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ダイヤモンド・フックの野望 前編

リアクション公開中!

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ダイヤモンド・フックの野望 前編
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:アトラ
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2023年06月21日公開!

【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
シナリオガイド

海賊襲来! 彼らが欲するのは――コスモス機関そのもの!?

シナリオ名:ダイヤモンド・フックの野望 前編 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



“カオス”が振りまく滅亡因子に蝕まれ、
崩壊の危機に瀕している“混沌の世界”アトラ。
カオス第一次危機(ファースト・クライシス)を生き延びた人類は、
世界の崩壊を防ぐべく『コスモス機関』を設立し抵抗を始めました。

ワールドホライゾンの特異者はコスモス機関に協力し、メディエーターとなって混沌の獣、
そしてその先のカオスそのものとの戦いに身を投じる事となりました。

かつての東京都心にいる混沌の獣第一種「アスラ」、識別名『ルシャナ』。
その復活の兆しが見える中、コスモス機関の前に新たな敵が現れました――。

■ □ ■


 来たる決戦に備え、紫藤 安治が関係各所への連絡や調整などで慌ただしくしていると、オペレーターより至急対応して欲しいとの連絡が来ました。

「横須賀から緊急通信だと……? すぐ繋いでくれ」

 横須賀にはコスモス機関の支部があり、そこから緊急回線で連絡が届いたとのことです。
 いやな予感を覚えつつも、努めて冷静に安治は指示を出します。

『よかった、繋がった! 司令! 大至急、横須賀に救援部隊を送ってください! 一大事なんです!』
「っ! 分かった、すぐに手配を行う。それまでに状況を出来る限り正確に教えてくれ」

 回線を繋いできたのは横須賀支部に所属するメディエーターでしたが、モニターに映る周囲の状況から察するに、どこか暗いところに隠れている様子です。
 そして開口一番の救援要請。安治はなにか非常事態が起きているのだと分かると、オペレーターに指示を出してメディエーター部隊の編成を行わせつつ、何が起きたのかを詳しく話すように促します。

 元々、横須賀は軍港であり世界有数の海上部隊が置かれています。その戦力をもって海にから現れる混沌の獣と戦い、東京湾への侵入を防いでいるのです。
 その戦力は本部の戦闘部隊と比べても引けを取らないと言われており、それだけの存在があるからこそ海運による大規模な物資輸送が行えています。
 しかし、つい先ほどその横須賀支部が海賊に占拠されてしまったのです。

「主力部隊が基地を離れたタイミングで仕掛けてきたとはね。
 本体を囮に母港を押さえ、基地にいる者を人質に取る。……ただのならず者とは思えない手際だよ」

 安治の隣で状況を聞いていたシャオメイは思わず唸ってしまいます。
 しかし、事態は重くそう感心している場合でもありません。再びオペレーターからの報告が届いたのです。

「司令、横須賀基地より通信です。恐らく、占拠した海賊によるものと考えられます」
「……繋いでくれ」

 安治は事態を知らせてくれたメディエーターに静かに聞いているようにとサインを送り、一呼吸を置いてから回線を開きます。

『見ているか、コスモス機関本部の司令官。
 横須賀支部は俺たちが頂いた。海上部隊も、俺たちの艦隊に加える。
 カオスを滅ぼし、三千界を救うのはお前らじゃねぇ。
 この俺、ダイヤモンド・フックが率いる“ゴッドハンド”だ』

 ゴッドハンドを名乗る海賊は、横須賀基地の主力が帰ってくる事を警戒して太平洋側に戦力を割きつつも、基地のシステムを掌握することに成功していたようです。
 そして、この通信は犯行声明といったところでしょうか。
 ダイヤモンド・フックを名乗る男は得意げな顔でそう宣言し、本部へ要求を突きつけました。
 コスモス機関本部が所有する全ての戦闘部隊とコスモスアームを明け渡し、ゴッドハンドの支配下に入れ、と。

