「わたし、地上にあるマジカルデバイス工房に向かってみます!
工房でマジカルデバイス『リベリオン』を強くして貰うんです!」
魔法少女マジカルベルン(
宇津木 結愛)は、あなたに今回の目標を伝えました。
どうやら、マジカルベルンは地上にあるマジカルデバイス工房をドンケルゴルトの手から解放したいようです。
「多分……いえ、絶対そうだと思うんですけど、マジカルデバイス工房は怪魔ノイドに占拠されているに違いないです。
なので、お願いします! 師匠、力を貸して下さい!」
☆ ☆ ☆
一方、カワゴエシティの地上では……
覇王の間にて、ジャアクドンはつまらなそうに鼻を鳴らします。
「フン。シュネルウルフめ。折角ヤミガネを与えてやったと言うのに、無様に負けおって」
「ヒョヒョヒョヒョヒョ、シュネルウルフ死すとも情報は死なず!
シュネルウルフが通信機で伝えてきた情報を頼りに計算しますと……」
側近たる
ブレインタコズは触手をうねらせ、瞬く間に計算を完了させました。その計算速度、あなどりがたしです!
「エェ~、カワゴエ大空洞の地下街に魔法少女は潜んでいると思われます」
「フン。地下街か。随分と辺鄙な場所に住んでいるではないか。
――サイタマのカワゴエは小江戸! やはり住むなら地上でなくてはならん! 地下に住むなど無粋の極み! 地下に住んでいたら、死んでも仕方なきこと! 魔法少女にその事実を教えてやるのだ!」
「ハッ! では、次の怪魔ノイドを……」
「いや、四天王を呼べ!」
ブレインタコズは、「エェ!?」と驚愕しました。
「し、四天王をですか!? たかが魔法少女如きに四天王を出すのはちょいとオーバーな……」
「話は聞かせて貰ったぜェ、ジャアクドン様よォ!」
――バァァァン!
巨大な扉をこじ開け、一人の怪魔ノイドが覇王の間に踏み入りました。
「ほう。貴様は……マグロ系怪魔ノイドの
キルトロドンか!」
「いかにも! あっしは四天王の一人、キルトロドンですぜ!」
マグロ系怪魔ノイドのキルトロドン――。
その姿は、大ぶりのマグロに人間の手足をくっつけたような、へんてこりんな形でした。
「クックック、ハーハッハ!! キルトロドンよ、四天王の出番だ! 魔法少女どもにマグロの力を見せつけてやれ!!」
ジャアクドンの指令に、キルトロドンは「へいッ!」と威勢よく答えました。
「トーロトロトロトロッ!
魔法少女に培養スシの恐ろしさを味わわせてくれますぜ! トーロトロトロトロッ!!
……あ、交通費を貰えまっか?」
「いいだろう! この札束を持っていけ!!」
「ハハーッ! ジャアクドン様に栄光あれ――ッ!!」
悪の組織は景気が良いようです。
かくして、ジャアクドンから電車代を貰ったキルトロドンは電車に乗り、カワゴエ大空洞に向かうのでした。
☆ ☆ ☆
魔法少女に誘われ、地上のマジカルデバイス工房に向かう特異者たち。
しかし、魔法少女に追手が迫っているようです。追手の正体は、四天王の一人にして“異端の寿司職人”の二つ名を持つマグロ系怪魔ノイド、キルトロドンです!
今こそ特異者の力が必要です。
――地上で情報収集をするのか。
――怪魔ノイドに占領されたマジカルデバイス工房を解放するのか。
――それとも、迫り来る四天王の一人キルトロドンを倒し、サイタマ県の平和を地道に取り戻していくのか。
全ては、あなたの手にかかっています!
さあ、【Terra】のサイタマ県に向かいましょう!