クリエイティブRPG

レヴァナントクロニクルⅡ 機械帝国攻略戦

リアクション公開中!

 152

レヴァナントクロニクルⅡ 機械帝国攻略戦
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2022年06月30日公開!

【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
シナリオガイド

打倒、機械帝国。砂漠地方と機械族の未来やいかに!?

シナリオ名:レヴァナントクロニクルⅡ 機械帝国攻略戦 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド。
大陸の六つに分かれた地域の一つ、砂漠地方。

人界と魔界の大戦、魔王祭から500年。
新たな魔王、ナイトロードの出現により、砂漠地方は危機に瀕していました。
かつては魔族の尖兵であったが、現在は協力関係にある機械族(マキア)が魔王の支配下に入り、
再び人族に牙を剥き始めたのです。

ナイトロードは機械族の主として機械帝国(マキアスライヒ)を建国。
ヴュステラント連合国に宣戦布告を行いました。

強大な戦力の前に劣勢となる連合国でしたが、冒険者たちの活躍によって希望が見えてきました。

帝国領に最も近い都市ブロッケンでの、“三機将”ヘルブラウの撃退。
聖域エアインネルングでの“聖鎚”ローレライの継承。
南部の侵攻の阻止と、大公国の遺産に繋がる最後の鍵の入手。

そして、機械兵工場の停止と、機械族排斥派の裏にいた潜入型機械族の確保。

“三機将”を筆頭とする上位個体は未だ健在ながらも、砂漠地方の戦況は大きく変わりました。

かつての大公国が来たるべき時に残した秘密兵器“空船”も起動し、
いよいよ機械帝国――魔王ナイトロードとの決戦の火蓋が切って落とされようとしていました。


△▼△▼△


――空船、操舵室。

「いよいよだね。なんか緊張してきた……」

カリンは操舵室……という名の艦橋から、機械帝国の帝城を見つめた。

「この戦いに勝てば魔王は人界から消え、支配されていた機械族たちも解放されます。
 そうなるのも無理はありません」
「あれ、なんか今日のハイネ、優しいね」

ハイネは笑みを浮かべ、カリンの頭を撫でました。

「あたし、もう子供じゃないんだけど」
「僕の方がずっと年上ですからね。それに、カリンはリーラと一緒にあの城に乗り込むんです。
 死ぬなんて微塵も思ってませんが、それでも後で後悔しないために、少しくらい優しくしてやってもいいでしょう」
「その物言いの方がお前らしいな」

マックスが二人のやり取りを微笑ましげに見つめます。

サンドレアを発った空船は一度ザンテンブルクに寄り、
共に向かう冒険者たちを乗せ、マリオン商会から物資を補充。
連合議会議長グスタフ・クラインが教会を通じて各所に通達を行い、帝国打倒に向け、
連合一丸となって動き出しました。

「……しかし、驚いたな。これだけの規模の船、自動制御とはいかないだろうと思っていたが」
『驚いたのはこっちもですよ。私の存在、後世まで伝わってないじゃないですか。
 まぁ、カールに秘密にしておいた方がいいかもしれないと言ったの、私なんですけれども』

リーラの言葉に応じて、
半透明の幼い少女の姿が浮かび上がりました。
彼女は空船の動力炉――コアである魔石を依代とした精霊であり、
ヴュステラント大公家との契約し、この船を守っていたといいます。

「そういえば、大公家ってことはあたしも精霊使いになれるってこと?」
『あー、そりゃ無理ですね。この船と魔力的に繋がっちゃってるので。
 そもそも私、精霊と言っても“サブラの主”から派生した分霊みたいなものですし、
 四大精霊みたいな大それた感じじゃありませんよ』

名前も特にないとのことだっため、カリンたちは船長と呼ぶことにしました。

『精霊の気配を感じましたが、そういう事例もあるのですね』
「向こうでも何度か他の精霊に会ってきたけど、未だに分からない事の方が多いからなぁ」
「そうだよね。むしろ、色んな精霊を知る度に精霊ってなんだろう、
 ってますます分からなくなってる感じだよ」

