クリエイティブRPG

禁色の薔薇を手折る者

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禁色の薔薇を手折る者
基本情報

マスター:九里原 十三里
ワールド:バイナリア
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2021年11月11日公開!

シナリオガイド

手にした者の色を映す薔薇。妖花と呼ばれた「フォービドゥン・プレシャス」の秘密を探れ!

シナリオ名:禁色の薔薇を手折る者 / 担当マスター:九里原 十三里



■宵闇に咲く“妖花”

 西オデッサ郊外にあるとある屋敷――その庭園には華々しく着飾った人々が集まっていました。
 宵闇の庭園内は照明器具で明るく照らされ、そこにたくさんの白いバラの花が浮かび上がって見えます。

「まさかあの“妖花”フォービドゥン・プレシャスを庭いっぱいに咲かせてしまわれるとは……シラトー夫人は実にエキセントリックな方だ」
「うふふふ、それは夫人にとってはこの上ない誉め言葉ですわね。あの方はそう言われるのを殊の外お喜びになられるのですから」

 夜のガーデンパーティーに招かれたゲストはそう囁きあっています。
 庭園内に咲き誇っている白バラ「フォービドゥン・プレシャス」にはとある逸話がありました。
 かつてこのバラは人の心を惑わす「妖花」として恐れられ、栽培が固く禁じられた花だったのです。

 事件は今でも「フォービドゥン・プレシャスが人の心を狂わせた」として西オデッサで語り継がれています。
 何人もの愛好家がこのバラに資金をつぎ込んだ結果、財産を失い、またある人々は「自分の咲かせたフォービドゥン・プレシャスの方が美しい」と争いになり、ついには殺し合いに発展しました。
 さらにはある令嬢は婚約者が「フォービドゥン・プレシャス」に熱狂したためにこのバラに嫉妬し、バラの温室ごと婚約者を焼き殺してしまった――などなどこのバラが原因とされた事件は山ほどあるのです。

「事件はこのバラがあまりにも美しく、不思議な魅力を持っていたがために起きた単なる集団ヒステリーですわ。禁じられたのも一時のこと。今ではこうして咲かせても何の罰則もありませんのよ?」

 何も怖がることはありませんわ――
 シラトー夫人こと、コキア・シラトーはそう言って艶やかに微笑みを浮かべました。

「それよりも皆様、考えてみてくださいまし? 根拠のない噂を怖がって“この世界の神秘の宝”を絶やしてしまうなんて、何ともったいないことでしょう」

 この庭園の主であるコキアは長年、この「フォービドゥン・プレシャス」を復活させるべく力を注いできました。
 そして庭園が完成したのを機に、コキアの選んだ特別な人々だけをこのガーデンパーティーに招きました。

 A機関から派遣されたエージェント達は大富豪カリカチュア家の若き女当主アラーシャの協力でこのパーティーの招待状を手に入れていました。
 カリカチュア家は長年コキアに協力し、「フォービドゥン・プレシャス」の育成のための資金援助を行っていたため、今宵のゲストの中で一番の扱いを受けています。
 そのため、エージェント達はアラーシャの友人・知人として今回のパーティーに参加することができたのです。

「貴女をお招きできて心から光栄に思うわ、アラーシャ。皆さん、彼女と偉大なるカリカチュア家にどうぞ拍手を!」

 コキアの呼びかけで拍手が起こり、アラーシャがドレスの裾を持ってお辞儀をします。
 しかし――アラーシャの表情はかなり複雑で、拍手を促されたゲスト達もどこか気まずそうな顔をしています。
 理由は、つい最近カリカチュア家で起こった事件にありました。


「隠されていた数々の悪事が発覚し、私の両親……そして執事までもが逮捕されたのです。これによりカリカチュア家は完全に世間の信頼を失ってしまいました。
 そして、新たな当主となった私は今までカリカチュア家の中でずっと『のけ者』にされていた世間知らずの小娘です。これから一体、どうしたらいいのか……」

 アラーシャはエージェント達の前で、そんな不安を口にしていました。
 幸い、アラーシャには後見人となった叔父の手厚いサポートがあり、新しく執事となった人物も大変優秀だったおかげで当主としての仕事はどうにかこなせています。
 しかし当主1人で出向かなければならないこうした社交の場面にはアラーシャはまだ慣れておらず、かなりの緊張を強いられているようです。

「それに、『フォービドゥン・プレシャス』に出資していたのは逮捕されてしまったお父様……マレード・カリカチュアなのです。
 娘の私はこのバラのことをよく知りませんし、正直、シラトー夫人についても、秘密主義で変わった方というくらいしか存じ上げないのです。
 今後のために、カリカチュア家の当主としてシラトー夫人に資金援助を続けてもいいものなのか、調べたいと思うのですが……」

 アラーシャの依頼で、A機関は「フォービドゥン・プレシャス」を調べることにしました。
 ガーデンパーティーに潜入したエージェント達は1人1本このバラを持ち帰る事が任務とされています。
 そのために、アラーシャからも「パーティーのお土産にバラをもらえないか」とコキアに声をかけました。