「……貴様!」
『おぉっと、返事は慎重にな? こっちには人質がいるんだぜ?
 といってもま、すぐには決断できねぇよな。少しくらいは待ってやってもいいぜ。じゃ、また後でな』
「くっ……!」

 基地が掌握されたということは、そこにいた多くの非戦闘員たちが海賊の手の中にいるという事です。
 敵意を剥きだしにした安治に、挑発的な笑みを浮かべつつダイヤモンド・フックは回線を切り、安治は怒りをぶつける様に拳を強く握りしめます。
 ですが、このままいいようにやられてばかりではいられません。幸いにも、まだ秘匿通信は気取られていないようで、連絡をしてくれたメディエーターから詳しい状況を知ることが出来ます。
 海賊の人数自体はそう多くないらしいという彼の話から、横須賀基地奪還に向けての作戦を立てることにしました。

「――よし、ボーダーレス・ガードとは話がついた。あとはホライゾンだな」
「これだけの事をやってのけるなら、裏じゃ名が知られたヤツだとは思うが……それらしい記録が見つからなかったよ。
 ホライゾンなら何か知っているかも」

 空き巣狙いのような手口を取ったものの、少数で基地を制圧できるならば相手の戦力も相当なもの。一筋縄ではいかない戦いとなることが予測されますが、横浜を経由して基地の奪還を目指すことにした安治はまずボーダーレス・ガードに協力を要請しました。
 ボーダーレス・ガードとしても海賊を見過ごすことは出来ないようで、快く要請を受諾して共同戦線が展開されることが決まります。

『安治司令、何があったのかしら?』
「緊急事態につき、前置きは省いて率直に言おう。明夜市長、ワールドホライゾンの戦力を貸してくれないだろうか?
 できることなら人間との戦いに巻き込みたくはないのだが、事態が事態なものでね」
『っ!? ええ、分かったわ。詳しい情報を頂戴』

 安治の言葉に剣呑なものを感じ取った明夜・ワーグナーは迷わずホライゾンの特異者に招集を掛けつつ、集まるまでの間に何が起きたのか事のあらましを聞きます。

『なるほど、海賊が……』
「これが海賊の頭目だ。ダイヤモンド・フックと名乗っていたのだが、こちらにはヤツの正体に繋がるデータが見つからなかった。
 そちらには何か情報はないだろうか?」
『この人は……角原先生!? 身なりは変わってるけど、この顔、間違いないわ』
「じゃあ、ホライゾンの特異者ってことかい?」
「ええ。しばらく前からホライゾンからいなくなっていて、別件で探していたのだけど」

 安治が出したダイヤモンド・フックの画像を見て、明夜は驚きを隠すことが出来ません。
 角原 舵(つのはら かじ)
 ワールドホライゾンに比較的初期からいる特異者で、教師としてホライゾン・アカデミーで教鞭を取っていた事もある人物です。
 「ためらい街」と呼ばれる、特異者としての活動をしなくなった荒んだ者たちが集まる場所で彼らのケアも行っていたこともあり、明夜とも面識があったのです。

『口は悪いけど若者思いのいい先生だった……ずっとそう思ってたけど、それは表向きの、取り繕ったものに過ぎなかった。
 世界を救うという意思は強いけど、それ根底にあるのは『自分のものにして思い通りにしたい』というものよ。
 ためらい街の子たちを抱き込んで、クーデターを企てていた、ということが判明したわ』
「そんな男が率いている海賊か……。手強い相手となりそうだ」

 最近のワールドホライゾンでは、新生計画の完遂やアトラと繋がって地球帰還も現実味を帯びてきたこともあり、ためらい街からは人がいなくなり、ためらい街と呼ばれていた場所は既に解体されています。
 その結果、クーデター計画は実行に至らなかったものの、最近になってその事実が明らかになったとの事です。