精霊の魔力を感じて乗ったアストと契約精霊のアンディーン
シャロンゲッカも興味深そうに船長を見つめています。

「議長さん。議長さんはザンテンブルクに残った方が良かったんじゃないですか?」

カリンがクラインに尋ねると、クラインは首を横に振りました。

「それはできないな。この船を起動したから、というのもあるが、大公国の遺志を継ぐ者として、
 私はこの戦いを直に見届ける義務がある。そう思っているんだ」

ここで指揮を執るのが、自分のすべきことである、と。

『帝城組はそろそろ降下準備に入って下さい。間もなく機械帝国の対空砲の射程圏内に――』

艦長が言い終える前に、強い衝撃が響きました。

「あれ、おっきい鳥……の、機械族!?」

カリンが目を見開きました。
機械の巨鳥の上には、少し前に見たばかりの、強化型機械兵が乗っていたのです。
そして、今の衝撃音は先陣を切った個体。

『侵入者の姿を投影します』

“蒼の四本槍”の二の槍、ヒンメルでした。


△▼△▼△


――機械帝国、帝城入口。

「あんなものが存在していたとは。現在の我々の技術水準を超えてますわ」
「脅威度は高い。が……落とせぬものではない」

ヘルブラウマリーンはヒンメルが空船に侵入したのを見届けると、正面に向き直りました。
砂塵が舞い、機械馬やイエローキャメッチを駆る集団が駆け寄ってくるのが見えます。

“灰犬”ネリー。先日の者たちですわね」
「取るに足らぬ連中と侮らぬことだ」
「はい、重々承知しております」

ヘルブラウの装甲が青白く輝きました。
その瞬間、装甲の表面で魔力弾が爆ぜました。
ダメージはありません。

「最初からその姿で待ち構えているとはな。ヘルブラウ」
「ブロンソンか。人族に味方していると報告は受けている」

魔人ブロンソンが灰犬傭兵団に先んじる形で、近づいていました。

(この姿になるのも魔王祭以来か。あの時は決着がつく前にターレック様が討たれ、そこで終わってしまった)

全力を賭して“敵”を滅する。
それが純粋な戦闘兵器として造られた己の使命であり、存在意義。
その機会を得、戦えることにヘルブラウは喜びを感じていました。
しかし、

(全てを出し尽くしたその先に、敗北するならそれもよし。勝利すれば我が有用性が証明される。
 ……その後は、何だ?)

“敵”がいなくなった時、自分の存在意義はどうなるのか。
この五百年間、浮かぶことのなかった疑問がヘルブラウに初めて過りました。


△▼△▼△


――帝城、玉座の間。

「ヴァイス」
「なぁに~?」

皇帝シュヴァルツ――ナイトロードの座す玉座に寄りかかりながらにやにやしているヴァイスに、
グリューンは告げました。

「地下の魔族が中央部より帝国領に向かっています。
 ……陛下の側には私がいます。
 貴方は魔族の排除に向かって頂けますか?」
「ん……いいわよー」

笑みを崩さぬままヴァイスは答え、姿を消しました。

「陛下とヴァイス。この場にお二人が残るのが最適なのは承知しております。
 ですが……」
「よい。それ以上は言わずとも、貴様の言いたいことは分かる。
 データが導く最適解が絶対とは限らんものだ。それに」

シュヴァルツは立ち上がり、グリューンを見遣ります。

「総てを見通す貴様の目。その頭脳。それは余の“識”の役に立つ。
 グリューン。手に入れるぞ。人界を、魔界を。そして」

玉座に戻りながら、皇帝は宣言しました。

「十二の理と六の色を統べ、“扉”の向こうにいる魔神を滅ぼす」


△▼△▼△


――砂漠地方中央部。


「ウサ子、あれって魔族だよね。……狩るか」
「待て、ホランド。ああして動き出したってことは、連中もこの機に機械帝国を攻めるつもりだ」
「すげぇ殺気立ってる。お、始まった」

