シナリオガイド
雪女の母が発狂――妖の里と屋敷を防衛せよ!
シナリオ名:鬼斬刀の眠る山 第2話 / 担当マスター:藤村 悠生
妖魔山に囲まれた、八つの村を突如として襲った悲劇――。
駆けつけた特異者たちの手によって被害は最小限に抑えられ、
妖魔たちの去った翌日には新たに百六十名余りの生存者を発見することが出来ましたが
それでも小さな領土でのこと、犠牲者の数は決して少なくはありませんでした。
「……それじゃあ、始めるアル」
「はい。宜しくお願いします」
月子と並ぶ流野 美琴の神楽鈴の音が、墓村となった北西村に響き渡ります。
最も被害者数の多かったこの北西村には、領主の楠木 妥門の指示により、
各村での犠牲者約二百九十名の遺体すべてが運び込まれ、埋葬されることになりました。
美琴は妥門より、死者たちの浄化を頼まれ、今はその儀式を執り行っています。
月子には浄化の力はありませんが、今は懸命に黙祷を捧げていました。
「今までは、みんな妥門様の御屋敷裏に眠らせてくれたってのに……」
「生き残ったもんも、北西の奴は他の村に移れだとさ」
「移れったって、どこも受け入れる余裕なんざねぇだろ。妥門様のところにいさせてくれるんじゃあねぇのか」
美琴と共に、生き残った者たちも黙祷を捧げていましたが、そのうちの幾人かがひそひそと不安を漏らします。
「それがよぉ、今回、腕の立つ人らが助けに来て下すっただろう?
今夜そん人らを招待して、お屋敷で宴会をお開きになるんだと……」
「へぇ、妥門様もいよいよ、よそのお力を頼りだしたってぇことか」
「それにしたって、なにもこんな近々にそんなもん開くこたぁねぇだろう。
あの人は頭は回るが、時々人の情ってもんを忘れちまってんじゃねぇかってことがある。
こりゃあまた、いやなときに悪い癖が出たな」
「南の奴らは大喜びらしいがな。あいつらは元々、妥門様万歳な奴らだから……」
嘆息する彼等の傍では久野 市子も黙祷を捧げていましたが、彼等を咎める様子はありません。
(妥門ちゃん……大丈夫アルか……。
笑ってもいいんだってみんなに思い出してもらいたい言ってたケド、このままじゃ、ちゃんと伝わらないヨ……)
元より妥門への信頼の厚い南側の村々の者たちは宴会を楽しみにしているようですが、
北西村を始め、北の者たちとは明らかな温度差があることに、美琴は表情を曇らせました。
* * *
「妥門様、馳走のご用意が済みました」
「わぁ、すごいね。あんまり良い食材も無かっただろうに、よくやってくれた」
夕刻前。楠木邸の大広間――講堂には、限られた食材ながら趣向を凝らしたもてなしの料理が並べられていました。
「お前たちも忙しいだろうに、私の手伝いなんて、良かったのかい」
「ええ。だって妥門様ったら、野菜を洗うのにも式神様の力をお借りになろうとなさるでしょう?」
「そうですよぉ。私たちがお手伝いしなかったら、せっかくのおもてなしが台無しですよ。
せっかく村をお救いになった皆様をお呼びするって言うのに」
「何を言うの、私だってやる時はやるんだよ。……式神を使おうとしていたのは否定できないけどね」
妥門の言葉に、宴会準備の手伝いのため楠木邸へと自発的に集まっていた南村の者たちがくすくすと笑います。
「まったく、頼もしいね、お前たちは。……ついでに衣装合わせも頼もうかな」
そこの君、と妥門は村娘の一人を呼び、馳走の並ぶ部屋を後にしました。
「妥門様。お召し物でしたら既にご用意は済んでおりますが」
「うん。君にそういう話し方をされると、申し訳ないけどちょっと気持ち悪いな、沖君」
「……気付いておったなら、もっと早くに呼ばんか、たわけが」
村娘が――いえ、村娘に扮していた妖一門が組頭沖 常様が
不意に表情を冷ややかにして、ふんと鼻を鳴らしました。
「此度の件、わっちは――ワシはぬしに下げる頭なぞ持ってはおらんぞ。引き金はあの刀を浄化しようなどしたこと。
……おかげで雪影はもう虫の息じゃ。浜の刀も半分折られた。この三年の準備が、ぬしの気まぐれひとつで水の泡よ」
