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【双月ニ舞ヒテ】哀楽、何を喚ばん【第3話/全5話】

リアクション公開中!

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【双月ニ舞ヒテ】哀楽、何を喚ばん【第3話/全5話】
基本情報

マスター:北織 翼
ワールド:大和/神州扶桑国
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:2
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2022年07月11日公開!

シナリオガイド

良心と暴虐の狭間で盾となるは――

シナリオ名:【双月ニ舞ヒテ】哀楽、何を喚ばん【第3話/全5話】 / 担当マスター:北織 翼



※これまでのあらすじを当ガイド下部マスターコメント冒頭に記載しましたので、【双月ニ舞ヒテ】の世界に初めて触れられる方は先にマスターコメント冒頭をお読みになる事をお勧めします。

* * *


 突如出現した「餓承衆」なる禍々しい者たちによって蹂躙され、一気に滅亡の危機に瀕している小世界「出羽」。
 介入した特異者たちは「渡来人」として出羽救出に乗り出しましたが、この世界には出羽を統べる天鳥・滋姫が苦肉の策で作り出した不完全な守護の結界が働いており、出羽全土で敵どころか味方の力までも抑制された状態にあります。
 そこで、渡来人の持つ力と可能性に賭けた征影大将軍・荒瀬 雅仁は、結界を構成している柱を順次破壊していくことにしました。

 渡来人たちは、まず鳥湖山に出現した「喜」の結界柱の破壊に挑み、これを見事達成させます。
 これにより滋姫による歪な守護の力が弱まり、雅仁たち武士はもちろん渡来人たちも本来の力に一歩近付くことが出来たのですが……。

* * *


「いやぁ、良かった良かった! 今朝見たら、マサの刀に霊力の光が戻ってるんだもん!」
 小平 春之進は渡来人たちとともに黒羽山を登っていました。
 黒羽山には「楽」の結界柱があり、この破壊については黒羽山に住む宵烏族の参謀・紫艶を通じて既に族長からの許しを得ています。
 道案内役の宵烏族の娘たちに連れられて歩く最中、春之進は
「マサも何だか感無量って感じでね、久々に見たなぁ、あいつのホッとした顔」
 と、感慨深げに話し出しました。
「あ、でもたぶんそれが分かるのは俺だけだと思うけどね。もうみんな知っての通り、マサの無愛想は筋金入りだから! でも、俺の刀はイマイチ光らなくってね……」
 項垂れかけた春之進を見て渡来人たちはどう慰めの言葉を掛けるべきかと戸惑いますが……。
「……なーんて、残念ながら俺の刀が光らないのは元からなんだよね! こればっかりはしょうがない、人には向き不向きがあるからねっ!」
 己の非力などまるで気に病んでいない春之進に渡来人たちが拍子抜けしているうちに、気付けば宵烏族の娘たちは彼らを山頂に導いていました。
 山頂には宵烏族が代々崇め奉っている五重塔があり、結界柱は五重塔の裏手にそびえ立っています。
「さて……留ばあの話だと、ここの結界柱は『楽』の柱だから、相反する『怒』の感情をぶつけるんだったね。うん、怒りの感情なら俺にもあるよ! 可愛い一人娘の静が父親の俺そっちのけでマサに笑顔振りまいて追いかけ回した時のことを思い出すともう……あああマサの草鞋の裏にトリモチ塗ったくってやりたくなる!」
「……小さい」
「小さいのう」
「小さいわぁ」
 宵烏族の娘たちは春之進の独りよがりな怒りを容赦なく「小さい」と斬り捨てました。
「え……これ、また俺使い物にならない感じ? うーん、そうか……まぁ、そういうこともあるよね!」
 春之進はすぐに切り替えて渡来人たちに振り返ります。
「今回も君たちが頼りだ! みんなが抱える強い怒りを遠慮なくこの柱にぶつけてくれたまえ!」

