クリエイティブRPG

黒のアナスタシア 前編

リアクション公開中!

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黒のアナスタシア 前編
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2021年03月31日公開!

シナリオガイド

彼女はアナスタシアなのか? ダレストリス帝国で極黒の魔女と十英雄が衝突する!

シナリオ名:黒のアナスタシア 前編 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド

グラン・グリフォン都市同盟を中心に暗躍していた闇組織『双頭の蛇』
その正体はデルク王国の前身である旧デルク帝国帝家の生き残りが、
国を取り戻すべく“知の魔王”イスレロの知恵を借りて立ち上げた「人の王と魔王」の組織でした。

デルク王国の第三王子エドヴィンは旧帝国の末裔であり、
学術都市プレジールの考古学者ガヤルドとして人界に来ていたイスレロと共謀。
魔導剣“ソウルイーター”を完成させ、現王家への復讐を成すべく正体を隠して革命を扇動します。

しかし彼の真の目的は魔王と並ぶ力を手にし、人界を支配することでした。

死闘の末にソウルイーターは破壊され、エドヴィン王子も冒険者たちの手で倒されたことで、野望は打ち砕かれました。
デルク王国の革命も阻止されましたが、デルク王家は断絶。
奴隷を中心とした反乱軍と王国との間で一応の和解は成立していますが、
未だ王都は混乱の渦中にあり、改革は前途多難です。

エドヴィンと共謀していたイスレロ、「助っ人」としてイスレロの元にいたミリアは生き延びましたが、その後の消息は不明。

ヴェイロン、イスレロ、ミリア。
北部地方に立て続けに魔王が現れたことが引金となったのか……一連の出来事の裏で、
“かつての英雄”が復活を果たそうとしていました。

それは人族にとっての希望か、それとも――。


■ □ ■


――ダレストリス帝国、オケアノス宮殿。

「錚々たる顔ぶれが揃ったものだね」
「だが、これだけの者たちがいれば朕の悩みの種もなくなる。期待しているぞ!」

ダレストリス一世は王宮に集めた冒険者たちを見回しました。
冒険者時代からの戦友、“金色”のゴールディ
レガリス奪還の功労者、そして相当の蛇の陰謀を阻止した『アカツキ』アストモニカ
bold}『雷電の三連星』の一員であり、プリシラ王国第四公女シャロン・P・ライトフィールド
それぞれのパーティの他メンバーは、来るべき時に向けて“試練”に挑みに行ってます。

そしてダレストリス一世の両隣には、契約精霊のサラマンドラを肩に乗せた近衛騎士ビッグ・Mと、
侍女のラクロアが控えています。

レガリス王国での魔王ヴェイロンとの戦いの末期、帝国もまた崩壊の危機に陥りましたが、多少の影響こそ残ったものの、
その後は特に大きな事件は起こっていませんでした。

しかし今、ダレストリス一世を悩ませるものがありました。
それが『魔海賊』です。

「海賊に魔も人もないと思います、です」

教会のクレリックであるキキがぼやきますが、
とりあえずこれまでの海賊と区別するためにそう呼称しています。

帝国成立以前、ノースエンド海は海賊の支配領域でした。
沿岸都市国家は長く略奪に悩まされていましたが、
ダレストリス一世は彼らも海賊もひっくるめて「魔障壁を超える」というロマンで纏め上げ、帝国を築きました。

しかし彼を面白く思わず、未だ独立勢力として暴れ回っている者たちは少なからずいます。
このところは大人しくなっていましたが、ヴェイロン軍の残党が合流したことで再び活性化し始めました。
グラン・グリフォン都市同盟の大商会、マリオン商会との商談が成立したダレストリス帝国ですが、
流通のためにも海の安全確保は必須です。

「悪い意味で人と魔族が手を取り合ってしまったのだ。
 それに奴らの今の拠点も厄介でな。無敵艦隊で総攻撃を仕掛けることができない。
 ……青の大精霊の眠りを邪魔したくはないのだよ」

 以前調査した海底神殿。
 魔海賊はそこに居ついてしまっているのです。
 遺跡のある無人島は周囲を巨大なクラーケンやシーサーペントで固めており、容易には近付けなくなっています。
 これを打ち倒すには念入りな準備が必要な上に海軍だけでは厳しいと、有力な冒険者を集めることにしたのです。

