クリエイティブRPG

「大きな質量の小惑星があります」
　小惑星群調査船団は、目的の星域に到達しつつありました。
　宇宙開拓士のチームが、５００年前に惑星爆発を起こした惑星エクタームの最大級の欠片である小惑星の位置を特定しました。
『ファーピース』と『ブレアファルス』の乗組員の間に歓声が湧きます。
　多くの資源を有するその小惑星こそが今回の調査船団の目標であり希望でした。
　ただそこは死灰星雲の影響を強く受け、『ファントムジェネラルの呪讐星域』と呼ばれる危険な場所に最も近いところでもありました。

「——しかし、その前方に何かが立ち塞がっています」
　空間を歪めて漂うその存在はまだ全容が掴めません。
　その時、後方からは別の船団が接近しつつあることがわかりました。

「宇宙海賊です！」
　調査船団の乗組員の間に強い緊張が走りました。
「『ブレアファルス』はこのまま小惑星に向かうから『ファーピース』は海賊の殲滅よろしくね」
　調査団のリーダー、シヴァル・ブルーズは普段通りの調子で指示を出しました。


　惑星ワラムでは、スラム街でのファミリー同士の抗争は今は沈静化していました。
　しかし、政府のやり方に疑問を持ち始めた市民は音楽家のパーシィ・モリアの元に集い、ワラム中央の管理局周辺で政府の説明を求める声を上げ始めていました。
　
　そんな中、市内のモニターにエクターム人のリーダー、ナルド・オーサーの姿が映し出されました。
『ワラムの統率者ブラン・ゴーラとの話し合いを求める』
　反乱を起こしたとされるエクターム人のリーダー、ナルドとその仲間である【メガマウス】ファミリーは地下から市街地に接近し、「協力者」によって通信系をジャックしたのです。
　それに対しワラム政府の実務を行っているボルテスタ・ゴーラが返答をしました。
「どうしたんだい、ナルド。私たちは良い友人同士だったじゃないか」
　ボルテスタは柔かに呼びかけますが、ナルドは笑顔を見せませんでした。
『お前には用はない。あくまでブラン・ゴーラとの話し合いを求める。これからそちらに向かう』
　ナルドの画像は切れました。
　それを聞いていた市民らもブラン・ゴーラへ話し合いに応じるよう呼びかけを始めました。
　同時に、それまでワラム市内の治安維持に協力していた【オクトパスボーン】ファミリーの傭兵部隊が各地でナルドらの援護に動き出しました。また、警備兵の一部にも反乱側に加わる者が出始めました。
　市民の前で恥をかかされたボルテスタは怒りを露わにしました。
「エクターム人の巣を焼け！」
　ボルテスタは宇宙基地に無人衛星からワラム地上のスラム街に向けて攻撃する指令を出しました。
『申し訳ありません、　システムの一部が書き換えられてプロテクトがかかっています。解除するまでもう少し時間がかかります』
　その宇宙基地からの返答にボルテスタは焦りました。
「少々分が悪いようですね」
　ボルテスタの傍には【ファングトゥース】ファミリーのロードリィ・ローズが控えていました。
「とにかく一刻も早くナルドらを捕らえて今度こそ始末しろ」
「若干荒っぽい手段を使っても構いませんかね」
「多少の犠牲は仕方がない。任せる」

「ナルドと会おう」
　ブラン・ゴーラがようやく決断し、ワラム中央の議会室へ向かおうとしていました。
　デリア夫人もホッとしたようにブランと一緒に行こうとしました。
　その時、ワラム中央の市内の複数の箇所で爆発が起こり、建物が破壊されました。
「反乱分子が過激な行動に出ました。こちらに避難してください」
　ブラン・ゴーラとデリア夫人は、【ファングトゥース】の男らに管理局の奥へと強制的に誘導されていきました。

お世話になっております、天ノ土竜です。
ゴダムの小世界、ワープドコスモスを舞台とした「ファントムジェネラルの呪讐星域」シリーズ第四回です。

対立の元となってたボルテスタの勢力とスラム街のエクターム人勢力との全面的な対立となります。
市内は【ファングトゥース】の工作により再び混乱状態になり、ボルテスタはナルドに全てを被せて事態の収拾を諮ろうとします。
スラム街でも【メガマウス】ファミリー以外にも武器を手にしたエクターム人らが一斉に立ち上がり、【オクトパスボーン】ファミリーの傭兵部隊と共に政府側の警備兵と衝突します。
ボルテスタは警備兵らにワラム地上でのフォトン武器の使用を全面的に許可しました。
一般の市民は騒乱に巻き込まれないよう避難させる必要がありますが、ワラム政府側は市民のことを気にかけている余裕がないようです。

