クリエイティブRPG

～　今までのあらすじ　～

　昔々、特異者たちはゼルカディアバース第零の世界【ゼルカディア】を救いました。
　それから長い年月が経ち、特異者たちは再びゼルカディアバースに降り立つことになりました。
　【ゼルカディアＰ】と呼ばれる冒険譚において、特異者たちが降り立ったのは、ゼルカディアバース第二の世界【ヒュペルボレア】です。
　ゼルカディアバース第二の世界【ヒュペルボレア】は、Ｄ鋼獣という機械仕掛けの獣たちがいる世界でした。特異者たちはＤ鋼獣と絆を深め、世界を知る内に、この世界がゼルカディアバース第四の世界【光の庭（リヒト・ガルテン）】から侵略を受けていることを知りました。
　特異者たちはゼルカディアバース第二の世界【ヒュペルボレア】を救うため、ゼルカディアバース第四の世界【光の庭（リヒト・ガルテン）】に向かうことになりました。



～　今回のおはなし　～

　次元嵐を抜けて世界の狭間を渡り切った【ヒュペルボレア】は、【光の庭（リヒト・ガルテン）】に辿り着きました。

「着いたよー！　ここが【光の庭（リヒト・ガルテン）】だね！」

　夕季　イヴェットの陽気な声が響き渡ります。

　【光の庭（リヒト・ガルテン）】は惑星型の世界です。ここには太陽と月と空があるので、地球と同じように昼と夜があるようです。少しばかり地球と違うのは、遥か空の彼方に、環状の巨大な建造物がある点です。
　【光の庭（リヒト・ガルテン）】では、環状の巨大な建造物が星を覆っているようです。空は煤煙でくすんでおり、大地は荒れ果てているという有様です。更には、ところどころに塔のような建造物が立っていました。

「すごい！　荒野だらけ！　アメリカみたい！
　あっ、あそこに人がいるよ！」

　イヴェットの視線の先には、女剣士と青いバッスルドレスを着た銀髪の女の子がいました。
　彼女たちは、バイクに乗ったモヒカンの盗賊に囲まれていました。盗賊を率いるのは、この世界を支配するイディエス帝国の第三騎士ヴェロニカです。

「くっ、こうも囲まれては……！」
「ラウラ！　とっととその子供を返しな！
　帝国第三騎士ヴェロニカの命令が聞けねぇのか！？」

　ラウラと呼ばれた女剣士は、女の子を守っているようです。

「駄目だ！　ＲＺ計画を知ってしまった以上、私はもう戻れない！」
「ハァ？　何言ってんだ？　わけのわかんねーことをゴチャゴチャと！　おい、お前ら！　やっちまいな！」

　ヴェロニカは剣を振りかざしました。それは、盗賊団への合図でした。
　盗賊団はバイクでぐるぐる回り出すと、鉄球を振り回して、ラウラと銀髪の女の子を威嚇しました。

「ヒャッハー！　俺たち帝国盗賊団“河豚（ふぐ）の爪”！　国公認の盗賊団よ！　とっとと観念してくたばっちまいなぁ！」
「盗賊を雇うとは、帝国も落ちたものだな！」
「国への再就職と言え！　貴様を追い詰める手段はまだまだあるんだぜ。例えば、こいつとかな！」

　ヴェロニカが剣を大地に突き刺すと、光が溢れ、光獣ギルタブルルＭＫ２が召喚されました。

「光獣！　ＲＺ計画の副産物か……！」
「なりふり構ってられないのさッ！　その子供を連れ返さないと、第二騎士様が激怒してしまうんでね！！」

　どうやら帝国の騎士の目的は、女の子のようです。　
　銀髪の女の子は、今にも泣きそうな顔で、助けを求めました。

「ううっ……誰か、助けてくださーい！」
「女の子が盗賊と光獣に襲われているよ！　助けに行こう！」

　窮地を見かねたイヴェットから、ワールドホライゾンに救援要請が入りました。
　さあ、女の子たちを助けましょう！

　お久しぶりです、または初めまして、半間　浦太です。
　本シナリオガイドをお読みくださり、ありがとうございます。ゴダムの小世界ゼルカディアのシナリオガイドをお届けします。
　本シナリオは【ゼルカディアＰ第三期】の１話となります。
　今回のシナリオの傾向としては、「決戦（チュートリアル）」となります。


