クリエイティブRPG

坂西動乱 中編

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坂西動乱 中編
基本情報

マスター:クリエイティブRPG運営チーム
ワールド:大和
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:不可
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2015年03月06日公開!

シナリオガイド

結鬼に辿り着いた特異者たちを待ち受けるものとは?

シナリオ名:坂西動乱 中編 / 担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム



幽玄の世界、大和
その西部の辺境の地、坂西の一地域である結鬼。
この地を治める一族の当主平良 正門は中央政府へ叛旗を翻し、自らを“正帝”と称して坂西の武力支配を始めました。
人の身にして鬼の力を持つという正門を「特異者ではないか?」と推測した瑞野 春緒鴨 希一でしたが、
結鬼への道中で出会った三千界管理委員会の特異者を自称する天狗少女火立(ほたる)の情報によって確かなものとなります。
さらに、背後には三千界統合機関のメンバーがいる事も判明します。

一方、坂西の霊山の一つである紫峰(しほう)では、ゴダムのエクソダスの際に消えたイサミ・フォックスと、特異者たちが再会を果たしました。
彼女は大和に“帰還”してしばらくの後、この紫峰に籠って修行を行っていたのです。
――平良 正門を止めるために。

春緒、希一が結鬼に辿り着く頃、イサミもまた紫峰を下り、結鬼を目指していました――。


* * *


坂西、結鬼。

「……話に聞いていたのと、大分様子が違うね」

足を踏み入れた結鬼の町並みを見て、希一は訝しみました。
周辺の村々では穢れが強く感じられたにも関わらず、いざ結鬼に来てみると、ほとんどそれが感じられません。町の人々も、普通の人間のように見えます。

「とても、鬼も恐れる修羅の国には見えませんわ」

辺境の地でありながら整然としており、二人には京を小さくした都市のように映りました。

「こんなの、見せかけだけですよ」

天狗少女の火立が、ぽつりと呟きます。
追われる身である彼女は変装と希一の術で、正体がばれないようにしていました。

「あくまで“人払い”の応用だから、騒がないようにしてくれよ」

「さすがに、こんな町のただ中で暴れるような真似は誰もしないわ。
 ここは正帝の本陣。どんな“罠”があるか分からないもの」

鬼の少女、鈴香が、呆れたように言いました。

「この町の人には、今の僕たちが『名前は知らないが、顔はよく見る人』だと認識されている。
 だけど、僕たちに疑問を抱いたらその時点で術は解けてしまう。
 会話も、やむをえない場合だけにして、極力避けるのが無難だね」

「……気配から察するに、何人かさっきの“鬼もどき”が混ざっているわね。
 この結鬼全体に何らかの術が施されているようで、いるのは分かっても誰かまでは分からない」

「“道師”とかいう人の力です。“穢れ”を正しく認識させないための結界のようなものです。
 妖魔や鬼がいても気付けないのが厄介ですが……これは霊力に対しても作用しているので、
 向こうもあたしたちが人間か妖か、それとも別のものか、正しく捉えられません。
 希一さんの術も相まって、非常に都合がいいことになっています」

「このまま何食わぬ顔で結鬼の住人になりきり、この町と正門様の秘密を探るのですわね?」

春緒の言葉に、希一たちは頷きました。

「それと“薬”を手に入れる事も、です。ずっと足手まといってわけにもいきませんからね」

そんな一行の前に、僧服を纏った、大柄で筋肉質な男が現れました。

「……気のせいであったか」

「和尚さん、どうかなさいましたか?」

「この地に、“大きな気”を持つ者が足を踏み入れたのを感じた。
 我々の平穏を脅かす者やもしれん。
 どうやら、入る前に去っていったようだが……念のため、少し見張るとしよう」

希一よりも二回りは大きいであろうその僧兵が一行から顔をそらすと、その隙に火立が耳打ちしました。

(あのゴツイ人、正門四天王の空尋(くうじん)です。
 勘がとにかく鋭いので、あっちに行ってる間にさっさと離れましょう!)
 
空尋の注意がそれている間に、一行は町の中心へと歩いていきました。

* * *


結鬼にほど近い地、霜妻(しもつま)。

「何者だ?」

イサミや川端 詩織坂本 一輝ら特異者たちを囲むように出現したのは、顔を頭巾で隠した黒衣のような者たちでした。

「いやはや、おぬしを結鬼に行かせるわけにゃあいかんのよ、イサミ殿」

その中から、狐の面を被った男が躍り出ます。

「あっしは狐狼助(ころすけ)と申しやす。正門四天王が一人でぇござい。
 今、イサミ殿と正帝様が出会われるとそれはもうものっそ都合が悪ぃのよ」

芝居がかった調子で言うと、男は手を叩きました。
黒衣たちが、彼を守るように前に出ます。

「なら、力尽くでも通させてもらうぜ!」

逸る一輝でしたが、それをイサミが制止しました。

「この男、只者ではない。
 目の前にいるのに、存在が朧にしか感じられないんだ。
 それに……黒衣たちからは、生気を感じない」

「傀儡、ですか?」

「ご名答。ではでは我が屍傀儡の演舞、とくとご堪能あれ。
 ――特異者の皆様方」


担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

大和のスペシャルシナリオ『坂西動乱 中編』をお送りします。

当シリーズは「大和妖奇譚」およびスペシャルシナリオ「海底に眠りし古のもの」の流れを汲んでおり、すでに前編が公開されています。
ただ、前編に参加していなくても、本ガイドの情報に目を通して頂ければ、必要最低限の情報は示されておりますので、お気軽にご参加下さい。

