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【風月綺譚】第一章 不穏の影

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【風月綺譚】第一章 不穏の影
基本情報

マスター:東雲東
ワールド:大和/神州扶桑国
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2021年07月07日公開!

シナリオガイド

邪妖活性化の原因とは…?

シナリオ名:【風月綺譚】第一章 不穏の影 / 担当マスター:東雲東


 大和の近郊に発見された小世界『常夜ノ国』。常に夜という不思議なこの世界では、事前の観測では世界の存亡に関わるような大きな争いや災害などは見られませんでした。
 しかし、実際に特異者たちが現地へ足を運び調査に乗り出してみると、なにやら不穏な気配が感じられたのです。

■出雲 ”大社”

 ”大社”では緊急招集が掛けられ、近隣の分社などからも大勢の巫や巫女が集まり、一堂に会していました。がやがやと集まった者たちでなにやら話しをしていましたが、少しして姫巫女”梓”がその場に現れるとしんと静まり返り、一様に深く一礼します。

「皆様、大変お待たせ致しました。早速ですが報告を聞きましょう、顔を上げて下さい」
「はっ。一月ほど前、姫巫女様よりお伝え頂いた邪妖活性化の件ですが、やはり月巫女様のお見立て通りだったようです」
「摂津近辺でその兆候が確かに確認されました。今はまだ大きな影響は出ていないようですが、放置すれば厄介なことになるでしょう」
「天帝様には既に同様の内容で報告を行っております」

 梓が報告を求めたのは、今から一月ほど前に月巫女”榊”から連絡のあった、邪妖の活性化についてです。特異者と面会した事で広域の調査を行った榊は、摂津近辺と北部地域にて邪妖活性化の兆しが表れ始めていた事に気付き、それを梓に伝えていたのです。
 それから梓は迅速に動き、摂津にある”大社”の分社を拠点として摂津近辺の調査を急がせていましたが、本日はその調査の経過について報告を受ける日だったのです。
 それぞれの担当者が次々に報告をしてゆき、梓はそれを真剣に聞いています。しかし、現時点で分かっている事はあまり多くないようで、その表情は曇ったままです。

「状況は分かりました。引き続き調査を続行し、原因の究明と排除を急いでください」
「ははっ!」

 梓が指示を伝えると会議は終了し、参加した者たちは慌しく散っていきました。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇


■武蔵 近郊

 志願兵の選抜試験からおよそ一月が経ち、遂に北部地域への遠征が始まろうとしていました。遠征に参加する兵や、先日の試験に合格した傭兵たちが隊長である宗永の招集によって、街の外にある開けた場所に集っています。

「整列!」
「…オホン。諸君。今回の遠征は、我々の未来を賭けた戦いである。人口の増加に伴い、農作物は不足し餓える者が増え始めた。これを解決するには、新たな土地を確保する必要がある。それも、何十年、何百年も先を見据えて広大な土地―――即ち北部地域だ。この遠征はなんとしても成功させねばならん。行く先は前人未到の人外魔境。しかも邪妖が活性化しているときた。しかし、諸君らとならば必ずやこの遠征を成功させることが出来ると信じている! ゆくぞ、北へ! 全軍進め!」
「「「オォッ!」」」

 兼友の号令で整列した遠征軍の前で、宗永が出発前の演説を行いました。天帝を通して、榊から伝えられた北部地域の邪妖の活性化については既に隊員たちには話していますが、それで恐れる者はこの場にはいません。
 なぜならば、どのような障害があろうとも、この遠征は成功させなければならないからです。ここにいるのは、その使命感によって勇気を奮い立たせ、人類の未来のために戦う覚悟を決めてきた者たちばかりなのです。
 宗永が巨大な斧を振るいその先端で北を指すと、遠征部隊は進み始めます。最終的な目的地は出羽ですが、まずはその足がかりとして上野を目指します。
担当マスターより

▼担当マスター:東雲東

マスターコメント

 皆様初めまして、或いはお久しぶりです。当シナリオのマスターを務めます、東雲東と申します。
 今回のシナリオは前回に引き続き、小世界「常夜ノ国」を舞台としたシリーズシナリオです。今回は第一章という事で、本格的物語が展開され始めることになります。
 時系列的には、序章の終わりから一月程度経過した状態となり、皆さまはその間は常夜ノ国のどこかに逗留していたとされていてもいいですし、ホライゾンに帰還していたことにしていても大丈夫です。どちらにしても有利も不利もありません。
 なお、前回参加されなかった方でも問題なく参加出来ますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

