※ 本シナリオは、MC参加200pt、LC参加150ptのスペシャルシナリオとなっております。
参加費が通常よりも高めに設定されておりますので、ご注意下さい。
“灰色の世界”ガイアの小世界、
“雲龍世界”スカイドレイクへようこそ。
本シナリオは、全4回を予定している小世界シリーズ<スカイドレイクIII>の、第1話となります。本シナリオは小世界スカイドレイクを舞台としたシリーズの第三シーズンですが、皆様には以前のシリーズとは全く異なる空を冒険いただく予定です。お楽しみいただくにあたり、前シリーズまでをご存知である必要はございません。
今回の主な舞台は、前シリーズでも登場した
ワハート・ジャディーダ国の辺境に所在する
“双子の島”アダルとイファトと、そこから南方に広がる未踏空域となります。
危険を顧みずに未踏空域での冒険を楽しむもよし、アダルとイファトの人々の仲裁のために奮闘するもよし。皆様の行動がきっとスカイドレイクの未来を左右することでしょう。
▼“雲龍世界”スカイドレイクについて
スカイドレイクは、約300年前の
大沈降と呼ばれる天変地異により地上が全て雲に覆われて、人類の版図が
石龍島と呼ばれる空中島に限られてしまった世界です。
石龍島は「ドラゴンが石化した」と伝えられるだけあって、それ自体が巨大な高純度マナストーンの塊です。特異者の皆様が最初に接触した、地球の近代ヨーロッパに似た文化を持つ五島連合では、人々は高空に浮かぶ石龍島で生存し文明を発展させるため、これを採掘し、星導技術を発展させ、マナのエネルギーで空を飛ぶ船
飛空船を建造して新たな石龍島を探す冒険を行なっていました。
そのような冒険者――新たな石龍島を発見して一攫千金を手にすることを夢見て、激しい雷雨が続く雲や、その中に潜む飛行モンスターなどの危険を省みない飛空船乗りのことを、
ドラゴンシーカーと呼んでいます。
特異者の皆様も、基本的には、地球のアラビア風の文化を持つワハート・ジャディーダ国による
国際南方領域探検隊の募集に応じ、五島連合より訪れたドラゴンシーカーたちのひとりであるものとします。
探検隊は脅威と遭遇した際には空中戦を行なわなければなりませんが、その際皆様は、五島連合人のドラゴンシーカーが操る小~中型の飛空船や、ワハート・ジャディーダのジン使いたちが乗る空飛ぶ絨毯などに同乗することが可能です。あるいは、お望みであれば中古のオンボロ小型飛空船(Lサイズ・2人乗り)の貸し出しを受けていることにもできますし、もちろん、ご自身で航空可能なアイテムを持ちこむのでもかまいません。
また、必ずしも価値ある結果に繋がるとは限りませんが、現在皆様が到達可能な範囲を起点として、スカイドレイク世界のどこでもパートを無視して冒険することも可能です。もちろん、情報不足のまま冒険を敢行すれば危険に陥り、逆に慎重になりすぎれば冒険に出ることもままならなくなってしまいます。が、皆様の行動次第では今後の展開に大きな影響を及ぼすこともある……かもしれません。
本シナリオでは、無謀または非常に危険な行為に対してはアバター死亡判定が行なわれます。以降シリーズ終了まで、スカイドレイク世界を舞台としたシナリオでは、死亡アバターと同一アバターでの参加はできなくなりますのでご注意ください。また、行動次第では他にも特殊な行動制限が課せられる可能性がございます。
▼スカイドレイクとアバター
スカイドレイクのアバターはガイアのアバターと共通ですが、一部、ガイアとは設定や社会的地位に違いがあります:
・バウンティハンター
特に違いはありません。せいぜい、所属がギアーズ・ギルドではなくドラゴンシーカー・ギルドになる程度です。
・セージ