* * *


 一方、雅仁と宵烏族の紫艶は閃燕族が住まう水殿山に入っていました。
「某らの力が多少出しやすくなったということは、敵も結界の影響が弱まり禍々しい力を増しているということだ。際限なく湧いて出てくる餓承衆に対し、こちらは力に限りのある生身。戦いが長引けばこちらの不利は必至、結界柱の破壊を急がねば。だが、その前に……何故其方まで水殿山に? 宵烏族ならば小平を連れて勝手知ったる黒羽山に行くものと思ったが」
 雅仁は相変わらずの険しい顔で渡来人たちと一緒に水殿山を登りますが、何故紫艶まで付いてきたのかどうも腑に落ちない様子です。
「俺は族長に『山を下りて勝利と自由を勝ち取ってこい』と命じられたんだ、そう易々と戻れるか。それに、俺はああいう浮かれた男は好かん」
 どうやら、紫艶は春之進のような者とは馬が合わないようです。
「小平は確かにふざけたところはあるが、なかなかの切れ者だ。其方もいつか分かる」
「……どうだか」

 雅仁と、彼の言葉に露骨に嫌な顔をする紫艶に、渡来人たち……彼らはやがて水殿山の中腹に辿り着きました。
「ここで颯崚殿と落ち合う手筈なのだが……」
 ここから結界柱のある山頂までは閃燕族族長の颯崚が案内する予定で、雅仁らは彼女の姿を探し辺りを見回しますが、どこにも見当たりません。
 これには紫艶も訝しげに眉をしかめました。
「生真面目な閃燕族が約束を違えることなど考えられん。何かあったのでは……」
 紫艶がそう口にした時です。
 上空で何やら衝撃音が発生し、直後紺色の影が凄まじいスピードで上空から錐揉み落下の末に地面に叩きつけられました。
 紺色の影……それは、あろうことか閃燕族族長の颯崚ではありませんか。
「ここまで来れば、あなた方に会えると思い……何とか力を振り絞ってきましたが……」
 颯崚は苦痛に顔を歪めながらか細い声を出しました。
「颯崚殿、水殿山で何があったのだ!?」
 雅仁が問うと、颯崚は懸命に腕を上げ山頂方向を指します。
「餓承衆が……襲撃してきたのです。山の者たちには、すぐに逃げるよう命じましたが……っ」
 颯崚はぼろぼろと涙を零し、それを見た紫艶と雅仁は、水殿山と閃燕族が最悪かそれに近い状況にあることを察しました。
「あり得ない……鳥族最速の私たちが、ああも容易く追い詰められるなど……!」

「餓承衆……つくづくクソだなっ!」
 雅仁がぎりぎりと奥歯を噛みしめ刀の柄を握ると、
「クソ人間にクソだ何だ言われる筋合いはねぇよ」
 と、ひどく目を引く髪型の男が上空から猛スピードで落下してきました。
「ああ? こいつはどういうこった?」
 灰褐色の髪をふっさりと前から後ろにまとめ上げた全身土気色の男は、着地するなり雅仁と紫艷を睨みます。
「ワケが分からねぇ……同族以外をクソ扱いするカラスが、何でクソ人間と連んでやがる? まぁいいや。クソにはクソがお似合いだ」
「誰が糞だと?」
 男の暴言に真っ先に反応したのは、部族愛の強い紫艷でした。
 彼は倒れる颯崚を背に庇いながら攻撃態勢に入りますが、樹木の陰やら藪の中からは今や見飽きた餓鬼のような風体の餓承衆が次々と飛び出してきます。
 しかも、それらの餓承衆たちはとてつもない跳躍力で跳ね回り、その高さは木々のてっぺんを超えるほどで、速度もまるで流星のようです。
「成程な……こんな動きをされたのでは、戦う術を持たぬ閃燕族はひとたまりもなかろう」
 紫艶は抜いた刀の切っ先を餓承衆に突きつけました。
「大将軍、貴様はあの頭のおかしい男を何とかしろ。糞雑魚共は俺が引き受ける。何匹でも来るがいい、鳥族の良心たる閃燕族に刃を向けたこと、とくと後悔させてやろう」
 静かな殺気に満ちる紫艶を横目に、雅仁も刀を構えます。
「渡来人よ、ここで分かれてもらえぬか。紫艶殿とともに戦う者、某とともにここであの男を討つ者、その間に急ぎ結界柱の破壊に向かう者……もはやいずれかを諦め仕切り直す猶予は某らにはない」

 目立つ頭の男は、雅仁の指示でめいめい駆け出した渡来人たちを鼻で笑いながら拳を作りました。
「クソ人間どもがこの大兜様に敵うと本気で思ってんのか? ああ? ったくよぉ、こんな阿呆な連中に何で“姉貴”はやられたんだかなぁ……まぁいいや、てめぇらのことは俺がきっちり地べたに埋め込んでやらぁ」