▼これまでの物語
・序章 常夜ノ国

 また、前回に引き続きワールドガイドを添えておきます。こちらは私の個人ページに掲載されている物と同じ物で、前回のシナリオガイドに掲載された物から内容が更新されております。
 既に把握されている方は読み飛ばして下さって大丈夫です。

■ ■ ■ ワールドガイド ■ ■ ■

●世界観
 日本の江戸時代初期程度の文明レベルの和風ファンタジーな世界です。
 地理や地名、風習などは日本に近しいものがありますが、完全には一致せずやはり地球とは異なる世界だと感じるでしょう。
 一番の違いは、常に夜の世界であり、人・妖怪・幽霊などが共存するという点です。(※昼夜は月明かりの強弱で判別できます)
 また、大きな争いや世界を滅ぼすような厄災もなく、現時点では比較的平和な世界となっているようです。

 大和近郊に新たに生まれた小世界ですが、三千界が裏世界と繋がった事で神州扶桑国の力も流入し、大和及び神州扶桑国の装備や能力が十全に機能します。
 それ以外の世界の力については、基本的に従来の世界で別世界の装備を使うのと同様の制限を受けますが、機械文明の発達した世界の装備や能力には特に強い制限が掛かります。
 具体的には、メインアバターが大和もしくは神州扶桑国のものや、全世界共通で扱える装備やスキルであっても、”「からくり仕掛け」の範疇を超え、個人で携行出来ないような機械”や、”広範囲に影響を及ぼす大規模な特殊能力”は、機能不全を起こしてしまうことになります。
 乗り物で言えば、バイク程度ならぎりぎり動きます(最速でも一般人の全力疾走程度かつ、燃費も悪い)が、乗用車より大きい物は起動さえ出来なくなります。

●地理
・武蔵
 常夜ノ国の首都。政治などの中心であり、人口も最も多いです。
 天帝によって統治され、様々な場所から多くの人や物が集まってくるため、非常に賑わっています。

・出雲
 武蔵から遠く、西にある大きな都市です。
 霊脈の集合地であるため、土地そのものの持つ霊力が非常に強い地域で、信仰の中心地となっています。
 朝廷の統治下にはなく、姫巫女を象徴とする”大社”による自治が認められています。

・摂津
 出雲からやや南東に位置する都市です。
 土地は狭いですが海に面しており、海運を始めとした交易の中心地として商業が発達しているため、活気は武蔵や出雲に負けていません。
 天帝によって任命された領主が統治を行っていますが、特に大きな幾つかの商店が強い発言力を持っています。

・霊峰「常磐」
 常夜ノ国で最も標高の高い山です。
 出雲と武蔵の中間ほどの位置にあり、山頂は出雲以上に強い霊力を宿すため、霊験あらたかな聖域とされています。
 山頂には「月の社」と呼ばれる神殿があり、月巫女が守護しています。

・月の社
 霊峰「常磐」の山頂にある神殿です。
 次代への引き継ぎを済ませた姫巫女が、月巫女と役職を変えて守護しています。
 古くから伝わる「特別な物」が納められているらしいですが、一般には公開されていないため詳細は不明です。

●用語
・人類
 「知性を持ち、言語による会話が出来る者」が人類と認められています。条件に外見が含まれていないため、条件さえ満たしていれば人面犬のような存在でも人類の仲間です。
 常夜に生きる人々は、言葉を交わさずともほぼ100%の確率で直感的に人類か邪妖かを見分けることが出来るので、多少の例外はありますが基本的に誤解などは起きません。この直感は、常夜ノ国に訪れた時点で皆様にも備わるものですので、特にアクションなどに記載する必要はありません。
 また、非常に夜目が効くため、月の輝きが強い時間帯は月明かりだけでも昼間と同じように活動可能です。

 ヒト・妖怪・幽霊などが存在するため、種族や外見を理由とした差別はありません。
 また、温厚で暴力を好まない性格の者が多いですが、自衛や邪妖討伐のために戦闘技術を持つ者もいます。
 夜しかない世界に生まれたため、太陽光(紫外線)を浴びると火傷してしまいます。

