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魔貴族アーロンの野望

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魔貴族アーロンの野望
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:ローランド
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2020年08月11日公開!

シナリオガイド

民に慕われる魔族の領主。彼にはある野望があった。

シナリオ名:魔貴族アーロンの野望 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



人が“闇”に抗う剣と魔法の世界ローランド

北部地方のレガリス王国は魔界を統べる十三魔王の一人、
“死の魔王”ヴェイロンによって支配されていました。

レガリス王家唯一の生き残りであった王女ジュリエットーージュリア・クローディエ・レガリスは「王都奪還」を掲げ、
抵抗を続けるレガリスの諸侯や騎士団、そして冒険者たちを結集。
ついにはヴェイロンを倒し、王都を魔王の手から取り戻すことに成功します。

戴冠式を経てジュリエットは女王ジュリア一世となり、各地域の復興に勤しんでいます。
しかしヴェイロンの残した爪痕は大きく、未だ魔族の残党や放たれた魔物に怯える人々は少なくありません。

一方で領地を乗っ取り、支配している魔族もいます。
彼らは自らを『魔貴族』と称し、抵抗を続けていました。

東部の都市アーバイン
この街もまた魔貴族に支配されていますが、他とは少し様子が異なっていました――。


△▼△▼△


――レガリス王国、アーバイン。

「騎士長ランディよ、ダヌビス河の様子はどうだ?」
「河の魔物は片付きました。橋の修復も完了し、これでキャンベル伯領との往来も可能となります。
 これでオルディア、ダレストリスとの交易も行えるようになるでしょう」
「でかしたぞ。さすがは精強なる我がアーバイン騎士団だ」
「有難きお言葉、感謝いたします。アーロン卿」

レガリス王国の騎士ランディは領主の前で膝をつき、頭を下げました。
領主の名はアーロン
ヴェイロン軍において部隊長を務めていた上級魔族――魔人です。
彼は対ダレストリス帝国を見据えてこの街に目を付け、前領主を殺害。
アーバインを支配し始めたのですが……。

「都市の整備、魔物の掃討。税の調整。
 アーロン様の改革のおかげで、街は賑わっております」

前の領主は悪名高い六大貴族のアーデン候の息がかかっており、民の生活は苦しいものでした。
それを打ち倒し、領民を懐柔すべく生活が豊かになるようにした結果、
アーロンは英雄として歓迎されてしまったのです。

「感謝など不要だ。お前たちは俺の領民だ。
 自分の所有物を粗末に扱う者があろうか。
 俺が領主である限り、人族だろうと魔族だろうと、ここでは好きにはさせん」

そこには人族への思いやりなどは一切ないのですが、
民は女王に「アーロンを領主として認めて欲しい」と訴えるほどに支持していました。
ジュリア女王は「民衆に支持されている限り」は自治を認めると、
アーバイン近郊に駐留させていた王国騎士団を引かせています。

ヴェイロンがいなくなった今、この街にこだわる理由はもはやアーロンにはありませんが、
彼の中にはある野望が芽生えていました。

「今更女王と戦う気はない。だが……こうして人界に残ったのだ。
 人族どもの歴史に名を残すだけのことは成したいものだな」

――アーバインをレガリスから独立させ、自分の“国”にする。

しかし、その野望を叶えるには「彼が魔族である」という事実以外にも、
様々な障害がありました。


△▼△▼△


――キャンベル伯爵領、領都キャンベラ。

「……女王陛下のお考えももっともですわ。
 今のアーバインのことを考えると、下手に排除する方がかえって反発を招く。
 陛下の治世の今後の安定を考えれば、妥当な判断と言えるでしょう」
「コーデリア様……」

熱心な輝神教徒であるキャンベル伯コーデリアにとって魔族は受け入れがたい存在ですが、
ダレストリス帝国との交流もあり、一定の理解は示しています。

「帝国に押し付けられれば一番ですが、場所柄厳しいですわね。
 とはいえ……長くはもたないでしょう」
「と、申されますと?」
「いずれ魔族としての本性を出す、ということですわ。
 魔術的な洗脳をせずに支持を集めるのは大したものですが、そのうち民も目を覚ますでしょう。
 そうなったらこちらからもっと相応しい者をあの街に送ればよいのです」

いずれアーロンはボロを出す。
コーデリアはそう考えていました。

「“魔は魔を呼び寄せる”。
 さて、アーロン卿のお手並み拝見と参りましょうか。
 ちょうどあの街絡みでいくつか興味深い依頼も出てますから」


△▼△▼△


――アーバイン教会。

「いつまでここの領主は魔族なんかねぇ……」
「街の人が慕っている限りだと思います、です」

教会で依頼をまとめているジョージに、キキが無表情に言いました。

「しかしまぁ、あの“金色”が来たからてっきりあの魔貴族を倒すのかと思ったら」
「まさか。レガリス王国からの討伐依頼があっても、民から慕われているなら受けはしないさ。
 それに、過去に出会った魔族にも何人か面白いヤツはいたからね」

