クリエイティブRPG

【テスタメント】”ヒト”の闘い

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【テスタメント】”ヒト”の闘い
基本情報

マスター:相田紘一
ワールド:テルス
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:150ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2022年04月20日公開!

シナリオガイド

特異者たちは圧政にあえぐ民衆を解放できるのか!?

シナリオ名:【テスタメント】”ヒト”の闘い / 担当マスター:相田紘一



 神なき世界、テスタメント

 創造神が去り、神の理が失われたことで、世界を束ねる法則が消え去った世界。

 そこでヒトは、ヒトの理を作り、神の代わりに世界を束ねる法則を作り上げて、その安定のもとに、文明を構築・発展させてきました。

 しかし、増えすぎたヒトは多様な価値観を持ち、それにより旧来のヒトの理を否定するものも現れました。

 このままでは、世界を束ねる法則が破綻し、世界は無数の欠片に砕け散ってしまいます。

 それを恐れたヒトたちは、従来のヒトの理を破却し、新たなる神を創造することで世界を束ねる法則を委ねようとしました。

 ですが――新たなる神を作り出すということは、その創造者が神に最も近いものとして世界に君臨することを意味していると受け止めるものもいました。多様化したヒトは、そのような画一的独裁に恐怖し、神造りを妨害しました。

 多くの血が流れたテロの後、それでもなお神を作ろうとするヒトたちと、それに反対するヒトたちは鋭く対立し、前者はフリートラント共和国、後者はポラニア連合王国に別れて相争い、世界の破綻は身近に迫っていました。



「これよりウランカ大都市圏奪還作戦、秘匿名称ザーリャの要項について説明を行う」

”ポラニア親衛騎士団”司令官にしてポラニア連合王国王冠領ヘトマン――すなわち近衛軍司令官であるアレクサンドラ・フィグネル中将は、ブリーフィングルームで特異者の皆さんを一瞥し、言葉を継ぎました。

「まず、ウランカ大都市圏においてポラニア最大のパルチザン組織、”ポラニア国内軍”が全面蜂起する。これと呼応し、ポラニア連合王国軍は南部戦線で大規模な反攻作戦を実施し、ウランカ大都市圏へと打通路を開く。その先鋒になるのが、我々”ポラニア親衛騎士団”だ。我々は敵司令部の斬首作戦のため、長駆機動しウランカのフリートラント南方方面軍司令部を突く。激戦が予想されるが、貴官らの精鋭ぶりは先のリーガ・ダム攻防戦で実証されている。各員奮って健闘されたし」

「結局は、俺たち特異者を便利使いのコマにするつもりじゃないのか?」

 当然、そのような疑問も上がります。

 しかしアレクサンドラは首を振りました。

「この闘いには、私も旗艦”ペルーン”に座乗し先鋒を切る。この戦争はポラニアとフリートラントの戦争だ。だから貴官らには参加を拒否する権利もある。だが、この世界の窮状を見かねて志願してくれた諸君であれば、きっと最善の健闘をなしてくれるだろうとも期待している」

 果たして、特異者の皆さんはどのような選択を取られるのでしょうか。



 一方、フリートラント支配下のウランカでは、南方方面軍司令官エドヴァルト・フォン・レーヴェンハイム上級大将が、フリートラントいちのエース、テオドール・ティンメルマン大佐とチェスをしていました。

「直に総蜂起と南部戦線での大攻勢が呼応して行われるだろう。君ならどうする?」

 エドヴァルトの問いに、テオドールはやや首を傾げ、駒を動かしました。

「先手を打ってウランカのモグラ共を包囲殲滅しましょう。これ、このように」

 盤面ではエドヴァルトのキングがテオドールの駒の軍勢に包囲されていました。

「若いな、もっと大味にものを見るべきだ。それが、大局観を養う」

 エドヴァルトは告げ、キャスリングによりキングとルークの位置を入れ替えます。

「では、どのように?」

 テオドールが興味深げに問うと、エドヴァルトはチェスの駒をさっと板状から薙ぎ払いました。

「ゲームのルールを変え、南方攻勢も総蜂起も吹き飛ばす。それがベストだ」

人工神格レーゲルの軍事活用ですか。それをやれば殲滅戦になりますよ。ポラニアとの講和は事実上不可能になるかもしれません」

 テオドールは懸念を表明しますが、エドヴァルトは涼しい顔です。

「なに、うまくやるとも」

 ですがテオドールは、このエドヴァルトという老人を心底では軽蔑していました。

(世界の崩壊に際し人工神格の兵器転用で早期講和を図るなど、それこそ大局眼というものがない)