・邪妖
 瘴気が集まって生まれた悪しき存在です。
 本能のままに人を喰らい糧とし、他世界における「モンスター」や「魔物」という概念に相当します。
 妖怪や幽霊とは別の存在であり、彼らを邪妖のように扱うことは最大級の侮辱に当たるので注意してください。
 生命体ではないので倒すと瘴気となって霧散しますが、時間が経つと再び邪妖となるため、倒した際は霧散した瘴気を浄化することが推奨されています。

●主要人物
・姫巫女 ”梓” (14)
 出雲において最も身分の高い人物で、信仰の象徴となる人物です。梓とは役職に付随する名前であるため、本名は別にあります。
 相応の立場にある人物ではありますが、まだ若いためにお勤めに飽きると、たまに抜け出しては街をぶらりと歩いています。
 本人は完璧に変装して抜け出しているつもりですが、実は側近たちや街の人々にはバレバレで、息抜きになるならと黙認されています。
 実は特異者であることが判明しました。異世界を観測したり世界を出る術が存在しなかったので、特異者が訪れるまでは本人も気付いていなかったようです。

・月巫女 ”榊” (31)
 梓の母親です。梓と同様に、榊とは役職に付随する名前であるため、本名は別にあります。
 現在は出雲を梓に任せて、自身は霊峰「常磐」の山頂にある「月の社」にいます。
 月の社から離れられませんが、定期的に梓とは連絡を取り合っており親子仲は良好です。
 実は特異者であることが判明しました。異世界を観測したり世界を出る術が存在しなかったので、特異者が訪れるまでは本人も気付いていなかったようです。

・天帝 (82)
 武蔵で行政の最高権力者として政治を取り仕切っている老人です。
 民の生活を第一に考える善政を敷いており、民からの信頼は篤いです。
 かなりの高齢ではありますが、本人はまだまだ壮健であると言っており、事実として合気道の達人でもあります。
 また、年齢相応の老獪さも持っています。

・柳生 宗永 (49)
 北部地域遠征部隊の隊長として、隊の総指揮を務める武人です。
 牛頭鬼という妖怪で、巨大な斧を使った力任せな戦いを得意としますが、隊長となるだけあって相応の技量も併せ持ちます。

・柴田 兼友 (28)
 北部地域遠征部隊の副隊長として、宗永の補佐をしている武人です。
 見た目・年齢ともに若いですが、幽霊のため死亡時の状態で固定されています。生前収めた武術も使えますが、幽霊となってからは陰陽術や巫術の道に進み、今では武術よりも得意となっています。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

 続いて各パートに関する解説です。
 各項目にある情報精度とは、パート解説の正確さを表します。
 壱級:秘匿情報などはなく、正しい情報が全て開示されている状態。全ての情報を信用してよい。
 弐級:一部未開示の物もあるが、概ね情報が開示されている状態。出ている情報は信用できる。
 参級:未開示の情報が多く、また真偽不明や誤情報なども紛れている可能性がある。信用できない情報が多い。
 といった目安になっております。

【1】北部遠征に参加
 情報精度:弐級
 民間からの希望者を募り、遊撃部隊の編成を終えた遠征軍は、一路北へ向けて進軍を開始しました。上野、越後を経て、最終的な目的地は出羽となります。
 第一章は武蔵から出発し、上野に拠点を設営するまでの行軍を予定しています。
 こちらに参加された皆様は、遊撃部隊の一員として戦闘などに参加して頂きます。遊撃部隊に期待される役割は主に

・進軍中の周囲の索敵
・拠点予定地以北の先行偵察
・正規兵が苦戦している場所での戦力的な穴埋め

 となります。
 序章に参加されなかった方でも、「実は試験を受けて合格していた」という事で、こちらに参加することが可能ですが、部隊長になることは出来ません。
 また、求められる役割が上記三点に加え、戦闘が得意ではない場合は荷運びなど雑用の手伝いや負傷者の治療といった内容になるため、それ以外での仕事を希望する場合、断られる場合がございます。
 地形は見通しのよい平原で、天気・気温共に快適なもので特に問題にはなりません。
 出現する邪妖は中型の獣型や鳥形に加えて、人の半分程度の身長の小鬼などです。まだ人類の生存圏に近い場所ですので、強さは武蔵付近の個体よりもやや強い程度ですが、間引きがされてこなかったため数が非常に多いです。
 なお、北部地域で邪妖活性化の報せがありましたが、上野近辺ではまだその影響は大きくないようです。