キキと“金色”のゴールディダレストリス帝国での調査の後一旦帝国を離れ、
アーバインに来ていました。
それぞれコーデリア、ダレストリス一世から様子を見てきて欲しいと頼まれたからですが、
ゴールディに関しては話を聞き、純粋にアーロン卿への興味と敬意を抱いています。

「優先度が高いのはこの三つだ」

ジョージが三枚の依頼書をキキとゴールディに見せました。
いずれも冒険者を広く募っていますが、「中級冒険者以上」を推奨としています。

1.霧鮫(キリサメ)の討伐
空を泳ぎ、ワイバーンすらも平らげる獰猛かつ巨大なサメのような魔物が出現している。
進路に人の影があれば“獲物”と見て下りてくるため、隊商が何度か被害を受けている。
アーロン卿とは無関係とのことだが、魔族である彼を疑い不安になっている者が出始めている』

2.領主・商人の護衛
キャンベル伯コーデリアと会うため、領都キャンベラへ向かうアーロンと隊商の護衛を行う。
騎士団は街の防衛、霧鮫討伐にも回るため、大人数を割くことができない。
また、騎士団内に反魔族派がいることも懸念されるため、国の思惑が絡まない冒険者を雇いたいという思惑がある模様』

3.廃砦の調査
現在は街道の整備と隊商のルート変更によって廃止された、旧アーバイン砦の調査。
魔族が潜伏しており、アンデッドも発生しているという情報がある。
砦の地下では古い地下道も発見されており、こちらは魔王祭時代の遺構と思われる』

「なるほどね。この中だと霧鮫が特に深刻そうだが……」
「本当に戦いが好きですよね、です」
「好きというより、僕が求められる場所がそうだったというだけさ。
 この前は結果的に神殿の番人との戦いになっただけで、純粋に探索だったじゃないか」

そうでしたっけ? という顔をするキキを見つつ、ゴールディは霧鮫討伐の依頼を受けました。


担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

ローランドのスペシャルシナリオ
『魔貴族アーロンの野望』をお送りいたします。

当シナリオは『レヴァナント・クロニクル』のサイドストーリー的なシナリオとなっております。
第一部の主な舞台であったレガリス王国のその後を扱った内容ですが、
基本的なことは当シナリオのみでも分かるようになっておりますので、過去の話を知らない方でもお気軽にご参加下さい。

【2020年7月10日19:00】ご好評につき、定員を50→75名に増員いたしました。
なお、予約定員の増員はございません。


■シナリオの参加報酬について

本シナリオに参加した方は、アクション締め切り後、
シナリオ報酬として経験値・社会性・お金(G)に加え、
冒険者等級の貢献点(ランクアップポイント)が手に入ります。

さらにシナリオ内で活躍したキャラクターにはリアクション公開後、
シナリオの内容や活躍に応じて、追加の貢献点をはじめとした様々な特典がプレゼントされる可能性があります。
※今回は魔族の領主が依頼主でもあるため、魔界由来の品が報酬となるかもしれません。

冒険者等級の詳細やランクアップポイントのシステムはこちらをご覧下さい。


■基本的な状況

魔王ヴェイロンを倒し、女王ジュリア一世による新体制となったレガリス王国。
各地にはヴェイロンとの戦いの爪痕が残っていますが、ゆっくりとではあるものの領土の復興が進んでいました。

しかし一部の領地はヴェイロン軍に所属していた高位魔族に奪われたままであり、
「魔貴族」と称して新領主を名乗り、支配している者もいました。
ただ欲望のままに民衆を虐げ、苦しめているのであれば騎士団を派遣して解放するだけなのですが、
事はそう単純ではありませんでした。

キャンベル伯爵領に隣接するアーバイン男爵領を占拠している魔人アーロンは、
“善政”を行っているとして、アーバインの人々に支持されています。
前領主はアーデン候同様の悪徳領主であり、ヴェイロン侵攻の際は真っ先に街から逃げ出したほどです。
しかしアーロンにあっさり殺され、死体を見せつけられた騎士団は降伏。
魔族に蹂躙されることを覚悟したものの、アーロンは部下たちに殺戮行為をすることを許さず、
人族を自身の手駒とすべく、自ら領主となってアーバインを治めることにしました。
これはオルディアとダレストリス帝国を攻める際、前線に人族を出せば戦い難くなるだろうという打算からのものでしたが、
アーロンから見てもあまりに酷い街の惨状に、本気で領地を立て直してしまいました。
結果魔族でありながら英雄視され、本人もいつしか魔王の思惑関係なしに領主生活を楽しむようになっていました。

アーロンはあくまで自分第一で民への慈悲など一切なく、上級魔族らしく人族を見下しているため、
自分が人族から慕われる理由が全く分かっていません。
ジュリア女王も民意を考慮して自治を認めざるをえず、王国公認の魔貴族領となっています。

