クリエイティブRPG

終焉解放オーバーチュア【一曲目/全三曲】

リアクション公開中!

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終焉解放オーバーチュア【一曲目/全三曲】
基本情報

マスター:森乃ゴリラ
ワールド:アーク
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:2
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2024年10月29日公開!

シナリオガイド

解放軍の一員となり機械の国を救おう

シナリオ名:終焉解放オーバーチュア【一曲目/全三曲】 / 担当マスター:森乃ゴリラ



 ヴネ・メデ、聞こえますか。
 こちらはF05-2898。聞こえますか。

 現在、追っ手を撒くため隊を外れて行動中。
 メーデー、メーデー、メーデー、聞こえますか。
 どなたか返事をしてください。こちらはF05-2898。
 遭難信号です。ヴネ・メデ? メーデー?
 聞こえますか、誰か――。

◇◆◇



 アーケディア王国に属するコーデリア領の小型浮遊大陸。
 かつて、この地は激しい砂嵐とバルバロイたちが跋扈する『死の大地』と名付けられておりました。それを国から貰い受けたコーデリア領は、特異者たちと共に調査や開拓を行い、大陸に眠っていた高性能の未知なる金属を調査。砂嵐の原因であり、未知なる金属を纏っていた親玉である巨大なバルバロイを倒す事に成功しました。
 以後は『死の大地』あらため『豊穣の大地』として改名をし、王家への忠義を示すと同時に、産出された未知なる金属『コーデリウム』を献上することにより勲章と地位を授かることとなります。
 現在この土地は概ね平和なものであり、また肥沃な土地のお陰で飢えることもありません。外敵たるバルバロイが飛行してこない限りは平穏そのものでした。

 そんな豊穣の大地にある駐屯基地からは、女性の元気な声が響き渡ります。
「見て、若葉!! 動きましたよ!!」
 領主の娘であり『豊穣の大地』を管轄するオーフェデリア・コーデリアは嬉しそうに声を上げました。彼女がいるのはドラグーンアーマーのコックピット内です。
 数多の計器と戦いながらも、ドラグーンアーマーを稼働させ、さきほどなんとかその一歩を踏み出すことが出来たのです。
 ――そう、なんとか……なのです。
「すごいですねーオーフェデリア様……正直よちよちのひよっこドラグナーより酷いです」
 それを眺めていたのはオーフェデリアが所有する『花侯騎士団』に属する相馬 若葉です。冷ややかな視線をオーフェデリアに送っていました。
「で、でも動いているのですよ!?」
「動けば良いってものでもないんですよ。もう一歩進めます?」
「こうでしょう!?」
 オーフェデリアが操作レバーを引けば、ドラグーンアーマーは見事に両膝を着いてしまいました。
「……本当にD因子あるんですか?」
「ございます!! ああ見えてお父様はドラグナーだったんですから、当然私にもあって然るべきものでしょう!?」
 わあわあとオーフェデリアは騒いでいますが、若葉は疑わしい眼を向けたままです。
 そもD因子とは訓練をしないでもドラグーンアーマーを動かせる素質そのものです。かつての若葉がそうあったように、そしてD因子を持つ誰もがそうであったように、最初の訓練など無用なものなのです。
 それをオーフェデリアも理解しているのでしょう。彼女は幼子のように頬を膨らませ、若葉へと視線を向けます。しかし若葉も負けじと視線を交差させ、大きな溜め息をひとつ拵えました。
「……とにかく、訓練はここまでにして調査に行きましょう。この前見つかった遺跡に行くんでしょう? ……とりあえずドラグーンアーマーからは降りて下さい。はやく、早く降りて、下さい」
 若葉が言えば、オーフェデリアはあからさまに困った笑みを浮かべます。
「……練習がてら乗っていっては駄目ですか?」
「まともに動かせるようになってから言って下さいね。整備だってタダじゃないんですから、壊したらポケットマネーで直すことになりますよ」
 そのような言葉を受け、オーフェデリアは渋々といった様子でドラグーンアーマーから降りることとなりました。