南北と違いあまり情報の入って来ていなかった中央部に来ていた赤兎団の三人
――団長ユーセイカホランドセイルは進軍する魔族の姿を発見しました。

国境に配備されていた機械兵との交戦が始まりますが、下位個体では相手にならず、
溶けるように数を減らしていきました。
しかし、それも長くは続かず

「なんだ、今の光!?」

閃光が走ったかと思えば、魔族軍の半数が消滅します。

「ごきげんよう、魔族の皆さん。
 ずっと暗いところにいたあんたたちには、これは眩し過ぎるんじゃないかしらね?」

両手から伸びる光の刃が、白い少女に近づく者たちを薙ぎ払いました。

「……化け物め」
「あんたたちだって人族から見たら化け物でしょ。こんなかわいい子に向かって失礼ね!」
「あら、かわいさだったらあたしだって負けてないよ」
「なによ、この下着マント女」

瞬間、強烈な重力波が辺り一帯に広がります。
その後ろ姿を見て、ユーセイカは目を見開き、身体を震わせました。

「魔王……ミリア……!!」

魔王ミリア
“元素の申し子(エレメントマスター)”“混沌の支配者”といった異名を持つ魔王です。

「魔族のみんなー、見ってるー? 魔王様が来たからにはもう安心よ♪」

魔族たちがざわつきますが、その多くは喜びや畏敬、崇拝のようなものではなく……困惑と嫌悪でした。

「あれ?」
「十三番目……偽魔王」
「ああ、どっちみちこれ、死ぬな……」

△▼△▼△


――南部の都市ボーデン。

「アガサ様、アイツです! 砂船を襲ってきた機械獣!」

教会騎士フィオ執行官アガサに叫びました。
機械帝国に占領された都市の解放に向かっていた輝神教会の面々ですが、
ボーデンを破壊している巨獣型機械獣は無視できる存在ではありません。

マルセラ、市民の様子はどうですか?」
「ほとんどいませんでしたが、まだ残っていた方は黒狼族の方に頼んでラボエまで避難させました」

少し前に見覚えのある金色の鎧とお供の司祭がザーレに向かうと言ってましたが、
他の二都市にはいないことを祈るばかりです。

「では、先にあれを」

止めてから、と言い切る前に二つの影が彼女たちの前に降り立ちました。

「この魔力……リモーネだな。あのまま戻ったら、俺もああなっちまってかもなぁ」

インディゴ。ラボエを攻め落とそうとしていた機械族の上位個体です。
彼は女性型の機械族を脇に抱えてました。

「おい起きろ、ラピス。お前をブロッケンから運び出すのにどんだけ苦労したと思ってんだ」
「再起動、完了……。ってあわわ! なんでこんなことになってるんですか!?
 私、確か工場で戦ってて……あれ、記憶が」
「お前、やられて機能停止して鹵獲されてたんだよ。任務は失敗、俺と同じってわけだ」
「そんなぁ……」

インディゴがアガサたちに振り返りました。

「コイツはこっちで引き受けるから、さっさと行け。説明してる時間はねぇだろうからよ」

二体は変わり果てたリモーネに向き直ります。

「じゃ、もう帰ってもダメなんですよね?」
「戦いが終わったら帰る場所自体ねぇかもな。まぁ、その前にアイツを楽にしてやろうぜ」

△▼△▼△


こうして、砂漠地方と――機械族の未来を掛けた戦いが始まりました。
その結末は、冒険者の皆さんにかかっています。



担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『レヴァナント・クロニクルⅡ ~鐵の悪夢~』第一部「機械帝国編」のクライマックスとなるシナリオ、
「機械帝国攻略戦」をお届けします。

当シナリオはトリガーシナリオですが定員はありませんので、参加をご希望される方は全員が参加可能となっております!
これまでに展開してきた砂漠地方の冒険の締めくくりとして、是非ご参加下さい!

