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ホライゾン・ビーチで遊び尽くそう!

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ホライゾン・ビーチで遊び尽くそう!
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■プロローグ■


「どうかしら? 私の作ったこの海水浴場は」

 紫藤 明夜は、同行したメンバーに自慢げに話す。
 アルテラ風パレオの水着を着た彼女の姿は、まさにビーチの住人そのものである。

「うわぁー! 海だよ~!」
「さすが、市長ともなるとやることが違うわね……」
「ここが新しい施設……」

 棗 蕾奈星川 鍔姫ヴォーパルが口々に感想を漏らした。

「海水浴場……それにしては、トイレとか更衣室くらいしか見当たらないね」
「ちょっと明夜さ~ん、これじゃ男の子と遊ぼうにも海水浴くらいしか出来ないじゃないの!」
「こらこら、異性との楽しいひと時を過ごせる素晴らしい環境じゃないか。 明夜さんには感謝しないといけない……その美しい姿を見せてくれたことにもね。
 まぁ確かに、このままじゃ少し寂しい。砂浜で愛を語らうには申し分ないんだけどね、遊んだ後に食事に誘ったり、お茶に誘ったりする施設は欲しいと思うんだ」
「……動機は不純だと思いますけど、私も遊んだ後に休憩できる海の家といった施設は欲しいと思います」

 辺りは見渡す限りの砂と海。田中 全能神九鬼 有栖ライル・西園寺宮澤理香子の言うように、ここには最低限の設備以外には何も用意されてなかった。
 何もないビーチとあっては、遊ぶには少々物足りない。

「なるほどね。ホライゾン・ビーチはまだ出来たばかりだから、その手の施設は充実させたいと思っていたところなの」
「それはそうと明夜さん、そろそろ私達を集めた理由をお聞かせ願えますか?」

 川端 詩織は頷く明夜に催促をかける。

「今日あなた達に集まってもらったのは他でもありません。今日一日、あなたたちにはこのビーチの運営を手伝ってもらいます」
「「「えぇぇぇ~!?」」」 

 予想外の言葉に皆が同じ反応を示す。

「もうあなた達の役割は決めてあるわ。クロニカ! 説明宜しく」
「はい」

 明夜の指示に合わせてクロニカ・グローリーは、持ってきたカバンから資料を取り出し読み上げる。

「現在このビーチには、皆様の言う通り最低限の施設しかなく遊び道具も皆無という状況です。ですので今日は私達が協力してこのビーチに来るお客様を楽しませることになります。
 あっ、忘れてました。一条さん、高杉さん、坂本さん、陸奥さん。もう荷物を降ろしてもらっても結構ですよ」

 途端に一條 勇人坂本 一輝陸奥 純平は膝をつき、背負っていた荷物を降ろす。高杉 大介も平然としながらそれに続く。

「ぜー、ぜー……俺達を殺す気かよ…」
「もう…ダメ、です……」
「陸奥、こんくらいでバテてどうすんだよ、勇人もだ!」
「これはお約束の特訓シーンなんだ……よくやったぜ、オレ。……ゲフッ」

 そんな彼らに、木戸 浩之は追い打ちをかける。

「お疲れのところ申し訳ないが、君たちはあっちで荷物の紐解きだ」
「マジかよ!?」

 勇人の抗議も空しく、浩之の指示の元それぞれ荷物の紐解きにかかっていく。

「さて、話を戻しますね。まずあちらで荷物の紐解きをしている一条さんと高杉さんにはライフセーバーとして、遊びに来られる皆様の安全を守って頂きます」
「ちっ、面倒くせぇが……了解した、勇人もいいな?」
「お、おう」
「ライフセーバーと言えば、ビーチの守護神! まさに海のヒーロー!!! その役目、俺にもやらせてくれ!」
「残念ですが坂本さんは今回荷物持ちとしてカウントしておりますので、それ以外に仕事はありません」
「なっ!? そんなバカな……」

 一輝は輝く白い砂の様に燃え尽き倒れこんだ。それを見てクスッと笑うと、クロニカは再び話し始める。

「続いて、ヴォーパルさん、木戸さん。明夜様と一緒にこのビーチをより良くするための施設考案に協力して下さい」
「分かりました」
「ああ。では俺達はビーチの端、客の邪魔にならないところに話し合いのスペースでも作るとしよう」
「お願いします。そして川端さん。あなたには、書記として話し合いの内容を記録してほしいと思います」
「協力することは構いませんが、この人数では議論をしてもあまり良い結果を得られないように考えますが」