 二人は準備を整え、お抱えでもあり若葉も所属している『花侯騎士団』を引き連れ、件の遺跡跡に向かいます。
 遺跡はこの浮遊大陸を調査している中で見つけたものであり、底が見えないほど深い大穴の奧地で隠されるようにして眠っていたものです。
「やはり規模は大きいですね。何かを祀っていたのか……それとも儀式に使われていた場所なのでしょうか」
 スタンドガレオンから降り立ったオーフェデリアは周囲へと目を向け、その神秘性に息を呑みます。
 見上げれば、入ってきた大穴から流砂が滝のように落ち続け、美しい輝きを周囲へと齎しています。遥か頭上にある大穴から見える宇宙の景色はとても神秘的なものでした。
 しかし流砂の降り積もる遺跡は長年放置されていたことにより、その大半が倒壊しています。
 唯一無事であったのは、岩に埋もれるようにして作り上げられた大きな扉のみ。細かな意匠が施されているというのに、他とは違い綺麗なままです。
「ほらみて若葉、やっぱり似ていませんか? 扉のレリーフ……」
 オーフェデリアは扉の前に立ち、レリーフに目を向けます。
 扉にはドラグーンアーマーやスタンドガレのような機体が描かれていますが、その形は既存の機体とは些か様子が違います。そして周囲に人らしき姿はなく、またバルバロイのような敵も描かれていません。古めかしい扉の割に、描かれているのは近代的な様々なコードや機体の群れ――。
 いったいいつ作られたのか、何のためのものなのか。オーフェデリアは考え込みながらもスタンドガレオンから離れ、扉の方へと向かいます。
「あー!! 一人で勝手に降りないでくださいよ!! その辺りはまだ調査が――」
 若葉が慌ててドラグーンアーマーで駆け寄れば、ふいに足元が歪みます。一定の流れを作り出していた流砂は突如としてその形を変え、渦潮のように不安定な形を成しながらも扉の方へと流れていきます。
 その時――扉はゆっくりと、耳を塞ぎたくなるような音を携え開き出しました。
 堰を切ったかのように流砂は扉の向こう側、何も見えぬ漆黒へと飲まれていきます。
 ……勿論、オーフェデリアごとです。

「オーフェデリア様!!」
「若葉!!」
 渦に呑み込まれようとしたオーフェデリアを、寸での所で若葉はドラグーンアーマーの掌でキャッチしました。しかし機体の足元は砂に取られて沈み、あれよあれよという間に扉の内部へと引きずられていきます。
 若葉は慌ててバーニアを稼働させ、流れから逃れようと試みましたが――それよりも早く流砂の勢いが増してしまいました。
 扉へと吸い込まれた二人とドラグーンアーマーは暗闇に包まれ、そして急激に落ちるような感覚に見舞われます。
 明るかった扉の外側。さきほどまで立っていた場所、その光は瞬く間に縮小していき、頭上へと昇っていきます。最早夜空の星々程度の大きさへと小さくなってしまいました。
 二人は深い深い底へと落ち続けていきます。
「オーフェデリア様、お怪我は!?」
「問題はありませんが……いつまで落ち続けるのですがこれは!?」
「分かりません、バーニアも効きません!!」
 出力を上げても不思議なことに落下はとまらず、ふたりは延々と落ち続けます。 
 その最中、奇妙な通信機を傍受しました。

 ヴネ・メデ、聞こえますか。
 こちらはF05-2898。聞こえますか。
 現在、追っ手を撒くため隊を外れて行動中。
 メーデー、メーデー、メーデー、聞こえますか。
 どなたか返事をしてください。こちらはF05-2898。
 遭難信号です。ヴネ・メデ? メーデー?
 聞こえますか、誰か――。

 通信が途切れたその瞬間、周囲に広がったのは目映い光です。暗闇から一転、光に呑み込まれたかと思えば、広がっていた景色は見知らぬものでした。
 砂と岩、そして植樹した僅かな緑しかなかった『豊穣の大地』とは違う、鈍色の世界。
 特異者である若葉にとっては見慣れた近代的な建物がいくつもありましたが、その殆どは倒壊し、響き渡るのは銃声音や砲撃音ばかり。瓦礫の山を飛び交うのは見慣れぬドラグーンアーマーらしき機体たちです。
 若葉はすぐにドラグーンアーマーを操作し、地面へと降り立ちました。銃撃の音を頼りに避難し、瓦礫の山へと隠れて現状把握に努めます。
「……地球、いや違う。近未来っぽいものもある……ホライゾンでもない」
「わたくしの知っている建物と随分様式が違いますね……。それよりも若葉、さきほどの救難信号を拾ってさしあげて」
「分かりました」
 幸いなことに、先程拾った救難信号は近くから出ているものでした。
 若葉がそれを頼りにコソコソと進めば、そこに居たのは謎の機体から顔を出す人――によく似た機械です。