「読みが甘かったのは認めるよ。らしくない気まぐれだったこともね。
でもまさか、鬼斬刀の封印があそこまで解けかけているとは思わなかった」
「それについてはワシらも同感じゃ、咎めはせん」
楠木邸の外廊下を進みながら、妥門と沖はあまり目を合わせぬままに言葉を交わします。
「あの様子では、当初の結界はどのみち間に合わんかったじゃろう。
雪影の凍結もいつまで持つか……。もう形振りは構ってられぬの」
「選べる形振りが私たちに残っていれば、だけどね」
「あるじゃろう。わっちにはあるぞ。……ようやく僅かな希望にも巡り会えた。
ぬしもそうじゃ。ぬしの“気まぐれ”が、ぬしの望む風を呼んだ。信ずれば世が応えるとはよく言ったものじゃ」
「……どうだろうね。これは風なんかじゃなくて、ただの鏡かもしれないよ。
信じても信じなくても、結果が違ったなんて誰にもわかることじゃあないからね。
身の程をわきまえない報いが、本人にしか戻らないなんて決まりも無い」
「ぬしは相変わらず臆病じゃの。――じゃが、わっちの腹は、もう決まった」
二人は楠木邸の裏にある、墓地の前にまで辿り着きました。
「月子殿はわっちが貰いうける。……それでこの領地が滅ぼうとももう構わん。
三年前に滅んでいたはずのこの村の、夢まぼろしが解けるだけじゃ」
「わざわざ決別を言いに来たの?」
「決別するかはぬしの心次第じゃ。……いや、頭のほうかの」
再びふんと鼻を鳴らし、沖は村娘に扮するために被っていた頭の布を取ります。
そして亜麻色の髪の隙間から狐の耳を振るい出して、妥門へと問うような眼を向けました。
「ぬしが選ばぬというのなら、わっちもぬしを脅す他あるまい。
三年前のこと――ぬしに僅かでも負い目があるならば、ワシらの賭けに乗ってもらうぞ楠木妥門」
* * *
「あぁ……あぁ……、雪影……わたくしの子……。なんて無茶をしたのです……。あなたまで失ってしまったら、
母は、この母は……、なにをどれだけ殺しても……、あぁぁ……」
北西村での鎮魂の儀式が終わり、楠木邸での宴会もそろそろ終わるだろうという夜半。
妖魔山妖御殿では、床に伏せた雪影を前に、雪女の母が氷の涙を流していました。
「いけません……いけませんよ母上……。よくご覧になってください……。
私まだ生きております……。なんだかんだで、生きております……」
「この子を、わたくしの子を……あなた方ご一家が放置したと……、えぇ……
わたくしそう聞き及びました……。胸が……母の胸が……燃えております……。
化け狸を滅せよと……あぁ熱い……熱い……!」
「まっこと悪かったぜよ……。返す言葉もないです」
見開いた双眸の白目まで黒く染め、涙に血を混ぜて睨みつける雪女に、浜一家若頭の風狸・与一郎は頭を下げます。
「そんなイカレ女に謝る必要なんかないッスよー浜の兄貴。大体、雪太郎見殺しにしたのはあんただろ」
「し、白ちゃん……、やめなよ……」
雪女を睨みつける伊達一家若頭のいづな・白子を風狸の龍虎が宥めますが、
当の雪女本人は胸を掻き毟りながら、血と氷の流れる目で与一郎を凝視するばかりです。
雪影は雪女を宥めようとしてはいますが、布団から身を起こす力もありません。
今はそうして伏せた雪影を、妖一門の頭目たちがぐるりと囲んでいる状態でした。
「母様、違うの。浜の兄様は雪影の兄様を助けたの。
もし浜の兄様が行っていたら、雪影の兄様はきっと力を使い果たしていたの」
「……だが、それで、刀の封印はふかんぜんなものとなった」
与一郎を庇うように玉兎が言ったあと、猩々の和正が言い放ちます。
西の村で奪取した刀は、雪影の力によって今は鞘ごと凍結させられていますが、
刀を覆う氷にはすでに亀裂が走っていました。
その亀裂を食い止めるため、雪影は床に伏せながらも今も力を振り絞り刀を凍らせ続けています。
そんな雪影を責めたともいえる和正の言葉に、和正へと厳しい視線を送ったのは、雪女ではなく与一郎でした。