※リリース間隔はこれまでより長くなりますが、『レヴァナント・クロニクルⅡ』自体は続く予定です。


グランドシナリオの形式は取っておりませんが、当シナリオは

●トリガークエスト
「レヴァナント・クロニクルⅡ」第1~16話

●パブリックシナリオ
いざ、砂の大海原へ!
機導武装エンジニア救援依頼
覚醒異常体 前編
眠れる英雄たちの聖域
ファントム・エクスプレス
亡国の忘れ形見
覚醒異常体 後編
地底の魔族都市

の状況・結果を踏まえた上での最終的なシナリオとなります。

※「蜃気楼の森」は当シナリオに影響しない独立したものですが、
ローランドの世界観を掘り下げる内容となっています。

なお、今回は「ローランド以外の装備に制限のあるシナリオ」となります。
これまでの冒険を通じて培ったローランドの力や、
アクション期間中に実装される上級アバター「グラディエーター」や「スペルマスター」
駆使して挑んで頂けますと幸いです。

また、関連クエストや上級アバター向けのスキルが手に入るフェローパックもリリースされますので、
こちらも併せてお楽しみ下さい!


■本シナリオの結果とその影響について

本シナリオの結果によって今後のローランド(砂漠地方)の状況に大きな影響が出ますが、

・他の裏世界との関わり(主に転移者関係で)
・表裏の関係にあるとされる三千界の大世界、アルテラとの繋がり


にも影響が及ぶ事になります。


■シナリオの参加報酬について
本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

また、レヴァナント・クロニクルⅡのパブリックシナリオでは、
集める事で「マリオン商会」でアイテムとの交換が可能な、

「ザンテンブルク冒険者手形」

今回は2つ手に入ります。
※課題は5月13日中に実装予定です。

さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
活躍に応じて追加の貢献点やザンテンブルク冒険者手形の付与をはじめ、
様々な特典がプレゼントされる可能性があります。

※シナリオが成功し、機械帝国に完全勝利する事ができれば参加者への追加プレゼントがあります!


冒険者等級の詳細やランクアップポイントのシステムはこちらをご覧下さい。


●ライバルキャラについて

当シナリオにはクロノス・リシリア(SAM0027409)様のライバル、

・アンジェリカ・フラン

が登場します。
参加し、パート【5】を選ばれた場合は積極的に関わってきます。


■基本的な状況

ラボエ近郊での戦いに勝利し、砂漠地方南部の侵攻を食い止めるのに成功。
一方、北部でもブロッケン山の機械兵工場に大打撃を与え、一時的に生産を停止させました。
上位個体である“蒼の四本槍”のラピスの撃破と機体の鹵獲。
異常体の救出成功と、大きな戦果を上げました。
また、機械族排斥派を焚きつけていた、人族の中に潜伏していた潜入型機械族、
通称“皮剥ぎ”を捕えたことで、排斥派の動きを抑える事にも成功します。

ラボエの戦いで黒狼族からも一定の信用を得られたことで
大公国時代の遺産の在り処を示す最後のピースが揃い、
連合国議長であるグスタフ・クラインは遺産が眠る場所――旧都サンドレアへ向かいます。
遺産は“空船”という飛空艇で、強力な武装を搭載した兵器でした。

空船の起動に成功し、クラインは冒険者たち、“灰犬”ネリーらの傭兵、各地の都市の兵士に呼びかけ、
機械帝国への決戦を挑みます。

また、この機に乗じて地下に潜伏していたかつて魔王ターレックの配下だった魔族たちも動き出します。
ターレックの仇である皇帝シュヴァルツ――魔王ナイトロードを討つために。

機械帝国は三機将を含め、強力な上位個体が未だ健在。
未だ形勢逆転したとは言えない状況ではあるものの、
意外な者たちが人族側に立ったことで、戦局が大きく動こうとしていました。