 詩織の問いに明夜が答える。

「ええ、このビーチに来て実際に遊んだ人達の意見を聞くつもりよ。私達はあくまで聞き役、採用できるかどうかは分からないけど、利用する人の意見を集めてより充実した施設にしていく予定よ」
「なるほど、分かりました」
「明夜さんが新施設完成の告知を出しています。新しい施設であると共にこの大々的な宣伝も相まって、今日は多くのお客様が来られると考えられます。
 今のままでも浜辺や海で遊ぶこともできますし、岬の方では海釣りもできますよ。もしかしたら大物もいるかもしれませんね。
 私はここで運んでいただいた荷物の管理及び貸し出しを行います。 中身は釣竿など、海で使われる遊び道具です。今名前が挙がらなかった方は、ビーチでの休息をお楽しみください」
「大物……これは私が吊り上げるしかないんじゃないかな!?」
「大物……この海を支配する最強の存在。この試練、ヒーローとして避けるわけにはいかないぜ!」

 話を聞き終わるや否や、蕾奈と一輝は目をギラギラと輝かせながら、釣り道具一式をもって岬の方へ走って行った。

「ならば私は、この海の果てを目指すといたしましょう」

 瑞野 春緒も、そういうと海に向かって歩き出す。どうやら遠泳を行うようだ。
 彼女達を見ていた全能神やライル、有栖もそれぞれ遊びに行ってしまう。

「それじゃ私も……「待った~!」

 理香子が遊びに行こうとした矢先、先程まで伸びていた純平が立ち上がり叫んだ。驚いた理香子はその場に立ち止まる。

「確かにこのビーチには色々と足りないものがあります。ではそれは何か…… そう! 足りないと言えばミスコンですね。せっかく理香子さんや明夜さんが水着に着替えているのに、それを披露する機会が無いのは特異者にとって損益でしかないと思うのです」
「……ミスター陸奥、いきなりミスコンをしてもすぐには集まらないと思うが?」

 突然どこからともなく出したデジカメを首に提げ、純平は興奮気味に話す。
 それに若干戸惑いながらも、ジョニーハワードは冷静なツッコミをいれた。

「そうなんですよ。そこで僕は長期的に活動できる、“キャンパスアイドル”を提唱します!」
「ニャるほど! そういえば最近、純平はアイドルを追い駆けていたニャ。ミネルバも理香子と萌えを探しているようニャし、ホライゾン・アカデミーでそういうイベントをするのも面白いかもしれニャいニャ! オレが審査員をするニャ!」

 どこからともなく現れたさんぜんかい いきたねこが純平の意見に同意した。シュノーケルや浮き輪を身に付けて、まさにノリノリといったところである。ミネルバ・クリスティもこの意見には興味を惹かれたようで、

「キャンパスアイドル……クールね。 私も審査に参加させてもらうわ。理香子、鍔姫、期待してるわ」
「そそそ、そんな! 私恥ずかしいですよ~! ねぇ、鍔姫ちゃん!」
「ちょ、なんで私も参加することになってんのよ!?」
「面白そうね……純平君のその案、採用よ。2人も参加者として出場すること。いいわね? それじゃ、全員持ち場について! ホライゾンビーチ開園よ!」



こうして、少し早目の暑い一日が幕を開けた……



■目次■


1ページ プロローグ・目次

【1】ホライゾン・ビーチで遊ぶ
2ページ 【1】一握の砂
3ページ 【1】過激なお遊び
4ページ 【1】ナンパアワー in ホライゾンビーチ
5ページ 【1】スイカとナンパと夕暮れと
6ページ 【1】名残時
7ページ 【1】Memory in the picture
8ページ 【1】大きな桃と小さな桃 ~みんな違ってみんな良い~1
9ページ 【1】大きな桃と小さな桃 ~みんな違ってみんな良い~2
10ページ 【1】
11ページ 【1】
12ページ 【1】
13ページ 【1】

【2】海釣りを楽しむ
14ページ 【2】
15ページ 【2】
16ぺージ 【2】
17ページ 【2】
18ページ 【2】
19ページ 【2】

【4】キャンパスアイドルに応募する
20ページ 【4】審査員紹介
21ページ 【4】個人部門!(前)
22ページ 【4】個人部門!(中)
23ページ 【4】個人部門!(後)
24ページ 【4】一方、舞台周辺では……
25ページ 【4】グループ部門!(前)
26ページ 【4】グループ部門!(後)
27ページ 【4】結果発表!

【3】ホライゾン・ビーチの施設を考える
28ページ 【3】プロローグ
29ページ 【3】シャイニング屋台
30ページ 【3】のんびりまったり
31ページ 【3】施設が欲しい!1
32ページ 【3】施設が欲しい!2
33ページ 【3】施設が欲しい!3
34ページ 【3】施設が欲しい!4
35ページ 【3】提案が被ってるぞ!?
36ページ 【3】エピローグ
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