また、当シリーズの関連クエストとして「鬼の棲み処」が出ております。

■基本的な情報

結鬼に辿り着いた春緒たちの一行ですが、そこは一見すると噂とは異なる平穏な都市でした。
しかし、ここから逃げてきた天狗少女の火立(本名:シャーリー・螢・里見・ギブソン)や、正帝を討つべく同行してきた鬼の鈴香は、これが見せかけだけの「まやかし」である事を察しています。
また、火立の話から、平良 正門が特異者である事と、彼の行動には三千界統合機関が関わっている事が明らかとなりました。
一行は結鬼に展開されている道師の結界を逆手にとり、希一の用意した術式を用いる事で、結鬼の住人に成り済まし、探りを入れようとしています。

その頃、結鬼からほど近い霜妻では、イサミや一輝たちの前に正門四天王を称する狐狼助が現れ、傀儡と共に行く手を阻んでいます。
彼はイサミと正門の関係も知っている節もあり、口ぶりから特異者である事はほぼ確定的です。

アクションパート別の注意事項は以下のようになります。

※難易度は敵の強さだけでなく、シナリオ目的の達成難易度を総合的に表したものとなります。
なお、中編はシナリオの性質上現地での協力者を得るのが困難なため、フェロー参加が不可となっております。ご了承下さい。

【1】結鬼を調査する 難易度:4

現在、特異者たちは結鬼に辿り着いている状態です。
結鬼は坂西の他の村々よりも発展しており、京のような区画分けがなされた整然とした小都市の様相を呈しています。
一見すると普通の町ですが、そう見えるだけであり、実際には妖魔や鬼が紛れ込んでいます。
普通であれば妖魔はただ荒ぶるだけの存在ですが、正門や道師によってコントロールされているようであり、こちらがボロを出さない限り襲ってくる事はないでしょう。

何食わぬ顔で普通に過ごしている分には戦闘は発生しませんが、情報収集等の際に「結鬼の住人に怪しまれないようにする」事が難しいため、難易度は高めに設定されております。

このパートには瑞野 春緒、鈴香が登場可能です。
また、正門四天王の一人である空尋が市中を巡回しています。


【2】ワクチンを確保する 難易度:7

結鬼の中心部にある正帝の城に忍び込み、火立をアンチアバターソーマの呪縛から解放する事を目指すパートです。
四方を掘りと塀で囲まれていますが、城といっても守護所のような「館」に近いものであり、敷地内には本邸の他、兵の詰め所や四天王の邸宅、蔵などがあります。
現在、四天王は全員城から出払っている状態であり、兵の数も多くはありません。
ワクチンは蔵の地下に保管されていますが、そこに至るまでの道には様々な罠が仕掛けられています。
四天王の一人、道師によるものがほとんどですが、中には「対特異者用のアンチアバタートラップ」も存在しています。
また、兵一人一人はさほど強くありませんが、彼らが持つ武器には強力なアンチアバター性能が付与されており、敵の攻撃でダメージを受けてしまうと、一発で戦闘不能になってしまいます。
このパートでアンチアバター攻撃をまともに食らった場合、後編ではダメージを受けたアバターが使用不可能となります。
※アンチアバター攻撃を受けたアバターにつきましては、サブアバターも使用不可能となります。
このため、当パートは非常に難易度が高く設定されています。

いかに兵士に気付かれずに侵入し、罠を潜り抜けて目的地に到達するかが鍵となっております。
火立は現状ほとんど役立たずな状態ですが、「自慢じゃないけど大和アバターの熟練度はかなり高い」そうです。
どこか抜けた部分のある彼女ですが、希一は念のため監視用の霊符をこっそりと火立の背中に張り、様子を見続けています。

こちらのパートには鴨 希一、火立が登場します。


【3】狐狼助を退ける 難易度:5

霜妻の地で、正門四天王の一人を称する狐狼助と、彼の操る傀儡を打倒するパートです。
地形は障害物がほとんどない広大な平地となっており、そこに十数人規模の傀儡が展開されています。
狐狼助の口ぶりから、この傀儡は人間の死体を用いたものであると推測され、一体一体の力も侮れないものとなっています。
狐狼助自体もイサミが咄嗟に警戒を強めるだけの事があり、傀儡を操るだけの人物ではないでしょう。
また、彼は特異者と見受けられ、ある程度対特異者の心得も持っていると思われます。

こちらのパートには、イサミ、坂本 一輝、川端 詩織が登場します。


それでは、皆様のご参加をお待ちしております。


【2015年1月10日14:20 追記】【2】に追記を行いました。

【1】結鬼を調査する 【現在のMC参加人数:32】

4

【2】ワクチンを確保する 【現在のMC参加人数:30】

7

【3】狐狼助を退ける 【現在のMC参加人数:36】

5