冒険の結果人体の一部をギア化する羽目になった者は、ドラゴンシーカーには珍しくはありません。ドラゴンシーカーが各国の英雄となった今では受けいれられるようになってきましたが、それでも今もなお、不気味がられたり、恐れられたりすることも少なくないかもしれません。
完全な汽人は、石龍島では貴重な食料を消費しない労働力として、五島連合の各島で活用されています。元々は自由意志を持つものは極めてまれでしたが、東方に自我を持つ汽人ばかりの江戸時代日本風の国
新空島が発見されてからは、その技術を流用されて自由意志を持つ者も増えつつあるようです。
・アーティフィサー
バウンティハンター同様、特にガイアとの違いはありません。五島連合、香港の九龍城砦風の国
大新龍帝国などに多く存在します。
・ピースメーカー
五島連合ではかつて彗星による世界滅亡を食いとめた英雄たちがこう呼ばれています。ワハート・ジャディーダでは「五島連合のバウンティハンターのうち、特に優秀な者たち」程度に認識されています。
・エクスマキナ
スカイドレイクでは、存在を知られていません。特別に高度な能力を持った汽人として認識されるでしょう。
・ストレンジャー
石龍島の濃密なマナは、一部の人類を変質させ、過酷な環境に適応させました。スカイドレイクにおけるストレンジャーは、全てそのような人物かその子孫です。
ワハート・ジャディーダで「魔法使い」と認識される人々、自由意志を持つに至った精霊ジン、モンゴル帝国風の国家
オルド連邦の騎竜兵らも、ストレンジャーの一種です。
・マージナル
五島連合では存在を知られていませんが、ワハート・ジャディーダで「大魔法使い」と呼ばれる人々はマージナルに近いと考えられます。
なお、いずれのアバターであっても、ガイアのウィザード・ライセンスはスカイドレイクでは通用しません。とはいえアクション中に階級のアピールがあれば、GMが皆様の実力を判断する際の一助にはいたします。
【1】双子島の衝突を抑止する 難易度:1
ワハート・ジャディーダ政府の調査により『アダルの王』が第三者に盗まれたことが示唆されて以降、アダルでもイファトでも和平派と強硬派の対立が始まっています。
和平派は紛争による疲弊を厭う者たちで、アダルはイファト側を犯人と決めつけ『イファトの女王』を奪った非を、イファトはそれに対してアダル人の殺傷という形で報復した非を互いに認めることで再び手を取りあおうと考えています。
一方、強硬派はこれまで両島が払ってきた多大な犠牲を思えば後に引くことはできないと考える者たちで、相手方の全滅以外に解決の道はないと考えています。
これまではどちらの島も強硬派が優勢で、和平派はこれまで声高に主張することすら憚られていましたが、『アダルの王』にまつわる新事実が俄かに浮かびあがってきたことにより和平派が勢いを増したことで、対立が表立つようになった、というわけです。
しかし、和平派の中にも新事実を現段階で受けいれる者から『アダルの王』の現物を見るまで信じないとする強硬派に近い者まで様々なスタンスがあることから、これまでの「アダルVSイファト」の二極構造が崩れて複雑な勢力図ができてしまいました。このままでは両島の間だけでなく、島内の和平派と強硬派の間での武力衝突も発生しかねません。
君主
(シャー)ダーウード・スライマーン・スルターンもこれ以上の流血沙汰を防ごうと両島の情勢には目を光らせてはいますが、大規模に介入すれば両島を刺激してしまいかねないため積極的な手を打てずにいます。皆様のお力添えが必要です。
なお、同一人物がアダルとイファトの双方で行動した場合、強硬派にスパイとして敵視される危険性が大幅に増大します(異なる回に行動した場合も同様です)。ご注意ください。
【2】巨木の森での安全を確保する 難易度:3