「黙っとれ和正。……おまんはまた持ち場ぁ離れたそうじゃの。
矜持のひとつも持たん猩々が、どこでなにしちょったか言うてみぃ」
「おぅおぅ浜の坊主。兄者が気に食わねぇのは構わねぇが、今のは猩々全部をまとめて貶したように聞こえるぜ」
「……ほう。馬鹿な猿でもそんくらいはわかるんか。おみそれしたの。こりゃあ失敬」
「いけない……いけませんよ与一郎に大政殿……。
私たち種族は違えど、この山に集った同じ一門じゃあないですか……。母上もどうか……気をお納めに――」
雪影が再び雪女を諌めようとした時です。
凍結させていた刀が、かたかたと震えてその氷にぱきりと大きな亀裂が入ったかと思うと、
熱い、熱いと繰り返していた雪女の涙から、にわかに煙がたち始めました。
血の混じる涙が雪女自身の頬を焼き、氷の鱗のようにその肌に広がっていきます。
「いけない――いけない母上!」
「アァァアァ……熱イアツイ熱イ熱イニクイ憎イィイィィ――ッ!」
雪女が髪を振り乱して叫び、妖一門の頭目たちが一斉に刀を構えましたが、
すぐに雪女の咆哮から発せられる猛吹雪が部屋に吹き荒れました。
激しい風が止んだ後、凍りついた部屋の中には雪女の姿がありません。
――そして雪女とともに、凍結させていた刀までなくなっていました。
「あの刀の穢れにあてられたッスか……! チッ……もともとイカレてるから気付くのが遅れたッス……!」
「沖の姉御は――あぁ畜生! 妥門坊のとこか!」
白子と大政が凍りついた障子を慌ててこじ開ければ、
妖御殿のすぐ真下から山深くに向かって、木々が走るように凍りついていくのが見えます。
妖魔山には穢れに侵された雪女の咆哮が時折響き、白子と大政は耳と頭を押さえました。
「まずい――あっちには里があるッス!」
「“呼んで”やがる――これじゃあ形見刀が集まっちまうぞ……!」
「刀だけじゃないッス……! あたしらはとにかく、雪童子たちはこれじゃあ――」
白子と大政が同時に言って、二人はハッとして駆け出しました。
大政と白子は妖魔山内にある妖の里へ向かったのです。
「いけません……いけませんね……。これは私の不始末です……。
これと決めたお役目だけはきっちりかっちり最後まで貫くのが、私たち雪の一家の……
一家の唯一の……カクン……カク……家訓――ツラ、ツラヌ、」
「雪影の――よすんじゃ、おまんにはもう、」
雪影はどうにか身を起こし、自身の刀を手に持つと、よろよろと歩き出しましたが、
その双眸は雪女の母のように黒く染まりかけており――。
よろめく雪影の背を見つめながら、与一郎は静かに自身の腰の刀へと手を添えたのでした。
担当マスターより
こんにちは、藤村 悠生です。
本シナリオは大和のとある地域、妖魔が常に闊歩している穢土のような山々とその周辺を舞台に、
全五話を予定して展開しております。
第1話ご参加の皆様にはご招待を出させて頂いています。今回ご参加頂いた方には、次回のシナリオでご招待を出させて頂きます。
まったりお付き合い頂けましたら、また、少しでもお楽しみ頂けましたら嬉しいです。
第二話にあたる今回は、穢れにあてられ正気を失った雪女たちに対処するシナリオとなります。
穢れの影響で憎しみに飲まれてしまった雪女と、雪女の叫び声によって錯乱した力の弱い雪童子たちが、主に妖御殿方面から、妖一門が預かっている妖魔山内の里へと向かっています。
また、それにつられた形見刀の妖魔が、妖魔山奥深くから集まってくることが考えられます。
・妖の里の防衛にあたる
・楠木邸の防衛にあたる
・防衛以外の行動
活動パートは以上の三つになります。
また今回のシナリオに限り、上記防衛パートと別に宴会に参加するアクションをかけて頂いてもダブルアクションにはなりません。
時系列としては、宴会のあとに事件が発生します。
こちらの宴会にご参加頂けるのは、第一話にご参加下さり、村を護る行動にあたってくださった方のみとなります。
