クリエイティブRPG

≪明正≫楽戦支中隊:樫把樹林の雨道攻防

リアクション公開中!

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≪明正≫楽戦支中隊:樫把樹林の雨道攻防
基本情報

マスター:寺岡志乃
ワールド:ゴダム
 
 

料金

MC参加:200ポイント
LC参加:100ポイント
フェロー追加:25ポイント
LC/フェロー最大追加数:2
文字数追加:50ポイント

スケジュール

2015年07月15日公開!

シナリオガイド

目覚める新たな力!? 軽歩兵中隊との合流をはかれ!

シナリオ名:≪明正≫楽戦支中隊:樫把樹林の雨道攻防 / 担当マスター:寺岡志乃



※※本シナリオはMC参加ポイント200ポイントのプライベートスペシャルシナリオです。※※




 鬱蒼とした森の路を、数台の幌馬車と騎馬隊が進んでいました。
一振』の楽戦支中隊、そして軽歩兵中隊は、霊素武器カミナギと霊素兵装ムラクモでの合同訓練を行うため、『樫把練兵場』を目指しています。
 軽歩兵中隊は新中隊長を迎え、楽戦支中隊は新兵班を三班結成と互いに組織が安定してきたことから、中隊長たちが機会を作った合同演習のこの日――。
 しかし出発時から生憎の天気で、外套のフードに叩きつける雨音は徐々に強くなってきています。
 列の中央に居た軽歩兵中隊第一小隊長月舘 征士狼が空を見上げると、前を行く馬車の幌を持ち上げて小さな影がひょっこり顔を出しました。
 楽戦支中隊小隊長詰草 白です。

「雨足が強くなってきましたね、皆さん大丈夫ですか?」
 カミナギを濡らさぬように幌馬車に乗車している楽戦支と違い、乗馬移動になる軽歩兵の面々を見て、詰草は心配げに眉を下げます。
「大丈夫ですよ、目的地ならもう間もなくですし。
 それより……崖上にきてから大分道が悪い。長時間床に座っている楽戦支の皆さんの方がケツがお辛いでしょう」
 征士狼の言い方に詰草がクスクス笑いを漏らしていた、そんな和やかな時でした。
「報告! 敵多数、三時の方向!」
 突如耳をつんざいた声を聞いて、外の様子が分からない楽戦支の兵たちがざわめく中、軽歩兵小隊長の命令が続きます。
「軽歩兵第一小隊、菱形陣形、陣形維持のまま敵兵迎撃せよ! 森、瀬戸は右翼移動、射撃援護」
「征士狼さんっ! 何が――」
 身を乗り出した詰草は、軽歩兵の馬たちが手綱を締められているというのに、悲鳴のような馬の嘶きに目を見開きます。
 そして次の瞬間、馬車が暴走を始めたのです。荷が左右どころか上下に揺れ、カミナギを守るどころか自分の身を守る事すらままなりません。
 争う声と戦闘音。
 敵が現れたという事以外何もわからない状況の中で、楽戦支兵たちの視界は天地が逆さまになり、そして――


* * *



 それから数分の事――。
 楽戦支中隊の兵を乗せた馬車が落下したのは、高い高い崖の下、木々生い茂る暗い森の入り口でした。
「報告致します。軽症者多数、ただしカミナギの演奏や移動に問題は有りません」
 積荷はあちこちに散らばっていますが、兵たちは幌馬車から放り出されなかった為、幸い重症者は居ませんでした。
 しかし、良いことはそこまで。
 馬はすべて首の骨を折って死んでいたため、移動は徒歩を余儀なくされそうでした。
 一度でも雨中行軍を経験した者なら想像がつくでしょうが、雨のなか、荷物を背負ってぬかるんだ地面を歩くのは、想像するだけで骨の折れることです。
「カミナギの損傷状態はどうだ」
「小太鼓一台を除き問題有りません。ただこの雨の中では、長時間の演奏に支障が出ると思われます」
 中隊長真継 成人を前に報告をあげている詰草は、兵たちがカミナギを雨から守っている様子を苦い目で一瞥します。演奏者として咄嗟に両手を脇の下へ挟んだものの、積荷と一緒にされていた自身のカミナギは守ることが出来ず、最早演奏出来る状態に有りませんでした。
「そうか――」
 嘆息と共に声を吐き出した真継の隣で、副隊長功刀 利一山本 一太上等兵が崖を見上げています。
「この高さでは登ることもかないませんね。我々は軽歩兵ほど身軽ではありませんから」
 こんな事態なのにどこか面白そうに言う功刀の皮肉めいた微笑みに、山本は反論します。
「だがこれのお陰で追い討ちをかけられずに済んだのかもしれない」
「軽歩兵は敵襲に気付いていた。その彼らが現れないという事は、未だ交戦中の可能性が高い。
 いずれ敵兵に見つかる前に何とかして軽歩兵との合流を――ッ!」
 突如身を固くした真継を支え座らせたのは、馬車の御者をしていた軽歩兵中隊の内村 五百子です。触診しながら、真継へ告げます。
「肋骨をやってますね。ヒビが入っているか、折れているか。
 いずれにしてもこれで動いては危険です。下手をすれば肺を突き破ってしまいます」
「ああ、そうだな。だが……このままここに残ればその方が危険だ」
 真継は不安げに見守る兵たちを見上げました。
「詰草、中隊指揮権を一時委任する。ネギ坊主と軽歩兵第一小隊のことなら功刀よりもお前が適任だ。
 とにかくお前たちは練兵場を目指せ。
 恐らく……ここからなら歩いて目指した方が早い。そうだな内村」
 真継に問われて内村は頷きました。大襲撃前の軽歩兵中隊はかつてこの森で訓練を行ったことがあるのです。
「ここからまっすぐ北を目指せば辿り着ける。アタシらが木につけたシルシが残ってたらその通りに進めばいい」
 内村が投げてきた方位磁石を受け取った山本は、詰草と揃って真継を見つめました。すると予想通りの言葉が上官から出てきます。
「俺はここで積荷と一緒に残る。このままお前たちと行ってもそれこそお荷物だからな」
「安心しなよヤマモっさん、アタシもここに残るからさ」
 無表情ながらも思案げに見える同期に笑ってくるりと振り返った内村の顔に、真継は反論せず「頼んだ」と静かに言いました。


