シナリオガイド
目指そう、たどり着くべき場所を。
シナリオ名:ファントムジェネラルの呪讐星域 第五回 / 担当マスター:天ノ土竜
調査船団は多くの犠牲を出しながらも海賊の襲撃を乗り切ることができました。
しかし、
『呪われた者らは呪われた星ごと——この星域ごと消えるべきだ。消えることのない呪怨と共にな!』
——海賊の首領のその最後の叫びは、調査団の乗組員の間に重苦しく広がりました。
目的の小惑星は破片でありながらワラムに近い質量があり、その半分は氷に覆われていました。
部分的に捉えられた画像によるとその氷の下には破壊された建築物が500年前の姿のまま眠っているものもあるようでした。
ですがその小惑星にたどり着くまでの航路は強く歪められていました。
周囲の空間に禍々しい波動を放ち漂う『ファントムジェネラル』——その巨大戦艦は、かつてのエクターム軍の軍艦でした。
今は無数の「繭」を全体に纏わせ、多くの触手を蠢かせた変異星獣の塊となって小惑星の周囲を漂っているのです。
怨念を膨れ上がら続けていた存在は、今はサイージャの歌声によって脈動しその負のエネルギーを強めていました。
「サイージャの歌がファントムジェネラルに作用している……?」
調査船団の正宇宙開拓士らは息を飲みます。
サイージャの歌声はこの宙域のあらゆる生命に寄り添う性質を持っていました。
ワラムやエクタームの人々の想いと同じように、強い想いであればそれを増幅させるようでした。
ワラムの反乱が大きな混乱となったのも、サイージャが「人々の願い」に反応しそのエメルギーを高めたようでした。
ブルーズは今回の調査船団の裏の目的が『ファントムジェネラル』の討伐であることを認めました。
「ここにいる乗組員全員であの場所にたどり着けることを信じる」
ブルーズは小惑星の画像を背に、ワラム人、エクターム人、そして”コロニー帰り”である特異者の乗組員に向けて敬礼しました。
そして『ファントムジェネラル』への攻撃が開始されました。
その中でただ一人——ワラムの騒乱の中で母親であるデリア夫人が死亡したことが伝えられたトルキアスは、激しく動揺していました。
「エクターム人の反乱分子が母さんを……」
一方で、ワラムの荒野にある政府の研究施設でブラン・ゴーラとナルドの会見が行われ、ナルドとシャルバーニらはブランからこの星の現状を知らされました。
「俺たちは——このワラムさえ失うのか」
ワラムの惑星爆発の危険性にナルドは言葉を失いました。
ブラン・ゴーラは今回の反乱をきっかけにワラムの統率者を退く決意をし、後継者を決めようとしていました。
自分たちになにができるのか、何をする必要があるのか考えなければなりませんでした。
ですが、それまで政府側として動いていたロードリィ・ローズ率いる【ファングトゥース】ファミリーが研究施設の襲撃を開始しました。
ロードリィの主張は
「施設を破壊されたくなければ、ブランとナルドの連名でこの私を次期統率者に指名すると宣言しろ」
というものでした。
——ワールドホライゾン。
紫藤 明夜市長は、ある危機感を強めていました。
「もしもワラムの惑星爆発か、それに近い異変が起こればゲートに異常が起こるかもしれない——」
明夜としては特異者らの行動とともにワラムが選ぶ未来を見届けたいという気持ちはありました。
ですが、異変が起こる前に【ワープドコスモス】から全ての特異者を呼び戻す必要がありました。
担当マスターより
お世話になっております、天ノ土竜です。
最終局面を迎えました。
ファントムジェネラル討伐に向かうにあたり、予備隊や見習いの多くの者がそれぞれ正宇宙軍、正宇宙開拓士所属となり、体制が整えられました。
大量破壊兵器”毒蜘蛛”を使っての最終的な作戦に向かう攻撃隊と、ファントムジェネラルからの攻撃から調査船団を守る防衛隊と分れて行動が開始されます。
正宇宙軍の突入班と正開拓士の整備班とが中心となってファントムジェネラルに転移し、内部に侵入します。
ファントムジェネラルも本体の一部を切り離すようにして変異星獣が調査船団に向けて転移してきます。
彼らには思考はありません。「呪」という思念のみです。
星獣の特性である高いマギウスの能力とスポーンの戦闘力を持っています。
切り離されて襲ってくる変異星獣は一体一体の戦闘力はそれほど高くはありませんが、数が多く本体への接近を邪魔します。
本体内部に特に強い波動を放つ存在がいます。ある程度ダメージを与えることで内部に突入する隙を作らなければなりません。
”毒蜘蛛”を内部に放ち物理的破壊と化学兵器で生体に影響を与えて変異星獣の無力化を行います。
ワラムの荒野の研究施設では不穏な事態が起こっています。
この研究施設では惑星爆発回避の研究がされています。破壊されるわけにはいきません。
重要なのは地上からかなり深い位置に観測用のダクトが数多く地中に張り巡らされていて、それらを統制している制御室です。
何人かの研究員が制御室で作業をしていてムーン博士もそこにいます。
ワラム中央では正常な精神を取り戻した者と混乱した者との間で騒乱が続いています。
人々の精神や感情がサイージャの歌に影響し、そのサイージャの歌が更に何らかの作用を引き起こすようです。
全ての人が影響を受けるわけではありませんが、強い圧迫感に抵抗する必要があります。
正宇宙軍は少しずつ正常な判断力を取り戻しているので救助の要請に応じます。ただ一部の警備兵が暴走している状態です。
