クリエイティブRPG

【まなびや・夏】まなびや船、抜錨!

リアクション公開中!

 0

【まなびや・夏】まなびや船、抜錨!
リアクション
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7  Next Last

 ゼストの蒼く広い海を一隻の軽巡洋艦が突き進んでいく。
 エリア15ベイエリアから出航した『まなびや船』は順調な船旅をスタートさせていた。


「まぁまぁ、ここが艦橋ですのね、これがゼストの……!」

 好奇心旺盛な崇宰 四乃葉は艦橋に入ると同時に目を輝かせた。
 この船はもともとゼスト連合軍より提供された、老朽化した軽巡洋艦だ。
 しかし今は旧式の機材はほとんど取り払われていた。
 そして旧式の機材に代わり、最新の量子通信の機材が積み込まれている。
 鈍く光る最新の機器は目を惹くには充分だ。

「操船、やってみます?」

 そんな四乃葉に小此木 ちづは笑いながら声をかけた。

「本当にわたくしがいいんですの!? では、ぜひ……!」

 飛び上がらんばかりの勢いで喜んだ四乃葉はそわそわと落ち着きない姿で舵の前に立った。
 しかしそれも束の間、オールドキャプテンのアバターに相応しい冷静な目つきで四乃葉は舵を握り締めていた。
 四乃葉の運転によりまなびや船は滑るように海面を進んでいた。

「わぁ~っ! すっごく広い海原だね!」

 艦橋に入った【旅立ち】の一人、鵜飼 麻奈は窓から見える一面の青海原に歓喜の声をあげた。
 窓から見えるのは濃い紺色の海に、海の色を薄めたような薄い青の空。
 そんなふたつの青色が水平線の彼方までどこまでも続く光景だ。

「旅立ちの時か……私はどこに向かうのかな?」

 そんな麻奈の隣に立ち、【旅立ち】のもう一人、新月 依奈は遠くを見つめた。

「麻奈は、もう何を目指しどこに向かうか決まっているの? 憧れのかた達の所?」

 この船と共に始まるのは楽しい船旅だけではない。
 新しい特異者として様々な世界に行き、時には苦難に立ち向かう未来も待っている。

「私は、いつも挑戦者でいたいな。そしてあのかた達の見ている景色を目指すの」

 麻奈も依奈と同じように自分自身の遠い未来を見つめ、そして窓から身を乗り出して叫んだ。
 思い出に残るスタートをくれた仲間達への想いを込めて。

「ちづさん、ありがとう!」

 叫び終わった麻奈は後ろで目を丸くしているちづを見て、にっこりと笑った。
 そして依奈は海を見つめながら自分の手を握りしめた。

(大きな事を言ってしまえば……覚悟が決まります)

 だからと言って止まるわけにはいかない。
 依奈は息をすぅっと吸い込んだ。

「世界の理を見つける! 理の探究者になるよー!」

 麻奈と依奈の二人はお互いに見つめあい、くすりと笑った。
 十分に景色を楽しんだ後は二人とも操船にチャレンジするつもりだ。


1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7  Next Last