「だが性急な行動はかえって我が国を危険に晒す。
 だから貴様たちも慌てることはなく、万全の準――」

言い終わる前に、ダレストリス一世は強大な魔力を察知しました。
宮殿の天井が崩れ、光の柱が降り注ぎます。
ビッグ・Mが防御しますが、受け止めきれずに吹き飛ばされてしまいます。

「魔王アクロノヴァ……いるな」

光の中から、黒に身を包んだ女性が現れました。
その色とは裏腹に、彼女が身に着けている全てに強大な輝神の加護が宿っています。

「私の記憶にあるアナスタシアはもう少し可愛げがあったんだが……場所を変えるとしよう」

いつの間にか王の間に姿を見せたアクロノヴァが杖をかざし、空間を操作しました。
風景が変わり、王の間にいた者たちは平原に投げ出されます。

「も、もしかしてあなたが“黒”のアナスタシアさん? その人、魔王だけど敵じゃな……」
「魔族は存在が罪。人界に不要だ。……排除する」

シャロンが説得しようとしますが、黒のアナスタシアは聞く耳を持ちません。

「キッド、冒険者。まずは此奴を止めねば魔海賊云々の前に国が滅びるぞ。
 幸い、私の知るアナスタシアほどの力はない。……とはいえ、私も今の状態では少し荷が勝つがな。
 話をするなり状態を確かめるなりするのはその後だ」

■ □ ■


――ダレストリス港沿岸。

「海賊だ! いや、違う……違わない、魔族の海賊だ!!」

オケアノス宮殿が黒のアナスタシアの強襲を受けた頃。
レガリス王国とダレストリス帝国を結ぶ連絡船に、件の魔海賊が乗り込んできました。

「あの光……教会が送り込んだ何かだろう。くくく、先に裏切者の方を始末してくれるとはな」

ダレストリス帝国が魔族も受け入れていることは、魔海賊も把握しています。
空を奔る光を確認し、教会は帝国を魔族と共謀するものとして裁きにきたのだと魔海賊の偵察隊は判断しました。

「我らが長に報告せねば。喜べ下等な人族ども。
 このエイビス海賊団が三巨頭、アロスネグロがお前たちを楽園に連れていってやろう」

襲撃者のリーダー格であろう魔族は、イカ足のような触手が髪の毛のように生え、粘ついた皮膚を持つおぞましい姿をしていました。
彼はリザードマンと人族の海賊を従えています。

「それは困るわね」

大きなトランクを携えた商人らしい少女が言い放ちます。
直後、イカ人間のような魔族は仲間であるはずのリザードマンに襲われました。
少女の指先から、リザードマンに鋼糸が伸びており、それに操られたようです。

「グラス。あとは頼んだわ」

それは商談を終えたベアトリス・マリオンでした。
護衛として“購入した”グラス・テネーブルに後を任せ、
船員や冒険者の協力を仰ぎつつ乗客の安全確保に移ります。

「ヤツは……」
「あなたは確か、皇帝陛下の部下の……知ってるの?」
「おそらく、魔王イスレロの実験体だ。クラーケンと合成されたのだろう」

ベアトリスの疑問に、ジギーが答えました。

「私と同じだ。だが……この国を脅かすなら容赦はせん」

■ □ ■


――ダレストリス領、“寄らず”の森。

「魔女の住む森、だったか。皇帝の話だと精霊の祠って場所があるって話だが……」
「それを見つけるところから試練は始まってる、だったかしら」

サラテッドレミエクレールは、精霊の試練を受けるべくこの森にやって来ました。

「シャロンとゲッカみたいになる必要はねぇが、これから先も魔族と戦うことにはなるだろう。
 魔力や元素ってのをもっと肌で感じられるようになっとかねぇとな」

歩いているうちに四人は洞窟に辿り着きました。
テッドが先行して様子を見に行きます。

「中で道がいくつかに分かれてるな。……ん?」

戻って来たテッドは、何者かの視線に気づきました。

「どうしたの~?」
「誰かがオレたちを見てた。
 “寄らず”って言われてるような場所だ。用心はした方が良さそうだぜ」


担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『レヴァナント・クロニクル』の第二部、
「黒のアナスタシア編」をお送りいたします。

「双頭の蛇編」から舞台は変わり、ダレストリス帝国にて前後編の物語が展開されます。

第二部として続いてはいますが、
基本的な情報も本シナリオガイドから得られるようになっておりますので、
「双頭の蛇編」に参加していなかった方も是非ご参加下さい!

