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≪アルテラ・サーガ≫王剣戦争 黒の章 第2話

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≪アルテラ・サーガ≫王剣戦争 黒の章 第2話
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:アルテラ
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2016年05月23日公開!

シナリオガイド

クィリデに迫る“悪意”の影――。

シナリオ名:≪アルテラ・サーガ≫王剣戦争 黒の章 第2話 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



 ロディーナ大陸中部に存在している、小国クィリデ。
 その中心部に建つ、一段と豪華な邸宅内。
 ひとりの男が入室し、自己紹介と簡単な事情を話すと、
 マド・マゼール――マダムはぱちくりと目を瞬きました。

「あなたが神聖騎士第六席のヴィクトールさん……?
 まさか、神聖騎士団が壊滅していただなんて……」

 大聖堂の一件と神聖騎士団壊滅の事実は、帝国が情報封鎖を行っている関係で、
 マダムの耳には届いていなかったのです。

「よくご無事で……!
 あたくしはマド・マゼール。クィリデはあなたを歓迎しますわ」

「こちらこそ、どうもなぁ。クィリデのトップに目にかかれて、嬉しいぞぉ」

 ヴィクトールがにこやかに笑うと、マダムを挟んでゴゴナックルに顔を向けました。

「ナックル、謝る」

「なんでだよッ!?」

「ゴゴから聞きましたわ。先ほど、ナックルがあなたを不審者だと決めつけて襲いかかったとか。
 これはあたくしの責任でもあります。お詫び申し上げますわ」

 マダムが頭を下げると、ヴィクトールははっはっはと笑い飛ばしました。

「気にしなくていいぞぉ。全身をローブで隠してれば、誰だって怪しく見えるしなぁ」

「……身分を隠していらしたのは、帝国軍に気づかれないためかしら?」

(おお、鋭い指摘だなぁ)

 クィリデの住民は皆ゴブリンやオークといった、知能の高くない種族です。
 マダムも例外ではありませんが、
 どうやら彼女は、そうは感じさせないほどの深い洞察力を持ち合わせているようでした。

「最近、元老院や反帝国連合の動きがものすごぉく怪しくてなぁ、
 真相を探るためにも、おれは他に生き残った神聖騎士と分担して、独自行動をとっていたんだ。
 そうしてしばらくした頃かなぁ。
 黒の王剣を巡って帝国軍がクィリデにちょっかいをかけていると聞いたのは」

「……王剣。まさか、あなたの口から、その単語が出るとは思わなかったわ。
 黒の王剣がクィリデにあるというのは、確定事項なのね」

 その様子に違和感を覚えたヴィクトール。
 事情をたずねると、マダムは重々しく口を開きます。

「あなたと入れ違いに、帝国軍の西部方面隊隊長であるセルウスという男が来て、宣戦布告していったのよ。
 彼はこれまでもあたくしの元へやってきて、散々脅してもらったわ。
 『黒の王剣を隠し持っているそうだな。渡せ!』などとね。
 そんなものは知らないと、あたくしは何度も帝国の要求を退けたけれど……」

「限界を感じた帝国軍が攻め入る決意をしたというわけか」

(うーむ、おかしいぞぉ。
 おれは、黒の王剣がクィリデにあるという確かな情報を得ている。おそらく帝国も、だ。
 なのに、君主であるマゼールさんが知らないとは……)

 ただ、マダムが嘘をついているようには、到底思えませんでした。
 気にはなりますが、ここで問い詰めても実にならないと思ったヴィクトールは、にこやかに笑みました。
 
「おれを含めて、今邸宅内には、国家の正規認定を受けた魔導騎士たちがいると聞いたぞぉ。
 いくらなんでも、相手が帝国じゃあお前さんひとりでは厳しいだろう。
 有事の際は彼らが住民たちの先頭に立って、指揮をしよう。許可をもらえないか?」

「ええ。むしろあたくしのほうからお願いしたいくらいだわ。
 けれど、そうね……。一度、皆さんの実力を拝見させてもらうわ」

 マダムはきっぱりと言い切ってから、誤解を与えないようにと、付け加えます。

「もちろん、皆さんを信頼していないというわけではなくてよ。
 国家の認定を受けているのだから、力のほども充分理解しているつもりだわ。
 けれど、臨時の指揮を任せるというのは、国の存亡を任せるといっても同意だから、 
 どうしても慎重にならざるを得ないのよ。ごめんなさいね?」