また、宴会には必ず参加しなくてはならないわけではありません。宴会に参加せず村の中や妖魔山を訪問、探索するなども自由に動いて頂くことが可能です。こちらについても本シナリオに限り、第一話からご参加の方はパート前の自由行動についてのアクションもダブルアクションとはなりません。
詳しくは下記の『第一話ご参加の方のパート前行動について』をご覧ください。
もし第二話ではじめてご参加下さる方がいらっしゃいましたら、そちらの皆様が防衛パートを選択される場合は事件発生後の救援要請に応じて駆けつけて下さったところからのご登場となります。第一話の出来事を全く知らぬまま駆けつけたとすることも可能ですので、お気軽にご参加頂ければと思います。
それでは、以下に各情報をまとめます。
■妖の里の防衛にあたる■
妖魔山の山中にある妖の里へ駆けつけて防衛するパートです。
雪女発狂の報せは、宴会の後半、夜も更けた頃に妖一門の龍虎によってもたらされます。
宴会に参加していた場合は、龍虎の案内で妖の里へ向かうことになります。
妖の里は妖御殿と同じ結界が施されているため、妖一門の案内があるか、結界抜けの布がなければ妖の里には辿り着くことができません。美琴も宴会に参加しているため、報せ後は龍虎の案内で里へ向かいます。
宴会に参加せず村々に滞在していた場合や、第二話からのご参加で美琴の救援要請を受けて駆けつけて下さった場合は、宴会組よりは一足遅れて、後から訪れた市子の案内により里へ向かう形になります。
龍虎の案内で駆けつけた頃には、雪女たちは既に里の周辺に辿り着いていると推測されますが、里は結界に守られているため、里の外から来た雪女と雪童子たちは里の中には簡単に入ることができません。
しかし、元々里の中にいて錯乱してしまった雪童子や力の弱い妖たちは、そのまま里の中で暴れてしまいます。
妖の里の外側で雪女に対処しながら、里の結界内の雪童子たちも対処する必要があります。
妖の里は、妖一門が妥門より統治を任されている、妖魔山の山中に隠された集落の総称です。山中のある程度拓けた場所に幾つかの集落が点在しており、それぞれが木の防壁でぐるりと囲まれています。中央集落は山の麓の八つの村ほどではありませんが、それなりの広さがあります。
普段は妖一門の各一家がそれぞれの集落に常駐していますが、村人は基本的に人間です。しかし、妖魔山内の里に住む者たちなだけあり、彼等はそれなりの自衛が可能で、里内には刀などの武器が比較的豊富にあります。
ただ、里内の刀も穢れにあてられないとも限りません。自衛は出来ても、里の者は穢れにあてられた妖を倒すことは出来ません。
里内で穢れにあてられた者や物は、結果外に出してもまた中に侵入できてしまいますので何かしらの対処が必要です。
龍虎の案内で駆けつけた時点では、里の結界の外で大政が雪女を足止めしている段階になります。
白子も里内にはいますが、里にいるある少年の護衛をしており、錯乱した妖の対処そのものには手が回らない状態です。
雪女はどうやら結界に引きつけられているようです。攻撃をある程度耐え凌げば、もうひとつの大きな結界である楠木邸のほうへ移動していくと考えられます。
母を名乗る雪女の力は強力ですが、正気を失っているので冷静な戦い方はできません。また、穢れにあてられているため、浄化の力である程度弱体化させることが可能です。
雪女は現在、自身の刀と共に凍らされた西の刀も所持しています。この二振りの刀、特に西の刀を奪取すれば、雪女の脅威はかなり削減されると考えられます。
倒しきるか、夜明けまで耐え凌げば防衛成功となります。
楠木邸の防衛が失敗した場合、雪女の発狂度が増し、攻撃は里に集中することになります。
ただし、片方の防衛に失敗する前に西の刀を奪取していた場合は、防衛失敗時に雪女は大きく弱体化します。
なお、奪取した刀はほとんど使いものにはならない状態にあります。
■楠木邸の防衛にあたる■
宴会中だった楠木邸を防衛するパートです。
楠木邸でひらかれる宴会には、村人たちも参加しています。