＜＜　【ゼルカディアＰ】の現在の状況について　＞＞

　特異者たちは、ＺＰ０４【光の庭（リヒト・ガルテン）】に到達しました。
　ＺＰ０４【光の庭（リヒト・ガルテン）】は、ゼルカディアバース第四の世界です。
　遥かな過去、この世界にはイドル・パピルサグが墜落しました。これにより、ＺＰ０４【光の庭（リヒト・ガルテン）】の各地に未来の技術が埋没するようになりました。未来の機械技術と星の力、そして、本来この世界に根付いていた魔法技術が混じり合った結果、【光道工学】という技術体系が発生しました。更に、落下したイドル・パピルサグは細胞分裂を起こし、新たな生命群を誕生させました。その名も、【守護獣】です。
　守護獣は、自身が発する生体エネルギー【デライト】によって、この世界に豊かな星の力と魔法を与えてきました。当時の人たちは、デライトは地面や大気中から無限に湧き出るエネルギーだと思い込んでいたようで、守護獣がもたらす恵みを享受して生きてきました。
　しかし、光道工学の発展により、イディエス帝国は守護獣から大量のデライトを吸い取る技術を確立。大量のデライトを吸い取られていく内に守護獣は衰弱し、遂にはほぼ全ての守護獣が【デライト殻】になってしまいました。
　今やこの世界ではデライトは枯渇寸前のエネルギーであり、代替品として、石炭や石油、電気などが使われている状態です。デライトを独占している帝国は帝国で、デライトと同等の、あるいはそれより上等の、『次なる資源』を求めています。その結果、帝国はゼルカディアバース内の別の並行世界に対して、『次なる資源』を求めているのです。
　……月日が経ち、人々は特徴的な役割を果たす者をこう呼ぶようになりました。
　デライト殻を使って守護獣の力を行使する者を【殻星者（かくせいしゃ）】。守護獣と意思疎通できる者を【感応者（かんのうしゃ）】と。
　特異者たちは、殻星者と感応者とに分かれ、この世界にアプローチしていくことになります。



＜＜　【ゼルカディアＰ】新規参加者向けの説明　＞＞

　【ゼルカディアＰ】では、独自アバターが存在します。
　【ゼルカディアＰ】のシナリオに参加される方は、以下のアバターにチェンジして行動することになります。


●【殻星者】
　【殻星者】は、職業系アバターです。
　ゼルカディアＰでは、守護獣という存在がいます。守護獣が抜け殻となったものを、デライト殻と呼びます。殻星者は、守護獣のデライト殻に刻印されている【技】と【特性】をその身に宿して行動します。
　守護獣の力をその身に宿すためか、殻星者は絶大な力を持っているようです。そのため、殻星者は光獣と互角に渡り合えるようです。それどころか、道を究めた殻星者は山や海を吹き飛ばすとも言われています。その反面、殻星者は守護獣と意思疎通することができません。
　また、殻星者は圧倒的な武力を背景として敵を倒していく職業であるためか、職業戦士や武官に好かれる傾向にあります。
　シナリオ中では、殻星者専用パートが用意されています。殻星者専用パートに参加したＰＣは、強制的に【殻星者】にアバターチェンジします。

～　ルール上の判定　～

１）殻星者は、大世界やワールドホライゾンに属する道具やスキルを装備できません。
　殻星者が装備できるものは、ＰＣ（プレイヤーキャラクター）側が【ゼルカディアＰ】で獲得した特殊な道具のみとなります。
　初期段階では、殻星者は【フォーマルハウト】という武器と、【アル・アプスゥ】というデライト殻を装備しています。
　殻星者の装備は、アクション投稿時に変更することができます。

