※ 少しでも多くの皆様にシリーズをお楽しみいただくため、今回より定員を35名に拡大いたします。その代わり、パートナーの参加人数は「2人まで」となります。ご注意ください。
皆様、本シナリオガイドをご覧くださり、ありがとうございます。
本シナリオは、全4回を予定している小世界シリーズ<スカイドレイク>の、第3話となります。本シナリオは第2回『
<スカイドレイク>地上教団の脅威』終了からしばらく後の状況から始まりますが、お楽しみいただくにあたり前回をご存知である必要はございません。
今回は、これまでの舞台である
“冒険の島”ニュートラファルガー、
“学究の島”シテ・ヌーヴェル、
“鉄壁の島”ノイエスアイゼン、
“極北の島”ノヴォルーシに、地上教団の本拠地である
“第二の地上”ネオグラウンドが加わります。
▼“雲龍世界”スカイドレイクについて
スカイドレイクは、約300年前の
大沈降と呼ばれる天変地異により地上が全て雲に覆われて、人類の版図が
石龍島と呼ばれる空中島に限られてしまった世界です。
現時点では、5つの有人大型島とその植民島、そして幾つもの定住に適さない無人島の存在が知られています。
いずれの石龍島も高空に浮かぶため、本来は人類文明が発展できる環境ではないのですが、人類はマナとギアの技術により強制的な環境改造を行なうことで問題を克服しています。
もっとも、そのためには大量のマナストーンを使用する必要があります。石龍島は「ドラゴンが石化した」と伝えられるだけあって、それ自体が巨大な高純度マナストーンの塊ですが、自身の足元を採掘しすぎればいつ島が崩壊してしまうかは判りません。
そこで人々(特に社会に馴染めない荒くれ者たち)はマナのエネルギーで空を飛ぶ船
飛空船に乗り、無人の小型石龍島を探す冒険を始めました。彼ら
ドラゴンシーカーは、新たな石龍島を発見して一攫千金を手にすることを夢見て、激しい雷雨が続く雲や、その中に潜む飛行モンスターなどに命を奪われる危険も顧みずに冒険を続けるのです。
この世界には、
ニビル彗星と呼ばれる大彗星が近づいています。スカイドレイクには古くより
「箒星とともに地上に『魔』が現れる」なる伝承が伝わり、
地上教団と呼ばれる邪教が世界滅亡を吹聴してテロを起こしていたことから、彗星の落下が人類を滅亡させると信じている者も少なくはありませんでした。そして今、実際にニビル彗星がこの世界に落下する可能性が非常に高いこと、彗星が落下すれば実際に人類滅亡の危機が訪れることが示唆されています……これらは今までの特異者たちの調査からも、強く裏づけられています。
人々が半ば冗句めかして
終末の大彗星と呼んでいたニビル彗星は、本当に終末をもたらす彗星であったのです。
皆様は、特異者たちに協力を申し出た現地の探検家、
ジャックの口利きにより
ドラゴンシーカー・ギルドに登録した、という前提で行動を始めてかまいません。
ギルド登録者は、望むのであれば中古のオンボロ小型飛空船(Lサイズ・2人乗り)を入手し、パートを無視して冒険することも可能です……が、
航路から外れた冒険は極めて危険とだけは申しあげておきましょう。また、今から新たな冒険に出たとしても、成果が出る前に最終回を迎えてしまう可能性が高いこともご了承ください。
本シナリオでは、無謀または非常に危険な行為に対してはアバター死亡判定が行なわれます。以降、スカイドレイク世界を舞台としたシナリオでは、死亡アバターと同一アバターでの参加はできなくなりますのでご注意ください。また、行動次第では他にも特殊な行動制限が課せられる可能性がございます。
▼スカイドレイクとアバター
スカイドレイクのアバターはガイアのアバターと共通ですが、一部、ガイアとは設定や社会的地位に違いがあります:
・バウンティハンター
特に違いはありません。せいぜい、所属がギアーズ・ギルドではなくドラゴンシーカー・ギルドになる程度です。
・セージ
冒険の結果人体の一部をギア化する羽目になった者は、ドラゴンシーカーには珍しくはありません。しかし、一般人からはやくざ者と見なされ、畏怖されがちです。
完全な汽人は、石龍島では貴重な食料を消費しない労働力として、さまざまな場所で活用されています。ただ、通常彼らは誰かの所有物であり、自由意志を持つものは極めてまれです。
・アーティフィサー
バウンティハンター同様、特にガイアとの違いはありません。
・ピースメーカー