どんな結果になったとしても、時間の経過とともにゲートの維持が不安定となります。
早期にワープドコスモスからワールドホライズン戻る必要があります。
この世界を去るまでに何かしておきたいこと、誰かに何か伝えたいことがありましたらアクション欄に記入してください。
それぞれの行動してきた場所で、悔いが残らないよう思い切って動いていただければと思います。
●行動できる場所
【1】攻撃隊としてファントムジェネラルへ向かう
十数体の”毒蜘蛛”をファントムジェネラル内部に侵入させ、遠隔操作による「自爆」を引き起こす必要があります。
”毒蜘蛛”はトライポッド並みの大きさで志願者が乗り込んで操縦します。本体には化学兵器が内蔵してありますが、「自爆」以外で破壊された場合は無効化します。
ファントムジェネラル側は部分的に強力な「盾」を作り出して阻止しようとします。
”毒蜘蛛”部隊を守りながら本体に接近しダメージを与えることで「盾」を弱める必要があります。
【2】防衛隊として調査船団を守る
ファントムジェネラルから多くの変異性獣がファーピースとブレアファルスに向かって来ます。複数の動物や人が合体したような奇妙な姿を持ちます。
ファーピースが「盾」となってブレアファルスを守ります。
変異性獣は精神攻撃を仕掛けて来ます。強い幻覚を見せられる場合があり、警戒する必要があります。
【3】ワラムで市民の避難活動を行う
政府が隠している真実に対し市民の不安がサイージャの歌声によって強められ、また警備兵側の市民に対する恐怖心が強められて混乱が起こっています。
少しでも早く事態を沈静化して人々の精神を安定させる必要があります。
【4】荒野の研究施設を【ファングトゥース】から守る
前回荒野の研究施設に居た方、研究施設についての情報を得ている方、またそういった方から連絡を受けた方はここで行動することができます。
【ファングトゥース】は強力な銃器を使用して襲撃してきます。彼らから研究設備と研究員を守る必要があります。
研究施設側もそれなりの防衛設備があり、「特殊治安管理情報室」のメンバーで対抗します。
【5】特異者の手伝いをする
今まで参加されていない方でも手助けを希望する方や、前回の参加者からの応援の要請を受けたとして新たに参加することができます。
明夜市長から状況や危険性を知らされた上でゲートをくぐることが許可されます。
序章「惑星ワラムと死灰星雲」〜「ファントムジェネラルの呪讐星域」第三回までに参加されていた方が今回参加される場合は「そのままその場所にいた」として行動することができます。
【6】その他で行動する
上記の内容には当てはまらない行動です。
※行動によって難度は高くなります
●注意事項
※MCとLCを別々のパートで行動させることはできません。
また同じパート内でも目的が異なる行動はできません。ご注意ください。
※ゴダムと同様にワープドコスモスにも「黄金の蜂蜜酒」と同じ成分の「EVAシロップ」があります。
宇宙空間での行動が可能なアバターや装備をお持ちでない方に支給されます。
必要な方は【EVAシロップ支給を受ける】とアクションに明記してください。
ただし「EVAシロップ」と「黄金の蜂蜜酒」は共に効果が不安定で早くに効果が切れる場合があります。
宇宙空間での行動を予定されているかたは装備の確認をお願いします。
・攻撃隊としてファントムジェネラルへ向かう 【現在のMC参加人数:5】
正宇宙軍として”毒蜘蛛”の操縦を志願する。少しでも早く本体に取り付き、破壊しながら内部に侵入する。
「ここまできて手ぶらで帰れるか! こいつを倒してあの小惑星への道を作る!」
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・防衛隊として調査船団を守る 【現在のMC参加人数:8】
いろんな生物が呪いで歪められたような姿をしている……。
元は星獣みたいだけれど、彼らもこんな宇宙は望んでいないはず。
安らかに眠って……お願い。
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・ワラムで市民の避難活動を行う 【現在のMC参加人数:8】
できる限り市民の人々にはわかる範囲で真実を伝えて冷静になってもらおう。
宇宙であったこと、そしてまだ未来はあるということ。
この星のことをみんなで考えられるようお手伝いをしよう……。
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・荒野の研究施設を【ファングトゥース】から守る 【現在のMC参加人数:5】
おいおい、ロードリィの野郎、やってくれるじゃねえか。
この施設は希望をつなぐ場所なんだからさ、頼むよ。
これ以上お前の思い通りにさせねえよ。
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・特異者の手伝いをする 【現在のMC参加人数:0】
ワラムの市街はかなり混乱しているみたいだな。
とにかく、暴走している連中をおとなしくさせよう。
他に手が足りないところはどこかな?
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・その他で行動する 【現在のMC参加人数:5】
(行動によっては難度が高くなります。ご注意ください。)
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