『良かった、人がいたのですね』
 その声は救難信号から聞こえたものとおなじでした。
 機械生命体は穏やかに語りかけ、その腕を伸ばします。伸ばされた腕は途中で千切れ、負傷した腹部からはいくつものコードが見えており、人でない事実ばかりが伝わってきます。
『私はF05-2898。貴女方の機体は……我が王国のものではありませんね。所属はどちらですか?』
「コーデリア領です」
 オーフェデリアがそう伝えたものの、相手は首を傾げています。
『聞かぬ領ですね……辺境からいらしたんでしょうか……? 我々解放軍のことはご存じでしょうか?』
「解放軍ですか……?」
 若葉が首を傾げれば、機械は『ああ』と短く言葉を残し、考え込みます。言うべきか否か、悩みながらも紡いだ言葉はオーフェデリアと若葉にとって覚えの無い言葉ばかりです。
『ご存じでないのならばきっと外の者でしょう。それならばお教えいたします。私はF05-2898、解放軍に身を置く戦士です』
 人型の機械――F05-2898は静かに語り始めました。

 この地は小世界ハイラハンに存在する国のひとつ、プラネットⅢ。
 国の外は奈落とガス帯に囲まれているせいで孤島の国でもありました。故に、外の国――ハイラハンの他の国と関わることはなく、独自の進化を遂げてきた国のひとつです。
 近代的な建物だと思っていたものはよくみれば近未来的な建物であり、いたるところにコードが伸び、どれもこれもが淡い光を携えていました。宙に浮かぶホログラムには何かの文字が記され、今は点滅を繰り返しています。
 しかし、人らしい者は誰ひとりとしておらず、それらしい者といえばF05-2898のような機械生命体やドラグーンアーマーのような機体ばかり。
 気になった若葉が訪ねてみれば、住まう人々は過酷な環境下からほとんど人型の機械――機械生命体へとその姿を変えているとのことでした。
『あなた方のような純然たる人間はほとんどいません。そしてプラネット3に覚えがないというのであれば、あなた方は外から訪れた人……もしや扉を潜られたりしては?』
 そう伝えられ、若葉とオーフェデリアは先程の扉を思い出します。
「くぐりました、吸い込まれたというのが正しいのかもしれませんが……」
 オーフェデリアが先程までいた場所に目を向ければ、そこには固く閉ざされた巨大な扉が鎮座していました。
『ああ、やはり。あの扉が開いたのですね……』
 国が未曾有の危機に瀕した時、開く扉。
 それは小世界ハイラハンに伝わるお伽噺のひとつでもあるのだと、F05-2898は呟きます。
『貴女方が我々――人類の味方であるのなら手を貸して下さい。私達解放軍はマザーの暴走を止めなければなりません。機体もお貸ししましょう、手を貸して……ああ、また扉が――』
 F05-2898が視線を移せば、そこに現れたのは同じように扉を潜った特異者――あなた方でした。

担当マスターより

▼担当マスター:森乃ゴリラ

マスターコメント

 こちらは以前、運営していたアークシナリオ『死の大地に眠る物』から続く小世界ハイラハンの続編となりますが、別シリーズとなりますので以前のシナリオを知らずともご参加いただけます。

 ハイラハン参加者の特殊アイテムはゲームマスター個人ページ下部に纏めてあります。
 使えそうなものがあったらばんばん使ってください。(使わなくても大丈夫です!)

■過去に『死の大地』のシナリオに参加したよって人向けの情報
 上記シナリオにご参加いただいた皆様が培った関係性などはそのまま活かせます。
 前にはこんなこともあったな~、NPCと仲良くなったな~って設定はそのまま使っちゃってください。

■過去に『死の大地』シナリオに参加していないよ、『小世界ハイラハン』シリーズも初めてだよって人向けの情報
『死の大地』シナリオを読んでいただく必要はございませんが、設定をそのまま持ち込んでいる部分もありますのでお暇がありましたらどうぞ。でも長いので読まなくても問題ないです。
 ハイラハンシリーズ初めてだよって人も大歓迎です。
 シリーズ長いので読むのはオススメしませんし、シリーズごとに世界観設定がかなり変わりますので、今回は過去シリーズとはまったく違う新しい世界観となります。