■ □ ■


「……長い間本性を隠していた思慮深く、狡猾な男か」

 この件は横浜に滞在し、海賊と一戦交えた水元 環戦戯 嘘ジュリー・カルスにも伝わり、彼らもこの作戦に加わることになったようです。

「まさか、混沌の獣じゃなく人と戦うことになるなんてね」
「相手が何だろうと、世界を混乱させるなら懲らしめるだけなのよ!」
「……面倒なことをしてくれる」

■ □ ■


 一方その頃、沖合では“囮”である海賊艦隊と海上部隊の交戦が行われていましたが、そこに“海の魔物”――クラーケンを彷彿とさせる巨大な混沌の獣が迫っていたのです。

担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

クリエイティブRPG運営チームです。
スペシャルシナリオ『ダイヤモンド・フックの野望 前編』をお送りします。

本シナリオは
『クエスト&マーケットキャンペーン』の【【宿命のソーマ】に当選された、
迅雷 敦也(SAM0058626)様のライバル・ダイヤモンド・フック(角原 舵)が登場します。
迅雷 敦也様がシナリオに参加され、ダイヤモンド・フックが登場するパートにアクションを掛けた場合、
アクションが白紙時を除いて、彼から接触してくる可能性があります。

また、敦也様には招待を出させて頂いております。
※※参加費はご負担となります。何卒ご了承ください。

本編から少し逸れた外伝的ストーリーですが、アトラが舞台であることには変わりなく、従来のアトラと同様に参加することが可能です。

アトラの特徴や独自ルールについてはワールドガイドをご覧下さい。

※『混沌の獣』に対抗できるのは現状「コスモスアーム」のみということもあり、
アトラを主舞台とするシナリオではアトラ以外のアイテム・スキルの使用に制限がかかった状態となっております。


■シナリオの報酬について

『アナザーコスモス』のパブリックシナリオでは、一定の功績・成果を挙げた方に「コスモス機関特別手当」のプレゼントが行われます。
こちらは種類や個数に応じて「専用武装開発」の素材や設計図等と交換が可能となるアイテムです。

また、シナリオの活躍によっては素材や設計図を直接、その他シナリオ由来のプレゼント等が行われる可能性があります。

※分隊を組んでいる場合、分隊員の一人が活躍すれば分隊員全員に配布されます(一アカウントにつき一つ)
ただし功績品の内容によっては個別判定となる場合もあります。


■基本的な状況

地球とは異なる階層(レイヤー)に存在するもう一つの地球、アトラ。
この世界では『カオス第一次危機(ファースト・クライシス)』と呼ばれる未曾有の大災害を生き延びた人類が『コスモス機関』を発足し、
世界の滅びを回避するために戦っていました。
しかし、五年前の『カオス第二次危機(セカンド・クライシス)』を経て、世界中に広がっていた滅亡因子はさらに増大。
そこから生まれる異形の怪物『混沌の獣』もまた、より強大な力を持つようになっていました。
ワールドホライゾンはコスモス機関との接触に成功すると、その現状を知り特異者の派遣を決定。
協力体制が築かれます。

パーンチカやルシャナといった脅威に対抗すべく紫藤 安治を始めとしてコスモス機関が奔走していたところ、横須賀支部から秘匿回線による緊急通信が入りました。
通信をしてきたのは横須賀基地に配属されていた機関所属メディエーターの一人で、彼の話によると手薄になったところを海賊から襲撃を受け、瞬く間に基地全体が制圧されてしまったようです。
すぐに救援を送ろうとする安治ですが、そこにゴッドハンドを名乗る海賊の頭目であるダイヤモンド・フックから通信が入りました。
ダイヤモンド・フックの要求は一つ。コスモス機関本部の全戦力が傘下に加わることです。
到底受け入れることのできない内容ですが、基地の非戦闘員が人質に取られているため下手なことは口に出せません。
しかし、幸いなことにダイヤモンド・フックは安治に時間を与えてくれました。安治はその間に、横須賀基地の事を出来るだけ聞き取り、横浜を拠点とするPMCのボーダーレス・ガードに救援を要請し、協力体制を取ることが出来ました。
続いて、ホライゾンにも協力を仰ごうと明夜・ワーグナーに連絡を取ったところ、ダイヤモンド・フックの正体が、元ホライゾンの特異者である角原 舵であることが判明し、ホライゾンからの協力を取り付けることも出来ました。
また、この件の詳細はアトラに慣れる訓練を終えて休暇で横浜を訪れていた、水元 環戦戯 嘘ジュリー・カルスの耳にも届きます。
奇しくも彼らもまた海賊に襲われていたことから、この作戦に参加することを決めたようです。