プラメヴァは宇宙艇から地上の【オクトパスボーン】の傭兵部隊に指示を出しています。プラメヴァ自身は「協力者」と共に宇宙基地から出撃する正宇宙軍を牽制するようです。

一方、ビリシャック・ムーン博士は仲間の研究員と共に荒野の政府側の研究施設に軟禁されてワラムの地下の調査をしています。
『特殊治安管理情報室』はワラム中央の騒乱には関わらず博士らを監視しているようです。
助手のローブは博士を助けに向かおうとしています。


調査船団側では宇宙海賊との決戦となります。
海賊船はすぐ近くに転移してきて船を乗っ取ろうとします。海賊の首領自ら『ファーピース』内に乗り込んできます。
前回の襲撃より人数も多く、海賊はほぼ全員スポーンの高い攻撃能力を持っています。
正宇宙軍は主力を『ファーピース』に固めて応戦します。
『ブレアファルス』は海賊の追っ手を振り切って先に進もうとしますが、それでも一部に追いつかれます。
海賊の目的は調査の阻止のようです。大事な調査用の機材を守る必要が有ります。

現在は宇宙港都市【ポートペガサス】も荒野の非正規の宇宙港も全面的に閉鎖されています。
コロニーとワラム間の移動をすることはできませんのでご注意ください。

通信関係は「協力者」により開放され、ワラム政府が制限していた情報も自由に通話できるようになっています。
調査船団とワラム間の通信状態も回復し、少しづつお互いの状況を把握できるようになっています。
ただ調査船団の正宇宙軍司令官は引き続きワラムの現状を乗組員には報せない方針のようです。


ワラム正宇宙軍・宇宙開拓士所属の方はモブの予備隊、開拓士見習いを５名指揮下で動かすことができます。
ファミリー名の称号のある方はそのファミリー内でのモブの仲間として５名を動かすことができます。
※ただし、モブは基本的にPCのサポートを行うものとし、別行動を取らせる事はできません。

正宇宙軍所属の方は作戦立案や部隊長としての指揮権があります。
宇宙開拓士所属の方は宙航士、医療士、整備士といった専門性のある分野で調査計画への提案や発言力があります。
ワラム政府側、【ファングトゥース】ファミリーの称号のある方は政府側の情報にアクセスすることができます。


※今回は次の最終回との継続性が強い内容となりますので、参加された方には全員最終回への招待を出させていただきます。

※危険または無茶な行動に対して死亡やダメージ判定を受ける場合があります。その場合最終回での行動が大きく制限されますのでご注意ください。


●注意事項

※MCとLCを別々のパートで行動させることはできません。
また同じパート内でも目的が異なる行動はできません。ご注意ください。


※ゴダムと同様にワープドコスモスにも「黄金の蜂蜜酒」と同じ成分の「EVAシロップ」があります。
宇宙空間での行動が可能なアバターや装備をお持ちでない方に支給されます。
必要な方は【EVAシロップ支給を受ける】とアクションに明記してください。
ただし「EVAシロップ」と「黄金の蜂蜜酒」は共に効果が不安定で早くに効果が切れる場合があります。
宇宙空間での行動を予定されているかたは装備の確認をお願いします。

※※※情報共有について（重要）※※※
それぞれの場所で情報や状況はWHの紫藤　明夜市長へ報告がされています。
ですが、個人的に得た情報によっては「他の特異者との共有は避けたい」ものがあると思います。その場合その旨をアクションにお書きください。
また、そういった情報でも共有している、情報を伝えたとしているお相手がいらっしゃる場合はGAを組まれるかお相手の方のお名前をお書きください。
共有者以外の方がその情報に関して「〜の情報を得ている」「〜だと知っている」という前提の行動はできない扱いとなります。


●行動できる場所

【1】ワラムで行動する
政府側で行動する・ナルド側で行動する・市民側で行動する・荒野で行動するといった惑星ワラムでの行動となります。
【オクトパスボーン】ファミリーの称号がある方は宇宙艇にいるプラメヴァとは通信で対話することができます。
またナルドと【メガマウス】ファミリーの称号がある方は「協力者」と通信で対話することができます。


【2】調査船団で行動する
『ファーピース』側で行動する・『ブレアファルス』側で行動するといった調査船団側での行動となります。
基本的に正宇宙軍と予備隊は『ファーピース』、宇宙開拓史と見習いは『ブレアファルス』に配置されますが、理由があれば希望する船で行動できます。
ただ『ブレアファルス』は先行して進むため途中で二つの船の間を移動することはできません。

【３】その他で行動する
上記の内容には当てはまらない行動です。
※行動によって難度は高くなります