こんにちは、またははじめまして。寺岡志乃といいます。
このシナリオは「
【アルカナ】風と砂と花と水と」の続きとなっていますが、今回のガイド内容だけでアクションをかけることが可能です。よろしくお願いいたします。
※こちらのシリーズでは「扉絵にキャラを登場させよう企画」をしています。詳しくは寺岡のマスターページをご覧ください。
【今回の目的】
1.リュクス少年の救出。
2.人身売買組織から幼児や母親たちを救出する。
※砦の潜入者については情報がほぼ無いため、シナリオの成功・失敗条件には入りません。
注意点としまして、どちらにもケアティックのアルカナがいます。彼らを倒すことが目的ではありませんし、彼らも本気ではありませんが、注意は必要です。
【舞台について】
・ラーゼム首長国連邦
専制君主制。6つの首長国(ラスマイル、アル=アフディル、アリ=アフディーラ、シャルカジャ、バグバダ、ジネブ)からなる連邦国家。連邦としての首都はラスマイル国の首都・ゼーマヤトゥです。ラーマーヤーラート神を崇める唯一神教・ラーマ神真教を国教としていて、国民の98%が教徒です。
国土の3分の2が砂に覆われていますが、世界の機巧の動力源である星火石の最大輸出国であることから、富にあふれています。中でもラスマイルは世界でもめずらしい無税国のため、首都や海岸線には世界の金持ちが別荘を連ねたりしています。
2年前、光国滅亡の際に首長の従兄弟であり外相のアブドラハン・アル・ラジズ・ファルメダが亡くなり、国民は5年の喪に服すことになっていますが、黒衣を身につけ夕方に鎮魂の祈りを捧げることを命じられているくらいです。
・サラマ
人口3000人足らずの小さな町です。ラスマイルは砂漠の中にこういった村や町が点在していて、よくある町の1つです。
外で働くのは男性。女性は屋内の仕事と定められているため、屋台や店で働いているのは男性だけです。寡婦だけ、これを免除されています。
女性は基本的にニカブ
(目出し布)で顔を隠し、家族以外の男性とは目を合わせないよう俯いています。信心深い人たちですが、教徒でない観光客や他国人には寛容で、とがめたりはしません。
・砦
ラスマイルの砂漠にたくさんある、かつての戦争のときに作られた物です。現在では放棄されて無人の物が多く、旅人の休憩所や野盗の拠点になったりしています。
そのうちの1つをオーダリーのアルカナが潜伏場所として活用しています。
【NPCについて】
・アスター聖騎士団
数百年前、当時の星の王によって騎士団という存在が「国家」と認められた騎士団です。碧海にあるアスター諸島が本拠地。彼らの拠点の島以外は無人の小さな島(岩礁)で、国際法の領土としての条件を満たしていないけれど、例外的に「領土」と認められています。(とはいえ、そもそもが断崖絶壁の荒れた孤島であるため、騎士団員たちも当番制の常駐者以外おらず、存在が形骸化しています)
現在彼らを「国家」「国民」と認める者はほぼ皆無です。公式的には一応「主権国家」としての扱いを受けていますが、それも形ばかりです。
国民は建国時の騎士団員の子孫、子孫と婚姻した者までしか認められていません。そして彼らは戦闘力のある・なしに関わらず、例外なく「騎士団員(国民)」で、現在は100名まで減っています。
団長のクリスティアノスを筆頭に信義厚く、国家設立時に多大な便宜を図ってもらったことから星の王(現在は星の子)に絶対の忠誠を誓っています。
・クリスティアノス
豊かな金の巻き毛と、一本気で融通の利かない頑固な性格、2メートル近い岩のような体つきから金獅子の異名を持つ、アスター騎士団団長。戦闘スタイルはパワータイプのタンクです。
潜入者がこの機に動くのではないかとの懸念から砦にいて目を光らせています。
・ミミス(男)とメメナ(女)
騎士団の双子の団員。1枚の狐面を2人とも気に入ったので半分こして着けています。かわいい。ミミちゃんとメメちゃん。「むう」が口癖。
騎士としての腕前はそこそこあり、連携して身軽に動くのが得意。武器は剣のほか、伸縮性のある棒を使います。
国際問題になるかもという懸念から、騎士団員とばれない服装で他の騎士団員とともにリュクス少年の救出に向かいます。
・セレンスフィア