担当マスターより

▼担当マスター:北織 翼

マスターコメント

【双月ニ舞ヒテ】これまでのあらすじ

 ある夜、出羽の空で突如月に添うように出現した黒い影のようなもの――「影月」。
 この影月から、餓承衆(がしょうしゅう)と名乗る禍々しい集団が地上に降り立ち、出羽を襲撃しました。
 甚大な被害に見舞われた出羽を救おうと「渡来人」として足を踏み入れた特異者たちは、餓承衆を撃退し市中で民の救出に当たるなどその力を発揮しますが、そんな中、餓承衆の中でも抜きん出た能力を持つ者のひとり“青頸”が、日々虐げられている出羽の最下身分「賤民」の住む集落に出現しました。
 渡来人たちは、征影大将軍として現在出羽の頂点に立つ荒瀬雅仁とともに凄まじい力を持つ青頸を激闘の末に倒したばかりでなく、この国に生じた四本の柱が形成する不完全な結界の破壊にも着手し、うち一柱を壊すことに成功しました。
 この結界柱は、出羽の統治者で影月を閉じようとしてその闇に飛び込んだきり安否不明となっている滋姫の力によって建てられたものらしいのですが、不完全であるが故に力の制御が出来ておらず、敵のみならず武士団や渡来人たちの力まで制限してしまっていました。
 この一柱を破壊したことで、渡来人も雅仁たち武士団もこれまでより僅かばかり力を発揮しやすくなったのですが、それは敵側にとっても同じことで、誰もが戦いの激化を覚悟しなければならなくなったのでした。

※より詳細な内容を把握したい方は、
 【双月ニ舞ヒテ】第1話
 【双月ニ舞ヒテ】第2話
 をご覧になって頂けますと幸いです。


* * *



マスターの北織です。

更なる結界柱の破壊を目指し黒羽山と水殿山それぞれに向かった渡来人たちでしたが、水殿山の方には大兜率いる餓承衆が襲撃を仕掛けてきました。
閃燕族族長の颯崚は辛うじて生存しているものの、戦闘力を持たない彼女たちの中には既に多数の死傷者が出ている模様で、このままでは大兜らによって閃燕族は殲滅させられ、結界柱の破壊も妨害されてしまうことでしょう。

そこで、今回皆様には

 1,黒羽山で「楽」の結界柱を破壊する
 2,水殿山の餓承衆を殲滅する
 3,大兜を倒す
 4,水殿山で「哀」の結界柱を破壊する

の4点をお願いいたします。

なお、本シリーズではこれまでの結果を受け何名かのPC様に招待を出させて頂いております。
参加費用はPC様負担となりますが、継続参加されている限りは最終話まで招待を出させて頂く予定でおります。
ただし、継続してご参加頂けない場合はシテスム的に次話への招待を出すことが出来なくなってしまいますので、その点何とぞご了承下さい。
招待参加の方で、この第3話への参加を見送り第4話以降への参加を希望される場合は、通常の予約または抽選参加にてのご参加となります。


シナリオの詳細な説明に入る前に、この小世界限定の重要なルールについて先にお知らせいたします。


■重要なルール(1)対応アバターについて

 大和の小世界であるため、大和のアバターまたは大和に対応しているユニークアバターは本来の力を発揮出来ます。
 加えて、大和の裏世界とされている神州扶桑国のアバターも親和性が高く本来の力を発揮出来ます。
 ただし、これら以外の異世界アバターをメインアバターにした場合、皆様の力は大きな減衰を受けます。


■重要なルール(2)「レベルロック」

 第3話現在、出羽はアバターレベルに準じた能力が十分に発揮出来ない状況、つまり「レベルがロックされた状況」にあります。
 その原因は出羽最高位「天鳥」の地位にある滋姫が行方不明のままその霊力で築いたと思われる四本の柱による結界にありました。
 恐らくは出羽の民や武士団を少しでも守りたいという強い意志によって築かれた結界なのでしょうが、この結界は不完全で、敵だけでなく味方である筈の武士団や渡来人たちの力まで抑制してしまっています。
 この「レベルロック」は、皆様がシナリオ内で結界柱を順次破壊していけば徐々に、そして最終的に全ての結界柱を破壊して結界を解けば完全に外れるものと思われます。
 現に、第2話で結界柱が一本破壊されたことで、皆様に掛かっているレベルロックが一段階解除されることとなりました。
 具体的に第3話ではどの程度までロックが解除され、また能力が制限されているのかをPL情報としてこちらに記載いたします。
 アクションや武装を組み立てる参考として頂けますと幸いです。