●機械帝国の特記戦力
皇帝シュヴァルツ(魔王ナイトロード)と三機将、その配下の上位個体の簡易的な情報です。
※基本的にはプレイヤー情報です。

・機械帝国皇帝シュヴァルツ/“識の魔王”ナイトロード
先代の魔王ターレックを倒し、魔王の座を引き継いだ得体の知れない男。
ほとんど表に出ず砂漠地方の侵攻をグリューンに任せていた一方、
散歩として自らの足で砂漠を歩き、砂漠の部族や盗賊を戯れに虐殺した。
転移者と目されているが、転移前の記憶がなく、内なる衝動に身を任せていれば何か思い出せると考えている。
魔力を吸収する異能と卓越した剣の腕前に加え、魔王としての“識”の権能を持つ。
カリン曰く「何考えているのか全く分からない、気色悪くてやべーやつ」

・三機将ヴァイス/???
現在の三機将の筆頭だが、機械帝国では一番の新参。
機械族、人族、魔族のいいとこどりした存在を自称。
魔界で封印されていたためその存在を知る者はほとんどいないが、
グリューンは忌避すべき者として記憶していた。
ナイトロードへの忠誠心は一切なく、暇さえあれば首を狙って襲い掛かっているが、
ナイトロードからはモーニングコールのようなものとして認識されている。
自信家で、自分が人界魔界全ての存在で最も強く、最も可愛いと思っている。
カリン曰く「調子に乗ってる中学生みたいな小娘」
ナイトロードの正体を知っている。

・三機将グリューン
機械帝国の頭脳担当。“緑眼の杖”の異名を持つ。
下位個体全機の管理権限を持ち、本拠地にいながら砂漠地方全体を俯瞰し、指揮を執る。
その目は捉えたものを瞬時に解析し、元素の揺らぎから過去、未来をも見通す。
本来彼女の操る機械族には一切の隙は生じないはずだが、敵味方の異常体に振り回され、
自身の配下である“緑将の手”は冒険者相手にも何の成果も上げられず、
工場も停止に追い込まれる等、いいところがない。
元からあった異常体の嫌悪感は強くなっているが、
グリューンは自覚している自身の変化を否定しようとしてたが……。

・三機将ヘルブラウ(決戦形態)
機械帝国の武力担当。“青天の槍”の異名を持つ。
帝国領の防衛と砂漠地方北部の制圧を担当していたが、ブロッケンでの敗北以後は防衛に専念している。
純粋な戦闘型であり、通常はパワー形態とスピード形態を使い分ける。
機械兵工場の防衛に失敗し、自身の全ての能力を解放する必要があるとナイトロードに伝え、許可を得た。
決戦形態はコアの魔力を全解放した状態であり、
全身の装甲が雷のシールドに覆われ、基本二形態の能力を併せ持つ。
この状態であればヴァイスと一対一で渡り合うことができる。

・“蒼の四本槍・一の槍”マリーン
ヘルブラウ配下の上位個体四体の筆頭。
ドレスのような装甲と、騎士剣型の機装を持つ女騎士のような姿をしており、
淑女のような立ち振る舞いをする。
ヘルブラウとグリューンの見立てではリーラの抜けた穴を埋める際、
マリーンなら文句はないと太鼓判を押していたほどの性能の持ち主で、
二体の能力を部分的に持ち合わせている。
「与えられた使命を果たせぬ機械族は存在意義のない不良品」と考えているため、
裏切ったラピスやインディゴに対して特に思うところはない。
人の持つ感情を「思考を乱すだけの余計なノイズ」であると捉えている。

・“蒼の四本槍・二の槍”ヒンメル
ヘルブラウ配下の上位個体四体の切り込み隊長。近接格闘型のパワーファイター。
ブロッケン戦で負傷したため、修復とトレーニングを行っていた。
細身で小柄、スマートな体型であり、少年型とも少女型とも取れるような外見をしている。
外見とは裏腹に砂船を正面から受け止め、ディッグワーカーを片手で投げ飛ばすほどのパワーを誇る。
「単純な最高出力だけならヘルブラウ以上」だが、
これはあくまで基本形態時のヘルブラウと比較してのもの。
魔力操作と格闘術の組み合わせに長けているため、戦い方は高位のモンクそのもの。
なお、冒険者たちには既にスタミナのなさ(魔力総量の低さ)が露呈してしまっている。