また、トリガークエスト「レヴァナント・クロニクル 第23話「十英雄 前編」」が2月25日(木)にリリースされております。
第24話「十英雄 後編」は2月27日(土)にリリース予定です。


●ライバルキャラについて
当シナリオには「宿命のソーマ」にて天峰ロッカ(SAM0000564)様とエル・スワン(SAM0036539)様にご考案頂いたライバルキャラである

・グラス・テネーブル
・ルシア・エルシオ

が登場します。

グラスはベアトリスの護衛を行っているため【2】に、
ルシアはシナリオガイド本文にはいませんが、彼も【2】の船に乗り合わせており、該当パートに参加した場合は関わる事となります。

■シナリオの参加報酬について

本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
シナリオの内容や活躍に応じて、追加の貢献点をはじめとした様々な特典がプレゼントされる可能性があります。


■基本的な状況

双頭の蛇と、その背後にいたエドヴィン王子との戦いに終止符が打たれ、仕組まれたデルク王国の反乱も鎮まりました。
その後調査期も終わりが近づき、鉱業都市ディオールに集まっていた冒険者たちは、次々にディオールを発っていきました。

総本部がグラン・グリフォン都市同盟にある赤兎団のユーセイカら五人はそのまま調査期の終了まで残ることになりましたが、
『アカツキ』と『雷電の三連星』は黒のアナスタシアの話を耳にし、
魔王アクロノヴァがおり、皇帝が魔族と懇意であると噂されるダレストリス帝国に向かことを決めます。

彼らの活躍は皇帝ダレストリス一世も知るところであり、到着してすぐに王宮に招かれました。
ダレストリス一世は最近になって活動が活発になってきた「魔海賊」に対処すべく、
自ら有力な冒険者たちに声を掛けていました。
また「上級冒険者求む」と、教会を通して依頼も出しています。

相手はヴェイロン軍の残党とダレストリス帝国に縛られず自由に暴れたい昔ながらの海賊が組んだものですが、
ノースエンド海の海流を知り尽くしており、長年の経験から天候の変化にも敏感なため、
海軍『無敵艦隊』にとっても非常にやり難い相手です。
また、現在拠点としている無人島は「水の大精霊」が眠る遺跡であり、
艦隊の総攻撃で遺跡を破壊するわけにもいかないと、頭を悩ませていました。
そこで艦隊を囮にクラーケンを筆頭とした島周囲の大型海獣を引き付け、その間に冒険者を上陸させて叩く作戦を立てました。
そのための準備を進めていましたが、突如王宮に黒のアナスタシアが飛来。
「魔王の気配を感じたから葬りに来た(意訳)」と、攻撃を仕掛けてきます。
アナスタシアの存在を察知した魔王アクロノヴァは王宮が破壊される前に、王の間の冒険者ごと屋外に転移させました。

この様子を遠目に見ていた魔海賊の幹部アロスネグロは今こそ好機と、島にいる仲間に知らせ、
ダレストリス帝国襲撃に向けて動き始めます。
しかし襲った船にはベアトリスや冒険者、さらにはダレストリス直属の部下ジギーがおり、海賊に抵抗し始めました。


■各パートについて

【1】黒のアナスタシアを止める 難易度:10

聞く耳を持たず、アクロノヴァやビッグ・Mを排除しようとする黒のアナスタシアを止める事が目的となります。

ダレストリス一世は王宮に「上級冒険者」「二つ名持ち」「功績勲章持ち」「英雄装備持ち」と、
周囲から一目置かれる冒険者を招いていますが、
上記に該当しない方もパートを選択することへの制限はありません。

なお、黒のアナスタシアは最上級の輝神の加護を持つため、ビショップ・クレリックは非常に不利となります。


アクロノヴァが空間操作で転移させた場所は広い平原であり、障害物の類はほとんどありません。

黒のアナスタシアはアクロノヴァを最優先で攻撃しますが、邪魔をすれば容赦なく反撃してきます。
加護もそうですが、彼女が身に着けているものは全てが英雄装備のため、並の攻撃ではダメージを与えることもままならず、
一撃の威力も巨体かつ頑丈なビッグ・Mを容易く吹き飛ばすほどです。
また、ウェール教国の神機と呼ばれる機動兵器の技術を転用した鎧は飛行能力を持ちます。

アクロノヴァ曰く、これでも「大戦時のアナスタシアには程遠い」と、十分勝機はあると冒険者を諭しています。
実際、最上級の加護は十全に機能しておらず、英雄装備の全ての能力を発揮できているわけでもないようです。

