルムの【ガーネットBS】とは対をなすような武骨で巨大な形状をした【現地改修型MEC ヘルウォール】は、
【射撃型支援ユニット バラージ】を用いて中距離からの射撃を行い始める。
巨大な機体が交錯する戦場ではあったが【エイムショット】を用いた射撃は味方への誤射を行うことなく、的確に敵機だけを打ち抜いていった。

接近してきた敵に対しては、凛による支援砲撃とアルマ自身による近距離射撃によって一気に戦闘不能へと持ち込むことに成功していた。


【ロンザック】と【ガーネットBS】による近接戦闘と【現地改修型MEC ヘルウォール】による中距離攻撃、
そして【天雷駆】による全体指揮と遠距離援護といった連携が見事にはまり、ほどなくして敵メタルキャヴァルリィ部隊は全てその動きを止めた。

「……私が前線に出るまでもないようね」

アケルナルは賞賛の意味を込めてそう呟いた。


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