「マゼールさんがそう思うのも最もだろう。
 それじゃあ、認定魔導騎士たちの相手はおれが務めよう」

「なになにッ!? 勝負するのか!? だったらオレもッ!」

「ナックル、ダメ」

■□■


 こうして急遽、ヴィクトール対認定魔導騎士の模擬戦が行われることになったのですが、
 マダムはまだ、浮かない表情のままです。

「まだなにか憂いごとでもあるのかぁ? マゼールさん」

「……ええ。問題は帝国軍に限ったことだけではないの。
 詳しいことは、こちらの書面をご覧いただければ」

 マゼールさん、はっじめましてー☆
 あたし、モナカっていうの。性別は女で、種族はアーライルだよ。
 今は、反帝国連合に所属しているんだ。
 直接会いたかったけど、できないみたいだから、お手紙でごめんね?

 聞いたよ。黒の王剣を巡って色々帝国とやってるんだって?
 大変だよね。だから、あたしマゼールさんたちに協力するよ!
 帝国は、あたしたちの天敵でもあるけれど……
 なにより、マゼールさんたちのこと、助けてあげたいって思ったの!
 だって、どんなに悪い人でも、生きる権利はあるでしょ?
 もし、マゼールさんが良い人で、
 帝国が言いがかりをつけて攻め込んでくるなら、尚更だよ!

 でも、あたしが協力するには条件があるんだ。
 それは、マゼールさんたちも反帝国連合に加勢してもらうってこと。
 だから、オッケーかイエスか、返事を決めて
 この手紙を受け取ってから1日以内に、ロレンサさんに教えてあげてね!

「こりゃたまげたなぁ。まさか、帝国軍と反帝国連合の板挟み状態だったとはなぁ」

「モナカさんは実質選択肢をひとつしか用意していないみたいだけれど、
 承諾するか拒否するかはこちらの自由。
 とはいえ、期限もすぐそこに迫っているから……
 急ぎ、協力してくださる皆さんの意見を頂戴して決めるわ」

 皆さんとは、邸宅内に駐在している認定魔導騎士たちを指しているようです。
 マダムは使用人を通じて、モナカの提案に対する意見を集めました。
 そうして届けられた全てに目を通してから、マダムは答えを手紙にしたため、
 同時に兵士たちを集めて命じました。

「最早、邸宅や国内の警備を強化するだけでは無意味だわ。
 あなたたちはロレンサさんがクィリデを発ったあと、
 早急に、国内にある3か所全ての検問所を封鎖しなさい。
 これよりは、あたくしの許可を得ていない者の侵入を一切禁止するわ」

 兵士たちが頷いたのを確認してから、マダムは手紙をロレンサに渡しました。
 ロレンサはすぐに、ゴブリンやオークの兵士とともに邸宅をあとにし、
 急いでモナカの元へと向かうはずでしたが――……。

■□■


「あれは魔獣でしょうか?」

 自分の進行方向とは真逆から西の検問所へ突進してくる姿を認めて、ロレンサは淡々と呟きました。
 検問所はより屈強な兵士たちが2~3名で守っていますが、
 巨大な蜥蜴の魔獣に容易く薙ぎ払われてしまいました。

「あっ、ロレンサさん! お願い、力を貸して!」

 星川 鍔姫がロレンサに気づいて、声を上げます。
 鍔姫曰く、クィリデにある3か所の検問所から計3匹の魔獣が同時に攻撃を仕掛けてきたとのことでした。
 このままでは、マダムの言っていた検問所の封鎖が叶いません。

(いくらなんでも、複数の魔獣……それも巨獣が同時攻撃を仕掛けてくるなど、考えられません。
 おそらく、これは帝国軍の仕業でしょうけれど……)

「大変申し訳ございません。急用がありまして、お力添えしている時間がないのでございます」

「えっ、ちょっと、ロレンサさん!?」

 ロレンサは鍔姫や魔獣を無視して、国を発とうとしました。
 鍔姫は引き止めようとしますが、ぼやぼやしている間にも魔獣は中心部に向かってきます。
 今は、ロレンサの説得よりも足止めをすべきだと判断した鍔姫は、
 唇を噛みしめながらも、魔獣に立ち向かうべく、真正面から構えをとりました。