とはいえ、同じ魔族から見れば面白いものではなく、
アーバインの街にも少数ながら反魔族派がおり、
さらにアーロンの魔力に引き寄せられるように魔物も寄ってくるために、
レガリスの有識者たちは「そう長くはもたないだろう」と考えています。

なお、アーロンは「国の意向に左右されない」冒険者を重用しており、
教会に嫌な顔をされつつも頻繁に依頼を持ち込んでいます。

今回は冒険者たちに優先度・難易度がやや高めの三つの依頼が出されています。


■各パートについて


【1】霧鮫(キリサメ)の討伐 難易度:9

肥大化したひれを翼代わりにし、空を飛び回る異形の巨大サメの魔物『霧鮫』を討伐するパートです。
雲間や霧の中から突然現れることから名付けられたものですが、同一の魔物は過去に記録がないため、
「ヴェイロンがいた頃にダヌビス河に投げ込まれたサメの魔物が突然変異したもの」と考えられています。

空を飛んでいるものの、獲物の匂いを嗅ぐと地表付近まで来るため、
飛行手段がなくても普通に戦うことができます。
※今回は人気のない平地に誘い込んで戦うことになります。

全長約30メートルという巨体ですが非常に動きが速く、皮膚は非常に硬くざらざらとしており、
下手に接触すればおろし金に擦られるがごとく全身を削られます。
このため止めることはおろか有効打を与えるのも難しくなっています。
ただし腹部は他の部位より柔らかくなっています。

目はあるもののほとんど機能しておらず、非常に鋭い嗅覚のみで獲物を識別します。
特に血と死体の腐臭に敏感なため、隊商は逃げる際に動物の死体を利用するほどです。

倒すためには霧鮫の動きを封じつつ、巨体に有効打を叩き込む必要があるため、
難易度が高くなっています。

こちらのパートにはゴールディとキキが登場します。


【2】領主・商人の護衛 難易度:7

ダヌビス河の橋と交易路の復旧が完了し、領主としてキャンベル伯に挨拶に行くアーロン卿を護衛するパートです。
厳密にはアーロン卿を含む隊商ですが、護衛の騎士団は騎士長ランディを含むわずか数人です。
アーロンは反魔族派が騎士団の中にもいることを想定しており、
教会を通して報酬のやり取りがある冒険者の方が信用できるものとして雇っています。

霧鮫の問題もあり、隊商の規模は小さく機動力を重視しており、アーロン卿と商人は馬車での移動となります。
騎士たちはエクゥに騎乗して馬車の周囲を固めていますが、冒険者は護衛のために馬車への同乗が可能なため、
自前の乗り物・移動手段を用意しなくても問題ありません。
※用意した上で騎士たちと共に哨戒を行っても構いません。


彼自身、四魔将の副官(ネラ、グレオス、ジィド)程度の実力はありますが、
「魔族の領主が暴れ回っている」という風評を立てられないよう、自身が戦うのは避けています。
※クルエルは四魔将とほとんど変わらない。

なお、アーロンは意識せずとも同族や魔物を引き付けてしまいます。
基本的に下級魔族・魔物はアーロンには逆らえませんが、
中級魔族以上には彼を妬む者もおり、盗賊や魔物を引き連れて隊商ごと襲おうとしてきます。

想定されるのはリザードマンをリーダーに、人族の盗賊、ゴブリン、狼の魔物(ワイルドウルフ)と、
そこまで強力ではありません。

こちらのパートにはアーバインの騎士長であるランディが登場します。
彼はアーロンに最も信頼されている騎士で、
ランディも「魔族だが領主として仕えるに値する人物」と敬意を払っています。


【3】廃砦の調査 難易度:6

現在は廃止となったアーバインの廃砦を調査するパートです。
戦闘もあるものの、どちらかと言えば探索寄りです。
無人で手つかずになっていますが、ヴェイロン敗北後に魔族が逃げ込んでおり、
ダークエルフのネクロマンサーが魔族・人族問わず戦死者の骨をかき集め、
スケルトン軍団を作って守らせています。
スケルトンは直接使役しておらず自律稼働しており、
ネクロマンサー自身は砦の中で見つけた地下道の探索に向かっています。
※ネクロマンサーが地下道にいるのはPL情報となります。

地下道を通ればレガリスから安全に逃げられるかもしれないという考えからですが、
中で迷って出られなくなってしまい、冒険者が訪れた時点でもさまよい続けています。
何かしら魔力を発するものの存在を感知していますがそこに到達できておらず、
自身の魔力も弱っているため、上級魔族かつ術者とは思えないほどに弱体化しています。
本人もできれば戦いを避けたいと思っているため、直接は戦わず逃げることを優先します。
とはいえ、侮ってていい相手ではありません。



それでは、皆様のご参加をお待ちしております。


【2020年7月15日11:00】
パート【2】の隊商の規模および移動手段について追記を行いました。

【1】霧鮫(キリサメ)の討伐 【現在のMC参加人数:11】

9

【2】領主・商人の護衛 【現在のMC参加人数:45】

7

【3】廃砦の調査 【現在のMC参加人数:19】

6