■プロローグ■
「…………」
リージョン・ユニバースの生徒、
利根 志乃は神多品スタジアムの明かりを一瞥した。
「志乃さんは、交流戦に出ないんですか?」
オリヴィア・ヴァレンタインが彼女に問う。
「……うん。そんなことより、買ったばかりの新刊を読み終えたい」
「……何となく、そんな気はしてました」
超能力学科の成績上位者である志乃は、当然ながら六華祭の代表候補と目されている。
当人に参加の意思があるかは別として……。
「そういえば、赤城さんたち“四天王”の皆さんも、交流戦には出ないみたいですね。会場には行くようですが」
四天王もまた、楯無高校側の代表候補と目されているが、彼らもまた不参加ということであった。一人は出るかもしれない、らしいが。
時計に目を遣り、オリヴィアが時間を確認した。
騎士学科の彼女は、治安維持部隊の一員として、冬夜祭の警備に駆り出されることになっている。もうすぐ集合時間だ。
「……頑張って」
「はい、行ってきます」
二人は正門の前で別れた。
■目次■
プロローグ・目次
【1】エキシビジョンマッチ(交流戦)に参加する
開幕
序盤戦
中盤戦
終盤戦
【2】ステージイベントに参加する
光と音があふれる場所
魅了せよ! ステージイベント開幕
湧きたつステージ
「NeXT」
エピローグ