 こうして楽戦支中隊は、詰草を中隊長代理に練兵場を目指してぬかるんだ土を踏み始めました。
「あったぞ。これが内村の言ってたシルシだ」
 山本は木の幹に付けられたバッテンを手で摩ります。
「よかった。どうやら迷子にならずに済みそうだ」
 安堵の吐息をついた高橋 真上等兵は、振り返った詰草の表情が優れないことへ首をかしげます。
「あっ、いえ……気のせいです」
 不思議そうにしている高橋へ微笑み、詰草は歩みを進めます。
 葉擦れの音が多く聞こえるのは、雨が兵たちの制帽や草を叩きつける音の所為だと思いながら――。


 そんな彼らを森の中ほどで、待ち構えている凌人の集団がいました。
 率いているのは火炎魔人灼溶です。
 灼熔は、先日楽戦支中隊をうまく内側へ引き込みながら、結局逃してしまったことへ内心苦い思いを感じており、彼らを倒す絶好の機会と唇を釣り上げています。
「もういいかげん、うざいんだよ、おまえら。今日こそひとり残らず消し炭に変えてやる。ボクのこの炎で」

* * *


 その頃、洲輪神社へ向かっていたエスタは、空にぎっしりと詰まった雨雲に毒づいていました。
「もうっ! 着物が濡れちゃうじゃない!! 用事が終わったらさっさと帰るわよっ!」
 フンッと鼻を鳴らしたエスタは、ふと横手に見える森の、とある方向を見つめて呟きます。
「蜘蛛の巣の中に飛び込んだ蝶がどうなるか……さぞ見ものでしょうね。
 この目で見えないのがちょっと残念かも」
担当マスターより

▼担当マスター:寺岡志乃

マスターコメント

シナリオガイドをご覧いただきましてありがとうございます。
こちらは寺岡志乃が担当いたします明正シリーズ楽戦支中隊のシナリオです。
今回のシナリオは軽歩兵中隊のシナリオ『≪明正≫軽歩兵中隊:樫把樹林の雨道攻防』と話がリンクしておりますが、キャラクターの行き来はできません。あらかじめご了承ください。


【シナリオ目的】
 楽戦支に所属するPCは、軽歩兵中隊との合同訓練のため練兵場へ行軍中、華醒衆らしき敵の襲撃に遭いました。
 騎馬だった軽歩兵はそれを退けることができたものの、馬車に乗っていた楽戦支中隊は崖下の森へ転落。真継と積荷の一部を残して練兵場を目指す事になりました。
 しかしそんな彼らに華醒衆は追い討ちをかけようとしており、森の中では灼溶率いる凌人・妖怪たちが待ち構えています。
 楽戦支中隊はこれを撃破し、真継の救助時に楽戦支が襲われていることを知って後を追いかけてきている軽歩兵中隊との合流をはかってください。


【シナリオ舞台】
 鬱蒼と木々の生い茂る森の中での戦いになります。降っていた大雨で地面はぬかるんでおり、歩行困難な状態です。
 ですが雨は徐々に上がってきており、大雨による消火は見込めませんのでスキルによる火災が起こらないよう気をつけましょう。


【カミナギの状態】
 楽戦支中隊の兵は打撲や軽い傷を負っていますが、カミナギの演奏や歩行に支障はありません。
 負傷ロールをしても構いません。しかし、過度にすればそれがアクション失敗につながる可能性もありますので気をつけましょう。
 カミナギの演奏は可能です。