各パートについて

NPCの基本方針も記載していますが、アクションに応じて臨機応変に対応する事になります。


【1】“空船”を守る  難易度:8

ヴュステラント大公国の遺産であり、秘密兵器である大型飛行艇、もとい飛行戦艦である空船は、
当時のエンジニアたちが技術の粋を集め、転生者の知恵も借りつつ採算度外視で造り上げた
ロマンの詰まった兵器です。
何門もの魔導砲や対地魔力誘導弾といった、
「機械族が全員敵に回ることを想定したかのような装備」がこれでもかと搭載されています。
とはいえ「行き過ぎた代物」であったために、
時の大公カールはこれを守るべく“サブラの主”とも契約を結びました。

並の攻撃は装甲と耐魔シールドで防げますが、機械帝国は試験的に製造した、
ロック鳥をモデルにした大鳥型機械獣を動員し、ヒンメルと少数の強化型機械兵を直接空船へと送り込みました。
空船内部での戦いがメインとなりますが、ディッグワーカー等のエンジニアの乗り物の機装は使用可能です。
※ただし物によっては本来の性能を発揮しにくいものもあります。

動力炉を破壊される前に排除できれば成功となります。

こちらのパートにはグスタフ・クライン、ハイネ、マックス、アスト、シャロンが登場します。

クラインは船の指揮、マックスとハイネは機械族の迎撃(マックスは船の修復も)
アストとシャロンは船外を飛ぶロック鳥型機械獣への対処を行います。

このパートが成功すると砂船からの攻撃支援が受けられるようになるため、【2】の難易度が下がります。

【2】帝城の防衛システムの破壊  難易度:9→8

ラボエ郊外の戦いで機械兵の多くを失い、工場が停止したことで帝国領の機械兵の補充が滞っているため、
現在は城の内外に設置されている自動兵器とヘルブラウ、マリーンが帝国の防衛戦力となっています。

自動兵器の制御権はヘルブラウではなくマリーンが持っているため、
マリーンを撃破すれば防衛システムの大部分は無効化できます。

ヘルブラウが主、マリーンが従の関係ですが、ヘルブラウが積極的に前に出て攻め、
マリーンがデータの収集・分析を行い、自動兵器も操り後方から援護します。
「地底の魔族都市」までの戦闘データは機械族のデータベースに登録されているため、
マリーンはその情報と実際の戦闘での動作から誤差を修正し、行動を読んできます。

決戦形態のヘルブラウは装甲自体が魔力による強力な電磁シールドで覆われており、
破防効果でも簡単には突破できず、対策を取っていなければ攻撃で触れるだけでダメージを受け、
機装がショック状態に陥りかねないものとなっています。
有効打を与えるには電磁シールドを削り切った上で、
純粋な魔力耐性と装甲強度を突破するという、三重の防御の攻略が必要となります。

こちらのパートには“灰犬”ネリー率いる灰犬傭兵団とブロンソン、グウェンの師弟が登場します。
ネリーたちはマリーンと、ブロンソン&グウェンはヘルブラウと戦います。

このパートが成功すると皇帝の下に辿り着くまでの障害が減るため、【3】の難易度が下がります。


【3】皇帝シュヴァルツを倒す  難易度:11→10

機械帝国皇帝、“黒の王”を名乗るシュヴァルツこと魔王ナイトロードは城の中で冒険者たちが来るのを待っており、
グリューンが皇帝を守るべく控えています。

ナイトロードは魔力を吸収し、機導、特に魔法型のものを無効化する力を持っており、
ただ近くにいるだけでも魔力を奪われるほどです。
しかしどんなものでも打ち消せるというわけではなく、許容できる魔力には限度があるようです。
リーラによれば「能力を抜きにしてもただ純粋に強い」ため、
高い地力がなければどんなに強力な機装や機導があろうと、戦いの土俵に立てないとのことです。
“識”の理の権能は「形なきものに新たな定義を加える」というものらしく、
機導式を書き換え、その場で瞬時に新たな術式を編み出す。
さらにその応用で、相手の機導を即座に再現し、さらにそれを発展させたものを放つこともできると考えられます。