２）殻星者のステータスは、装備するデライト殻の性能に依存します。
　デライト殻を一切装備していない場合は、極端にステータスが低下します。
　また、殻星者のステータスは非公開となっています。

３）殻星者は、武器を１個まで装備することができます。
　殻星者は、デライト殻を２個まで装備することができます。

４）殻星者は、装備しているデライト殻の【技】を、同一シナリオ中において、合計２回まで発動することができます。
　例として、デライト殻を２つ装備した場合、異なる種類の【技】を２つ装備したことになります。
　このとき、同じ技を２回発動させても構いませんし、２種類の技を１回ずつ発動させるということも可能です。

５）殻星者は、装備しているデライト殻の【特性】を、シナリオ開始時からシナリオ終了時まで、自動的に発動させます。
　例として、デライト殻を２つ装備した場合、異なる種類の【特性】を２つ装備したことになります。
　この場合、２つの【特性】が同時に効果を発揮します。
　【特性】は使用回数に制限がないため、使用回数に気を配る必要はありません。

６）今までの【ゼルカディアＰ】のシナリオに参加されている方は、殻星者にアバターチェンジしている場合に限り、パートナー機体をデライト殻として扱うことが可能です。
　パートナー機体をデライト殻として扱い、なおかつ、それを装備している場合に限り、パートナー機体の【技】と【特性】を生身で使えるようになります。
　なお、殻星者にアバターチェンジしている最中は、パートナー機体と意思疎通できません。殻星者にアバターチェンジしている最中は、パートナー機体は別の場所で安全に生活しているとお考えください。

７）殻星者の装備構成は、シナリオの途中で変更することができません。
　アクション投稿時にのみ、殻星者の装備構成を変更することが可能です。

８）同一シナリオ中に、殻星者から感応者にアバターチェンジすることはできません。

９）アクション投稿時に殻星者の装備構成を変更したい場合、アクション欄にて、明確に装備構成を記入する必要があります。
　サンプルアクションにテンプレートを用意しましたので、お使いください。
　装備構成等に特に指定や変更が無い場合は、サンプルアクションに記載されているテンプレート通りの装備構成で行動することになります。

１０）殻星者としてシナリオに参加した場合、ＬＣやフェローを追加しても、ＬＣとフェローは登場せず、パートナー機体も登場しません。
　ＬＣ追加をする場合、ＬＣのアクション欄を文字数追加として扱って頂いて構いません。

１１）注意事項として、第三期１話の段階では、ＰＣはまだ殻星者に覚醒していません。
　殻星者パートに参加したＰＣは、今回のシナリオが進行する最中において殻星者に覚醒して敵と戦う、という流れになっています。
　今回のシナリオに参加される方は、これらの情報をロールプレイの種（たね）として活用してみると良いでしょう。


●【感応者】
　【感応者】は、職業系アバターです。
　ゼルカディアＰでは、鋼獣や守護獣と意思疎通ができる人たちがいます。そういった人たちは【感応者】と呼ばれています。
　今までのゼルカディアＰのシナリオに参加されていた方が、同じスタンスで以降のシナリオに関わる場合、【感応者】として扱われます。
　道を究めた【感応者】は、鋼獣や守護獣の声を理解できる他、空間における認識能力が高まったり、他人の思考を勝手に読み取ったりするようです。異なる文化圏の言語を上手い具合に翻訳することができるため、交渉の場で重宝されるとも言います。
　【感応者】は感性に重点を置いた職業であるためか、詩人や文官に好かれる傾向にあります。
　シナリオ中では、感応者専用パートが用意されています。感応者専用パートに参加したＰＣは、強制的に【感応者】にアバターチェンジします。