【敵NPC】
 背後から敵が迫ってきますが、こちらはもたもたしなければ軽歩兵中隊が助けにきてくれます。
 楽戦支中隊は前方で待ち構えている灼溶たちを倒す事をメインにしてください。
 灼溶は炎と銃、近接格闘の使い手であるため、森の中では大変危険な相手です。彼への対策を練ることが戦いの鍵になります。
 これは中距離武器であるカミナギ戦です。キャラクターそれぞれのカミナギの種類に合わせた戦い方を、具体的に練ってアクションにご記入ください
 また今回詰草はカミナギを失っていますが、半妖である彼を守って戦う必要はありません。


【味方NPC】
 真継は軽歩兵中隊といます。このシナリオにおいて真継にアクションをかけることはできません。
 詰草はカミナギは使えませんが、特にけがもしていません。中隊長代理として行動します。
 功刀は管楽器群小隊長として行動します。
 ネコは真継と一緒にいたかったのですが、真継に頼まれたのでPCたちと一緒に行動します。中型犬サイズでキツネのような外見をしており、音波攻撃をします。
 先輩NPCと一緒に行動できます。
  ・班長称号を持たないPCは、先輩の率いる班の班員として行動することになります。
   場合によっては班長命令でアクションを制限される可能性もあります。
  ・班長称号を持つPCは、新兵NPC5名を率いていることになりますので、彼らをアクションに組み込むことができます。
   先輩NPCと絡む場合は、別班としての行動になることにご注意ください。


【注意点】
 今回のシナリオは、皆さんのカミナギの覚醒を図るためのものです。そのため、戦術を重視します。
 森のなか、ぬかるんだ地面、雨、敵は凌人という悪条件の下、自分のカミナギの特徴を理解して、行動してください。
 カミナギの覚醒についてですが、2通りあります。どちらか一方を選択してください。
 1.現在の能力をさらに強化する
    例)速度を上げる、命中率を上げる、強度を増す、数を増やす等、1つを特化させてください。
 2.まったく別の能力を開花させる
    例)・炎天……炎あるいは熱を放出する。・氷流……濡らしたり凍らせたりできる。・毒砂……毒霧を敵の周囲につくりだす。
 「炎天」「氷流」というのはたとえであって、ここの名称も各自でつけることができます。もし、新能力がまったく同じものとして被ってしまった場合、マスターがどちらの命名を採用するか決めさせていただきます。そうならないためにも、掲示板で表明して被らないようにしておくといいかもしれません。
 ただし、1の場合は+2、いわゆる「真」とか「覇」とかつきそうな威力の強化ですが、2の場合の威力は初期となります。発動にも時間がかかりますので気をつけてください。
※一撃でどんな相手も蒸発・消滅させてしまう等、あまりに強力すぎる・便利すぎるものについてはマスター側で修正が入るか、却下となります。ご注意ください。
※技名・演出を変えることもできます。その場合、50文字以内で新しい技名・演出をお知らせください。
※2を選択された場合、これまでの能力は使用不可能になります。ご注意ください。
※2を選択された場合、攻撃型が支援型に、支援型が攻撃型になることも可能です。


【称号について】※重 要
 初参加のPCも、参加される場合はすでに隊に所属しているという前提でリアクションが執筆されます。
 所属称号を希望される方はアクションの最初に★マークを付けておいてください。
 すでに所属していらっしゃいます方で、今回初LCを参加させます場合も、そのLCに★マークを入れてください。隊の所属称号をそのLCに発行いたします。



▼【明正共通:ご注意】

■PCの立ち位置について
こちらのシナリオは、皇国陸軍警察省妖霊特捜局の連隊・一振を中心にストーリーが進行していきます。
今回は軽歩兵中隊と連携したシナリオですが、楽戦支中隊に所属しているキャラクターのみが描写されます。初参加のキャラクターも既に隊に所属し、兵教育を受けている最中ながら今回の任務に駆り出されて現場に赴く、という前提でリアクションが執筆されます。

■アバター死亡
明正でアバターが死亡してしまうと『アバター死亡』として判定され、該当アバターで明正への参加は出来なくなります。

■不名誉除隊
アクションの結果によって、連隊を『不名誉除隊』される事が有ります。
こちらは他のPC・NPCの行動を故意に悪意を持って妨害する行為、不必要な暴力行為など隊の規律を著しく乱すPCが該当します。
リアクション内で上官から不名誉除隊を言い渡された(判定された)場合、そのPCは該当アバターでの兵アクションを行う事が出来なくなります。

■種族系アバター変更について
種族系アバターを変更すると、過去の参加状況如何に関わらず、全くの別人として判定され、それまでの功績や人間関係は無かったものとされますのでご注意下さい。元のアバターに戻して再度ご参加された場合は、再度功績や人間関係等が復活します。

■その他、装備等について
現在明正では阻害霊素の影響を受け、ゴダムと大和以外の世界のアイテムとスキル、及びLサイズ以上のアイテム等が本来の効果を発揮出来なくなっております。
また、明正には大統領が存在しませんので、サテライトパニッシャーの真の力は使用不可となります。




それでは、皆さんの個性あふれるアクションをお待ちしております。

灼熔と戦う 【現在のMC参加人数:9】

5

凌人と戦う 【現在のMC参加人数:15】

4

その他 【現在のMC参加人数:1】

1