クリエイティブRPG

【マーズ編4】ラヴォルモス潜入

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【マーズ編4】ラヴォルモス潜入
基本情報

マスター:半間浦太
ワールド:ゴダム
 
 

料金

MC参加:150ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:4
文字数追加:不可

スケジュール

2015年08月24日公開!

シナリオガイド

敵の懐に潜入し、ヴルトゥームの性質を調査せよ!

シナリオ名:【マーズ編4】ラヴォルモス潜入 / 担当マスター:半間浦太




 軌道エレベーターに乗った特異者達に、イェル・トゥ・シーズが話を切り出しました。
「相手を知れば様々な局面で有利となります。幸いにもラヴォルモスの各所にはヴルトゥームに纏わる言い伝えや資料が残っているようですので、そちらの調査をお願いします」
 昇降機はかなり広く、専用のシートや居住モジュール等が設けられています。円状シートに座るシーズは一旦言葉を区切って思案すると、一言付け加えました。
「ラヴォルモスはスポーンが住まう都市です。スポーン以外の方は隠密行動をお願いします」
「隠密での調査か。ああ、任せてくれ」
 シートに座ってシーズと対面する飛鷹 シンは、自信を持ってそう答えました。ついでとばかりに、疑問を付け加えます。
「そういや、シーズはラヴォルモスに降りたら何をするんだ?」
「ラヴォルモスに降りれば、私は忙しくなります。万が一ヴルトゥームが目覚めれば、ラヴォルモス全域に被害が及ぶでしょう。最悪の事態に備え、私達はラヴォルモスの市民をマーズの地表に避難させます。
 ヴルトゥームに対する決起の準備もしなければなりません。クティーラ様は演説を行って下さい」
「演説? 私がか?」
 シーズの言葉の矛先がクティーラに向かいます。当惑を露わにするクティーラにシーズは滔々と語りました。
「必要なのです。我々の今後を考えると、どうしても象徴めいたものが。クティーラ様には象徴となって貰わなくてはなりません。象徴ともなれば民衆の支持が集まり、マーズの監視にも都合が良いと思われます」
「穏やかな話ではなさそうね」
 クティーラの隣に座る藤原 千寿は、シーズの言葉から不穏なものを感じ取りました。
 超高速で降下する昇降機の中でシーズは手を組むと、深刻な色を伴う声音で言いました。
「……クティーラ様がマーズの監視者になるのは構いませんが、それだけでは正当性が『弱い』のです。私たちもなるべくクティーラ様を助力しますが、最終的に物を言うのは民衆の素朴な支持です。親しみが必要なのです」
「クティーラさんが本当の意味で偶像にならなければならない、と?」
 風間 那岐の補足を受けたシーズは頷きました。
「ええ、そうです。我々を見守りはすれど、常日頃は干渉しない。そういった象徴が必要なのです」
 ただの監視者では悪意の標的となりやすく、それこそ、ラヴォルモスに降りた途端に現地住民に叩かれてしまうでしょう。
 シーズだけではクティーラは守り切れません。クティーラがマーズの監視者となるには、自力で信頼を勝ち取る必要がありました。
「どうでしょう? 今の時期こそが、マーズにおける貴女の土台を固める好機かと思いますが」
「……分かった。やってみよう。だが――」
 クティーラは目を細め、シーズを鋭い視線で射抜きました。
「あなたの発言からは私を政治的に利用せんとする意図が汲み取れる。まさか、私をヴルトゥームの娘として仕立てあげようと思っているのではあるまいな?」
 シーズは長い沈黙を以て答えとしました。
 クティーラは融合と分離を司る独自の観念『水の力』を持ち、ヴルトゥームもまた『水の力』を持つ可能性が高いとされています。それは、会談の際のシーズの反応からも分かるように、侵殻獣にとっては両者における血の繋がりを連想させるには十分なものなのです。
 ――純真無垢の民衆たるイェル族とウル=ガ=ム族に圧政を強いるグ=ラグル族。それを影で操るヴルトゥーム。ヴルトゥームの隠し子たる娘が突如として現れ、民衆を率いてグ=ラグル族とヴルトゥームを倒し、善政を敷きましたとさ。
 筋書きとしては有効です。筋書きとしては。クティーラはこれまでになく険しい眦で忠告を発しました。
「誘いには乗るが、演説の最終的な内容は私自身で決めさせて貰う」
「……賢い選択です。では、演説の草稿と必要な機材はこちらで用意しましょう」
 昇降機の空気がぴりぴりとしたものに変じる中、黒鉄 隼人はヴルトゥームとの決戦を思い、携帯端末からワールホライゾンに救援要請を発しました。
(ラヴォルモス……全てを終わらせる地で活動するのは決して容易いものではない。ワールドホライゾンの特異者達の力が必要だ)
 軌道エレベーターの通信施設を経由した救援要請は光信号に変換されて惑星ゴダムに届き、無事にワールドホライゾンの特異者達に届きました。
「さて、そろそろ到着の時間ですね」
 軌道エレベーターのリニアレールを高速で経由し、昇降機が1階に降り立ちます。
 かつてヴルトゥーム墜落の折りに地下に埋没した1階は、侵殻獣が住まう都市ラヴォルモスの出入り口となっています。特異者達はラヴォルモスを調査するため、腰を上げました。