○ 特殊な加護
 小世界ハイラハンには扉がいくつかあり、潜り抜けた特異者に加護を授けます。
 今回あなた方が授かる加護は『解放者』、特異者とは呼ばれず一括して解放者って呼ばれる感じの設定ですね。
 扉を潜る際、あるいはここに辿り着いた理由は書いても書かなくても問題ありませんが、いやいや何か書いておきたい!! などございましたら「気がついたらここにいた」「妙な扉に吸い込まれた」「今まで飯を食っていたのに?!」等、お好きな理由でご参加ください。

〇 世界観・地形など
・プラネットⅢ
 小世界【ハイラハン】に存在している国の一つです。
 ここは巨大な浮遊大陸で構成されており、他国へ行こうにも人や機械が耐えられぬ腐食性の毒ガスが囲っているため他国へ渡る事はできません。浮遊の孤島ですね。そのせいで他国との関わりを持たぬまま、独自の繁栄と進化を重ねてきた国です。
 元より過酷な環境であり、大陸の殆どは岩や様々な鉱石で構成されています。その為、急速な速度で発展していったとも言われています。
 天まで届きそうなビル、使い道の分からぬ大小様々なケーブルパスタ。色とりどりのネオンたち。大陸のほとんどが金属や機械で構成されているため、植物の大半はイミテーションで最低限の緑しか見かけません。車が空を飛ぶのは当たり前だろ? といったフワッとしたSF世界だと思っていただけますと幸いです。

・機械生命体
 国を取り巻く毒ガスや過酷な環境により、人の身と名を捨てた者達の総称。
 我々が言う『人類』に間違いはないです。しかし名前の通り、体の大半は機械で構成されています。替えの効くパーツがあるおかげで寿命も長いです。
 人型の者が多いですが、個々の趣味による個体差はあります。
 大きさも人と同じくらいか、やや大きい程度のようです。

・機体
 機械生命体たちが操る機械――ロボットです。
 搭乗者の装備を反映してくれるという謎システムで作られており、機体のカラーはそれぞれの好みで遇われているらしいです。
 無線通信機能が搭載されているので戦場での連携は問題ありません。
 通信者同士の距離が近ければいわゆる内緒話も可能ですが、距離が開けばそれだけ盗聴される可能性も上がりますし、若干のタイムラグも生まれます。

・解放軍
 暴走したマザーを止めるために結成された者達の総称。
 国に反旗を翻しており、長年戦争を続けている状態です。
 F05-2898もここに所属しています。

・マザー
 この国を纏めている存在です。
 暴走状態にあるというF05-2898の発言通り、過激な思想のもと圧政を強いています。


○ アバターとスキル、アイテムに関して
 アバターは何を選んで頂いても構いません。お好きなアバターでご参加ください。
 今回も森乃ゴリラが用意した特殊アバターを選択してもらいますので、アクションでの解説や組み合わせ等で納得できるようなものであれば使用OKにしたいと思っています。
 全体的にゆるいです。
 判定はしますが、好きなスキルやアイテムなんかあったらココが使いどころですよ!

○ 特殊アバター
 今回シリーズ限りの特殊アバターです。
 お好きなのをひとつチョイスして、アクションの分かるところに書いてください。
 略称でも構いません。分かればいいってもんです。
 書いていない場合は森乃がフィーリングで決めます。違っても恨まないでくださいね。

 アバターとは言っていますが、実際には機体となります。
 機体はMC・LC問わずそれぞれ借りることができますし、ちょっと狭いですが一緒に乗っても問題ありません。
 F05-2898から直接借りても、近くに居た兵士から借りても、解放軍が乗り捨てたものに乗ったとかでもいいです。敵対する王国軍の機体は駄目ですよ!

■重鎧機体
 重鎧機体は騎士と傭兵の系譜より派生した機体の総称です。
 人型の機体に遇われているのは強固な金属、全長は8メートル程度。
 小回りは利きませんが、大岩を一刀両断する両手剣、攻防バランスの取れた片手剣と盾――と、前線で動き回る者らのスタイルに合致した機体です。
 しかしながら魔法といった魔力に対しては弱く、気をつけないとコックピットまで魔法が届いてしまうかもしれません。
【機体について】
 機体の装備は搭乗する者の姿を反映してくれる未知のシステム――つまりあれです、装備品がそのまま重鎧機体に反映されるので、大まかに好きな装備をつけられます。
 機体にマント……めっちゃ浪漫じゃないですか……?
【効果】
・近接武器にプラス効果
・肉体強化のスキルにプラス効果
・鎧といった金属製の装備にプラス効果
遠距離攻撃を行う際にマイナス効果
魔法攻撃に弱い