雪女発狂の報せは、宴会の後半、夜も更けた頃に妖一門の龍虎によってもたらされます。宴会にご参加の方は龍虎の報せの後、妥門と共に楠木邸に残ります。
異変発生時、市子は北西村に滞在しており楠木邸への到着は遅れます。宴会に参加せず村々にご滞在だった方や第二話よりご参加の方で、こちらのパートを選択された方は市子が駆けつけるのと同時か、それより後に楠木邸に到着する形になります。
到着時間はパート前行動によって前後します。
妥門は結界を張った上で、雪女に対してもある程度の抵抗はします。市子は到着後、妖の里への案内をします。時間差で楠木邸を訪れる者が里への案内を必要としていれば、余程妥門が窮地でない限りは市子が対応します。
現在、八つの村には結界がないため、雪女がそちらに向かうことはまずありません。位置関係的にも、楠木邸が村々の砦のような役割を果たします。
雪女はどうやら結界に引きつけられているようです。攻撃をある程度耐え凌げば、もうひとつの大きな結界である楠木邸のほうへ移動していくと考えられます。
母を名乗る雪女の力は強力ですが、正気を失っているので冷静な戦い方はできません。また、穢れにあてられているため、浄化の力である程度弱体化させることが可能です。
雪女は現在、自身の刀と共に凍らされた西の刀も所持しています。この二振りの刀、特に西の刀を奪取すれば、雪女の脅威はかなり削減されると考えられます。
倒しきるか、夜明けまで耐え凌げば防衛成功となります。
妖の里の防衛が失敗した場合、雪女の発狂度は増し、攻撃は楠木邸に集中することになります。
ただし、片方の防衛に失敗する前に西の刀を奪取していた場合は、防衛失敗時に雪女は大きく弱体化します。
なお、奪取した刀はほとんど使いものにはならない状態にあります。
■防衛以外の行動■
異変前のみの行動や、他の防衛パートの枠にはあてはまらない行動を起こすパートです。
妖御殿や妖の里など、結界で隠された場所には限られた方しか辿り着くことは出来ませんが、周辺の探索については可能です。
村への訪問や、復興の手伝い、村人との交流なども可能です。
防衛ではなく、移動する雪女を山中で叩くなど防衛外戦闘の方もこちらになります。
夕刻から宴会の途中までは、沖は楠木邸に滞在しています。しかし用が済めば、北西村にいる月子の元へ向かいます。
■第一話ご参加の方のパート前行動について■
今回二度目のご参加の方に限り今回のみ、異変前のフリーと異変後の対応という、いわゆる2シナリオ分の行動もとることができるようなイメージとなります。
今回のパート前行動は、数週間前から復興を手伝っていた、当日朝に儀式に駆けつけた、宴会を盛り上げるため準備していた、宴会中にこういう質問をした、復興を手伝ってから宴会に参加した、復興を手伝って儀式にも宴会にも参加した、宴会を途中退席して村へ向かった、などなど、パート開始時のご自身の位置、立場や状況、戦闘参加のタイミングなどをいくらか調整できるものにもなっております。
第一話後から妖魔山の異変に気がつき楠木邸に駆けつけるまでの間(宴会に参加される方は、龍虎の報せが入るまでの間)が、パート前の期間にあたります。
市子は北西村にいますが異変に気付いても報せてくれませんので、異変時に宴会場にいらっしゃらない方はご自身で異変に気がつく必要があります。
なお、第二話の宴会当日では、第一話の出来事から約三週間が経過しています。
妖御殿内からスタートされる方は、パート前に御殿内での自由行動をとることも可能です。御殿からスタートされる方がいらっしゃる場合にのみ、沖はその方をもてなす食事の場を設けるつもりでいます。その食事の場に参加してもしなくても妖一門の誰とでも接触することができますが、当日の夕刻には沖は妥門邸に向かいます。沖と同行して楠木邸へ入ることは可能ですが、楠木邸には村人も集まっているため妖・鬼アバターの場合は対策が必要となります。