～　ルール上の判定　～

１）【感応者】は、ゼルカディアＰの第一期～第二期までにおけるＰＣの立場と全く同一です。特にこれと言って、ルール上の変更があるわけではありません。
　ただ単に、鋼獣乗りという存在がこの世界では【感応者】として呼ばれている、と捉えてください。

２）ゼルカディアＰに新規参加される方は、【感応者】にはなれません。新規参加される方は自動的に殻星者パートに参加することになります。

３）同一シナリオ中に、感応者から殻星者にアバターチェンジすることはできません。


　
＜＜　殻星者が使用可能な武器とデライト殻　＞＞

～　武器　～

★フォーマルハウト
種別：武器・剣
攻撃属性：物理
レンジ：Ｓ
装備条件：殻星者
説明：星の力です。【フォーマルハウト】は、独自アバター【殻星者】の専用武器となります。また、【フォーマルハウト】は、殻星者がデライト殻を扱うための道具にもなります。

★シリウス
種別：武器・銃
攻撃属性：光
レンジ：Ｍ
装備条件：殻星者
説明：星の力です。デライトをビームとして発射することが可能です。【シリウス】は、独自アバター【殻星者】の専用武器となります。また、【シリウス】は、殻星者がデライト殻を扱うための道具にもなります。

★スピカ
種別：武器・杖
攻撃属性：物理
レンジ：Ｓ
装備条件：殻星者
説明：星の力です。デライトを球体状のバリアとして展開することが可能です。【スピカ】は、独自アバター【殻星者】の専用武器となります。また、【スピカ】は、殻星者がデライト殻を扱うための道具にもなります。


～　デライト殻　～

★アル・アプスゥ
技：アースバーン
特性：無し
説明：地核の守護獣【アル・アプスゥ】のデライト殻です。記録されている技は、【アースバーン】という魔法です。アースバーンを発動すると、地割れが起こり、地下深くから熱線を放射します。これにより、敵１ＷＡＶＥに複数回のダメージを与えます。また、周囲の地形に対して、ステート【地割れ】を付与することがあります。記録されている特性は、今のところ、まだありません。


＜＜　ＮＰＣについて　＞＞

　これまでに多くのＮＰＣが出てきましたので、簡単にではありますが、こちらにまとめておきます。

夕季　イヴェット：地球出身の特異者。ワールドホライゾンからワンダーランドに引っ越したが、今度はゼルカディアＰの騒乱に巻き込まれる。
ゼノス・ルーグ：ゴダム出身の特異者。夕季　イヴェットの伴侶。イヴェットと一緒にワンダーランドで穏やかに暮らしていたが、ゼルカディアＰの騒乱に巻き込まれる。
ウムルア・ト・タウィル：ＺＰ０２【ヒュペルボレア】の創造神。わけあって、現在は特異者に創造の力を託している。
オーガスタ・ルゥナライズ：ゴシック調のドレスを着た女性。鋼獣イドル・グガランナと契約している。一流の殻星者でもある。
ノベンバー・ブラインダネス：オーガスタ・ルゥナライズの弟子。影が薄い。基本的には解説役。
ヴェロニカ：イディエス帝国第三騎士。赤い髪の女騎士。他の世界を侵略するヒャッハー系女子。前回の戦闘でクサリクＭＫ２を失う。
ルードヴィッヒ：イディエス帝国第四騎士。男性。鎧で身を固めており素顔は誰も知らない。旧人類種の末裔。魔法が苦手。


＜＜　ゼルカディアＰ第三期のシナリオ内容　＞＞

　ゼルカディアＰ第三期は、【決戦】を行うシーズンです。
　全話を通じて、決戦系シナリオとなる予定です。
　なお、【ゼルカディアＰ】のシナリオは、【ゼルカディア】のシナリオをご存知なくても、問題なくご参加頂けます。
　シナリオガイドもしくはマスターコメントに記載されている情報は、ＮＰＣのイヴェットから聞いたもの（ＰＣが知っているもの）として扱います。
　以下は、アクションの補足となります。