●どんなに高レベルのアバターでも、アバターレベル21未満の扱いになります。
●元々のアバターレベルが21に満たない場合はそのレベルで、21以上の場合は20で頭打ちとなります。
●システム的には高レベルの方は高レベルスキル・アイテムの装備は可能ですが、この小世界シナリオではたとえ装備出来ても使えません。現時点で使えるのは、装備可能最低レベルが20まで、つまりレベル21未満のスキル・アイテムのみです。
●サブアバターを装備出来る方は、サブアバターを装備して使用することが出来ます。サブアバターの能力もメインアバター同様にロックが掛かりますが、装備出来るスキル・アイテムに関してはちょっぴり恩恵があります(次項目参照)。
●第3話の時点で使えるスキル・アイテムは、メインアバター・サブアバターの区別なく「装備可能最低レベルが20まで」です。簡単に言ってしまえば、装備条件がレベル20までのスキル・アイテムはメインアバターのものだろうとサブアバターのものだろうと使えるということです。
●総合レベルはこれまでロックされたアバターレベルに準じていましたが、第2話の結果を受け、第3話では総合レベルは200まで解放されます。つまり、アバターレベルにかかわらず、総合レベルに関しては200で頭打ちとなります。これによって、【霧散】【搦返し】【生命感知】などの全世界共通スキルが使用可能となります。
※ただし、【セカンドステップ】のように、「総合レベル25」と同時に「アバターレベル25」という条件があるスキルは、アバターレベルの方でロックに引っ掛かってしまいますので使えません。全世界共通スキルやアイテムを使用したい方は、総合レベルだけでなくアバターレベルの装備条件にもご注意下さい。
●スキルやアイテムだけでなく、HPやMPなどステータス数値もシナリオ内では影響を受けます。具体的にどれだけの制限が入るかは、個々によって元の数値や武装に差があれば当然違ってくることなので明言は出来ませんが、使用するスキルやアイテムの効果を過信して解説以上のことが出来ると思っていない限りはそこまで心配する必要はありません。スキルやアイテムを効果的に使用しアクションを頑張って組み立てれば、途中でMP不足でスキルが使えない・HPが切れて動けないなどという事態にはそうそう陥らないと思われます。どうしても心配な方は回復アイテムなどを装備すると安心出来るかもしれません。
●装備例:お駒の場合(メインアバター:忍者、サブアバター:傾城)
 アバターレベル:35→20にロック
 サブアバターレベル:30→20にロック(あくまでシナリオ内で発揮出来る能力のレベルであって、武装の「装備レベル」ではないことに注意!)
 総合レベル:192→ロック解除で192のまま
 武装1:封魔大手裏剣→使用可
 武装2:上忍装束→使用不可
 武装3:眠れる巨獣の小盾→使用不可(総合レベル25という装備条件は問題ないが、アバターレベル25という装備条件でアウトとなるため使えない)
 武装4:真珠のラリエット→使用可
 スキル1:雲散霧消→使用可
 スキル2:閂→使用不可
 スキル3:流水円舞→使用不可(総合レベル100という装備条件は問題ないが、アバターレベル25という装備条件でアウトとなるため使えない)
 スキル4:麻香の調合→使用可(サブ装備Lv.29の傾城スキルだが、元々はLv.15スキルなので使用出来る)


ここからは、それぞれのアクションパートと周辺環境、登場するNPCについて詳細を補足説明させて頂きます。

■周辺環境

 ・時間帯:昼間

 ・気温及び天候
 第2話に引き続き、天候は曇り、気温は「上着がないとかなり肌寒い温度」です。
 水殿山及び黒羽山では積雪も見られます。

 ・活動場所
 アクションパートにより異なりますので、後述の各アクションパートに関する記載内容をご確認下さい。


■登場するNPC

 ・荒瀬 雅仁(あらせ まさひと/27歳)
 天鳥不在の今、出羽の事実上のトップ「征影大将軍」の地位にある侍です。
 突如出羽を襲った惨劇に立ち向かうべく、先頭に立っています。
 出羽武士団を率いており、剣と喧嘩の腕はかなり確かなようです。
 殆ど笑顔を見せない人で、「荒瀬の笑顔を見た者は消される」などというとんでもない噂が流れている程ですが、実際の彼は普通に会話の出来る至ってまともな人間です。
 時々粗暴な口調が出てしまうのが玉に瑕です。
 今回は皆様と一緒に水殿山で大兜と戦います。