担当マスターより

▼担当マスター:半間浦太

マスターコメント

 本シナリオガイドをお読みくださり、ありがとうございます。【マーズ編】のシナリオガイドをお届けします。
 【マーズ編】のシナリオガイドは連続で公開されます。今回は4話となります。
 今回のシナリオの目的は「ラヴォルモスに潜入し、ヴルトゥームの性質を調査する」となります。
 以下に掲載する情報はPL情報となります。


■地理について
 マーズの地下都市ラヴォルモスは、軌道エレベーターを境目として線引きされ、南北に分かれた都市です。
 ラヴォルモス北部は《サ・ツヴァズ地》と呼ばれており、グ=ラグル族が統治しています。北に行けば行くほど貴族的な層(ただし傲慢とする)が住んでいます。
 ラヴォルモス南部は、イェル族とウル=ガ=ム族が西と東に分かれて統治しています。ラヴォルモス南部の西側を《イーギス地》(イェル族統治領)、南部の東側を《キリャル地》(ウル=ガ=ム族統治領)としています。
 イーギス地とキリャル地には住宅地や商店街が存在します。


■重要ポイント
 ラヴォルモスの最北には《ダイラス火山塔》が存在します。ダイラス火山塔はマーズの深部と地表を結ぶ塔状火山です。この塔状火山の側面よりマグマが噴き出し、《ル・ヴォ河川》となってラヴォルモスを流れています。
 マグマは珪素を多量に含んでいます。珪素生物である侵殻獣にとって、マグマは生命材料(人間で言う食事)ですので、マグマの確保が最重要視されています。
 ダイラス火山塔から流れるル・ヴォ河川は南北を貫いており、イェル族やウル=ガ=ム族もル・ヴォ河川のマグマを食べて暮らしていました。しかし1年ほど前に軌道エレベーターの周辺にダムが建設され、ル・ヴォ河川をラヴォルモス北部の《サ・ツヴァズ地》が独占する事態となりました。
 これにより《イーギス地》と《キリャル地》にマグマが流れ込まなくなり、イェル族とウル=ガ=ム族は瀕死の体に陥っています。


■乗り物として使用できる生物について
 ラヴォルモスに生息する独自の巨大鳥、《ツィー=ドノ=サリ》を乗り物として使用できます。
 仔細は省きますが、ツィー=ドノ=サリに乗ればラヴォルモス上空を飛行することが可能です。
 ただし、ツィー=ドノ=サリを完全に操ることは出来ません。そして何より、『グ=ラグル族以外の生物(つまり特異者たちです)』がツィー=ドノ=サリに騎乗した状態で《サ・ツヴァズ地》に侵入すると、グ=ラグル族の警戒網が機能し、ツィー=ドノ=サリの騎乗者に対空放火を浴びせます。
 よって、ツィー=ドノ=サリに乗って《サ・ツヴァズ地》に侵入する場合、何らかの手段を用いてグ=ラグル族の警戒網をすり抜ける必要があります。


■天候について
 仔細は省きますが、ツィー=ドノ=サリの生態によってラヴォルモス全土に珪素の雨が降っています。この珪素の雨によって、イェル族とウル=ガ=ム族は命を繋いでいます。
 雨とは言いますが実質上は『雹』のようなものですので、特異者達が珪素の雨を浴び続けることは、継続的にダメージを負うことを意味します。