 ――クィリデ内に、悪意の化身とも呼べる影がひそんでいるとも知らずに。

担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

アルテラのトリガーシナリオ『王剣戦争』をお送りします。
プロローグはコチラ。

当シリーズは、「黒の章」と「白の章」が同時並行するものとなっています。

こちらは「黒の章」ですので、お間違えのないようご注意下さい。
こちらに予約・抽選参加している場合、もう片方は予約・抽選参加できなくなりますのでご注意ください。(追加参加を除く)


黒の章は、これまでのアルテラの話の流れを知らなくても、ここから始められるものとなっています。
難易度も、白の章と比べ易しめになっておりますのでふるってご参加下さい。


★アバター“停止”
アルテラは元素(エレメント)によって世界が成り立っているとされています。
そのため、アルテラのアバターもその影響を受けています。
何らかの要因によって「世界から拒絶」される、あるいは「世界への干渉力」を失った場合、
一部のアバターが使用不可能に陥る事があります。
また、場合によっては「アルテラのアバター」が全て使用できなくなることもあります。
※アバター死亡の場合も含まれます。また、アバター死亡はアルテラのアバターに限らず起こり得ます。


★技能覚醒
アルテラの住民は元素との親和性が高まることによって、その人にあった固有の性質や技能を獲得する事があります。
これは魔導騎士に限らず、アルテラであればどのアバター・種族でも起こり得るものです。

トリガーシナリオ『王剣戦争』にて、同一のアルテラのアバターで一定の成果を積み重ねることにより、
PCもその人固有のスキルが発現することがあります。
このスキルは、実際にPCに付与されます。
※シナリオの結果習得するものであるため、オーダースキルとは異なります。
結果によっては複数人が扱うものとなる場合もあります。
また、高いアバターレベルが必要となります。


★認定魔導騎士の扱い

『王剣戦争』では、認定称号「××の魔導騎士」を持つ魔導騎士を、公的な身分証明を持つ者として扱います。

当シナリオでは、【1】の専用パートが選択可能となります。


■基本的な状況
クィリデは、ロディーナ大陸中部にある、ゴブリンやオークの暮らす小国です。
この国を治めているのはマド・マゼール(以下マダム)というオークメイジで、
中心部に一段と豪華な邸宅を構えています。

そこへ、突如、帝国軍の西部方面隊隊長のセルウスが来訪し、宣戦布告をしてきます。
さらに、反帝国連合のモナカという女性がロレンサを通じて、マダムたちに協力を申し出ました。

マダムはロレンサを通じて返事を出し、神聖騎士第六席のヴィクトールと対面。
ヴィクトールはクィリデの現状が深刻だとして、有事の際の臨時指揮を求めます。
マダムは認定魔導騎士たちの力を見せてくれれば許可するとして、急遽、模擬戦が行われることになりました。

しかし、模擬戦終了後、
クィリデにある3か所の検問所(東・西・南)から巨大な魔獣が襲来してきます。
いち早く鍔姫が戦闘体勢に入っていますが、マダムたちも総出で退治に乗りだすでしょう。

PCはいずれかのパートを選択し、アクションをかけることができます。
パートの詳細については、以下の説明をご覧いただければと思います。
※難易度は敵の強さではなく、シナリオの目的達成難易度となります。

■各パートの詳細
【1】模擬戦に参加する(認定魔導騎士専用パート) 難易度:6
 現在、素性のわからない者は、邸宅内に入れてもらえませんが、
 認定魔導騎士は、国家の正規認定を受けている(=素性が明らかである)ので、許可されます。

 マダムの邸宅地下には、兵士のために充分な高さのある広い訓練場が設置されています。
 そちらで、ヴィクトールを相手に1対1の模擬戦を行います。
 ※ヴィクトール対PC複数はできませんので、ご注意ください。

 ヴィクトールは青の魔導騎士で、形成は身の丈を越えるほどの氷の大剣「コングラート」です。
 どのような性質を持つのかは不明ですが、気を放っただけで相手の戦意を喪失させるほどの戦闘能力を持ちます。