スカイドレイクでは、特別な意味があるアバターではありません。しかし、優秀なドラゴンシーカーとして名声を得るための条件は整っているでしょう。
・ストレンジャー
石龍島の濃密なマナは、一部の人類を変質させ、過酷な環境に適応させました。スカイドレイクにおけるストレンジャーは、全てそのような人物かその子孫です。
彼らはある種の疾患者と見なされ敬遠されがちではありますが、特に迫害されることもありません……ただ、環境耐性のために危険な状況での労働を期待されることも多いため、それを差別と取る者もいるようです。
・マージナル
スカイドレイクでは、存在を知られていません。通常は気にする必要はないでしょうが、状況次第では異世界スキルと同様に扱われるスキルもあるかもしれません。
なお、いずれのアバターであっても、ガイアのウィザード・ライセンスはスカイドレイクでは通用しません。とはいえアクション中に階級のアピールがあれば、GMが皆様の実力を判断する際の一助にはいたします。
【1】ネオグラウンド島を急襲する 難易度:5
中央雲塊と呼ばれる危険な積乱雲が発達した領域に浮かぶ地上教団総本山、ネオグラウンド島は、地上教団が最初に移住してから200年の間、ほぼ独自に繁栄を続けていた石龍島です。
現在、この島には地上教団最高幹部
ウィルバー・ジョンソンにより結成された、彼に忠実な空軍が存在しています。これまでの作戦でマナバリア発生装置の入手に失敗してきた地上教団は、じきにこの軍を動かして直接装置を奪取しようとするでしょう。
その前に彼らを急襲し、武装解除を行なうことが、本パートの目的となります。
メリッサの証言により、地上教団軍は、強力な大砲ギアを多数擁した3隻の大型空中戦艦、小型の大砲を持ちより小回りの利く10隻の飛空巡洋艦、個々の戦闘力は低めながら数の方が厄介な大小の武装民間船から成っていることが判っています。これに対し、ノイエスアイゼン空軍を中心とした多国籍軍とドラゴンシーカーによる傭兵部隊が攻撃を行なう予定です。
作戦を指揮する
アウグスト・フォン・シャルンホルスト空軍大将は皆様に、以下のいずれかの部隊に加わってくれるよう依頼しています。
(1)敵武装民間船と直接交戦して撃沈する航空隊(巡洋艦や戦艦と交戦してもかまいませんが、難易度は
6以上となります)
(2)敵軍艦に強行接舷して乗りこみ、乗組員を無力化する空兵隊(交戦と接舷までは軍がひき受けます)
(3)空戦後に島内に強行着陸またはパラシュート降下し、主要地域を制圧してウィルバーら幹部を拘束する陸戦隊
それ以外の行動も、皆様が軍に対して必要性を納得させることができれば認められるはずです(もちろん、仮に認めさせることができずとも、最低限の協力を受けつつ単独行動することはできますが)。
なお、地上教団軍は飛空船・歩兵ともに強力な武装を所持している一方で、兵士自体の練度はドラゴンシーカーと同程度でしかないことが判っています。
地上教団の施設内には、教団外には知られていない史料や論文が眠っているかもしれません。確保できれば【2】や【3】の役に立つ可能性がございます。
【2】マナバリア発生装置に関して行動する 難易度:3
ウィルバーは、深部雲マナ活性化現象と呼ばれるてい雲の下の激しいマナ反応の広がりに、彗星に含まれるマナが影響を及ぼすと危惧していたようです。
ウィルバーの理論によれは、もしも彗星が落下すれば活性化マナは暴走し、高空まで届く巨大な波となって全ての石龍島を襲うことになります。これこそが伝承にて語られる『魔』であり、この天変地異から人類を守るには、強力なマナ封印場で石龍島を丸ごと覆う以外の方法はない、とウィルバーは主張しているようです……これほどの巨大バリアを作れる装置は、人類が地上にいた頃の遺産であるマナバリア発生装置しかありません。
人類を守る方法が本当にそれだけしかないかはともかく、彗星マナが地上のマナに対する特殊な引力を及ぼしているらしいことは、シテ大学の
ピエール・ジョリオ教授らによる新型マナ炉の実験中の事故により明らかとなりました。何らかの対策が必須であることは間違いありません。
現在、皆様がいつでも入手可能なマナバリア発生装置は、ニュートラファルガー政府がひそかに保管していた、故障した2基のみです。これらに簡単な修理を施した後、ノヴォルーシ住民が宝として保管していた燃料シリンダーからエネルギーを供給してやれば、正常に稼動するようになります。