魔王は本来非常に強力な魔神の加護を持ちますが、ナイトロードはその能力ゆえか加護も遮断しており、
魔力吸収さえどうにかできれば英雄装備やそれに匹敵する力がなくとも十分有効打を与える事が可能です。
特性としては機械族に近く、大まかには機械族の持つ魔力耐性が魔力吸収に置き換わったもの、とお考え下さい。


帝国の頭脳であるグリューンはその権能を最大限に生かすためにいます。

グリューンはヘルブラウやリーラに比べれば戦闘は得意ではありませんが、
それでも配下のベルンシュタインよりは高い魔法型機導の使い手であることは確実でしょう。

こちらのパートにはカリン、リーラ、“傷顔”ゾフィーが登場します。
リーラとゾフィーはグリューンと、カリンはナイトロードと戦います。


【4】三機将ヴァイスに挑む  難易度:10

地底都市を築いていた魔族たちは、ヴュステラント連合国が機械帝国領に攻め込んだのを機に地上に出て、
砂漠地方中央部からのルートで帝国への進撃を開始しました。
人族に救われた屈辱、今の自分たちが見下している者たちに劣る現実、
ブロンソンに諭されたこともあり、渋々ではありながらも機導武装と機導式を手に取りました。
中級以上の魔族であればそれらの扱いを覚え、実戦で通用するレベルになるには時間はかからず、
下位個体の機械族程度なら容易く倒せるようになりました。

しかしそれも束の間、ヴァイスが襲来。
たった一人の加勢だけで魔族の軍勢は窮地に追い込まれてしまいました。
そこへ魔王ミリアが現れ、魔王が来たからにはもう安心と励まそうとするものの、
魔族たちからあまり好意的な反応がなく少しショックを受けています。

ヴァイス以外にも下位個体の機械兵(強化型ではない)がいますが、
基本的にヴァイス以外は特に相手をしなくても支障はありません。
※倒すだけなら魔族たちや味方NPCで可能なため。

ミリアもヴァイスのことは「イスレロ君が何か変なの造ったとか言ってたっけ」と、
知の魔王イスレロ、熱の魔王シグマ、機械族の女王の三者が関わっている程度のことしか知りません。

ミリアが一応味方側にいるため難易度10ですが、
ヴァイスはミリアと互角に渡り合えるだけの力があるため、単純な戦闘力はもっと高くなります。
※ミリア曰く「アーニャちゃん(十英雄のアナスタシア)ほどじゃないけど結構やる」

こちらのパートには赤兎団のユーセイカ、ホランド、セイル、魔王ミリアが登場します。

ユーセイカは応援での支援を行います(魔族に対しても「黙って聞け」と後押し)
セイルは機械兵への対処、ホランドはヴァイスとの戦闘となります。
※彼女たちは過去にミリアとの交戦経験があり、
ホランドはミリアにもリベンジしてやりたいと思っているのをユーセイカに諫められています。


【5】占領都市の奪還  難易度:7

機械族に占領されている三都市、ザーレ、ホルハイム、ボーデンを取り戻すのが目的となります。
アクションではいずれか一つの都市を行き先に指定してください。
パーティを組んでいる場合、パーティメンバーで三都市に分散することはできません。


ザーレとホルハイムは機械兵しかいませんが、町の人々が捕らわれています。
捕らわれているのは兵士や冒険者ではない、戦う力のない一般市民で、
何らかの利用目的があるため生かされていると考えられます。