 ・小平 春之進(こだいら はるのしん/31歳)
 雅仁を幼い頃から知る武士で、雅仁の親友であり側近であり、理解者でもあります。
 代々出羽の政治の中枢を担ってきた高貴な家柄で、妻子もいます。
 子煩悩の愛妻家で、家族のことを質問すると頼んでもいないマシンガントークを始めてしまいますので、家族ネタについてはそれに耐える覚悟のある方だけ触れることをオススメします。
 武芸の方は、雅仁の側近にしては少々頼りない感じですが並の武士程度には十分動けます。
 武芸は並でも腹黒い連中を相手にのらりくらりと立ち回れる器用な人物です。
 今回は皆様と一緒に黒羽山で結界柱の破壊を試みます……が、またも既に戦力外通告を受けているので完全に皆様のサポーター状態です。

 ・颯崚(そうりょう/女性・年齢不詳)
 出羽四霊山のひとつ「水殿山」を住処とする鳥族「閃燕族」の族長です。
 出羽の危機に対し、伝書鳩のような役割を持つ「遣り燕」を飛ばし四霊山のコミュニケーションを支えることで協力しています。
 品行方正で責任感と正義感が強く、生真面目な性格です。
 鳥族の中で最速で飛べる部族の族長であり、部族に強い誇りを持っていますが、戦闘力は皆無です。
 今回、水殿山に出現した結界柱に皆様を案内する手筈でしたが、その前に大兜らの襲撃を受け、かなりの深手を負ってしまいました。
 そのため、遣り燕を飛ばすことも不可能な状態にあります。

 ・紫艶(しえん/男性・年齢不詳)
 出羽四霊山のひとつ「黒羽山」を住処とする鳥族「宵烏族」のひとりで、族長に次ぐ参謀の地位にある者です。
 赤い目を持つ宵烏族の中で唯一紫の目であることから、他部族の者たちからは「異端の烏」と呼ばれています。
 利己的且つ排他的な宵烏族は本来黒羽山を出ることは殆どなく、出羽の危機に対しても日和見的思考で餓承衆側に付いていたのですが、第2話で渡来人たちが黒羽山の餓承衆を撃退しその力を見せつけたことで、紫艶と宵烏族の精鋭部隊「赤烏隊」が山を下り武士団の指揮下に入ることとなりました。
 部族に対して強い誇りと愛情を持っているため、部族を貶めるような発言をする者には容赦がなく、たとえ味方であろうと斬り伏せるような性格です。
 しかし、宵烏族の中ではかなり型破りな思考の持ち主で、宵烏族のこれまでの在り方に疑問を持ち、宵烏族以外の部族や出羽全土の情勢など黒羽山の外のことに対して強い興味と関心を抱いています。
 特に、遣り燕を通じてこれまで様々な情報をもたらしてくれた颯崚に対しては強い恩義も感じています。
 今回は雅仁と水殿山に来ましたが、傷付いた颯崚を守りながら山内の餓承衆を殲滅するつもりです。

 ・お駒(おこま/17歳)
 皆様よりほんの少しだけ先に出羽に入った特異者です。
 忍者アバターで本来ならば自衛出来る程度の戦闘能力は十分に持っていますが、レベルロックのせいで思うような力が出せない状況です。
 今回は雅仁や紫艶と一緒に水殿山に来ていますが、他の閃燕族たちの様子が心配で仕方ないらしく、主に救護に重きを置いて立ち回るつもりのようです。
 なお、初めて出羽に入った時使えなかった武装は既に解除し、現在はちゃんと使える装備を身に着けています。

 ・滋姫(しげひめ/18歳)
 出羽の統治者で「天鳥」と呼ばれる地位にいます。
 影月に飛び込んだまま、消息を絶っています。

 ・大兜(だいとう)
 影月からやってきた餓承衆のひとりで、全身土気色で特徴的な目立つ髪型をした男性です。
 戦闘能力などについては「■3,大兜を倒す」にて説明いたします。