未踏空域に現れた、細いものでも太さ数十メートル以上はあろうかという巨木群の頂上は、多くは探検隊の巡航高度よりはるか頭上に位置しています。彼らの枝やそこから垂れ下がる蔦や気根には、スカイドレイクでよく出会う野生生物筆頭の飛竜やスカイフィッシュのみならず、鳥類や哺乳類らしき未知の生物も多数生息しているようです。
巨木に住まう生物の中には、探検隊に驚いたり、初めて見る人間たちを格好の餌だと思ったりして襲ってくる者たちもいます。彼らの攻撃を事前に察知したり、物理的に脅威を排除したりできれば、探検隊の消耗を抑えることができるでしょう。もちろん、生物学的な調査ができればなお良しです。
襲ってくる可能性のある生物としては、翼開長が十数メートルに及び炎を吐く飛竜、群れで樹から樹へと回遊するスカイフィッシュ、カラフルな羽の模様で獲物に幻覚を見せるオウム、蔦から船へととび移り数の暴力で略奪を働く小型の原猿類……などなど、多岐に渡ります。これら以外の危険な生物もいるかもしれません。
全ての脅威を完全に防ぐことは困難ですので、被害をゼロにすることを目指す必要はありません。ですが、本パートでより多くの脅威に対処するほど探検隊の戦力を温存できるため、
【3】怪物キリムを退治するの難易度は低下します。
【3】怪物キリムを撃退する 難易度:5
これほどの巨木の森が通常のものではなく、何らかの大量のマナによる影響で生まれたことはおそらく疑いようもないでしょう。
そのような場所には、それらのマナを吸収して強大な力を発揮する魔物がいるものです……実際、未踏空域を南下してゆくと、そこには巨大な怪物が現れます。
キリムと名づけられた、7つの頭それぞれに1つずつ目と角を持った黒く巨大な怪物は、探検隊がこれ以上の南下をするためには避けて通れない存在です。雲海の中に体の半分ほどを沈め、人間だろうと飛空船だろうとお構いなしに喰らおうとするキリムを撃退するには、探検隊の総力で戦わねばならないでしょう。
ただし、必ずしもこの怪物を倒す必要はないかもしれません……人間が危険な存在であることを十分に知らしめて退散させたなら、ひとまずは探検隊の安全は確保されます。その際に分析したり、可能な限りの痛手を与えておいたりできれば、いつか役に立つことがあるかもしれません。
今回の参加者の方で、重要な情報や成果を入手なさった方には、第2回シナリオへのご招待を差しあげる予定です。また、皆様の行動次第では、特別な立場や情報を入手できる可能性もございます。
皆様のご参加をお待ちしております。
▼参考1:プレイヤー情報の扱いについて
スカイドレイク世界には、現代ほど安価・高速ではないものの、ある程度発達した交通網と情報網が存在します。このため本シリーズでは、リアクション等で提示された情報は「次のシナリオ開始までに、何らかの方法で共有された」ものとしてくださってかまいません。また、どなたかに個別コメントにてお伝えした情報をプレイヤー的に入手なさった場合も、アクション中で改めて入手アクションを行なう必要はありません。
もしも皆様が調査結果の共有をお望みではない場合、アクションにその旨をご記載いただければ個別コメントにてお伝えする形式といたします。ただし、調査方法次第では秘匿できず、リアクション本編中に描写されてしまう可能性はありますことをご了承ください。
▼参考2:これまでのシリーズをご存知の方へ
スカイドレイク世界を舞台にした前シリーズ以前をご存知の方は、望むのであれば国際南方領域探検隊の参加者として、これまでのシリーズの登場人物の再登場を希望することができます(ご存知でない場合も「こういった人物がいるようなら登場させてほしい」というご希望があれば登場します)。
希望内容に問題がなさそうであれば、本人か、地位等の理由で本人の登場が不可能な場合にも弟子や同僚などの関係者が探検隊に参加していたことになります。彼らは専門的な知識を活かし、皆様を助けてくれるかもしれません。