 そして、彼のその感情は、フリートラント共和国現総統である、カール・フリードマンにも向けられていたのです。



 その頃、ポラニアでは、貴族主義者の首魁、ビトム大公ツェザリ・ヴァレンサが、ポラニア連合王国議会王エカチェリーナ・ピウスツカ・ソビエツキに対し、その権威を貶めるクーデターを計画していました。

「議会王陛下と王冠領ヘトマンに権威と戦力が集中しすぎている状況は困る。ましてやあの特異者というよそ者を用いて専制政治などされては立ち行くことができん」

「では、私に立てというのですかな?」

 ツェザリの対面に座っている壮年の男は、重々しく言いました。

「無論、貴君にとっては身を切る選択であることは重々承知だ。だが、跳ねっ返りの娘をどうにかするのも、父親の役目ではないか」

 ツェザリの言葉に、壮年の男――フョードル・フィグネル連合王国大ヘトマン、すなわち王国軍総司令官は沈黙を保っていました。

 ですが、ツェザリにとってはそれで十分だったようです。

「沈黙もまた答えなりだ。貴君の好意に感謝する」

 そしてツェザリは、貴族派の息のかかった軍隊をリーガに集め、アレクサンドラ出征中にエカチェリーナを失脚させ、返す刀でアレクサンドラをも処断し、政治的権力を手中にする策に打って出ようとしていたのです。



 そして、何処とも知れぬ暗闇の中では、秘密めいた会話がかわされていました。

「我らの目的、”ギルグール”の素材となりうる者を選定せねばならぬ」

「そのものを玉座に据え、世界を新生さねばならぬ」

「滅びの宿命は新生の喜びとなる」

「必ずや、成し遂げよう。”ギルグール”のため」



 ――神なき世界においては、ヒトの意志が試されます。

 ――あなたたち特異者は、この世界を救えるのでしょうか?

 ――あなたたち特異者は、ヒトの愚かさを赦せるのでしょうか?

担当マスターより

▼担当マスター:相田紘一

マスターコメント

 マスターの相田紘一です。このシナリオは、テルスの小世界【テスタメント】のキャンペーン第2回に当たります。
 召喚された特異者たちは、前回の戦いで赫奕たる功績を上げた結果、ポラニア連合王国で一定認められ、敵国であるフリートラントにも一目置かれるようになりました。今回から参加される特異者の方も、それ相応の立場を持って扱われます。
 しかし、外憂内患。ポラニア内部では議会王の権威増大を疎んじる貴族主義者の策謀、フリートラント側では人工神格レーゲルの軍事使用と言った、きな臭い匂いが立ち込めています。
 このような危機を乗り越え、ポラニア連合王国に秩序を再確立するとともに、ポラニア最大の都市圏であるウランカを奪回することが、今回の目的になります。

 それでは、今回のアクションの各選択肢について説明します。

【1】ウランカ解放作戦に参加し、フリートラント南部方面軍司令部を撃滅する;難易度8

 ウランカの蜂起と南部反攻作戦に呼応して、長距離浸透を行い、ウランカのフリートラント南部方面軍司令部を攻撃します。司令部だけに予備戦力として優秀な戦力が揃っており、特にLfPz4”レオ”歩行戦車と、”レオ”の火力と装甲と”ルプス”の機動性を併せ持つ技術実証機少数を含めた部隊と戦闘することとなります。

【2】ウランカ解放作戦に参加し、南部戦線で闘う:難易度6

 南部反攻作戦に参加し、ウランカに向かう戦力をできるだけひきつけ、足止めします。南部方面軍の大群と闘うことになりますが、主力機の性能自体はブリキ缶です。また、引きつけるだけで十分であり、果敢に戦う必要は必ずしもありません。この選択肢が成功した場合、【1】の難易度が1下がります。

【3】ウランカの蜂起に加わり、敵南部方面軍を引きつける:難易度5

 ウランカの蜂起に参加し、敵司令部から兵力を引き離しつつ、ウランカをできれば開放します。ウランカ駐留治安部隊と闘うこととなりますが、練度・装備とも2線級です。この選択肢が成功した場合、【1】の難易度が1下がります。

【4】貴族主義者のクーデターを阻止/鎮圧する:難易度5

 王権を毀損しようとする貴族主義者のクーデターを阻止あるいは鎮圧します。手段は説得から武力鎮圧まで様々です。これに失敗した場合、【1】【2】【3】の難易度が1上がります。