一方、太平洋上では横須賀基地から主力部隊を引き離すために暴れていた海賊と、それを察知した主力部隊との激戦が繰り広げられていました。
激しい戦闘は長引いており、それ故に忍び寄る獣に反応するのが遅れたようです。気付いた時にはすでに遅く、通常のラクシャスを大きく上回る超大型ラクシャスがそこにいました。



【1】海の超大型ラクシャス・アクアを狩る  難易度:7

コスモス機関の海上部隊と海賊艦隊は交戦中でしたが、軍艦をも飲み込みかねない巨大なイカ型の獣が出現したことで、
不本意ながらも共闘せざるを得ない状況になっています。
また、この獣は一種の妨害電波のようなエネルギーを発しており、
横須賀支部を占拠したという情報は、まだどちらの陣営にも伝わっていません。
基地の危機を知る事ができていないものの、それが幸いして海上部隊は獣との戦いに集中する事ができています。
足場は甲板上か、敵に直接取り付くかしかないものの、サイズが規格外なだけで、強さはそこまでではないようです。
ただし再生能力が非常に高く、なかなか有効打を与えるのが難しい相手となっています。
また、身体の一部を放出し、人間サイズよりやや大型のヒルのような分裂体をけしかけてもきます。

こちらのパートではあらかじめ横須賀支部からの要請で海上部隊に加わっていたという体での参加となるため、
最初から海上部隊の艦にいる事を前提にアクションをかけることが可能です。


【2】横須賀支部を奪還する 難易度:8

占拠されている横須賀支部に潜入し、支部の職員を解放しつつ、海賊を排除します。
基地全体のマップはあらかじめ安治から共有されますが、実際の基地の各所の状況については現地で調べる必要があります。
ダイヤモンド・フックは基地内の管制室にいますが、それ以外は主要施設に散らばっています。
人数は少ないものの、一人一人がコスモス機関のエースに匹敵する精鋭であり、コンカラーもいます。
ダイヤモンド・フックはブレイブですが、支部の仲間の状況を把握するためにタクトを傍に置いています。

なお、基地の中には辛うじて人質にならず、基地奪還に向けて動いている者もいます。
※ガイドの秘匿通信を繋いだ人もその一人です。

また、ボーダーレス・ガードはコスモス機関と協力関係にあることから、表から堂々と「合同訓練に来た」として入ろうとし、注意を引こうとします。
海賊側はボーダーレスグループが「相応の金さえ積めば味方になる組織」と認識しているため、
警戒はするものの、自分たちの側に引き込もうとしてきます。
※横浜の一件でボーダーレスからは敵視されていますが、認識が古いためまだ金でどうにかできると思っています。

※こちらのパートには水元 環、戦戯 嘘、ジュリー・カルスが登場します。
 三人は横浜にいたため、ボーダーレス・ガードと合流し陽動に参加することにしたようです。
 また、タクトのジュリーが潜入部隊と陽動部隊との連絡役となります。

【1】海の超大型ラクシャス・アクアを狩る 【現在のMC参加人数:31】

7

【2】横須賀支部を奪還する 【現在のMC参加人数:42】

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