■地獣機体
 地獣機体は吟遊詩人と狩人の系譜より派生した機体です。
 大地を生きる動物をモチーフにしており、軽めの金属で作られているので重鎧機体より小回りが利きます。全長は重鎧機体と同じく全長8メートルほどですが、四つ足機体であれば全高やや低めだけれど全体的な大きさは同じくらいって感じです。
 歌や演奏の効果を底上げしてくれるスピーカーが備え付けられている上に、弓やボウガンといった攻撃も見込める大忙しアバター。
 しかしながら近接攻撃に対しては弱く、近づかれると防戦一方。ですので基本的に攻撃は手数が勝負となります。
 また、歌や演奏と弓での攻撃切り替え時に個々のパーツを変型しなければなりません。多少時間を要してしまいますので、戦闘を考えるのであればどちらかに寄せてしまうほうが動きやすいかもしれません。
【機体】
 機体の装備は搭乗する者の姿を反映してくれる未知のシステム――つまりあれです、装備品がそのまま重鎧機体に反映されるので、大まかに好きな装備をつけられます。
 猫型の軽獣機体がギターを弾けるのかって……? できらぁ!! 手だけ変型だ!!
【効果】
・歌や演奏スキルにプラス効果
・弓やボウガン武器にプラス効果
・弓やボウガンを扱う際、連射がしやすくなる
・金属を使っていない、軽い装備にプラス効果
・単発攻撃の威力が弱くなる
・近接攻撃に弱い

■天鳥機体
 天鳥機体は銃使いと魔法使いの系譜より派生した魔法攻撃に長けた機体です。
 大空を生きる鳥系のモチーフが多く、そしてどの機体も空を駆けることができます。
 他の機体に比べて軽くて小柄、全長平均5メートルほど。地を歩くのには向いていないので地上に降りれば牛歩の歩みです。
 得物を仕留める銃、そして魔力での補強は大いなる火力を齎してくれるでしょう。
 しかしながら魔法の発動には手間が掛かるため単発メインになりがち。射程や手数の多い弓やボウガン攻撃には弱く、手数勝負となった場合すぐに後退せざるを得なくなります。
【機体】
 機体の装備は搭乗する者の姿を反映してくれる未知のシステム――つまりあれです、装備品がそのまま重鎧機体に反映されるので、大まかに好きな装備をつけられます。
 鳥系が銃を持てるのかって……? そこに鳥足が二本あるじゃろ……?
【効果】
・銃のスキルにプラス効果
・魔法スキルにプラス効果
・ローブといった金属よりも軽い布製品の装備にプラス効果
連続攻撃が単発攻撃になる
矢やボウガンなどの遠距離複数攻撃に弱い

■支援機体
 支援機体はメカニックの系譜より派生した機械修理に長けた機体です。
 他の機体とは違い、人型でも獣型でもありません。バイクや車といった運送形状のものが多く、またそれほど大きくありません。人――もとい機械生命体に合わせた大きさとなり、小型バイクから大型トラック程度です。
 しかし他に比べればかなり動きやすく、乗り降りがしやすいことから何かと便利屋扱いを受けることもしばしば。
 機械弄りに必要な最低限のシステムが搭載されていることも相俟って、後方支援よりの動き方になるでしょう。
【機体】
 他の機体とは違い、支援機体は人それぞれで姿形が変わってくるでしょう。
 小型バイクから大型トラック程度の大きさが基本です。
 戦闘には向いていませんが、人や物資の移動などに長けていることから通信がじゃんじゃん飛んできます。
【効果】
・機械修理系のスキルにプラス効果
・運転系スキルにプラス効果
・人や物を運ぶスキルにプラス効果
・戦場での隠密効果にプラス効果
・通信機の妨害に弱い
・攻撃全般に弱い


○ アクションパート
【1】解放軍に手を貸す
 F05-2898を含めた解放軍は追っ手として差し向けられた王国軍の機体――ノーグアルトと呼ばれる漆黒の機体に追い回され、撒く事ができず誰も住まなくなった廃街で迎撃に出ました。
 しかし事態は好転せず、全滅を逃れるためほとんどの解放軍を先に逃がしているので、ここにいるのは僅かな解放軍のみ。殿や囮として志願した者達です。
 踏ん張っている状況とはいえ、放っておけば全滅するのは目に見えています。
 是非とも解放軍を助けてあげましょう!
【敵の情報】
・ノーグアルト
 王国軍の機体、その総称です。すべて黒で統一されているので、一目で敵だと理解ができるでしょう。
 重鎧機体、軽獣機体、空鳥機体、支援機体と、こちらと同じような編成で、操縦しているのはF05-2898と同じような機械生命体となります。
 戦いやすい場所や作戦を選定しつつ、敵の妨害・撃退ができるように立ち振る舞ってください。