愛称セーレ。蒼天を切り取って嵌め込んだような瞳、滝のような長く豊かな銀色の髪をした、外見はクール系美女ですが中身は情に厚く、素直でまっすぐな女性。
かつてオルダリア光国の秩序の騎士オーダーでした。光国滅亡の夜、仲間全員を失い、星の女王の願いとはいえ護るべき存在を手にかけてしまったことを今も悔いており、星の子を命賭けて護ると誓っています。
武器は取り回しのいいナイフと拳銃です。
騎士団員として、リュクス少年の救出に向かいます。
・隠者
妖怪ババアと呼ばれるほど、外見はしわくちゃだけど老いてなお闊達な人。賢者として敬われており、砦で一番の発言権を持つおばあちゃんです。
砦にいて、不安がるリュクスの叔母や召使いたちをなだめています。
・教皇
深淵喰いの異名を持つ、精霊使い。いろいろな精霊を手なずけていて、彼らに報酬として与えるために大量の宝石
(パワーストーン)がついた宝飾品を常時身に付けています。見えない所にも隠し持っているらしい。
砦にいて、自身の研究室とその奥の続き部屋を護っていますが、リュクス少年救出の手伝いを頼むこともできます。
・審判
吸血鬼の女王。
ケアティックの
アルカナ。処刑から逃れて逃亡中。今回出るかは皆さんのアクションによります。
・元節制
元北海の魔女でもありますが、すでにどちらも継承させたために今はただの人魚族の女性です。攻撃や防御にはウエストポーチに入ったビット等小型機械を使います。
アルカナでなくなったため、ケアティックに対する免疫がかなり落ちています。そのためケアティックの濃い場に長時間いると徐々に衰弱していきます。
砦にいて自室で謹慎しています。
・オルトディア
リュクスを気にかける少女。夢の中で頻繁にリュクスに会ったりしていましたが、リュクスは覚えていません。
砦のどこかにいるらしい?
・リュクス
特異者たちと一緒に旅してきた少年。ソラスの血のつながらない弟で
隠者、という設定でした。それはオーダリーの作戦だったわけですが、リュクス本人は何も知らず、ずっと眠りながら泣き続けています。何をされてもまだ目覚めません。
医療室で寝ています。
・リュクス
リュクスと同じ名前を持つ少年。こっちが少し年上。
リュクスの身代わりになって、兵たちに捕まりました。護送車に乗っている他の少年たちとともに首都へ送られています。
・クウハク(ツィル)
アーキタイプのソラシマにいた少年。アルカナ小世界へ飛ばされてから約2年間、ラスマイルにいました。ボロボロだった自分を拾って助けてくれたシャヒーヤたちを助けるため、メレクとともに人身売買組織のトラックを襲撃します。
水を自在に変えて武器とするフラカンの腕輪を持っています。
・メレク
外見は少年にしか見えないけど少女。強がりで口が悪いですが、素直です。サナア(姉)と一緒にノー・ウェアとして、赤ん坊とその母親たちを救出する活動をしていました。その一貫で傷だらけのホームレスだったクウハクを拾ってもいます。
サナアとクウハクのやりとりは一切知らず、クウハクのことは、一番大事なときに自分たちを見捨てて逃げたと思い、そのせいで姉もシャヒーヤ(母)もワスイム(弟)も失ったとして嫌っています。
姉や母、仲間たちや母子を救出するため、こちらのノー・ウェアの仲間数人とともに人身売買組織のトラックを襲撃する計画でいます。武器はナイフと眠り粉です。
・ミスティック・ミスティ
海洋国家F.O.G.のオーレアン一家の元女海賊。部下(全員女)に慕われる女傑。大の酒好きの酒豪。
部下たちと一緒に医療室にいます。治療を受けて休んだため、元気になっています。
レダ捜索に参加するため、オロノア号と連絡を取っています。(ここは内陸部のため、距離的にまだ戻れません)
頼めば一緒に戦ってくれるでしょう。
・ユン
アーキタイプ出身の特異者です。クウハクとは父親が同じですが、別々の地で互いを知らずに育ちました。そのせいかクウハクには妹と認めてもらえていません。しかしめげない。
今回、クウハクを助けてくれたメレクに感謝し、他の者たちを救出するため動きます。
・松原 ハジメ
特異者。
世界の
アルカナ保持者です。
砦に残ります。
※この他にも砦には20人の召使いと騎士団員が16人います。場合によっては
吊るされた男も出るかもしれません。