【2】摂津の調査
 情報精度:弐級
 摂津は出雲から南に数日ほど街道を進んだ先にある街で、海運などで栄える商人の街です。天帝から任命された領主が統治を行っていますが、一部の大店が強い発言力をもっています。
 特異者と面会した榊によって、摂津付近のどこかで邪妖の活性化が確認されたため、”大社”は摂津の分社を拠点としてその調査を開始しています。
 ”大社”は独自戦力で調査を行っているほか、民間にも情報提供を呼びかけていますので、皆様はそれに協力して活性化の原因の調査及び排除を目指す事になります。
 なお、その活性化の影響なのか、出雲・摂津間の街道沿いに邪妖の出現報告が出ています。種類は小型の獣型や人魂など、比較的弱い部類です。
 これまでは定期的に間引きされていたため、街道に現れることは殆んどありませんでしたが、処理が追いつかず少数ながら目撃情報が出ており、実際に被害を受けた人々もいます。
 摂津の街近くの人目に付かない所へゲートが開かれ、皆様はそこから直接摂津に入ることになるため、摂津に向かう段階での戦闘は考慮しなくても大丈夫ですが、ゲートを使わず敢えて徒歩などで出雲・摂津間の移動を試みる場合は襲われる可能性があります。

【3】武蔵で調査
 情報精度:壱級
 武蔵で調査を行います。出来ることは序章の時とほぼ変わりありません。

 首都ということもあって様々な人々が生活しており、土産物屋や見世物小屋など観光客相手の店や施設も豊富にあります。
 事前に申請しておけば、天帝のいる武蔵城を一部見学することも可能です。
 なお、既に遠征部隊は出発しているため、選抜試験は行われていません。

 その他にも”こんな所を見てみたい”とアクションに書いて頂ければ、可能な範囲でそれらしい場所を訪れることが可能です。
 (※全ての希望を叶えられるとは限りませんので、予めご了承ください)

【4】出雲で調査
 情報精度:壱級
 出雲で調査を行います。出来ることは序章の時とほぼ変わりありません。

 多様な寺社仏閣や史跡が存在し、様々な伝承などが残っています。”大社”には一般に開放されている区域もあるので、参拝などに訪れることも可能です。
 運が良ければ、街の中を歩いている梓に会えるかもしれませんが、邪妖活性化への対処があるため序章よりも会える確率は低くなっています。

 また、霊峰「常盤」への登山を行う事も可能です。
 常盤の山道は整備こそされてはいますが、月の社のある山頂以外では頻繁に邪妖が出現する、修験者の修行に使われるような場所ですのでお気を付け下さい。
 登山に最低限必要な道具(防寒着や食糧など)は出雲で購入したことにして構いません。
 登頂に成功した場合、月の社の見学や榊との面会が可能です。
 なお、戦闘も含まれるため、登山を行う際の難易度は2~4となり、山頂に近付くほどに手強くなります。
 出現する邪妖は、犬型や鴉型といった小型の物から熊程度の大型な物まで様々ですが、総じて野生の獣を基にした形状の物となっております。
 一度でも登頂に成功した方は、次回以降に登山部分を省略する事が可能となります。
(※MCが登頂していればLCも省略可能ですが、GAの場合は全員が登頂に成功している必要があります)

 その他にも”こんな所を見てみたい”とアクションに書いて頂ければ、可能な範囲でそれらしい場所を訪れることが可能です。
 (※全ての希望を叶えられるとは限りませんので、予めご了承ください)


【2021年5月31日17:20 修正】対応ワールドと、パート4の表記ブレを修正致しました。

北部遠征に参加 【現在のMC参加人数:13】

5

摂津の調査 【現在のMC参加人数:8】

3

武蔵で調査 【現在のMC参加人数:2】

1

出雲で調査 【現在のMC参加人数:1】

1