■1,黒羽山で「楽」の結界柱を破壊する
■4,水殿山で「哀」の結界柱を破壊する

 両パートとも酷似した内容となるため便宜上ひとまとめに説明いたしますが、決して両パートを跨ぎ双方の結界柱を破壊出来るわけではありません。1アカウントにつきどちらか一方の破壊しか選択出来ませんのでご注意下さい。

 滋姫の結界柱を破壊して下さい。
 黒羽山の結界柱は「楽しみ」の感情を、水殿山の結界柱は「哀しみ」の感情を宿しています。
 これらを破壊する方法はただ一つ、「相反する情をぶつけること」です。
 具体的に何をするのかといいますと、
 ・「楽」の結界柱には皆様の怒りのエピソードを
 ・「哀」の結界柱には皆様の喜びのエピソード(嬉しいと思ったこと)を
 それぞれ語る、これだけです。
 これまでに経験した出来事や感じたことを感情豊かにエモく結界柱相手に語るのです。
 ぶっちゃけてしまうと、アクションはPC様が自身の思い出を語る「自分語り」のような内容になるかと思いますが、それでいいのです。
 皆様の感情が積もり積もって最終的に結界柱の破壊に至ればこれらのアクションパートは成功です。

 「無理! 柱相手にひとりでぶつぶつ語るとか恥ずかしすぎる!」という方、どうぞご心配なく。
 柱に手など体の一部を触れた状態でそれぞれの感情に満ちた出来事を思い出すだけでも語るのと同じ効果があります。
 もちろんリアクションではその脳内再生された内容ががっつりと描写されることとなりますが、他のPC様やNPCたちには「柱に触って黙って瞑想している」ようにしか見えておりません。
 結界柱には抱きついたりすることも出来ますが……一応春之進や他のPC様の目もありますので、それでも恥ずかしくないという方はどうぞ。
 怒れる演出や喜びの表現に自信のある方はそうしたスキルやアイテムを駆使して頂いても結構ですが、レベルロックは健在ですので使用したいスキルやアイテムの装備レベルにはご注意下さい。
 エピソードの内容だけでなく、それをどう結界柱に伝えるのか、話すのか手で触れて思いだけを伝えるのか、何か演出を用いるのか……などといった「伝達手段」についても必ずアクションでご指定下さい。

 一見簡単なアクションパートのように思えますが、この小世界全体のレベルロックを更に解除出来るかどうかの重要なパートであり、それぞれのエピソードに対しても以下のようなかなり厳しい条件がございますので、くれぐれもご注意下さい。

●大抵の人が賛同出来るような内容であること
 春之進がシナリオガイド内で述べたようなエピソードは、本人にとっては腹立たしくても聞いた者たちの大半は「微笑ましい、そんなに怒ることではない」と感じてしまいます。そうしたエピソードは宵烏族の娘たちが「小さい」と斬り捨てたように、使い物にならず結界柱にダメージを入れることは出来ません。
 聞いた人全員が、とまでは言いませんが、ある程度の高確率で頷けるような内容であることが求められます。
●CRPGの世界観を逸脱していない内容であること
 「三千界のアバター」をプラットホームとしたCRPG内の他ワールド(召喚前にいた地球を含む)でPC様が体験した出来事であれば問題はありませんが、PL様のメタな話やリアル事情の持ち込みはCRPGの世界観に反するものですので不採用となります。
●他PC様を不快にさせない内容であること
 リアクションはシナリオへの参加不参加を問わず全PC様に公開されるものですので、直接的であろうと間接的であろうと他PC様を貶めるような内容である、他PC様が嫌な思いをする内容であるとマスターが判断した場合は不採用となります。
 皆様に楽しんで頂くゲームですので、この辺りは特にシビアに判定いたします。
 ※例外として、本シナリオに参加されている他PC様との間に相互承諾が出来ており双方のアクションでその旨が明記されていれば採用は可能です。

 こちらのパートにはNPCの春之進がいます。
 基本的には傍観傍聴ですが、皆様の怒りには共感してくれると思います。
 必要であれば、「分かる、分かるよ!」と皆様に叫んでくれるでしょう。


■2,水殿山の餓承衆を殲滅する

 水殿山に侵入した餓承衆を殲滅して下さい。

 少々解説が長くなりますので、まずはこのパートで皆様が求められていることを先に明記いたします。
 最優先:山内の餓承衆を殲滅 ※これが達成されればこのパートはひとまず成功です。
 次に優先:閃燕族の救護