１……盗賊団と戦う：
　盗賊団“河豚（ふぐ）の爪”と戦います。盗賊は５００人（５ＷＡＶＥ相当）おり、バイクや鉄球などで武装しています。
　このパートは【殻星者専用パート】となります。このパートに参加した方のパートナー機体とＬＣ、フェローは登場しませんので、ご注意ください。
　また、このパートには、味方ＮＰＣの夕季　イヴェットとラウラと銀髪の女の子が参加する予定です。


２……光獣と戦う：
　光獣ギルタブルルＭＫ２と戦います。ギルタブルルＭＫ２は、１００体（１ＷＡＶＥ相当）います。
　ギルタブルルＭＫ２と戦っている最中に、パートナー鋼獣に新しい技や特性が発現する可能性があります。
　このパートは【感応者専用パート】となります。【ゼルカディアＰ】に新規参加される方がこのパートに参加した場合、パート【１】に移動します。


３……ヴェロニカと戦う：
　帝国第三騎士ヴェロニカと戦います。ヴェロニカは近距離での戦闘を得意とし、遠距離での戦闘ではメラム低速浸透モードを発射してきます。しかし、メラム低速浸透モードはまだ試作段階にあるため、明確な防御手段があれば防げるようです。
　ヴェロニカのライフを２０％以下まで減少させると、ヴェロニカを倒したことになります。
　ヴェロニカを倒した場合、基本的には生け捕りとしますが、やむをえぬ事情が発生した場合、ヴェロニカは昇天します。生け捕り狙いの場合は、他のＰＣのアクションに警戒した方が良いでしょう。
　このパートは【殻星者専用パート】となります。このパートに参加した方のパートナー機体とＬＣ、フェローは登場しませんので、ご注意ください。
　また、このパートには、味方ＮＰＣのオーガスタ・ルゥナライズとノベンバー・ブラインダネスが参加する予定です。

　
４……創造する：
　このパートの参加者は、ストックされている【素材】を使用して創造を行います。
　現在、使用できる素材は以下の通りとなります。

★アダマント鉱石、ウンディーネ鉱石、サラマンダー鉱石、シルフ鉱石、ノーム鉱石、炭、エレクト草、太陽隕石、カニの甲羅、カニのハサミ、法螺貝、ドクドクハーブ、バインド土、アンタークチサイト、ルビー、アメジスト、黒曜石、エメラルド、古代のメダリオン、小さな月

　このパートの参加者は、【殻星者用の武器】か【リミットキー】か【施設】か【エクス系統専用アーマー】を創造することができます。
　【エクス系統専用アーマー】を創造する場合、好みの【素材】を投入した上で、【色】、【形状】、【機能】、【追加武装】の項目を設定し、アーマーの創造を行います。
（例……『素材：アダマント鉱石、色：黒色、形状：鋭利な形状、機能：撃つ、追加武装：長めの銃器』という設定で創造した場合、アダマント鉱石製の黒色で鋭利な形状の【ライフルエクスアーマー】が完成します。エクス系統専用アーマーは皆で共有するため、エクス系統の鋼獣であれば、作成したエクスアーマーに誰でも換装可能です）
　ちなみに、投入する素材と完成品のイメージが大幅に食い違う場合や、世界観から逸脱しすぎたものや複雑すぎるものを作ろうとすると、失敗作の【灰】が出来上がったり、イメージと異なるものが出来上がる傾向にあるようです。
　また、１シナリオにおいて、１アカウントにつき１つしか物品を創造することは出来ませんので、ご注意ください。
　アクション欄にて創造したい物品の指定が無い場合、ぬいぐるみ（武器）を創造します。
　このパートは【殻星者専用パート】となります。このパートに参加した方のパートナー機体とＬＣ、フェローは登場しませんので、ご注意ください。