ボーデンには市民はいませんが、“機械獣”リモーネがいます。
リモーネはグリューンの部下である“緑将の手”でしたが、エアインネルングでの任務失敗により、
ワーグとは別種の巨獣型機械族に変えられてしまいました。
その際に自我矯正も施されてしまっているため、もはや会話することもできません。
ワーグのように重武装ではありませんが、巨体の割に動きの速い高機動型の四足獣となります。
※第十二話に登場した機械獣。

なお、機動力が高い分攻撃が当てにくいものの、ワーグよりも防御力は低いです。

インディゴはそんなリモーネを楽にしてやろうと、
ブロッケンから回収し、再起動させたラピスと共に、人族と共闘します。


こちらのパートにはゴールディ、キキ、インディゴ、ラピス、
執行官アガサ、フィオ、マルセラ、アンジェリカ・フランが登場します。

ゴールディとキキはザーレ、
アガサ、フィオ、マルセラ、アンジェリカの教会組はホルハイム、
インディゴとラピスはボーデンにいます。


※「レヴァナント・クロニクルⅡ」のヒント

ローランドでは、敵の特性によって通用しやすい攻撃手段が異なります。
相性がいい場合は相手より実力が劣っていてもダメージが通ることがありますが、
相性が悪いと実力があっても不利に追い込まれてしまう事も珍しくありません。

・一般的な魔物、魔神の加護の弱い下級魔族:北部地方、砂漠地方共に十全な効果を発揮可能。
・中級以上の魔族、“超獣”に分類される魔物:加護破りのスキルや英雄装備等のある北部地方のアバター。
・機械族、(特に砂漠地方の)盗賊等人族の敵:【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・砂漠地方特有の硬い外皮を持つ魔物(サンドワーム等):【機導】が使える砂漠地方のアバター。
・アンデッド系の魔物:浄化の力を持つスキルやアイテムのあるアバター。


※冒険者等級・北部地方での二つ名について

「レヴァナント・クロニクル」に参加していた方の冒険者等級・貢献点は、
「レヴァナント・クロニクルⅡ」にも引き継がれます。

また、輝神教会を通じて冒険者の情報、二つ名は地域を越えて共有されているため、
異名持ちの方は砂漠地方でも周囲の冒険者から一目置かれることになります。
※ただし北部地方と同じように立ち回れるとは限りません。

※スピリット(精霊)、ドラゴン(竜族)の認識

精霊と竜族は北部地方でも半ば伝説として語られるのみの種族でしたが、
それは砂漠地方でも同様です。
なお、竜族は「覚醒異常体 前編」で砂漠地方の多くの人々の衆目を集めたため、
畏怖すべき存在として認知されています。

精霊や竜と契約している方は機導武装でも、
基本的には精霊魔法や竜の力が干渉して相殺することなく使用可能です。
ただし【機導】と併用した場合、武装の方が耐えられるとは限りません。


★死亡(アバター死亡)判定
本シナリオでは、難易度を鑑みず無茶な行動をしたとき、勝てない敵と戦ったときなど、
冒険者が死亡するケースがあります。
世間的に公にはなっていませんが、教会には「死んだ直後」であれば生き返らせる事が可能な蘇生術式があり、
転生者やそれに準じる者が多く死ぬ可能性がある状況での使用が許可されています。
ただし蘇生してもしばらくの間はまともに戦うことができない状態となり、
システム上では一定期間死亡時のアバターにチェンジできなくなります。
ただ、アバターが死亡したことで別のアバターで再度参加したとしても、
過去の功績などが消えることはありません。
死亡の場合は「死んだと思っていたが、実は生きていた」扱いとなります。


それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

【2022年5月18日14:00 追記】
【3】のナイトロードに関する情報を追記いたしました。

【1】“空船”を守る 【現在のMC参加人数:18】

8

【2】帝城の防衛システムの破壊 【現在のMC参加人数:16】

9

【3】皇帝シュヴァルツを倒す 【現在のMC参加人数:16】

11

【4】三機将ヴァイスに挑む 【現在のMC参加人数:10】

10

【5】占領都市の奪還 【現在のMC参加人数:31】

7