 以下、詳細をご説明いたします。

 【餓承衆殲滅について】
 侵入した餓承衆は、獣型のものも少々見受けられますが殆どは人型のようで、多数いる模様です。
 しかも、レベルロックが一段階解除されていることで、皆様と同様にあらゆる能力が以前よりも向上しております。
 攻撃手法は鋭い牙や鉤爪のように長い爪を用いた近接的なものであることに変わりはありませんが、飛べない筈の餓承衆が何故飛んでいるのかと錯覚してしまう程の凄まじい跳躍力に、閃燕族でさえ追いつかれてしまう程の俊敏さを兼ね備えた今回の餓承衆は、明らかにこれまでとは一線を画す強さを持っています。
 武器は所持していないようですが、単純に手足を振り回して襲いかかるだけの存在だと思うと足下を掬われますのでご注意下さい。
 ちなみに、戦闘場所は藪や雑木林によって形成された鬱蒼とした山内で、所々には僅かですが氷雪も見られ、全体的に足場の良い場所とは言えません。
 日当たりはそんなに良くはありませんが、視界を妨げるほど暗くもありませんので光源などはなくても全く問題ありません。
 ただ、至る所で閃燕族が倒れていたりするので、無差別範囲攻撃で一気に餓承衆を叩こうとするのはあまりオススメしません。
 範囲攻撃を使用される場合は、安全に使用出来る条件をクリアしてからにしましょう。
 なお、NPCである宵烏族の紫艶と彼が従える精鋭部隊「赤烏隊」も皆様と一緒に餓承衆殲滅を目指します。
 彼ら宵烏族は、飛行しながら風属性の攻撃を繰り出すのを得意としておりますが、地上で刀を抜いての戦闘も心得ています。
 宵烏族の戦闘パターンについては、天狗アバターの動きや攻撃に近いものと思って頂ければイメージしやすいかと思います。

 【閃燕族救護について】
 獣型の方は動きも攻撃パターンも基本的に元の獣に可能であったものに準じているため、高速飛行の得意な閃燕族には十分回避出来ます。
 しかし、今回の人型餓承衆はかなりトリッキーな動きも出来るため、戦う術を持たない閃燕族はこれを躱すことが出来ず一方的に嬲られている悲惨な状況です。
 瀕死状態で一刻も早く救命措置の必要な者もいれば、颯崚のように辛うじて動けるもののかなりの重傷でいつどうなってもおかしくない状態の者もいます。
 中には既に命を落としてしまった閃燕族もいるようです。
 回復には自信があるというヒーラータイプの方は、仲間に戦いを任せて閃燕族の救護に当たっても構いません。
 ただ、閃燕族が戦う術を持たない理由は、【双月ニ舞ヒテ】第2話 黒羽、翻り(1)に明記されているように、高速飛行に特化した進化を遂げた閃燕族の体は小柄な上にとても痩身で筋力が著しく乏しいためであり、平和ボケからくる怠惰でも鳥族ゆえの傲慢さでもありません。
 せっかく皆様がここまで築き上げてきた渡来人としての信用を失わないためにも、戦えない彼ら彼女らを責めるような言動は慎んだ方が良いでしょう。
 こちらでは、皆様と同じ渡来人のNPCお駒も救護に動く予定です。
 もし、「お駒と縁があって一緒に行動したいけれど、自分は救護よりも戦闘向きだから……」とお悩みの方がいらしたら、お駒が救護に専念出来るように彼女を襲う餓承衆を倒すアクションを掛ければダブルアクションの憂いもなく万事解決ですので、そういったパターンも可能であることを念頭に置きつつアクションを組み立ててみて下さい。


■3,大兜を倒す

 大兜を倒して下さい。

 大兜は灰褐色の髪を特徴的な形にまとめている全身土気色の男性で、第1話で松永 焔子(SAM0040459)様と肉弾戦を展開した後、撤退しています。
 焔子様がこのアクションパートを選択された場合、大兜は積極的に焔子様を狙うものと思われます。

 大兜は、自身と似た身体能力を持つ餓承衆を従えて水殿山に侵入していることからも餓承衆の幹部的存在であることは間違いありませんが、彼もまた第2話で倒された青頸と同様に名前以外の素性は一切判明していない状態です。

