ワールドホライゾン。
時の流れはないという物の、ホライゾン内の暦に従って、
特異者たちは年末年始の準備に勤しんでいました。
おせち料理コンテスト、初詣、羽子板大会など、
数々のイベントが企画されていました。
そうした皆の様子を、ホライゾンの森から出てきた
ヴォーパルは
物憂げに見つめていました。
(戦いは、避けられないでしょう。浄化の準備を進めねば)
* * *
そして、ホライゾンの突端部に位置する狭間の岬。
幻想的な景色がなんとなく海岸のように見えるその場所で、
多くの特異者たちがカウントダウンをしようと集まっていました。
しかし。
「なんだよ、あれは!」
それは、
部分部分を装甲で覆われたクモのような異形でした。
「……
界霊ジァーズ。新年そうそう、縁起が悪いニャ!」
紋付き袴を着た、
さんぜんかい いきたねこが呟きました。
界霊。それは、世界と世界の狭間を蠢く強大な力を持つ悪霊です。
ホライゾンは以前、界霊に襲われていますが、その撃退に成功しました。
※シナリオ「ネコの死んだ日」参照。
しかし、新たな界霊の兆候を感じたヴォーパルは、近界域の調査を特異者に依頼。
一部の特異者が界霊にジャックされたものの、無事脱出することが出来たのでした。
※クエスト「近界域にて」参照。
「あの時の界霊か。
よりによって、このタイミングで襲ってくるとは」
「だよね、皆でさっさとコイツ倒しちゃおうよ!」
ホライゾンアカデミー生徒会長の
木戸浩之と副会長の
棗蕾奈でした。
二人はカウントダウンの実行委員をしていたのでした。
* * *
特異者たちは界霊を取り囲み、攻撃を開始することにしました。
「カイカイ!」
その特異者の周りの一匹の動物が飛び回ります。
界霊が浄化した際に誕生すると言われる
界霊獣という獣です。
「どうやら、このジァーズの弱点を教えてくれているようだ」
「うん、装甲の薄い場所を知ってるみたい」
「界霊獣は善なる性質を持つとされているニャ。
それより、オレはモチをついてるニャ!」
さんぜんねこは特異者たちに全てを任せると、
お正月の準備に向かいました。
「みんな、早く倒して新年を楽しもう!
これまでの研究から精神ジャックをされる可能性はほぼなくなった。
……だが」
木戸はジァーズから出てくる複数の鮫のような小型の界霊を見たのです。
それは
地界霊イエルシャウト。
ジァーズと共にイエルシャウトも倒さない限り、新年は迎えられそうにありません。