■通信状態について
 前回のシナリオで軌道エレベーターの通信施設が復旧したため、携帯端末による通信がどこでも使用可能です。
 ただしこれはマーズ並びにマーズ付近に限られます。


■NPCについて
 イェル・トゥ・シーズはヴルトゥームに対する決起準備と非戦闘員の避難準備を進めるため、イーギス地とキリャル地を往復する予定です。ウル=ガ=ム族2名も同様です。
 クティーラはシーズ協力の下、イーギス地とキリャル地の境目に当たる《ル・ヴォ河川跡地》にてイェル族とウル=ガ=ム族に向けて今後に関する演説を行う予定です。


■特異者のスタート地点について
 シナリオ開始時のスタート地点は、軌道エレベーターの1階エントランス(ラヴォルモスの南北を分ける境目の中心)となります。
 シーカー号に搭乗する場合、軌道エレベーター天頂部付近で待機しているシーカー号内部よりスタートします。




 以下は、アクションの補足となります。


1……北部を調査する
 グ=ラグル族が統治する北部《サ・ツヴァズ地》を調査します。サ・ツヴァズ地内であればどこを調査しても構いませんが、調査箇所は『必ず』1箇所に絞って下さい。
 メインアバターが【スポーン】ならば多少有利に調査を行えますが、それ以外のアバターでは調査が難しくなります。
 【目星をつける】等といったスキルを装備していると、有用な道具や資料を見つけやすくなります。
 北部で戦闘やそれに類する行為を行うと、その度にグ=ラグル族の警戒網のレベルが上昇し、調査が困難になっていきます。
 警戒網のレベルが上昇しすぎるとこのパートのみならず他のパートに悪影響が出るため、『戦闘を絶対にしない(=殺し無しの隠密行動)』の気概で臨んで下さい。


2……南部・西側で調査する
 イェル族が統治する南部・西側《イーギス地》で調査します。イーギス地内であればどこを調査しても構いませんが、調査箇所は『なるべく』1箇所に絞って下さい。
 【目星をつける】等といったスキルを装備していると、有用な道具や資料を見つけやすくなります。
 なお、前々回のローザ会談にてイェル族とは同盟を結んだという形となっているので、ここでの戦闘行為並びに犯罪行為は御法度となります。
 パート【1】参加者の行動によってはグ=ラグル族の警戒網のレベルが上昇し、最悪の場合、途中で調査が打ち切りとなり【マーズ編5話】に突入します。


3……南部・東側で調査する
 ウル=ガ=ム族が統治する南部・東側《キリャル地》で調査します。キリャル地内であればどこを調査しても構いませんが、調査箇所は『なるべく』1箇所に絞って下さい。
 【目星をつける】等といったスキルを装備していると、有用な道具や資料を見つけやすくなります。
 なお、前々回のローザ会談にてウル=ガ=ム族とは同盟を結んだという形となっているので、ここでの戦闘行為並びに犯罪行為は御法度となります。
 パート【1】参加者の行動によってはグ=ラグル族の警戒網のレベルが上昇し、最悪の場合、途中で調査が打ち切りとなり【マーズ編5話】に突入します。


3……シーカー号を使う
 シーカー号を使って何かします。今回のシナリオは様々な状況が想定されるため、役目が多くなるかもしれません。
 シーカー号のステルスモードをONにしている最中はグ=ラグル族の警戒網に引っかかりません。
 ただし、グ=ラグル族の警戒網レベルが上昇しすぎるとシーカー号のステルスモードが強制的に無効化されますので、過信は禁物です。


4……その他
 その他の行動を取ります。敵地が舞台ですので、このパートの難易度を【6】とさせて頂きます。




今回のシナリオに参加した方々全員に、次回シナリオ【マーズ編5話】への招待を出します。

北部を調査する 【現在のMC参加人数:12】

5

南部・西側を調査する 【現在のMC参加人数:4】

2

南部・東側を調査する 【現在のMC参加人数:2】

2

シーカー号を使う 【現在のMC参加人数:3】

4

その他 【現在のMC参加人数:8】

6