宴会中に雪女発狂の報せが入るというのはPL様情報であるという点のみご注意頂けましたら、パート前行動についてはかなりの長時間からほんの数時間の滞在まで、ご自由にアクションをお書き頂くことが可能です。
MC様がパート前行動のみでLC様が戦闘のみ、またはその逆などのご参加でも大丈夫です。
パート前行動にあたり文字数の追加は必須ではありません。ですが、追加分でたっぷり書いて下さった場合は、描写もたっぷりお返ししたいと思います。
勿論、パート前行動をせず、宴会中に報せを受けたとして、アクション全てを戦闘に集中させて頂くことも可能です。
★NPC補足★
・流野 美琴/巫女:宴会に参加します。
・月子/巫女:北西村にいます。
・楠木 妥門/領主:宴会をひらきます。
・久野 市子/忍者:北西村にいます。
・沖 常様/妖:宴会に紛れていますが途中で北西村に向かいます
・雪影/雪男:瀕死です。雪女の元に向かおうとしています。
・与一郎/風狸:二刀流ですがいまは片方の刀は折れました。
・白子/いづな:妖の里で何かしています。
・大政/猩々:妖の里の外で雪女を足止めしています。地割れなど起こせます。
・和正/猩々:異変後、消息不明。沖を探しに向かったと思われます。
・茶太郎/猫又:刀を取り上げられ、楠木邸で捕らわれつつ伏せっています。
・龍虎/風狸:楠木邸への報せ後、妖の里へご案内します。案内後は白子の元へ。
・雪女の母:発狂中。女郎様、母などと呼ばれ一部の妖に慕われています。
・真雪&深雪、雪女姉妹:妖の里内にいます。
その他の妖たちの所在と行動は不明ですが、普段より頭目以外の妖は拠点を里に置いています。
***
以上になります。
ややこしい状況、条件となっておりますが、その分、どのような道筋でシナリオを達成するか(或いは失敗となってしまうか)によって、今後の展開が細部を含め大きく変わって参ります。
皆様の行動ひとつひとつが複雑に影響していくシナリオとなりますので、どうか楽しくご参加頂けましたら幸いです。
※パートに限らず、難易度は行動により上下いたします。
・妖の里の防衛にあたる 【現在のMC参加人数:15】
村の人たち、宴会をよく思ってない人もいるネ。ワタシ、そういう人たちも説得して、妥門ちゃんのところにつれていくヨ! 宴会に参加して、笑ってくれたらその人たちも元気でるデショ。盛り上げるための舞くらいなら踊れるアル。……報せの後は、妖の里に向かって結界を強化するアル! 里の中央に人を集めて、そこに小さな結界を張るネ。そうしたら、外の結界が破られた時も少しは時間を稼げるヨ!
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・楠木邸の防衛にあたる 【現在のMC参加人数:8】
わたくしは、北西村で住民の身支度を手伝います。北西村は墓村となりました故、万が一に備えしばしのあいだ、住民は他の村に移ってもらう必要があります。支度の進みを見ながら北西村の者の話を聞き、夜になれば家屋を失って寄合所に避難している者たちが眠れているかを確認します。確認後、妥門様の御屋敷方面――妖魔山の凍結を遠目に察知し、御屋敷へ駆けつけたあとが皆様を里へご案内いたしましょう。戦闘については妥門様の安全を第一、第二に妥門様の命令に従って行動します。
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・防衛以外の行動 【現在のMC参加人数:7】
わっちは、御殿でもてなしの席を設ける。客が来るやもしれんからの。その後は妥門の屋敷に向かって、宴会に紛れて正気の鬼がいるという話を確かめるつもりじゃ。茶太郎の様子もきになっておるしの。……様子がわかれば、その後は月子殿を探しに村々に向かおう。今日のところは無理に攫う気はないがの、少々話したいことがある。村人に騒がれぬよう、村娘に化けるつもりじゃ。
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