が、2基で守れる範囲はニュートラファルガー島の半分程度です。マナバリア発生装置を6基保持するノイエスアイゼン政府と交渉し、2基を貸し出してもらえば、ノイエスアイゼン島とニュートラファルガー島くらいは守れるようになります……が、より大型な石龍島であるシテ・ヌーヴェル島やノヴォルーシ島、そして各島周辺の小型植民島は見捨てねばなりません。
ノヴォルーシ住民やノイエスアイゼン政府との交渉団にアドバイザーや交渉役として参加しつつ、同時により多くの人を助ける方法を探るのが、本パートの主な目的となります。
マナバリア発生装置や燃料シリンダーは製造技術が失われ、いずれの島においても秘宝とされています。が、かといってそれらの島の人々とて、誰もが人類滅亡の危機に際しても門外不出の宝としたいわけではありません。各島で宝を貸し出す意義を説いたり、島内の利害を調整したりしてやることで、宝を貸し出してもらえるようになるはずです。
交渉の際には、外交官の補佐という形を取る表ルートから個人的なコネを活用する裏ルートまで、使えるものは何でも使うのがよいでしょう。直接的に交渉に関わらずとも、より多くの人を救う方法の提案ができれば、交渉はより有利に進むはずです……何か抜本的な対策法を思いつければ、8基のマナバリア発生装置全てを利用した作戦も許可されるかもしれません。シリーズ最終回の内容は、この提案により大きく変わる可能性があります。
また、凶暴なスカイフィッシュや飛竜の群れ、野良の空賊たちなどから交渉団を護衛する人材がいると、有難がられるでしょう。
【3】各種研究を継続する 難易度:2
もちろん、直接的に滅亡回避につながること以外にも、研究すべきことは多く存在します。
彗星軌道を可能な限り正確に計算し、被害予測に繋げるためには、広範囲に彗星観測基地を設置しなければなりません。まずは彗星観測基地の設置先を選定する必要があり、実際に設置を行なうとなれば設置作業員や観測要員を飛竜などの危険生物から護衛する必要があるでしょう。
また、深部雲マナ活性化現象に対する彗星マナの影響を予測するには、同様に彗星から引力を受けたて失敗した思われるマナ振動炉の実験を、もう一度行なってみることが効果的だと考えられています。そのためには実験炉の改良も必要ですが、本当に深部雲マナ活性化現象とマナ振動が同種のものであるかを確かめるのも重要です。危険なので誰もやりたがってはいませんが、誰かが深部雲マナ活性化現象のサンプル収集隊に立候補すれば、マナ防護つきの飛空船を用立ててもらえるでしょう……深部雲マナ活性化現象は強力かつ広範囲なマナ嵐ですので、飛空船の防護が保つかは定かでありませんが(今のところ、深部雲まで降りて戻ってきた者はいないと言われています)。
その他、パート【1】やパート【2】に関係のない調査や活動を行なう場合、便宜上こちらのパートをお選びください(関係するかどうか微妙な行動であれば、【1】や【2】でも、【3】でも、どちらでもOKです)。
なお本シナリオでは、『<スカイドレイク>地上教団の脅威』にて重要な情報や成果を入手なさった方々に招待を行なっております。
また、今回の参加者の方へも、同様の条件で第4回シナリオへのご招待を差し上げる予定です(同じ方が招待になるとは限りません)。それ以外にも、特別な立場や情報を入手できる可能性もございます。
皆様のご参加をお待ちしております。
▼参考1:プレイヤー情報の扱いについて
スカイドレイク世界には、現代ほど安価・高速ではないものの、ある程度発達した交通網と情報網が存在します。このため本シリーズでは、リアクション等で提示された情報は「次のシナリオ開始までに、何らかの方法で共有された」ものとしてくださってかまいません。また、どなたかに個別コメントにてお伝えした情報をプレイヤー的に入手なさった場合も、アクション中で改めて入手アクションを行なう必要はありません。
もしも皆様が調査結果を共有したくないような場合、アクションにその旨をご記載いただければ個別コメントにてお伝えする形式といたします。ただし、調査方法次第では秘匿できず、リアクション本編中に描写されてしまう可能性はありますことをご了承ください。
▼参考2:参加パートの変更について
以前のシナリオで特定の場所に向かった方が、今回のシナリオで別の場所で参加することは、原則として自由です(たとえば、前回ニュートラファルガーで行動したのに今回はノヴォルーシで行動する、など)。
ただし、特殊なケース(たとえば『単独行動してどこかに囚われた』等)ではGMより次回参加パートの指示がある場合があります。