■色彩を変える薔薇

「ええ、もちろんよアラーシャ。乾杯の前に、ゲストの皆さんには1本ずつバラを摘み取っていただこうと思っていたの」

 コキアはそう言って頷きました。

「だってそうしないと、「フォービドゥン・プレシャス」の本当の価値は分からないのだもの」

 シラトー家の使用人達はコキアの指示で、ゲスト1人1人に園芸用のハサミを手渡しました。
 好きなバラを一輪選び、摘み取って欲しいというのです。

「さぁアラーシャ、貴女も。ほら御覧なさい、とっても素晴らしいでしょう?」
「これは……バラが緑色に?」

 アラーシャのバラは白から透き通るような緑色に変わっていました。
 他のゲスト達のバラも摘み取った人物によって全く異なる色に変化していたのです。

「どうしてこうなるのかは、ご想像にお任せするわ。さぁ皆さん、パーティーを楽しみましょう!」

 コキアはそう言ってゲスト達に乾杯を促しました。
 ですがアラーシャは緑色のバラを見つめながら、浮かない表情を浮かべています。

(確かに神秘的で美しいバラだわ。でも、お父様はなぜこのバラにあんな大金を出資していたのかしら? 
 将来の利益になると思ったから? それとも、単にバラが好きだったから? もし、それ以上に何か考えていたとしたら……)

 実はアラーシャが事前にコキアの招きでシラトー家の屋敷を訪れた際、バラの苗を育てる温室(コンサバトリー)の中で、奇妙な光景を目にしていました。
 そこには膨大な植物の資料や園芸器具、肥料、バラの種などの他になぜか様々な宝石らしきものがたくさん置かれていました。
 しかしアラーシャがコキアになぜそんなものがあるのかを聞いても、「ご想像にお任せするわ」と言って笑って胡麻化されてしまったのです。

 また、アラーシャが調べたところ、カリカチュア家の屋敷からコキアに「フォービドゥン・プレシャス」に関する資金援助を行った際の記録が何者かの手で消された形跡がありました。
 アラーシャの父親には逮捕された事件に関する容疑以外にいくつもの罪を重ねている可能性があり、さらに秘密主義で知られるコキアにも社交界で囁かれる数々の噂があるようです。
 エージェント達はパーティーのゲスト達の噂や屋敷内を調べ、「フォービドゥン・プレシャス」やコキア、シラトー家とカリカチュア家の関係などを調査することにしました。
 

担当マスターより

▼担当マスター:九里原 十三里

マスターコメント

 今回のシナリオは「摘み取る者によって色を変える」不思議なバラにまつわる物語です。
 人の心を惑わす「妖花」と呼ばれた「フォービドゥン・プレシャス」は禁断の薔薇なのか、それとも神秘の宝なのか。
 選択肢を選び、その謎を解き明かしてください。 


【1】バラを持ち帰る(難易度1)

 ゲストとしてガーデンパーティーに参加し、1人1本「フォービドゥン・プレシャス」を摘み取って持ち帰ってください。
 白い「フォービドゥン・プレシャス」がどのような色に変化したかはそれぞれ異なりますので、皆さんのアクション内で好きな色を指定してください。 
 このパートでは「フォービドゥン・プレシャス」を摘み取って持ち帰れば任務完了となりますが、パーティーを楽しんだり、緊張しているアラーシャの社交を手助けしたりしてもいいでしょう。
 
【2】噂を探る(難易度2)
 
 パーティーのゲストや屋敷内にいる人物に接触するなどして、アラーシャの父親(現在は刑務所内)やコキア・シラトー(シラトー夫人)についての噂を探ってください。
 お酒を飲んで口が軽くなっている人が多く、また「フォービドゥン・プレシャス」に関して知りたがっているゲストがほとんどのため、「噂好き」を装えば警戒されることは少ないでしょう。
 かつて「フォービドゥン・プレシャス」の栽培が禁じられるきっかけとなった事件についても皆よく知っており、話題にするには最適です。
 中には自分の知っている噂が「フォービドゥン・プレシャス」に関する重大な秘密だとは知らない人がいる可能性もありますので、思わぬ噂が重大な真実に繋がるかもしれません。
 このパートでは1つでも情報を持ち帰ればエージェント個人としての任務は完了となります。

【3】温室内を調べる(難易度3)

 シラトー家の温室内を探って「フォービドゥン・プレシャス」に関する秘密を探ってください。
 内部に潜入し、中にある資料などから秘密を探る、何らかの証拠になりそうなものを持ち帰ってA機関に提出する、といったことが任務の中心になります。
(後でシラトー家やコキアに何も問題がないと判明すれば、エージェントが盗み出したものなどはA機関からシラトー家に返却されます)
 温室には複数の出入り口がありますが、いずれも警備装置(電子錠)がありますので、何らかの方法で解錠できなければ中には入れません
 このパートでは温室内に潜入し、1つでも情報となるもの(何かの証拠となるもの)を持ち帰ればエージェント個人としての任務は完了となります。

バラを持ち帰る

1

噂を探る

2

温室内を調べる

3