 大兜は他の餓承衆と同様に鉤爪のような長い爪を持っていますが、彼が最も得意とするのは近接物理肉弾戦で、殴る蹴るといった攻撃にとどまらずキレのある組み技や投げ技も繰り出してきます。
 典型的パワーファイターと言っても良いタイプで、彼の場合は爪で相手を切り裂くよりもドリルのようにして力任せに抉る方が多いようです。
 また、不可視の鋭い刃のようなものを高速で遠距離に飛ばすことが出来ますが、これは実際には衝撃波のようなもので、凄まじい威力で繰り出される拳や蹴りから発生するものと思われます。
 ただ、その拳や蹴りすら注意して見ていないと気付けないほどの素早さなので、タネを知らないといきなり遠距離から何かが飛んできたように感じてしまいます。
 身体能力は青頸以上に高いのですが、彼はどちらかというとスピードよりもパワーに秀でており、青頸よりはやや皆様の攻撃が当たりやすいかもしれません。
 しかし、大兜はそうした攻撃に耐えられるだけの頑丈さと卓越した格闘センスを持ち合わせているため、大きなダメージを負うことなく容易に攻撃を弾いたり受け流したりしますし、とんでもない威力のカウンターが飛び出してくることも考えられます。
 しかも、元々パワーのある大兜の一撃はまともに食らったら確実に深手となるでしょう。

 なお、このパートにはNPCの荒瀬雅仁が同行します。
 雅仁は皆様をサポート出来る程度には戦えてそれなりに自衛も可能ですので、放置しておいても特に問題はありません。
 また、大兜には餓承衆を使役するといった能力はありませんのでこのパートは完全に大兜単独との戦いとなりますが、彼もまた青頸同様に皆様全員を殺す気で来ておりますので、決して油断せず皆様の全力で立ち向かって下さい。


■出現する敵について

 影月から降下してきた敵「餓承衆(がしょうしゅう)」は、皆様の攻撃は大抵効きますが浄化の力を持つ攻撃には特に弱いようです。
 倒された餓承衆のうち、人型の者はやがて黒い羽に変化し黒い靄となって消えますが、獣型のものは元の動物の姿に戻り溶けるように朽ち果てていきます。

 渡来人の力で撃破出来る程度の者たちが大半ですが、「大兜」「針羽」という名を持つ幹部級餓承衆は飛び抜けて強く、渡来人と同等かあるいはそれ以上の力を持っています。
 あくまで現時点では、ですが、幹部級以外の通常の餓承衆は爪や牙を使っての物理的近接攻撃ばかりを仕掛けてきます。
 こうした攻撃手段が更なる結界柱の破壊によって今後変化していくのかどうかは未知数です。

 また、餓承衆のうち人型の者たちは言語を解し、その言動から理由は分かりませんが人間に対し強い憎しみと侮蔑の心を抱いていることが窺えます。
 更に、餓承衆は人間以上に「鳥族」を強く嫌悪しているらしく、渡来人の皆様の中でもメインアバターが「天狗」の方、神州扶桑国アバターで種族が「天狗」の方と遭遇した餓承衆は激昂し徹底的に襲ってきます。
 なぜ「人間」や「鳥族」を忌み嫌うのか、なぜ突然影月が出現し餓承衆が地上に降ってきたのか、少しずつそのヴェールは剥がされつつありますが、まだまだ全容解明には至っていません。佳境に向かう戦いの中で次第に明らかとなっていくことでしょう。


■お知らせ

 【双月ニ舞ヒテ】は全5話のシナリオで、今回はその第3話でございますが、これまでの参加の有無にかかわらずどなたでもご参加頂けますので、参加ポイントが200ポイントのシナリオではございますがよろしければお気軽にお申し込み下さい。

 また、扉絵には本シナリオのNPCである荒瀬雅仁と滋姫が登場しております。
 こちらは、三千界のアバターでイラストレーター登録をされておりますカノユキ様にご制作頂きました。
 皆様には最終話まで二人のイラストも一緒にお楽しみ頂ければ幸いです。
 カノユキ様、この度は素敵なイラストをありがとうございました。


それでは、出羽に平穏を取り戻すため、皆様の力でここで大きな前進を刻みましょう!


黒羽山で「楽」の結界柱を破壊する 【現在のMC参加人数:3】

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水殿山の餓承衆を殲滅する 【現在のMC参加人数:15】

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大兜を倒す 【現在のMC参加人数:7】

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水殿山で「哀」の結界柱を破壊する 【現在のMC参加人数:5】

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