【敵NPCについて】
・アーシア
ケアティックの
アルカナ・
塔です。皮膚の下に生きた影茨を飼っています。光国襲撃に参加し、光城を影茨で破壊しました。影茨は日光に弱く、物影に潜みます。
今回、リュクス少年たちの護送車の護衛につきます。本人は、こんなあっさり見つかって捕まったことに手応えのなさを感じていて不満に思っています。少年を助けにくる者が現われるのを待っています。
(以下PL情報)
塔としての力は、反射です。今回初登場の能力です。あらゆる攻撃を同等の攻撃あるいは威力のもので反射させます。反射させる方向は自在です。
しかし本人は影茨のほうを好んで使います。
・カイ
ケアティックの
アルカナ・
悪魔です。光国襲撃に参加しました。アーシアを気にかけ、血の気の多いアーシアの尻ぬぐいをよくしています。
今回は人身売買組織のほうの雇われ護衛につきます。といっても命賭けるほどの思い入れはないので、不利となったらさっさと逃げるでしょう。
腰に二丁拳銃を下げており、銃の腕前は並ぶ者なし。早撃ちの名手で精度も的確です。銃弾で強烈な状態異常をかけます。光国で王政の間で戦ったPCは、彼の能力に見覚えがあるでしょう。
・人身売買組織の者たち
奴隷商人に売るため、トラック4台でアル=アフディル国へ向かっています。護衛のトラックが前後について、中央2台の柵付き荷台に1~2歳児を抱いた母親や捕まったノー・ウェアの者たちが入れられています。彼らの他にも、首都で誘拐され、売られた子どもや女性たちがいます。
組織の者は15人ほどいて、全員小型小銃で武装しています。他、雇われ護衛として錬金術師が3名、そしてカイがいます。
・軍兵たち
ムーサ王の命令で、リュクという名前の10歳前後の少年を各地で連れ去っています。見つけたその場で殺していないので、殺せとの命令は出ていないようです。今回、町で捕まえたリュクス少年がきっと本命だと、一番有力視しています。
剣や銃で武装した軍兵の他、闇化した大型犬数頭を飼い慣らした獣使いがいます。犬たちは鋼のトゲを体のあちこちに生やしていて、鋼の牙を持ち、炎や氷のブレスを吐き、俊敏です。
アーシアが護衛についていますが、彼女の目的は救出者を返り討ちにすることです。
・蜘蛛
砦に潜入した、
魔術師の忠実な部下で、小アルカナの諜報です。砦の者に入れ替わって潜伏していると思われます。
その目的はまだ不明ですが、おそらく
オーダリーの
アルカナや少女に関係しているのでしょう。
現在、直接接触してはっきりとその存在を認識しているのは西村瑠莉(SAM0051746)さんだけです。
騎士団の者は死体を発見したことで潜入に気付いていますが、入れ替わった者として新参の特異者たちを一番疑っているため、問われても正直には答えないでしょう。
●注意
1.アルカナではホムンクルスやブーステッド、セラエノ、アウトロー、汽人のような、体に一部でも機械部位のあるアバターは
機巧人間と認識されます。耳や尾、角など体の一部に人間にはない生体部位のあるアバター、妖、鬼、パラサイトなどは
獣人と認識されます。
2.現在アルカナの世界は
ケアティックという闇属性に傾いています。祓魔師・錬金術師・民兵・聖騎士は
オーダリー属性で、スキルの効力は落ちます。逆に、魔人・半吸血鬼・合成人間は
ケアティック属性なのでスキルは通常通りかそれ以上の効力を持ちます。他世界のスキルは半減します。
基本的に光属性の攻撃は弱体化し、闇属性は威力強化、それ以外の風や物理等はそのまま使えます。(ただし、ある条件下において光・闇属性の威力が反転する場合があります)
3.
オーダリーの守護騎士・オーダーの称号を付けたPCは額に白い盾の紋様が浮かび、行動に幸運値がプラスされたり、能力が少し強化されたりと、若干
オーダリーの加護を得られます。ただし、オーダーであることを知られるとマイナスの反応を受ける場合もあります。一長一短です。
4.ケアティックの影響を受けて動物(植物、人間含む)が変化することを
闇化(あんか)といいます。闇化した生物は大抵の場合特殊能力に目覚め、攻撃的です。
それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。