彼女の正体については不明ながらも、外見は“白銀の乙女”アナスタシアそのもののです。

こちらのパートにはダレストリス一世、ゴールディ、キキ、アスト、モニカ、シャロン、ビッグ・M&サラマンドラが登場します。


【2】魔海賊と戦う 難易度:9

「エイビス海賊団」の幹部アロスネグロ率いる魔海賊を倒し、連絡船の人々を助けるパートです。
船上、および海上での戦いとなります。

魔海賊は中級魔族のリザードマンと人族(ヒューマン、主に狼系のファーリー)の混成です。
彼らは足場の悪い場所での戦いに慣れており、リザードマンに至っては海の上を歩けます。
また、リザードマンの中には魔界の魔法を使うダークプリーストもいます。
連絡船に乗り込んでくる海賊の人族はローグ、マーセナリー、マギアシューターで構成され、
海賊船からミンストレルが歌で支援してきます。

統率しているアロスネグロは異様な外見をした上級魔族です。
元は魔人のようですが、魔王イスレロによってクラーケンと融合させられた結果、
髪がイカの足のような触手の群れとなり、ぬるぬるとした皮膚と弾力ある体になったようです。
触手を武器に振り回すほか、皮膚は斬撃を滑らせ、さらに射撃は柔らかい体で弾くと、非常に厄介な体質を持ちます。
また、口からは溶解液を吐くことができます。

なお、彼は自分の姿に誇りを持っており、けなされると怒ります。

こちらのパートにはベアトリス、グラス、ジギー、ルシアが登場します。
また魔海賊に襲われた直後、怯えるどころか興奮し出した、車輪を背負った老人の姿もあります。


【3】精霊の試練を受ける 難易度:7

四精霊の祠へ向かい、ビッグ・Mがサラマンドラと契約することになった「精霊の試練」を受けるパートです。
ビッグ・Mは赤の祠で火の精霊に認められましたが、洞窟の中で四属性の祠に分かれています。

彼の証言によれば自分が契約したい属性の精霊の場所に向かったというより、
向かった結果最も親和性が高い属性の祠だったようですが、
こちらのパートに参加する方は任意の属性を選ぶことが可能です。

MCとLCが別々の属性の試練を受ける、LCのみが受ける事も可能ですが、
その場合1アカウントにつき2名までとなります。全属性の試練をそれぞれで受けることはできませんのでご了承下さい。
なお、既にエレメンタリストに覚醒している(覚醒している)方も試練を受ける事に制限はありません。


精霊の試練は属性によって異なり、必ずしも戦闘になるものではないようです。
また、試練の突破がイコールで精霊との契約になるわけではなく、人によっては武器に精霊の力が宿ったり、
精霊から力の一部のみを授かったりするなど、個人差があります。

試練については謎ですが、属性が持つ性質が関わっているようです。
以下が試練のヒントとなります。

地:足元を疎かにすることなかれ。

水:静寂なれ。

火:迷わず進め。

風:ただ流されるがままに。

試練を突破できた人はそれぞれの精霊に巡り会うことができ、
失敗したら会えずに洞窟の入口から出てしまうことになります。

なお、テッドが感じた視線の主は試練を受けず、ただ洞窟に入っていく人を眺めているだけのようです。
その意図は不明です。

こちらのパートにはサラ、テッド、レミ、エクレールが登場します。
サラ、レミ、エクレールの三人は風、テッドは地を進むことになります。


★死亡(アバター死亡)判定
本シナリオでは、難易度を鑑みず無茶な行動をしたとき、勝てない敵と戦ったときなど、
冒険者が死亡するケースがあります。
世間的に公にはなっていませんが、教会には「死んだ直後」であれば生き返らせる事が可能な蘇生術式があり、
転生者やそれに準じる者が多く死ぬ可能性がある状況での使用が許可されています。
ただし蘇生してもしばらくの間はまともに戦うことができない状態となり、
システム上では一定期間死亡時のアバターにチェンジできなくなります。
ただ、アバターが死亡したことで別のアバターで再度参加したとしても、
過去の功績などが消えることはありません。
死亡の場合は「死んだと思っていたが、実は生きていた」扱いとなります。




それでは、皆様のご参加をお待ちしております。

【2021年3月2日10:30 追記】
パート【3】の精霊の試練の対象について追記を行いました。

【1】黒のアナスタシアを止める 【現在のMC参加人数:20】

10

【2】魔海賊と戦う 【現在のMC参加人数:18】

9

【3】精霊の試練を受ける 【現在のMC参加人数:37】

7