【5】その他:難易度1

 上記に当てはまらない行動を行います。NPCと触れ合う、商売を行う、一市民として暮らす、ポラニアで活動している秘密結社の謎に迫るなどです。難易度は暫定的に1としていますが、行動次第で最大11まで変化します。

■小世界ローカルルール

 テスタメントでは、魔力が枯渇している代わりに人間の意志が世界法則を改変しうるため(詳しくは「テスタメントにおけるアバター」欄参照のこと)、キャヴァルリィやメタルキャヴァルリィの魔力ドライブ炉の代わりに、人間の意志を用いて世界法則を歪め、無からエネルギーを発生させる「インテンション・ドライブ」という駆動手段を用いることが可能です。
 テスタメントに送り込まれた特異者のキャヴァルリィやメタルキャヴァルリィ、エアロシップや戦闘機など、魔力ドライブ炉で稼働する兵器は全てこのインテンション・ドライブにより置き換えられます。性能などはそのままです。

 また、テスタメントでは、人間の意志が世界法則に干渉しうるため、強い意志を持つ特異者は、不安定な世界法則に干渉し、自分に有利な結果を出すことができます。
 この現象は「ラウム・テスタメント」と呼ばれ、自分に身近で小さなことであれば強力な効果を生みますが、より広く大きなことであればあるほど効果は薄れていきます。
 具体的には、アクション中1回のみ、限定的に望みを叶えることができますが、例えば必中攻撃などを行うなどの小さな望みは成功しやすく、全軍の勝利を望むなどの大きな願いは失敗しやすいです。基本的にはアクション内容で成功失敗を判定します。

◆テスタメントにおけるアバターの認識について

 テスタメントにおいて、テルスのアバターは以下のように認識されています。
 全体に、テスタメントにおけるテルスのアバターは、神や魔法が存在しない代わりに、その結果としてある不安定な世界法則と曖昧な現実を、意志の力で改変し都合よく捻じ曲げる「法則改変」という形で、魔法同様のことが可能なため、魔法使いや神官は法則改変者とみなされます。法則改変者は強い意志による恣意的な法則改変が可能なため、常に重要人物、そして要注意人物として扱われます。

・トルーパー
 テスタメントでは、トルーパーは最低限の法則改変能力を持つ法則改変者として扱われます。トランスヒューマンやサクセサーの素体として、ふるいにかけられるものも多いでしょう。

・コマンダー
 テスタメントでは、コマンダーは魔法使いではなく、士官としての教育を受けている法則改変者とみなされます。

・オペレーター
 テスタメントでは、オペレーターは神官ではなく、作戦補佐を行う法則改変者とみなされます。

・シビリアン
 テルスのシビリアンと、際立った変化は特にありません。ただし、テルス世界より現代的な生活をしているでしょう。

・センチュリオン
 テスタメントのセンチュリオンは、軍功を上げただけでなく小部隊戦術の教育も受けて折り、それをもとに有効な法則改変を行えるとみなされます。

・トランスヒューマン
 テスタメントでは、トランスヒューマンは神なき世界における新しい人類の姿、優れた法則改変者のエリートとしてみなされます。そのため待遇は良いですが、一方で嫉妬され警戒されることもままあります。

・サクセサー
 テスタメントでは、サクセサーとは、今はなき創造神が去り際に残した「世界の秩序の守護者」またはその後裔です。そのため、サクセサーは人々の模範たるべき存在としてみなされます。そうしている限りにおいては、最大限の厚遇を受けられるでしょう。

ゼネラル
 テスタメントでゼネラルとは、広域に法則改変を展開できる法則改変者であり、なおかつ上級士官としての高等教育を受けているエリートとしてみなされます。

■テスタメント世界設定詳細並びに地図について

 テスタメントの世界設定と地図をマスターページに記述しておきます。アクションのご参考になれば幸いです。

ウランカ解放作戦に参加し、フリートラント南部方面軍司令部を撃滅する 【現在のMC参加人数:7】

8

ウランカ解放作戦に参加し、南部戦線で闘う 【現在のMC参加人数:5】

6

ウランカの蜂起に加わり、敵南部方面軍を引きつける 【現在のMC参加人数:6】

5

貴族主義者のクーデターを阻止/鎮圧する 【現在のMC参加人数:9】

5

その他 【現在のMC参加人数:13】

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