 こちらは模擬戦の勝敗ではなく、魔導騎士としての力をいかにマダムに示すかが重要となります。
 また、一試合終わるごとにマダムやゴゴが回復してくれます。
 模擬戦に参加したPCには次回以降、クィリデの兵士・住民を配下に置いた特殊な部隊を組むことが許されますので、
 ぜひ、奮ってご参加いただければと思います。

 その他、こちらのパートを選んだPCは、モナカの申し出に対する承諾/拒否を選べます
 承諾する場合はY、拒否する場合はNと、アクションにお書きください。
 多数決の結果、多いほうをマダムが採用し、モナカへの返事とします。
 ※1アカウントでLC含め2名以上の認定魔導騎士が参加する場合は、PCごとに一票ずつとして計算いたします。
 (例えば、MCとLC1名の計2人が参加する場合、MC分とLC分、合わせて2票がカウント対象となります)

 なお、このパートは認定された魔導騎士のみ選択できます。
 必ず、「×××の魔導騎士」という称号をセットした上で、アクションをかけてください。

 このパートには、ヴィクトール、マダム、ナックル、ゴゴが登場します。
 ただし、模擬戦終了後、全員が魔獣退治に向かいます。
(彼らが魔獣退治に行くことを、この時点では誰も知らないため、とめることはできません)


【2】検問所へ向かう 難易度:6
 検問所で魔獣と戦ったり、駆けつけたNPCと話をすることができます。
 話をする場合、ゴゴのみよそ者に対する警戒心が強いため、
 情報収集に適した手段や、公的な身分を持っていないと無視されます。


 出現したのはいわゆる「巨獣」と呼ばれる大型の魔獣であり、
 東の検問所には体長10メートルほどの俊敏な黒狼の巨獣、
 西には2本の剣を持つ体長8メートルほどの蜥蜴の巨獣(二足歩行します)、
 南には体長50メートルほどの大蛇の巨獣が襲来しています。
 いずれもクィリデの中心部を目指して進んでいるため、
 このままでは検問所の封鎖どころか、街やマダムの邸宅も被害に合うかもしれません。

 無事に魔獣を退治できた場合、検問所の封鎖ができますが、
 封鎖の方法はマダム、ナックル、ゴゴしか知らないため、この3名の生存が最優先となります。

 住民たちも避難せずに戦いますが、熱くなり過ぎると狂戦士化し、敵味方の区別なく襲い始めます。
 狂戦士化を解くためには、無力化するか、一定時間が過ぎるまで待つしかありません。

 また、魔獣に紛れて何者かがクィリデに侵入しているようです。

 このパートには、東の検問所にナックルとヴィクトール、西にゴゴと星川 鍔姫、南にマダムが登場します。


【3】ロレンサに接触する 難易度:4
 モナカの申し出に対する回答を持って、ロレンサがクィリデを発とうとしています。
 彼女は魔獣退治をするつもりはなく、西の検問所から出ていくつもりです。

 このまま外へ行かせた場合、第3話以降からロレンサは、クィリデの味方をしなくなります。
 ですが、ひとつだけ彼女を味方につける方法があります。

 それは、「クィリデの街を散策して集めた情報を、全てロレンサに話す」です。
 ロレンサはなにかしらの目的を抱いて情報収集をしていましたが、
 モナカからの依頼遂行のため、途中で断念せざるを得ない状況です。
 もし、「クィリデの街を散策して集めた情報」全てを対価として差し出して協力を仰げば、
 彼女を味方につけることができるでしょう。

 ただし、第1話のリアクション結果より、情報を得られた場は「外」と「酒場」の2箇所に限られています。
 外を散策された方は、酒場でどのような情報を引き出せたのかはわかりませんし、
 酒場に行った方は、その逆で、外でどのような情報を得られたのかはわかりません。

 このパートには、ロレンサが登場します。

【2016年4月19日16:00 更新・追記】【1】の投票について、追記を行わせて頂きました。
【2016年5月19日】リアクション公開日を2016年5月23日へ変更いたしました。楽しみにお待ち頂いておりますところ、誠に申し訳ございません。何卒よろしくお願い申し上げます。

【1】模擬戦に参加する(認定魔導騎士専用パート) 【現在のMC参加人数:9】

6

【2】検問所へ向かう 【現在のMC参加人数:36】

6

【3】ロレンサに接触する 【現在のMC参加人数:5】

4