【2】機械生命体の救助に向かう
 上記とは違い、戦いがメインではなく負傷した機械生命体たちを助けるパートです。
 機体が墜落してコックピットに閉じ込められていたり、命からがら逃げ出したものの足がなく困っていたりする者たちが大半です。
 是非とも救い、負傷したF05-2898が隠れている場所に送り届けてあげましょう。

 傷ついているものは機械生命体、故に治療はかなり難しいです。
 生き物に施すような回復スキルでは効果は感じられませんが、機械弄りができるようなものやそれに近しいスキルがあれば応急処置をすることもできます。
 人によってはF05-2898の元で待機しての運ばれた者の処置を引き受けても構いませんし、横やりが入らぬように救助している者らの代わりに戦闘を引き受けても構いません。護衛として傍に居てあげるのも良いかもしれませんね。

【3】その他
 他にやりたいことがあればどうぞ。
 ただ内容によってはあまり成果が得られなかったり、他のパートに移動する可能性もあったりしますのでよろしくお願いいたします。


○NPC情報
・オーフェデリア・コーデリア【花侯騎士団・大隊長】
 オーフェデリアはアーケディア王国内にある『コーデリア領』という領地、その領主のひとり娘です。
 過去に領主の父親と揉めたこともありますが、今はとくにわだかまりはなく関係は良好。
『死の大地』あらため『豊穣の大地』を管轄する女性であり、率いる騎士団の大隊長でもあります。
 しかし戦う能力はなく、地質学者としてのケが強いです。
 お淑やかそうな外見とは裏腹に、まあまあ天然でじゃじゃ馬な人でもあります。
「D因子はありまぁす!!」と言っていますがその適性はなく、おそらく他の因子だろうなと若葉に思われています。
「わたくしはとりあえず【2】で救助でしょうか……お任せください、わたくしも出来うる限りのことはいたします!! 瓦礫の撤去くらいは……そういえば若葉が置いていったドラグーンアーマーがございますね…………いけますわぁ!!」

・相馬 若葉【特異者/花侯騎士団】
 若葉は元々ふらふらとしていた特異者でしたが、オーフェデリアと出会い『死の大地』の一件から彼女のために花侯騎士団と呼ばれるお抱えの騎士になることとなりました。
 オーフェデリアが若干アレなので苦労人ポジションです。
「戦うのなら任せてください!! 早速、機械生命体の方から借りた重鎧機体で【1】へとまいりましょう!! ……ですのでオーフェデリア様は絶対にここから動かないでくださいね、本当に頼みますよ。本当に、フリじゃないです、何かあったら怒られるの私なんですから本当にお願いします。誰か見張っていて……本当に……!! 約束ですよ!! ちゃんと私の目を見てお約束してください!! ねえええええ!!」

・F05-2898
 プラネットⅢに住まう機械生命体であり、解放軍の一員。
 身体のほぼすべてが機械で構成されており、現在は負傷中のため動く事はできません。
【2】で仲間の安全と戦ってくれる者の無事を祈っています。
『どうか、どうか解放軍を助けていただけませんか。我々は負けるわけにはいかないのです……それにしても解放者のおふたりは騒がしいですね。外の者はみなこうなのでしょうか……?』


○ 毎回シナリオガイドが長くない?
 本当にいつもすみません……。
 読んでいただきありがとうございます!

○ ゲームマスターコメント
 シナリオガイドの閲覧ありがとうございます。
 今回は以前シリーズでお出しいたしました『死の大地』から続いた『ハイラハン』シリーズ(全三話予定)となります。
 とはいえ今回からでも参加できるようにいたしますので、お気軽にご参加ください。
 いつも通り1話目にご参加いただいた方には2話目の招待をお出しいたします。
 白紙の場合は招待することができませんのでお気を付けください。

 基本ギャグの人間ですが、今回は珍しくシリアスかな……どうかな……そうかも……。

解放軍に手を貸す 【現在のMC参加人数:10】

3

機械生命体の救助に向かう 【現在のMC参加人数:9】

2

その他 【現在のMC参加人数:1】

1